#2のコントですが、独立しているので、
#1を読んでいなくても楽しめます。
ちなみに、#1はこちら!
マジシャン
「さぁ、続いてのマジックはお客さんに協力していただきましょう。
(客席を見回して)そうですねぇ・・・、あなた!」
客
「わたし?」
マジシャン
「はい、ステージへどうぞ。」
客
「あ、はい(ステージに上がる)。」
マジシャン
「下の名前で結構ですので、お名前を。」
客
「えーと、悠斗です。」
マジシャン
「悠斗さん。
では、こちらのボックスに入ってください。」
客
「(縦長の箱を見て)これですか。」
マジシャン
「はい。
頭は箱の外に出るようになってるので、首から下が箱に入る感じですね。」
客
「(箱に入って)なるほど。」
マジシャン
「さて・・・
(剣を取り出す)では、こちらの剣を悠斗さんの入っている箱に突き刺したいと思います。」
客
「え、ちょっと待って!
こわいこわいこわい!!」
マジシャン
「大丈夫です。
では、いきますよ。」
客
「はい!!」
マジシャン
「1!2!3!!(剣を箱に突き刺す)」
客
「っ!!」
マジシャン
「・・・どうですか?」
客
「・・・痛くない。
・・・痛くないです!」
マジシャン
「では、もう一本・・・。
えいっ!(剣を箱に突き刺す)」
客
「っ!!」
マジシャン
「いかがですか?」
客
「全然痛くないです!」
マジシャン
「はい、拍手!!」
観客
(拍手)
客
「すごいですね。
こういうマジックって、箱に入る人はトリック知ってる人だと思ってました。」
マジシャン
「全然痛くないですよね。」
客
「はい、全く!」
マジシャン
「3日後に痛みが来ますよ。」
客
「え?」
マジシャン
「はい、拍手!!」
観客
(拍手)
客
「違う違う違う。
え、痛み来るんですか?」
マジシャン
「はい。3日後に。」
客
「3日後に?」
マジシャン
「激痛が。」
客
「激痛が?」
マジシャン
「剣で突き刺したような痛みです。」
客
「それはもう痛みじゃなくて致命傷ですよ。
仮に激痛が来ても、ここのお客さんは誰も気づかないですよね。」
マジシャン
「あ、でもお客さんの中に覚えてる方がいたら、
『今、痛いんだろうなぁ』って思ってくれるかと。」
客
「他人事じゃん!」
マジシャン
「他人事ですから。
ちなみに3日後は何されてます?」
客
「火曜日でしょ・・・?
昼から取引先と打ち合わせですよ。」
マジシャン
「あ、ちょうどそれくらいですね。
痛みがくるのは。」
客
「最悪じゃないですか。
会議中に剣で突き刺されたような痛みが来るんですか?」
マジシャン
「はい。
思わず『だはーっ!』って声が出ると思います。」
客
「顧客の前で絶対に上げてはいけない悲鳴ですよ。」
マジシャン
「もし、三日後に痛みが来るのが嫌であれば・・・。」
客
「あ、何か方法あるんですか?」
マジシャン
「病院行ってください。」
客
「医者にどう説明したらいいんですか?」
マジシャン
「あ、もし今、保険証お持ちなら病院まで送りますけど?」
客
「マジック見に行くのに保険証持参なわけないでしょ?」
マジシャン
「そうなると10割負担になりますけど。」
客
「何で治療費こっち持ちなんだよ!
3割負担でもゴネるぞ!」
マジシャン
「あ、そういえば剣2本刺しましたよね。」
客
「えぇ。」
マジシャン
「痛みが来るタイミングは1本目と2本目で時差がありまして・・・。」
客
「ごめんなさい。
まず、このマジックのタネが知りたい。タネと目的。」
マジシャン
「1本目は3日後に来ます。」
客
「2本目は?」
マジシャン
「30年後です。」
客
「四半世紀越えるのか!
住宅ローン完済クラスの年月だぞ!」
マジシャン
「もし、お客さんの中で覚えてる方がいたら
『今、痛いんだろうなぁ』って思ってくれるかと。」
客
「30年前のマジックショーの話なんて誰も覚えてねぇよ!」
マジシャン
「でしょうね。
少なくとも私は覚えてないです。」
客
「少なくともお前は覚えとけよ!」
マジシャンにボソっと「3日後に痛みが来ますよ」と言われる、というシチュエーションから広げたコント。
あとは理不尽な状況をいろんな言い回しで突っ込みまくる展開で作りました。
実演はマジックの部分をどう処理するかですね。
一番の難問です。
【コント】夫婦ゲンカ
【コント】ここは俺に任せて先に行け
【コント】サクラダファミリア
【コント】怪談
【コント】勇者の冒険#2
今後のコント作りの励みになるので、ぜひ、感想をお聞かせください。
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アレンジや改変も自由です。
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