皆さま、こんにちは！
鉄道ファンには「撮り鉄」や「乗り鉄」など様々な分野があり、
自分は駅に特化したクラスタに属してましたが、
実は「駅好き」にも色んなタイプが存在するのです。
絶景駅や秘境駅などロケーションを楽しむ「駅好き」、
訪問駅数を伸ばして記録にこだわるタイプの「駅好き」等々。
自分は構内を見渡しながら、昔の駅の風景を妄想するタイプでしたよ。
そんな自分がキュンキュンした駅が山口県内にあったのです。
宇部線・周防佐山（すおうさやま）駅でした。
一見した印象は、どこにでもある簡易駅舎を持った無人駅でしたが、
線路を見ると怪しげなカーブを描いてるのです。
周防佐山駅は単式ホームが１本あるだけの駅ですけど、
それならば線路は真っすぐに敷けばよいはず。
ですけど線路はホームの手前で小さくカーブしてるのでした。
そんなの、どうでもいい話じゃないかって？
世間的にはそうかもしれませんが、駅好きにとっては
（昔の）周防佐山駅を知る上で重要な手がかりなのです。
こんなことを考えながら駅を訪れるのが本当に楽しくて…
この気持ちを理解してもらえるかしら？
謎なカーブを描く線路の話は一旦置いときまして…
周防佐山駅は宇部線の前身である宇部鉄道が大正14年に開設した駅でした。
宇部線は昭和18年に国有化され、周防佐山駅も国鉄駅に変わってます。
駅舎は有人駅時代の木造駅舎に代わって建てられたモノと思いますが、
昭和37年撮影の航空写真には既にこの駅舎が写ってるのですよね。
…ということは、駅舎が建て替えは昭和30年台半ばってことかな？
周防佐山駅は駅舎が建て替えられた後も、しばらくの間は
駅前の新聞店で切符を売る構外簡易委託駅だったらしく。
現在は閉店してましたが向かいにそのお店さんがありましたよ。
この駅舎、もっと新しいのかと思いましたが、
建てられてから既に50年が経過してたとは…
自分の「見る目」は相変わらず役立たずだなぁ。
待合室の中はこんな感じでした。
無人駅化後に建てられた駅舎なので出札窓口等は備わってませんぜ☆
続いてはホームです。
先にも書きました通り周防佐山駅は単式ホームがあるだけの駅でしたよ。
さてさて、冒頭に書いた線路がカーブしている件です。
駅が好きな方ならもうお気づきですよね。
周防佐山駅は駅舎が建て替えされる以前は、
列車の行き違いが可能な島式ホームを持つ駅でしたの。
その証拠に、国土地理院のサイトで見つけた
昭和23年に撮影された航空写真をUPしておきます。
写真が粗くて申し訳ありませんが、
駅舎側にも発着線を持つ島式ホームが見えますでしょうか？
構内の北（写真の上）に写る黒っぽい物体は貨車？
この位置の現在の様子を確認したところ、
50年以上も放置状態の貨物ホームがありましたよ。
こんなモノを見つけると笑顔がこぼれちゃうのですよね、自分は。
こうなると気になるのが旧駅舎があった場所の現在の様子。
古い航空写真によれば、旧駅舎は道路に面した広場にあったはずです。
手前に見える広場に旧駅舎があったはずなのですが…？
その広場を見渡したところ…
井戸がある!!!
これ、絶対に旧駅舎で使われていたモノでしょうよ。
駅が開業した大正14年に掘られた可能性が大の井戸ですけど
今でも水が湧き出ているのでしょうかね？
そして井戸のそばには
ヤベェ物件（誉め言葉）がもうひとつ備わってました。
見るからに古めかしい感じの駅便（駅の便所）です。
貼られた建物財産票によると、
駅便は昭和25年に建てられたモノだそうですよ。
こちらはバリアフリー化されていないので、
使用することによって昭和時代をリアルに感じることが出来ます。
「昭和」にタイムスリップしたい人、ぜひこちらを跨いじゃって！
如何でしょう？
自分が周防佐山駅にときめいてた様子が伝わりましたでしょうか？
最後に…
廃貨物ホームの近くに小さな鳥居がありました。
ご神体は幼稚園で配られる「のの様」っぽいのですが、
どのようなご利益があるのでしょうか？
悪事が思い浮かぶたびに、
「のの様は口では何にも言わないがアナタのしたこと知っている…」
という歌が蘇ってくるのですけど、それって自分だけですかね？
↑（新山口駅方面）
周防佐山駅（平成31年１月９日）
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↓（宇部駅方面）
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