皆さま、こんにちは!

 

前回のブログ函館本線・東森駅のことを書きました。

各所に多くの謎が残る駅でしたが、

その隣りにある駅もなかなかの謎ぶりなのです。

函館本線・尾白内(おしろない)駅でしたよ。

函館本線・尾白内駅

尾白内駅は砂原線の前身である渡島海岸鉄道の手により

昭和2年に開設された駅で、

昭和20年に国有化されて国鉄駅に変わりました。

 

鉄道好きな方ならわかると思いますが

尾白内駅は待合室に廃貨車を利用したダルマ駅なのです。

自分は貨車好きで駅好きなもんですから、

コレ見てダブルで興奮しちゃいましたわ!

函館本線・尾白内駅

転用した貨車は有蓋車の標準形式であるワムハチ(ワム80000)。

道内のダルマ駅はワフ(有蓋緩急車)やヨ(車掌車)を

転用したモノが多く、元ワムは意外に稀少な存在だと思います。

 

そういえば、道南いさりび鉄道の釜谷駅でも

同タイプの待合室を見ることが出来ますけど、

道南エリア特有の仕様なのでしょうか?

微妙に変えられてる飾りつけが可愛らしい雰囲気ですよね。

g02060/江差線・釜谷駅

@道南いさりび鉄道・釜谷駅

 

貨車好きなら必ず見る場所がここ。

貨車時代はここに番号が振られていたはずなのですが…

函館本線・尾白内駅

旧駅舎が解体されダルマ駅に変わったのは昭和63年のこと。

30年近くも経過したためか、番号を読み取ることは出来ませんでした。

う~ん残念!

 

ホームにはこちらの階段を伝って入ることが出来ます。

函館本線・尾白内駅

 

振り返り、ホームから駅前広場を見る。

函館本線・尾白内駅

草木で覆われた広場は道内の駅でよく見かける光景でした。

街から飛び出たことがない都会っ子たちにはわかるまい。

 

尾白内駅は単式ホームが1本あるだけの棒線構造の駅でしたよ。

函館本線・尾白内駅

 

尾白内駅は国鉄時代、

列車の行き違いが可能な相対式ホーム2面2線構造だった模様。

廃止されたホームが今でも残っているか、

気にしながら見てたのですけど…

函館本線・尾白内駅

雑草が生い茂っており線路跡すらわからない状態でした。

廃ホームは自然に還ってしまったのかな?

 

次に待合室の中を見ます。

どうやら最近改装されたようで驚くぐらいキレイでした。

函館本線・尾白内駅

 

これだけ見ると緩急車を改装したように見えますけど元はワムハチ。

JR北海道の匠はいい仕事をしてますなぁ。

函館本線・尾白内駅

備え付けの駅ノートを見たところ多くの書き込みを発見。

皆さん、ダルマ駅がお好きなのですね。

 

待合室のそばに「安全の像」なるものがありました。

函館本線・尾白内駅

函館本線・尾白内駅

”像”といってもテッペンにはチャーハンみたいなモノしかなく、

不思議に思ってたのですけど、

元々はここにキチンとした像があったみたいです。

壊れてしまい現在の姿に変わってしまったそうですよ。

 

さてさて、冒頭に書いた尾白内駅の”謎”の話ですが、

まずは昭和23年に撮影された航空写真をご覧ください。

2か所の駅構内が至近距離で並んでいるのが見えますでしょうかね?

函館本線・尾白内駅

なぜ駅が隣同士に?とお思いでしょうけど、

昭和2年に開業した渡島海岸鉄道の尾白内駅が

昭和20年に国有化された際に、

300メートルほど大沼駅寄りに移設されてたのです。

上は国有化されてから3年後の姿でしたが、

この当時はまだ旧駅の構内が残されていたみたいで。

だからこんな近くに駅同士が並んでいたのですね。

 

旧駅跡付近をグーグルマップで表示してました。

函館本線・尾白内駅

ネットの情報によれば、旧駅舎の基礎が現在も残っているらしく。

その様子を眺めるために現地を訪れてみましたよ。

 

そして着いたのがここ。

この正面に渡島海岸鉄道の尾白内駅があったようです。

函館本線・尾白内駅

 

駅舎の基礎を探してみたのですけど…

函館本線・尾白内駅

雑草だらけでさっぱわかんねぇ。

10秒で基礎を見つけることを諦めました。

 

下の画像は、旧駅舎から道道に向けて見た風景ですが、

商店らしき廃屋があったりして、

どことなく駅前らしき風景を留めていた気がします。

函館本線・尾白内駅

嗚呼、駅好き&廃線跡好きにとっては癒しの風景ですなぁ。

 

そしてもうひとつ、

尾白内駅周辺でぜひとも見てほしいスポットがありました。

砂原線の前身が昭和20年に廃止された渡島海岸鉄道であることを

何度か書きましたが、

砂原線は渡島海岸鉄道の廃線跡を完全にトレースしたかというと

そうではなく、尾白内駅の東側から新線に切り替えられてたのです。

函館本線・尾白内駅

砂原線に転用されなかった渡島海岸鉄道の廃線跡の多くは

のちに国道278号線に転用されましたけど、

尾白内駅周辺にわずかですが、手つかずのままの区間があるのですよ。

 

それがここ。

尾白内駅から歩いて5分ほどで着く場所でした。

函館本線・尾白内駅

民家に向けて未舗装道路がまっすぐ伸びてますが、

ここが渡島海岸鉄道の線路跡なのです。

 

ここから先は舗装道路に変わりまして…

函館本線・尾白内駅

 

この先で国道278号線と合流しますの。

函館本線・尾白内駅

この舗装道路も廃線跡の雰囲気を色濃く残してますが、

特に未舗装な区間はそれとわかる絶品区間ではないでしょうかね?

 

尾白内駅は付近に廃線跡がある上にダルマ駅というツウ好みな駅。

駅好きなら大満足すること間違いなしです。

訪れるなら雑草が枯れ果てた11月上旬が絶対におすすめ!

その後は雪が降り始めるので要注意ですからね。

 

 

訪問駅リスト(JR線)

函館本線(砂原線 大沼駅-森駅)

 

↑(長万部・大沼駅方面)

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掛澗駅(平成30年8月19日)

尾白内駅(平成30年8月19日)

東森駅(平成30年8月19日)

↓(函館・森駅方面)

 

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