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何年前のことになるのかな。
正確にはわからないけど、十数年前のこと。
当時親しくしてた人(仮にAさんとします)に対して私が大変失礼なことを言って、Aさんに不愉快な想いをさせてしまった事がありました。
その頃の私は「NO」が言えなくて、「やりたい」よりも「やった方がいい」を優先していて、結局無理が生じるパターンが多く
(体調を崩してドタキャンなど)
それを自分の弱さが原因の一つだと認めず、相手のせいにしていました。
(「断りにくいことを言う方がよくないんだもん」という言い訳を持ってた)
冒頭の「私が大変失礼なことを言って、Aさんに不愉快な想いをさせてしまった事」も、そんな私の弱さが原因でした。
私の言動についてAさんから指摘を受けて初めて「ああ、私ってなんて失礼なことを言ってしまったんだろう」と気づいて謝ったのですが
そのやり取りの中だったのか後日の会話だったのか忘れましたが、Aさんがあることへのアドバイスとして
「1回絶望したらいいんだよ」
と私に言ったんです。
(正確には文字でのやり取りで)
キツくではなく、明るく軽く。
Aさんの体験を交えて、私へのアドバイスとしてそう言ってくれたんだろうし、悪気が無いにしても
「絶望したらいいよ」
「絶望するのをおすすめするよ」
という表現があまりに強烈で受け入れ難くて、その夜過呼吸になってしまいました。
(あの頃の私は本当に弱かった...
)
それから私はAさんと距離を置くようになり、お付き合いがなくなっていきました。
今なら、Aさんが言った意味がわかります。
「絶望する」というのは
「降参する」という意味だったのだろうと。
・弱い自分に降参する
・分かってほしいと執着する自分に降参する
・行動に移せない自分に降参する
本当の自分の姿を直視する、現実を受け入れる、ということだったんだろうと、そこからまた始めればいいと言うアドバイスだったんだろうと。
(それまでもよく私のことを応援してくれてました)
Aさんは「絶望」を乗り越えて新しい自分になったからこそ、それがよかったからこそ、以前の自分のような私を見て、
「絶望(降参)したら、リスタートできるよ」
と伝えてくれたんだろうと。
だけどそんなふうに捉え直せたのは、数年経ってからでした。
「降参する」を英語で言うと
「give up」「surrender」
最近「surrender」というワードに触れる機会があり、このAさんとのエピソードを思い出したので書いてみました。
個人的な印象ですが私は「流れに身を委ねる」と言うイメージの「surrender」の方に広がりを感じます。
いつどこでどんなイメージが自分についたのか分かりませんが、「surrender」と言う言葉を思い出すと、力が緩んで心が軽くなります。何故だかは分かりません。
何も持たない両手を広げて、海(とかどこかの空間)に浮いているような気持ちになります。
自分で自分を縛っていた窮屈さから解放されていくような感覚。
どん詰まり、どうにもならない
頑張っても頑張っても現状が変わらない
そんな時は「ああ、降参!」と言ってみたらいいかもしれない。
お手上げだ、と。
もうこれは「surrender」だと。
<後日談>
Aさんとお付き合いがなくなって数年後、私はある講演会に参加しました。
講演会当日、会場の最寄り駅に着いたはいいけどなんだか肌寒くて、ストールか何かを買おうと近くにあったユニクロへ寄ることにしました。
無事ストールを買って安心できて、急いで会場に向かい、階段を降りて受付のある場所に一歩を踏み入れた瞬間、目の前に立っている人を見て驚きました。
そこには受付にずらっと並ぶ列があったのですが、私の真正面(ほんっとに目の前)にAさんが並んで立っていたのです。
私はびっくりしてAさんに声をかけました。
Aさんも同じくびっくりして、「久しぶりだね」となって、そのまま一緒に受付の列に並ぶことになりました。
Aさんは知人にこの日の講演会に誘われたのだけど、その知人と連絡が取れず一人で先に並んでいたのだそうです。
不思議なことにその後もAさんは一緒に参加するはずの知人と会うタイミングがなく、結局私とAさんは隣同士で席につく事になりました。
講演会が始まると、自分の夢について隣の人とシェアする時間がありました。
ワークとして、その夢を叶ったと想定して、隣の人にお祝いを言って「ハグしてください」とお題のようなものが出ました。
(夢のワークとハグは別の時間だったかもしれない、記憶が曖昧)
私はAさんに自分の夢を話し、Aさんも夢を私に話してくれました。
初めて知る夢でした。
そして「おめでとうー!!」と喜びながら交互にハグをするという展開に。
(楽しかった)
Aさんに申し訳ないことをした
ごめんなさい
そして、善意を受け入れられず黙って離れてしまってごめんなさい
そんな気持ちが残ってたから
喧嘩してたわけじゃないから仲直りではないのだけど、Aさんは心が広いから気にしてなかったかもしれないけど、私の中の固くて重いものが溶けた時間でした。(ハグをするなんて、なかなかない展開だと思う。。。)
Aさんはバッタリ会った最初から、何もなかったように以前と同じように私に接してくれました。
帰り際には「一緒に写真撮ろう」と言ってくれて、ツーショットを撮ってお別れしました。
もし、私がストールを買いにユニクロに寄らず、そのまま会場に向かっていたら、きっと受付に並ぶAさんに真正面で会うことはなかっただろうし
Aさんが知人に誘われなかったら、そしてAさんがもし知人と一緒に参加していたら、私はAさんと隣同士で座らなかったわけで、夢を語り合って予祝しあってハグすることなんてなかったわけで。
いろんな偶然の重なり。
Aさんは私に学びを渡してくれたのかな、と思ってます。
長くなりましたが
以上、そんな不思議な出来事があったという後日談でした。