皆さま、こんにちは!
様々なジャンルがある鉄道趣味ですけど、
最近は「駅趣味」にハマってる方が増えてるのではないでしょうかね?
鉄道雑誌等で詳細に解説されてる「車両」とは違い、
「駅」は今でも、訪れた者しかわからない発見が楽しめるのです。
この駅にもそんな発見がありましたっけ…
昨年の正月明けに訪れたこちらの駅でしたよ。
宇部線・丸尾(まるお)駅です!
この駅でどんな発見が待ち受けていたのか?
それは後ほど触れることにしまして…
丸尾駅は宇部線の前身である宇部鉄道の手により
大正13年に開設された駅でした。
見ての通り、駅舎は開業当時から使われているワケではなく、
国鉄時代に建て替えられたモノ。
建物財産票が見当たらなかったので建立年はわかりませんでしたが、
古い航空写真を追っていくと
昭和36年~37年にかけて駅舎の形状が変わっているので、
その辺りに建て替えられたのではないでしょうかね?
現在は無人駅の丸尾駅。
駅前商店が閉店していて、ちょいと寂しい感じの駅前風景でしたが、
かつては東岐波村(ひがしきわそん・昭和29年に宇部市に編入して消滅)
の玄関口で、国鉄時代は貨物の取り扱いも行われていたそうですよ。
この風景からは想像できませんが、
1キロちょっと東に歩けば朝市で賑わう丸尾漁港や
風光明媚な瀬戸内海の景色が楽しめる三神公園があるみたいですね。
そんな素敵な場所に来たのに、相も変わらず駅だけ見て帰る自分…
地元の方が知ったらめっちゃ怒られそうですが、
その分「駅」は入念にチェックしますので。
まずは駅舎の中から覗いてみましょう。
駅舎は有人駅時代に造られたもので、
スペースの半分は事務室に充てられてます。
自分が訪れたのは1月だっていうのに寒くないのは、
東北地方から来た自分からすると相当羨ましく思うぞ。
丸尾駅は平成24年まで、職員さんが常駐する簡易委託駅だったそうで、
当時使われていた出札窓口が
ブラインドが降ろされた状態で残ってました。
駅舎とホームは階段&スロープで結ばれてます。
この造りを見て、昔は島式ホームだったと思った方は大正解!
丸尾駅の貨物輸送が廃止されるまではホームの両面に線路が敷かれ、
島式ホームとして機能していたそうですよ。
現在のホームの様相を見ると、上屋がバタフライ形になっているので
そこで気づく方もいるかもしれませんね。
それではこの構内のどこで貨物の取り扱いが行われていたのか?
ここから先が冒頭に書いた「丸尾駅の発見」ですぜ☆
丸尾駅の昔の様相を知りたくて
今回も国土地理院のサイトに掲載中の航空写真を利用しました。
下は旧駅舎が写る昭和22年撮影の写真です。
幅広な貨物ホームが写っているのが見えますでしょうか。
当時の貨物ホームは、島式ホームに敷かれた線路に面してたっぽく。
島式ホームは電車を行き違いさせるためではなく、
貨物列車を退避させるのを目的で造られたのではないでしょうかね?
こうなると見たくなるのが、貨物輸送が行われてた時代の遺構です。
貨物ホームがそのまま残っていれば嬉しいのですが…
ここで貨物の荷役が行われていたのは40年以上も前のことです。
さすがにそれは残ってなかったか…
…と諦めかけたところにコレが目に入りましたの。
ズバリ、貨物ホームの端部でしょう!!
丸尾駅に着いてからずっとこれが言いたかったのよねぇ。
この方角から見た時は植木の花壇かと思いましたが、
反対側から見て、昔使われていた貨物ホームの端部であることに
気づきましたよ。
それにしても植木のためにホームを残すとは…当時の国鉄も粋ですな。
他にも宇部鉄道時代の石積みホームが断面に見えてたり…
おそらくは旧駅舎時代からある駅便(駅の便所)が残ってたりと、
魅力たっぷりな丸尾駅でした(ただし駅ファン限定)。
駅便はホーム側から出入り出来ます。
どうです?
こんな発見が楽しめる駅趣味…ワクワクしてきますでしょ?
えっ、廃ホームの端っこを見てもワクワクしてこない?
そりゃそうですよね…
自分もコレを見てワクワク出来るのに50年かかりましたから。
丸尾君といえば「ちびまる子ちゃん」。
南の島に旅行をするエピソード(プサディー回)は何回読んでも泣けるのですが、
皆さんは覚えてますかね?
↑(新山口駅方面)
丸尾駅(平成31年1月9日)
床波駅
常盤駅
草江駅
宇部岬駅
東新川駅
琴芝駅
宇部新川駅
居能駅
岩鼻駅
↓(宇部駅方面)
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