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皆さま、おはようございます!

 

今朝は謎めいた歴史を持つ駅の訪問記です。

この歴史が「謎」かどうかは皆さまの判断にお任せすることにしまして…

山口市内にある宇部線・岩倉(いわくら)駅でした。

岩倉駅は昭和28年に開業した無人駅、

単式ホームに上屋があるだけの簡素な造りの駅でしたよ。

それではこの駅にどのような「謎な歴史」が潜んでいるかといいますと…

 

Wikipediaによれば、現在の岩倉駅が開業する以前、

大正14年から昭和18年にかけて

現在地よりも100メートルほど新山口駅寄りに

初代の岩倉駅(停留場)が存在していたんですって。

100メートルと言えば車両5~6両分の長さで

駅の規模から考えたら誤差の範疇にしか思えませんが、

なぜこの距離に駅を移設したのか気になったのですよね。

旧駅時代の遺構が残っていれば、ソレを見たいとも思いまして。

結論から言うと、現在の岩倉駅は

初代駅が廃止された後に放置されてたホームを転用して造られたモノ。

「駅の移転」は長いホームを短縮したことにより

駅中心が南側に移ったのが理由と推測してみました。

その件は後ほど触れることにしまして…

 

まずは駅の様子を眺めます。

岩倉駅は細い路地の先にある駅前商店跡の手前側に出入口がありました。

 

こちらの階段を伝ってホームに進入することが出来ますよ。

 

こちらが岩倉駅の単式ホーム、

出入口付近に駅便(駅の便所)を備えた古めかしい上屋が置かれてます。

 

ホーム中央に建つ上屋は昭和31年に建てられたモノらしい。

それを示す建物財産票が貼られてましたよ。

 

岩倉駅を訪れてしばらくの間は、旧駅と現在ある駅は別物だと思い

北側に見えるこの景色に旧駅跡があるのではないかと探しましたが、

それらしい形跡は見当たりません。

となると岩倉駅の新旧駅のズレとは一体…?

 

そこで毎度のことですが、

国土地理院のサイトで岩倉駅の古い航空写真をチェックしてみました。

下は昭和23年に撮影された写真で初代駅が廃止されてから5年後、

現在ある駅が開業する5年前の写真ですが、

この時代に存在していないはずの岩倉駅が写っていたのですよ。

おそらくは絶賛放置中の初代駅のモノと思いますが…

ホームは現在より長く、駅舎も存在していたみたいですね。

初代駅は駅員さんが常駐する有人駅だったってことかな?

岩倉駅の初代駅が開業したのは

宇部線が国有化(昭和18年)される以前の宇部鉄道の時代。

当時は蒸気機関車牽引による貨物列車も運行されてました。

長いホームはそんな列車が停車するためのモノなのでしょう。

宇部線は昭和4年に電化され、

昭和28年に開業した2代目駅は電車用にホームが短縮された模様。

これが駅位置が100メートルずらされた理由ではないでしょうか?

 

岩倉駅のホームは石積みで戦後に造られたモノでないことは明らか。

初代駅のホームを転用したと考えると辻褄が合いますが…実態は如何に?

 

それと初代駅の駅舎跡も残ってました。

上にもUPした画像ですが階段の手前側に注目です。

井戸跡らしきモノが写ってますよね。

初代駅の駅舎で使われていたモノで間違いないと思います。

 

ホームから駅舎跡を眺める。

岩倉駅の過去について、いろいろと推測してみましたが

移転等、詳しいことをご存知の方がいらっしゃいましたら教えてください。

宇部線(宇部鉄道)について、過去の鉄道雑誌を見返すと

車両は詳しく解説されてますが、駅の記述は意外に少ないのですよね…

 

 

訪問駅リスト(JR線)

宇部線

 

↑(新山口駅方面)

上嘉川駅(平成31年1月9日)

深溝駅(平成31年1月9日)

周防佐山駅(平成31年1月9日)

岩倉駅(平成31年1月9日)

阿知須駅

岐波駅

丸尾駅

床波駅

常盤駅

草江駅

宇部岬駅

東新川駅

琴芝駅

宇部新川駅

居能駅

岩鼻駅

↓(宇部駅方面)

 

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