昨年2021年にオリエントとオリエントスターが70周年を迎えるにあたり、限定モデルを発売しておりました。めでたいことです。
(2022年1月のホームページより)
オリエントの陰にエプソンあり
エプソンなければオリエントなし
一度は精算されたメーカーだったのです。
クォーツショックによる自動巻き時計の販売不振、腕時計の低価格化でジリ貧になっていたところをカバーしていたのが有価証券の含み益(有価証券評価益)でした。
ところがバブル期にそんな優良株も大幅下落し、債務超過に陥ったため事業継続が困難となり精算となりました。
その助け舟となったのがセイコーエプソンでした。セイコーエプソンの買収で再びオリエントが存続できているという経緯があります。
現在はセイコーエプソンもオリエントの事業継承をさせつつ、エプソンブランドでも腕時計を展開しており、イチ時計好きの予想では、おそらくは歴史あるオリエント、オリエントスターは自動巻きという趣味の時計を中心として、エプソンでは現在ではウエアラブルを中心とした新技術を投入する電子時計に進むのだろうと思います。
時計ファンとしてはオリエントの名前も残しつつ、オリエントが培ってきたものを大事にして新しいものをつくるのって歓迎できるものであります。
エプソンのルーツはそもそも時計製造であったことというのを最近知りました。
1942年、当時の服部時計店(現・セイコーHD)の創業家と同社の子会社の第二精工舎(現・セイコーインスツルメント)の出資で腕時計の部品製造、組み立て工場として誕生した会社なのです。
そののち第二精工舎の事業の一部を受領し、現在においても高級GPSソーラー時計のアストロンや、グランドセイコーのクォーツやスプリングドライブをOEM製造、供給をしているそうです。
時計の技術はある会社なのだから自社ブランドで製造は当たり前だと思います。ただ同じグループで食い合いの可能性が残りますのでしがらみが多い中よく参入したなぁと感じます。
セイコーの資本比率は数パーセントで、セイコーの意向が強く介入できる数値ではなさそうですが、セイコー時計の内部機関の製造をする協力関係であるので、エプソンもまたその技術を使った製品のアプローチもできないので、新しいマーケットの開拓という難しいスタートではなかったかと思います。
同時に旧オリエント愛が強い方々(なのだろうか?)のコメントに”ケースにエプソンの刻印なんてつけるなよ”というのがあります。昔(旧オリエント)のアクの強さも味があっていいのですが、言いすぎです。
エプソンなくしてオリエントは存続しなかったかもしれない中、オリエント単独ではできなかった技術開発やデザインが…この二社が共同した中で作り上げた時計が今にあるのではないだろうか?そんな努力を察してあげられないのか???
にわか知識の僕だけど、先輩方と思われるのこの発言はあまりにも薄すぎて重みを感じず、残念に思います。
なかなかエプソン腕時計が結果を出せているとは言いにくい状況ですが、願わくば国産ロケットでどこかの惑星に降り立った時にクルーたちに身に着けてほしいなって思います。
その時には宇宙の空気の成分などが調査できるようなすごいスキャニング機能がついていると面白いですね。プリンター複合機みたいに(^^