私は現在、50歳。
40代半ば過ぎた頃だったか、体調の変化に戸惑うようになりました。
まずはあんなに良かった視力（2.0あった時も）が、メガネなしでは手元が見えづらくなり、最近ではドライアイにもなり。
目が疲れると何もできなくなるんです・・・これが今、一番辛いこと
頭も肩も疲れるし、なのでブログの更新もなかなかできず頻度がかなり減ってしまいました。
老眼鏡をかけると見えはするんですが、まず「見えてたものが見えづらくなった」という現実がなかなか受け入れられませんでした。いえ、今も受け入れ難いです。
自然な”老い”の一つなわけですが、このまま視力が落ちていく一方なのか？と思うと「見えなくなったらどうしよう」と怖くなり、同時に目だけでない体の変化にも不安を感じる時が増えました。
私は今、更年期という時間を生きています。
更年期とは、閉経の前後５年、約10年間なのだそうです。実は私、このことをつい最近知りました。だいたい50代がその時期なのかな〜くらいにぼんやり思ってまして。
ということは、私の更年期はあと５年ほど。
何人かの人生の先輩から聞いたのは、「更年期は終わるのよ。そしたら楽になるし、元気になるから大丈夫！」と。「終わる」と聞くと、そうなのか・・・と少しホッとしたのを覚えてます。渦中にいると、この下り坂のスピードが加速するのではと不安になるのです。
更年期になると女性ホルモンの分泌が急に減っていく、とは聞いていたけど、実際自分にどんな影響が出るのか詳しく知りませんでした。
歯茎が痩せる（知らなかったよ〜これがとてもショック！）、輪郭が面長になる、手や腕にしみが出てくる、髪の毛のボリュームが減る、疲れやすい、眠りが浅い、急に体が熱くなる（汗が出るまではないのだけど）・・・
※↑更年期特有と言わずただ、加齢によるものもありますが。
急にこれらが肩組んでやって来たら、戸惑いますよね、誰だって
あと、「この年齢まで生きてきたけど、私には積み上げてきたものがない」と、自分の存在そのものに不安を感じる時もあります。
話は変わりますが長女を出産したあと、出産まではドラマにもシーンが出てくるし、痛みやしんどさがあることは想像できてたけど、産後の体の痛み、授乳のしんどさ、授乳を止める時の胸の痛さは知らなかった、想像もしてなかった、そしてとても戸惑いました。
「前もって教えてほしかった・・・」
その時は思いました。
（私は実母がそばにいなかったので産後にまつわる話を聞くこともなかった）
自分がその立場にならないとわからないことって、いっぱい。
今度は「更年期」という想像もしていなかった時間を私は生きているわけで、この、喜びとは逆の”想像もしてなかった”という時間を生きるのは、結構ハードです。もしかしたら今の私は更年期のピークなのかなあ？
同時に、振り返ります。
母や義母がこの年齢だった頃を。
こんな感じで不調が現れ出した時、私は母や義母の体調を想像できなかった。自分の体の感覚で会話をしてました。細々とした出来事を思い出すと、申し訳なかったな、と思うこともあります。
きっと私の娘たちも今、同じなのでしょうね。
辛い時は彼女たちに伝えるけど、全部分かってもらえないのは仕方ないことだなぁと思います。どうやっても100％は想像できないんだもんね。私もそうだったわけで。
ということは、世の中には分かり合えないことがいっぱい存在するってこと。ならば、分かり合えないことがあって当然、分かり合えることはもしかしたら奇跡なのかも。
＊
少し前に、小泉今日子さんがNHKのクローズアップ現代に出演してらして、そこで初めて「ミッドライフクライシス」という言葉を知りました。
そうなのか、そういうものがあるのか。
私はこれだったのか・・・と、私にとっては大きなニュースでした。
更年期に伴う体の変化だけでは説明できないような漠然とした不安や心細さがあったのです。「私だけじゃないんだ」と思うと、ふと緊張が解けてホッとしました。
得体の知れないモヤモヤに呼び名がつくと、急に輪郭が現れて、その中に入ることができる安心感。。。
更年期に中年危機（ミッドライフクライシス）が重なっているんだとしたら、もうお手上げだ（笑）
「大丈夫大丈夫！」と思える瞬間もあれば（思える”日”とまで書けない、そう思える時間が長くないから）、絶望に似た感覚に襲われる時もあります。
でも、そんな時、だんだん自分の体に意識がいくようになりました。
よく生きてきてくれたなあと。
私が見たいと思ったものを見せてくる目、食べたいものを食べさせてくれる口、私が行きたいと思ったたくさんのところに連れて行ってくれた足、「触れたい」「持ちたい」を叶え続けてくれた手、止まることなく動いてくれている体の中にあるすべての臓器・・・。
不安を感じたら体に感謝するようになりました。
「ここまで一緒に生きてきてくれてありがとう」って。「もっと大切にしていきます」という約束も。
減っていくものは確かに増えている。だけど、感謝、ありがたさを感じることが増えてきた。増えるだけじゃなくて深みを増している。その時、幸せも感じられる。
シワやしみが増えた顔や手は、生きてきた時間の現れ。
良い悪いもない、
優れている劣っているも、ない。
私は確かに、50年という月日を生きてきた。
その間使い続けてきた体には、そろそろそれなりのメンテナンスが必要なのだ。ただそれだけ。
積み重ねたもの、仕事のキャリアや経済的余裕が十分じゃないとしても、生きてこれただけで素晴らしいじゃないか、しかも、頑張って生きてきたんだから本当に素晴らしいんだよ、安心しようよ、自分を褒めようよ。
・・・と思える時は、調子が良い時。
このブログを書いてる今が、その時です。
今日は1日の半分（前半）は不調だったんですけどね、しかも絶不調。ずっと布団の中でした
どっちもの時を繰り返す更年期（＋中年期）という平均台を、腕を水平に広げてぐらぐら揺れつつバランスをとりながら、私は５年後の”終わり”に向かって歩いている。
今は、途中。
ただ、途中なだけ。
5年後には“想像もしなかった”今度は「喜び」の方が待っているかもしれない。うん、待っていると決めておこう。
そう思えたら、絶望は避けられそうです。
絶望なんて、大袈裟に思えますか？
私も信じられないけど、結構、絶望感じるお年頃です（笑）
いいんです、それでも
そんな時も含めて、私の人生。
更年期、ミッドライフクライシスな皆さま。
ぐらぐらしても、ゆっくり無事に平均台を歩いていきましょう。ね。
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