「Ladies and gentlemen!!
This is EXCELENT MAGIC SHOW!!」


観客
(拍手)



(舞台にマジシャンと助手が現れる。)



助手
「ようこそ、みなさん!!
 エクセレント中田のマジックショーへ!!
 本日は品川サンシャインホテル10周年記念イベントとして、
 エクセレント中田のマジックをみなさまにお見せいたしましょう!!」


観客
(拍手)


助手
(エクセレント中田に帽子を渡す)


エクセレント中田
(帽子の中を観客に見せる。何も入っていない。)


ドラムロール
「ダラララララララ・・・」


エクセレント中田
「(帽子を両手に持って)ワン!ツー!スリー!!」



(帽子から勢いよく水が出てくる。)



エクセレント中田
「エクセレント!!」


観客
(拍手)



(バスタオルを腰に巻き、シャンプーハットを被った
 老人が袖からやってくる。)



老人
「シャワーを浴びてたら、お湯が止まったんだけど・・・」


助手
「あ、はい。すみません。(老人を隅に連れていく)」


老人
「コンシェルジュにその話をしたら、
 もしかしたら、ここじゃないかって言われたもんでね。」


助手
「はい、すみません。あとで説明しますんで。」


老人
「うん。よろしくね。
 今年、金婚式だもんで、ばあさんと一緒にこんな立派なホテルに来てるんだけどね・・・」


助手
「うん。その話、あとでいいですか?(老人を袖に連れて行く)」


老人

「(連れられながら)せっかくだから、ホテルのお風呂ってどんなもんなんだろねーってことで、
 シャワーを浴びてたら、お湯が止まったもんだからね。(帰っていく)」


助手
「さぁ、続いてのマジックです!(巨大な箱を用意する)」


エクセレント中田
(アシスタントの女性を連れてくる。
 女性を箱の中に入れ、カギをかける。)


ドラムロール
「ダラララララララ・・・」


エクセレント中田
「(箱に向かって)ワン!ツー!スリー!!
 (箱に近づき、カギをあける。)」



(扉の中の女性が消えている)



エクセレント中田
「エクセレント!!」


観客
(拍手)



(さっきの老人が、箱の中に入ったはずの女性を連れて袖から出てくる)



老人
「クローゼットからこの人が出てきたんだけど。」


助手
「引っ込めて!引っ込めて!!(女性を急いで袖に追いやる)」


老人
「ばあさんに『誰、その人?!』って言われて、今、ちょっと不穏な空気になってる。」


助手
「あとで説明しますんで。」


老人
「そうなの?よろしくね。
 今年、金婚式だもんで、ばあさんと一緒にこんな立派なホテルに泊まってるんだけどね・・・」


助手
「うん。さっき聞きました。(老人を袖に連れていく。)」


老人
「(連れられながら)せっかくだから、いろいろみたいよねって話になって、クローゼット開けたら、
 女の人が出てきて『誰じゃーい!』ってなったもんだからね。(帰っていく)」


エクセレント中田
(さっきの箱を閉め、一回転させる。
 もう一度、箱を開ける。)


老人

「(箱から出てくる)ばあさん、言ってきてやったよ・・・あれ?」


エクセレント中田
「エクセレント!!」


観客
(拍手)


老人
「(助手に)部屋に戻ったと思ったら、ここに来てたんだけど・・・」


助手
「大丈夫です。」


老人
「大丈夫って何?」


助手
「後で説明しますんで。」


老人

「そうなの?よろしくね。
 (エクセレント中田を見て)あのマジシャンみたいな人は誰?」


助手
「マジシャンです。」


老人

「だと思ったー。」


助手
「(封筒を取り出す)あの、これ、お詫びと言っては何ですが・・・」


老人
「(封筒を受け取る)いいの?何か申し訳ないね。」


助手
「いえいえ。部屋に戻ったら開けてください。(袖に連れていく)」


老人
「ありがとうね。(帰っていく)」


助手
「さぁ、続いてのマジックはお客様に協力していただきます!」


エクセレント中田
(客席から女性を一人連れてくる)


助手
「すみません。お名前は?」


女性
「梓です。」


助手
「ありがとうございます。
 さぁ、梓さん。あなたの前にはたくさんの果物があります。
 その中からどれでも結構です。一つ選んでください。
 我々は後ろを向いていますので・・・」


女性
(リンゴを手に持ち、客席に見せる)


助手
「選びましたか?
 選んだら、戻してください。」


女性
「はい。(リンゴを机に置く)」


助手
「さぁ、先ほど梓さんが選んだ果物。
 実はあらかじめ予言されていたんです。」


女性
「ええ?!」


ドラムロール
「ダラララララララ・・・」


エクセレント中田
「(舞台袖に向かって)ワン!ツー!スリー!!」


老人
「(舞台袖から出てくる)
 封筒を開けたら『リンゴを選ぶと思っていた』って書かれた紙しか入ってないんだけど・・・」


女性
「当たってる!!」


エクセレント中田
「エクセレント!!」


観客
(拍手)


老人
「(助手に)どういうこと?」


助手
「なんでもないです。ホント、なんでもないです。(袖に連れていく)」


老人
「ワシ、別にリンゴなんか選んでないし・・・」


助手
「後で説明しますんで。。」


老人
「そうなの?
 ワシに説明すること、かなり増えてきてるけど、大丈夫?」


助手
「大丈夫です。」


老人
「ワシとばあさん、これからカラオケに行こうと思ってるんだけど、行っていいのかな?」


助手
「どうぞどうぞ。(老人を舞台袖に帰す)」


エクセレント中田
(助手と2人、布を持って舞台中央に立つ)


助手

「さぁ、エクセレント中田のマジックショー、お楽しみいただけましたでしょうか?
 本日のマジックは以上になります。
 ありがとうございました!!」


エクセレント中田
「エクセレント!!(助手と2人、布をかぶる)」



(布をどけると2人の姿はなく、いつもの老人に入れ替わっている)



老人
「(マイクを持って)♪女々しくて女々しくて女々しくて!辛いよぉ~!!」


観客
(拍手)


老人
「あれ?ばあさんは・・・?(キョロキョロする)
 2人でカラオケしてたのに・・・」


観客
(拍手)


老人
「(舞台中央に立ち)えーと・・・どうしたらいいんだろ・・・
 ・・・それでは聞いてください。『にんじゃりばんばん』」



(盛り上がる観客)









【コント・セルフ・ライナーノーツ】

マジックで消えたものが、別のところから現れたら?というところから作ったコントです。


コントのキモになる老人は演じるとしたら誰でしょうね。

特に特定の人をあて書きはしてないのですが・・・



・・・阿藤快さん?






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