HAGANE新譜「TOP OF THE TOWER」を聞いた率直な感想は | tak METAL ON METAL

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メタル中心にてろてろ書いてます

遂にリリースです











































ハーモニック・ガールズメタルバンド「HAGANE」待望のニューアルバム「TOP OF THE TOWER」リリースです






































界隈最強ギタリストよしださくらさん擁するHAGANEが傑作1st「Code ; 9021」で我々の度肝を抜いたのが3年前




これまでの軌跡をまるっと収め、徐々にバンドが進化していく様を収めた、文字通りの「レコード」


特に本作終盤4曲の激エモハイクオリティはメタル史に刻むべきレベルで、スーパーギターヒロインバンドの名に恥じない名曲ゾーンになっています























しかし順風満帆に見えたバンドから過半数にも及ぶメンバー3名が一気に脱退



残されたよしださくらさんとba Sayakaさんはバンド再建を余儀なくされます
















長きに渡るメンバー探しの末、HAGANEは最強メタルドラマーJUNNAさんと未知の新星/凪希さんが加入して復活












イエモン吉井和哉さんがプレイリストに入れたことで局所的話題となった今や新生HAGANEの代表曲「天下五剣」を含むEPをリリース
























更にアルバムの前哨戦となる陽性メロスピ「Start Our Journey」をゲリラリリース





本作へと至ります























結論から書きます
















圧倒的名作です

今すぐプレイボタン押してください





















前述したように、1stもそれまでの道程を刻むような「レコード」でしたが、本作もバンドピンチから立ち上がる「NOT LOSE」で(実質)始まり、復活してこれからやったるわ!的な「Heart Scream」で終わると言う、ある種バンドのストーリー「レコード」となってます


無意識か意識的かは分かりませんが、よしださんは心情を音楽に乗せ、作品にストーリー的な流れを持たせる傾向にあると感じました

















また、tatsuoさん含め大人の力が入った事により、客観性とのバランスが取れるようになり、聴いていて全く疲れない、激しくも非常に聴きやすい1枚でもあります


JUNNAさんというモンスタードラマーが加入し、ゴジラ対ガメラlikeな八方破れに歪エナジックスポーツな1枚になる可能性もありましたが、この整合性。サウンドプロデューサーのtatsuoさんの圧倒的力量を感じました

















「天下五剣」から培った和風テイストは「kagome」等にしっかりと継承され、こちらも新たなHAGANEの魅力としてフィーチャーされてます






大きなトピックとしては前EPから引き続き、ハーモニック控えめなギターワーク


シングルギターになった事が大きな要因かと思いますが、ギターのハモリが逓減し、その分シンフォみや鍵盤が増えた印象です。さくらさんのプレイは荒々しさや豪胆さが目立ちますが、これがまた抜群にカッコ良いです

















全員が作詞に携わっているのも特筆すべき点です


前作EPからめちゃストレートになったよしださんの歌詞、凪希さんも比較的近い作風


対する従来のHAGANEのイメージに近いドリーミー/イマジナリーな歌詞はJUNNAさん、言葉遊び的でテクニカルな歌詞を書くのはSayakaさん


バラエティに富んだ歌詞世界にも注目です


























何曲か解説します




「Not Lose」



実質トッパーのシンフォ感ある新機軸メロスピ


本作のような「徐々にギアの入る疾走感」を出すには表現力が必要ですが、見事にこの複雑な感情を表してて、痺れました


マニアックな話をすると、よしださんの刻みミュートの安定感が素晴らしすぎて泡吹きました













「kagome」




これまた新機軸な和風ミドル
若干リフにALDIOUS「SWEET TEMPTATION」みがある





祭囃子風のドラミングは和太鼓出自のJUNNAさんの魅力全開




凪希さんの艶っぽい歌声も実に素晴らしい、併せて掛け合いコーラスとのギャップも楽しい
ライブ定番確定

















「Out of the Darkness」






派手さ抑えめ然れどバカエモなメロスピチューン

強めなリフやテクニカルにむせび泣くギター、終盤のウォウウォウ含め、前作「ZERO」に通じます


凪希さんのヴォーカリゼーションの進化がエグすぎる


めちゃエモーショナルに歌いあげる彼女の加入は大正解である事を雄弁に物語る一曲






ジュンナさんの加入効果を如実に感じるパタパタツーバスも熱い



















「剣のレコード -Records of TSURUGI-」




和風曲2発目
ベースリフやドラムソロがフィーチャーされた遊び心溢れる小品

Sayakaさん作詞
Sayakaさん/JUNNAさん作曲
さくらさん以外の曲が採用されたのは初(多分)

「桜の木の下/一緒に来ないか」の一節からSayakaさんのさくらさんに対する想い/リスペクトが感じられ興味深い











「Over the fate」




長尺インスト

歌メロつけたら間違いなく名曲になるであろうフュージョンみまぶしたメロスピインスト

よしださんが5分以上弾きまくり
彼女のギターを全力堪能出来ます













「With a dream」




これまた新機軸の直球J-ROCK

頭打ちビートのサビにハンドクラップまで入って、TUBEハマスタで歌って違和感無し

ライブでは絶対アクセントになるので、大切にして欲しい一曲









「Heart Scream」



Sayakaさんの一瞬のベースリックからなだれ込む直球ドラフォメロスピ




アルバムラストを飾るに相応しい爽快感しかない疾走曲でアルバム唯一の全英詞

歌メロよしださくら節満開

前vo時代にやや気になっていたカタカナ英語みが薄れ、海外バンドの作品と言われても違和感ないクオリティ。JUNNAさんのパワフルなツーバスも大炸裂。前編成では恐らくこの曲は演れなかったはずで、その意味でも新編成の代表曲となるはず

よしださんもここぞとばかりに弾きまくり最高

マーチングスネアでフェードアウトして終わる感じもたまらない

いや、めちゃいいなコレ













直球メロスピを基調としてますが、同じメロスピでも金太郎飴にならぬよう、幅を持たせてます。ダルビッシュのスライダー


併せて新機軸の曲を随所に配置、バラエティ感もちりばめ隙のない仕上がり


前作から大きな飛躍を見せる、「HAGANE最強」「王者よしださくら」を強く感じる素晴らしき作品です


もう一度プレイボタンを押すべき1枚





























どんなにガールズメタルを色眼鏡で見てる人達をも絶対ねじ伏せるバンドは現行2組だと思ってます



1つはよしださくら擁するHAGANE

1つはLi-sa-X擁するKOIAI



この2人を観た時、とうとうガールズメタル界隈にも、大谷翔平や羽生結弦のようなゲームチェンジャーが現れたな、と思いました


それほどまでにこの2人は何もかもが抜きん出てます

















そんな2人を中心としたこの2組は今のガールズバンド代表格でありながら「ガールズ」の冠サポートは全く必要ないレベチバンドであり、メタルをお茶の間に届かせる入り口となりうるアーティストです




※KOIAIはvo抜けて大変ですが再建がんばって欲しい


















間違いなくこれからのメタル界を引っ張る逸材なので、彼女達の音に是非耳を傾けて欲しいです




















先ずはこのHAGANE新作聞いて、ツアーでその充実っぷりを感じましょう。


























これだけの充実度から考えると、ほぼ前EP/新作でセトリは埋まると予想します。素晴らしいライブになるでしょう





















そんなこんなで
















tak