カラミティ・ジェーンは実在の人物だが、名前を拝借しているだけで、すべてストーリーは架空である。

「カラミティ/calamity」は「惨事」「災難」などの意味だが、どういうネーミングなのか?
 


(1936)平原児/The Plainsman

出演はゲイリー・クーパー、ジーン・アーサー。本作には実在の人物が多出する。カラミティ・ジェーン、ワイルド・ビル・ヒコック、バッファロー・ビル・コーディ、ジョージ・アームストロング・カスター将軍。それにアブラハム・リンカーン大統領。

南北戦争が終わって武器の需要がなくなり、武器業者は先住民を新たな顧客と見なした。

バッファロー・ビルは結婚して駅馬車の駅を開設しようとする。妻と一緒に列車の駅を降りたところ親友のワイルド・ビル・ヒコック(ゲイリー・クーバー)と出会った。

さらに駅馬車に乗ろうとしたが、なんと御者はワイルド・ビルを大好きなカラミティ・ジェーン(ジーン・アーサー)であった。

途中、シャイアン族が砦を襲撃するという情報を得た。ワイルド・ビルはそれをジョージ・アームストロング・カスター将軍に報告。すると将軍は新婚のバッファロー・ビルに弾薬を砦に輸送する案内を指示した。

その後カラミティ・ジェーンはシャイアン族に捕らえられ、ジェーンを追ったワイルド・ビルも捕らえられた。

ワイルド・ビルが処刑されようとしたために、ジェーンが砦に弾薬を輸送する輸送隊のルートを白状してしまった。

輸送隊はシャイアン族に襲撃されたが、騎兵隊の増援を得て切り抜けた。

ワイルド・ビルは銃をシャイアン族に売ったラティマーを追って射殺した。彼の手下三人を捕らえて騎兵隊の到着を待った。

だがその間にラティマーの別の手下に背後から射殺された。
 


(1941)無法地帯/BADLANDS OF DAKOTA

出演はブロデリック・クロフォード、ロバート・スタック、アン・ラザフォード、フランシス・ファーマー。カラミティ・ジェーン役はフランシス・ファーマー。これまた実在の人物ワイルド・ビル・ヒコックも登場する。

酒場経営のボブ・ホリデー(ブロデリック・クロフォード)は、遠くに住んでいる恋人アン・グレイソン(アン・ラザフォード)と結婚する。

忙しいので弟のジム・ホリデー(ロバート・スタック)に迎えに行ってもらう。だがボブと一緒に仕事をしている拳銃の名手カラミティ・ジェーン(フランシス・ファーマー)は実はボブが好きである。

ジムとアンは蒸気船に乗って当地に戻ってくる。だが道中でお互いに好きになり、結婚して戻って来た。二人は当地で砂金採掘に取り組んだ。

この事態にボブは自暴自棄になり、悪人の仲間となった。一味は強盗を働く。ジムやジェーンはボブが悪人の一人ではないかと、次第に気がついていく。

当地には保安官がいなかったが「保安官が必要」と言うことになり、砂金採掘の成果が上がっていなかったジムが保安官となった。

悪人一味との対決が続く中、先住民が襲撃してくると情報が入った。この情報は悪人一味も掴んでおり、これを利用して銀行襲撃を計画する。

ジムは騎兵隊に応援依頼を出すとともに、住民を組織して町の入り口にバリケードを作り防御態勢を敷いた。

ジェーンも含めてライフルを撃ちまくって先住民を迎え撃った。

そして悪人一味も襲撃してきた。銀行に侵入したボブを追ってジェーンも拳銃を持って銀行に突入した。

ジェーンはまだボブが好きではあったが、ボブに拳銃を向けた。
 


(1948)カラミティ・ジェーンの大銃撃戦/The Paleface

出演はジェーン・ラッセル、ホブ・ホープ。

先住民に銃やダイナマイトを売っている一味がいる。捜査員を潜入させたが殺害された。

そこで服役しているカラミティ・ジェーン(ジェーン・ラッセル)の力を借りることにした。

ジェーンと捜査員を偽の夫婦に仕立てて潜入する計画だったが、さっそく捜査員は殺された。

ジェーンも浴場で襲撃されたが二挺拳銃で撃破。まだ敵がウロウロしているので、歯医者のペインレス・ポッター(ホブ・ホープ)と偽の夫婦になって幌馬車隊に加わった。

途中で敵や先住民に襲撃されるがペインレスが撃退。いや本当はジェーンが撃つているのだがペインレスは自分の手柄と誤解している。

葬儀屋の中にダイナマイトが隠されているのを発見したが、罠にかかって二人は捕らえられて先住民の集落へ連れてこられた。

二人はダイナマイトを積んだ馬車を乗っ取って脱出。敵が追いかけて来て壮絶な脱出劇が展開された。
 


(1949)カラミティ・ジェーンとサム・バス/Calamity Jane and Sam Bass

出演はハワード・ダフイヴォンヌ・デ・カーロ、ドロシー・ハート。サム・バスも実在の人物。

サム・バス(ハワード・ダフ)はテキサス州デントンに来た。ここで仕事を見つけるつもり。

親戚からの手紙と金が届いているはずなので、店に確認しに行った。

だが実際は金は届いていなかった。店主のキャシー・イーガン(ドロシー・ハート)は、字が読めないサムに対して「後で金を送ると書いてある」と親切で嘘を言った。

当地では競馬が開かれる。カラミティ・ジェーン(イヴォンヌ・デ・カーロ)も自分の馬サンダーボルトで出場する。毎年優勝しているデントン・メアと競争になるがサンダーボルトが優勝。

だがサムは届くはずの金を当てにして、なんとデントン・メアを買い取った。

サムたちは、牛をテキサス州アビリーンに届ける仕事を引き受けて代金を8000ドルを受け取った。

ここでも競馬がありサムはデントン・メアで出場する。出場するだけではなく、デントン・メアに牛の代金を含めて有り金すべてを賭けた。

今度のレースには出場しないジェーンが来て競争相手の馬主に「デントン・メアが出場するのよ、勝てるわけないわ」と口を滑らせた。

勝てないと思った馬主はデントン・メアを毒殺した。

金を返せなくなったサムたちは強盗団となった。

自分の失言の責任をとってジェーンも強盗団に加わった。
 


(1950)カラミティ・ジェーンはテキサスに/The Texan Meets Calamity Jane

出演はイヴリン・アンカースなど。

カラミティ・ジェーンは恋人だったワイルド・ビル・ヒコックが葬られている当地に来た。

プレーリー・クイーンという酒場を譲られて経営を始めた。だが酒場の権利を主張するセシリア・ミューレンという女性が現れた。

 


(1953)カラミティ・ジェーン/Calamity Jane

出演はドリス・デイ、ハワード・キール。

拳銃自慢のカラミティ・ジェーン(ドリス・デイ)はワイルド・ビル・ヒコック(ハワード・キール)やダニエル・ギルマーティン少尉と男性同士のような付き合いをしている。

だが本当はワイルド・ビルが好きである。

酒場の舞台で「女優」と偽って男性が女装で登場し、観客が怒って騒ぎ出した。ジェーンが拳銃を天井に向けて撃ち、騒ぎを沈めた。

ジェーンはシカゴから有名女優のアデレイド・アダムスを連れてくることになりシカゴに行ったが、手違いで付き人のケイティ・ブラウンが来た。

ケイティは立派に役目を果たした。

ところがワイルド・ビルもダニエルもケイティが好きなようである。ジェーンは動揺した。
 


(1995)パラダイス・ヴァレーの奇跡/Tall Tale

ダニエル・ハケットは父親からアメリカの伝説的な英雄の話を聞いて育ったが、彼らの話を嘘だと考えるようになった。

当地では悪徳開発業者が強引に開発を進めていた。住民は反対運動を進めていたが、英雄たちが助けに駆けつけた。

ジェーンの登場場面は少ない。ダニエルが夢の中で英雄3人に出会う。
彼らが酒場に行った時、喧嘩に巻き込まれる。その時にジェーン(キャサリン・オハラ)が現れて、二挺拳銃で彼らを助ける。
 


 

 

(1936)平原児/The Plainsman

 

 

(1941)無法地帯/BADLANDS OF DAKOTA

(1948)カラミティ・ジェーンの大銃撃戦/The Paleface

(1949)カラミティ・ジェーンとサム・バス/Calamity Jane and Sam Bass

(1953)カラミティ・ジェーン/Calamity Jane