皆さま、こんにちは！
ちょい前から北上線クラスタがざわついてます。
理由は、同線の矢美津駅・平石駅が
令和４年３月に廃止検討されてる旨の地元説明会が
今年の９月に催されたから。
両駅は利用者数が僅少なことを理由に
平成28年度より冬季休止する駅に変わりましたので、
今月いっぱいで営業を終える可能性があるのですよ。
そんな急に駅の廃止が発表されるはずはないって？
JR東日本は過去に、休止中だった奥羽本線・赤石駅の廃止を
廃止２カ月前に公表した実績があるので
油断は出来ないのですよね。
この２駅は未訪問だった自分、
冬季休止直前でしたが先週末に訪ねました。
利用者数が少ないから「秘境駅」かと思いましたら意外や意外、
どちらも交通量が多い国道107号線沿いにありました。
今回は北上線の終点・横手駅のひとつ手前にある
矢美津（やびつ）駅の訪問記です。
昭和38年に開業した無人駅でしたよ。
矢美津駅は地元の請願によって開業した駅らしい。
そんな駅がなぜ廃止検討される羽目になったのか？
現地を見て納得しちゃいましたが
その話は後ほどに触れることにしまして…
矢美津駅は北上線を跨ぐ国道107号線の北寄り、
国道側から目立たないひっそりした場所にありました。
国道から矢美津駅方向に降りる階段がないので、
矢美津駅の反対側にお住いの方は
ここを迂回する必要がありまして…
この不便さが駅の利用者数に影響しているのか!?
国道の高架道の下から、
北上線に沿って伸びる細道を歩くと
矢美津駅が見えてきます。
駅の背後にある民家はわずか５軒です。
ここが請願駅であることが不思議に思えてきましたよ。
矢美津駅に到着～
矢美津駅は昭和30年代半ばに相次いで開業した
気動車専用の停留所タイプの駅です。
コンクリート板製のホームと待合室は柳原駅をはじめ、
北上線・北上駅口の無人駅でもよく見かける仕様。
上屋を兼ねた待合室の庇（ひさし）が特徴的でした。
ホームの駅名標ですが、
なぜこんなにボロボロなんざんしょ？
タテ看板のありますけどご覧の有様です。
「やびつ」の文字が見えるかしら？
待合室内に除雪機が置かれてましたが、
今季は稼働する日があるのでしょうか？
それとアース虫よけネットEX。
JRも認める殺虫能力ですぜ☆
今年分の冬季休止を知らせる「お知らせ」が貼られてました。
このまま休止→廃止にならぬことを心より願ってます！
さてさて、ひと昔前の矢美津駅の様子を知りたく
国土地理院のサイトに掲載の過去の航空写真をチェックしました。
下は矢美津駅が開業してから７年後の
昭和45年に撮影された写真です。
当時は国道から矢美津駅まで
道一本で繋がっているのが見えるでしょうか？
白く写る道路はバイパス線が開通する以前の国道107号線。
駅の西側に広がる集落からも
矢美津駅までのアクセスが容易であったことがわかりますよね。
そしてグーグルマップで見る現在の様子です。
国道バイパス（平和街道）が開通して
北上線と交差する旧国道の踏切が廃止されたことから、
駅西側の集落から駅が利用しにくくなりました。
矢美津駅の利用者数が激減した理由はズバリ！
国道107号線バイパスが開通したからで
間違いないでしょう。
ここにあった踏切が現役だったら
矢美津駅の運命も違っていたのではないでしょうか？
踏切跡にこんな看板が掲げられてましたが、
今でもここを跨ぐ人がいたりして!?
矢美津駅は周囲を果樹園に囲まれているので
ホームからこんな景色を見ることが出来ます。
他にも各地で
秋田名物のいぶりがっこ（いぶり大根）をいぶす
香ばしい煙を嗅ぐことが出来たりして…
冬の到来を感じる先週末の駅巡りでした。
冬季休止するまで２週間を残すだけとなりましたが…
矢美津駅の運命は如何に！
☆追 記☆
上にUPした国土地理院の昭和45年撮影の航空写真、
よく見たら重連のDD51が牽引する
30両編成の貨物列車が写ってました。
こんな時代の北上線を訪ねてみたかったです。
↑（北上駅方面）
岩沢駅
和賀仙人駅
ゆだ錦秋湖駅
ゆだ高原駅
小松川駅
平石駅
相野々駅
矢美津駅（令和３年11月14日）
↓（横手駅方面）
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