■ Street of Chance
フランクが歩いている時にビルの作業用ゴンドラが落下してきた。幸いケガは軽かった。
しかし気がつくと長い時間が経過していた。妻も別の場所に引っ越していた。
知らない女性から「ダニー」と呼びかけられた。「ダニー」は殺人犯として追われていた。


製作年:1942、監督:Jack Hively、脚本:Garrett Fort、原作:Cornell Woolrich


■ はじめに

登場人物(キャスト)
 フランク・トンプソン(バージェス・メレディス)
 ヴァージニア・トンプソン(ルイーズ・プラット) 妻

 ジョー・マルッチ(シェルドン・レナード) 怪しい男
 ルース・ディロン(クレア・トレヴァー)

 グランマ・ディートリッヒ(アデライン・ド・ウォルト・レイノルズ) 老女、寝たきり、話せない
 ビル・ディートリッヒ(ジェローム・コーワン) 息子
 アルダ・ディートリッヒ(フリーダ・イネスコート) ビルの妻
 ハリー・ディートリッヒ(-) 息子、すでに死亡
 


■ あらすじ

◆ フランクは事故にあった

ニューヨーク。フランク・トンプソンは通りを歩いている時に、突然工事中のビルの上の作業用ゴンドラが落下してきた。

直撃は避けられたが、フランクは道路に倒れた。

少しばかり気を失ったようだが起き上がった。周りの人が心配そうに見ていた。たいしたケガはしていない。

子供が落ちていた帽子を拾って渡した。その帽子には「D.N.」というイニシャルがあった。

そして胸ポケットに入っていたシガレットケースのイニシャルも「D.N.」であった。

◆ 妻が消えていた

自宅アパートに帰った。だがしかし別の人間が出てきた。

隣の知人に聞くと「一年前に引っ越したわよ」と言われた。「なぜ知らないの?」と言う顔をしていた。

住所を聞いて行ってみた。

妻のヴァージニアが出て来て、嬉しそうに抱き着いた。

◆ 怪しい男

ヴァージニアとの関係は正常に戻ったが、フランクは自分が遭遇した事態を解明する必要があった。

ヒントは事故現場である。その近くで見て回ったり聞いて回ったりした。

しかしフランクを怪しい男がつけている。巻こうとしてもしつこく尾行してくる。やっと尾行を巻いた。

アパートに帰った。外を見ると、先ほどの男ともう二人が下に見えた。

ヴァージニアを急かして非常階段から屋上に出た。理由が分からないヴァージニアは慌てる。

ちょうど同じ高さの隣のビルに移った。階段を下りて通りに出た。

ヴァージニアを危険な目には合わせられないので、タクシーに乗せて実家に戻した。

◆ ルース・ディロンに会う

また事故現場に近いところで探っていた。近くで火事が発生して、みんなが駆けつけていた。フランクも現場に行った。

その現場である女性に会った。ルース・ディロン。

ルースは懐かしそうに「ダニー」と言って抱き着いた。

フランクには意味不明であったが、とりあえず行くところがないので、ルースのアパートに行った。

ルースが買い物に出かけた時に調べると、引き出しの中に「ハリー・ディートリッヒ殺人事件」の記事が切り抜いてあった。犯人はダニー・ニアリング。

また拳銃もあった。

このアパートの近くにも例の怪しい男がウロウロしていた。

◆ ディートリッヒ家の屋敷

ルースに連れられて、ルースが雇われているディートリッヒ家の屋敷に行った。

その屋敷にはグランマ・ディートリッヒと息子のビル・ディートリッヒとビルの妻のアルダが住んでいた。ハリー・ディートリッヒはグランマの息子である。

グランマはベッドに寝たきりで、さらに言葉が話せない。しかし頭はしっかりとしているようである。

◆ グランマとの交流

ダニー=フランクはグランマが何か知っているのではないかと考えた。

ダニー=フランクは少しずつグランマと話す。彼女とイエスならば瞬き一つ、ノーならば瞬き二つと決める。

非常に手間がかかるが、それで会話を始めた。

ダニー=フランクはルースの助けを借りて屋敷に潜んだ。屋敷はとても大きいので隠れる場所はある。

ビル、アルダに隠れて、少しずつグランマから教えてもらう。

◆ 犯人は!?

グランマはハリーの殺人事件を目撃して犯人を知っているとのこと。

上記のように手間がかかる方法で時間がかかった。聞き出した犯人はなんとルースであった。

理由はルースが盗みを働いたところをハリーに見つかったからである。

ルースはダニー=フランクに拳銃を向けた。拳銃に恐れず、ルースに近づいた。

ルースは自分に向けて引き金を引いた。

例の怪しい男が入って来た。刑事のジョー・マルッチ。
 


■ 補足

ルースは犯人なので、なぜダニー=フランクに協力したのかは不明。

またフランクが記憶を失ってダニーとして生活していたメカニズムは明らかにされない。

ジョー・マルッチは刑事なのだが、いかにも怪しい風である。刑事とは思えない。まあ、そのようにして我々を騙しているんだが。
 


■ 出演作

クレア・トレヴァー
(1939)駅馬車/Stagecoach
掠奪の町/Texas(1941)
(1943)ブロンドの殺人者/MURDER, MY SWEET
(1941)無法街/Honky Tonk
(1948)脱獄の掟/RAW DEAL
(1939)アレゲニーの反乱/アリゲニー高原の暴動/ALLEGHENY UPRISING
(1943)無頼漢/Desperadoes
(1942)タイムスリップ殺人事件/Street of Chance