■ Her Highness and the Bellboy
ベルボウイのジミー(ロバート)はホテルに宿泊していた王女のヴェロニカ(へディ)の世話をすることになった。
ヴェロニカは以前に付き合ったコラムニストのポウルに会いに来たのだが、ポウルは自分の地位にこだわるヴェロニカを相手にしない。
ジミーはヴェロニカと接触するうちに、一番大事な恋人のレスリー(ジューン)のことを忘れてしまった。
ジミーはヴェロニカに「自分の国に来て」と言われて「ヴェロニカが自分を好き」ととんでもない誤解をした。
出発のためにアパートに戻り、レスリーに会ったジミーは「やっぱりレスリーが一番好き」と分かり、残ることにした。
それを見たヴェロニカは自分の地位を捨ててポールと一緒になった。
製作年:1945、監督:Richard Thorpe、脚本:Richard Connell、Gladys Lehman
■ はじめに
登場人物(キャスト)
ジミー・ドブソン(ロバート・ウォーカー) ベルボウイ
レスリー・オディール(ジューン・アリソン) ジミーの恋人
アルバート・ウィーヴァー(ラグス・ラグランド) ジミーと同室
ヴェロニカ王女(ヘディ・ラマー)
ヴェロニカのオジ(-) 国王、登場しない
ポール・マクミラン(ワーナー・アンダーソン) コラムニスト、ヴェロニカの恋人
ゾルタン・ファルディ男爵(カール・エズモンド)
ゾーイ伯爵夫人(アグネス・ムーアヘッド)
本作ではへディは(彼女のイメージと比較して)わりと素直な女性を演じている。
■ あらすじ
◆ ジミーとアルバートとレスリー
ジミー・ドブソンはニューヨークのイートンホテルのベルボウイ。アルバート・ウィーヴァーとルームシェアをしている。
上の部屋にはジミーの恋人のレスリー・オディールが住んでいる。昔はダンサーだったが、ケガをして足が不自由である。今は人形を作っている。
◆ ジミーはヴェロニカと会う
某国王女のヴェロニカはイートンホテルに泊まった。六年前に出会って恋をしたコラムニストのポール・マクミランと会うためである。
イートンホテルでヴェロニカはジミーと会った。ジミーはヴェロニカの素性を知らずに、セントラルパークに散歩に誘った。
ホテルに戻ってきたところ、支配人はジミーがとんでもないことをしでかしたので、ジミーに解雇を言い渡したが、ヴェロニカはジミーを部屋付きにしてほしいと依頼したので、ジミーは解雇を免れた。
◆ ヴェロニカはポールを招待する
ヴェロニカと一緒に来たゾーイ伯爵夫人は、ヴェロニカがポールと会うことを警戒している。
伯爵夫人はポールの代わりにゾルタン・ファルディ男爵を進めるが、ヴェロニカはゾルタンを相手にしていない。
実はジミーはなぜかポールと知り合いである。それを知ったヴェロニカはパーティの招待状を届けるようにジミーに依頼した。
◆ しかしポールはヴェロニカを無視する
バーティでヴェロニカはポールと会った。実は昔ヴェロニカは別の王族と結婚するためにポールを振ったことがある。その後、その相手は死亡した。
ヴェロニカは、久しぶりに会ったポールに関係修復を迫るが、ポールは断った。
ヴェロニカが泣いているのをジミーが慰めた。
◆ ジミーとヴェロニカは出かける
ヴェロニカはジミーからポールがいるというバーのことを聞いて「連れて行ってほしい」と頼んだ。
ジミーは「王女にふさわしいところではない」と断るが、ヴェロニカは一生懸命に頼み込んだ。
◆ レスリーはジミーを好き
ジミーはヴェロニカに渡すためにコサージュを買った。
アルバートはジミーが恋人であるはずのレスリーをほっとらかしているのでジミーに注意する。
ジミーはレスリーの部屋に行ってコサージュを渡した。そして立ち去った。
その後レスリーは涙を流した。
しかしレスリーの足は少しずつ良くなっているようである。ベッドから出てソファのまで歩いた。そこで倒れた。
◆ ヴェロニカは逮捕された
ジミーとヴェロニカはバーに行った。ヴェロニカはポールを探している。
そこにアルバートが現れた。なぜかギャングと一緒である。注、アルバートとギャングがどのような関係なのかは説明されない。
ギャングがアルバートにジミーを殴るように命令した。アルバートは大きく振りかぶって、ジミーではなくギャングを殴り倒した。
それをきっかけに店中で大乱闘が発生した。
ついに警官隊が出動して、みんなを逮捕した。ヴェロニカも逮捕されて、拘置所に入れられた。
◆ ヴェロニカは国王になった
さて国王であるヴェロニカのオジが死亡したとの連絡がイートンホテルに届いた。するとヴェロニカが王位を継ぐことになる。
さらにヴェロニカが逮捕されたというニュースもあって、大騒ぎをしている。
ポールは警察に出向き、ヴェロニカの素性を話してヴェロニカをは釈放してもらった。ここでヴェロニカは、自分が王位を継承したことを知った。注、ポールは逮捕されて連れられて行くヴェロニカを目撃した。
しかしポールはヴェロニカが王という地位に惑わされていることを冷ややかに見ている。
◆ ジミーはレスリーの愛に気が付く
ヴェロニカはジミーに対して一緒に国に来るように言う。
ジミーはここでとんでもない誤解をする。すなわち「ヴェロニカが自分を好き」と。
ジミーは自分のアパートに帰り出発の準備をする。そしてレスリーの部屋に寄る。
レスリーはかなり回復していてジミーに向かって歩いてくる。しかし倒れそうになって、ジミーはレスリーを抱きしめた。ジミーはやはりレスリーが一番好きであると分かった。
ジミーは決心を翻してニューヨークにとどまることにした。
◆ ヴェロニカは王位を捨てた
ジミーはホテルに行ってヴェロニカにその決心を伝えた。
ジミーの決心を聞いて、ヴェロニカは王位を捨ててポールと一緒になることを決心した。
しばらくして、クラブでジミーとレスリーは踊っている。近くでポールとヴェロニカが踊っている。
■ 出演作
◆ ヘディ・ラマー
(1945)夢のひととき/Her Highness and the Bellboy
(1946)奇妙な女/The Strange Woman
(1949)サムソンとデリラ/Samson and Delilah
(1947)ディスオナード・レディ/Dishonored Lady
◆ アグネス・ムーアヘッド
(1944)ジェーン・エア/Jane Eyre
(1945)夢のひととき/Her Highness and the Bellboy
(1948)/白衣の女/THE WOMAN IN WHITE
(1948)拳銃往来/Station West
(1950)女囚の掟/Caged
(1951)ショウ・ボート/Show Boat
(1964)ふるえて眠れ/Hush...Hush, Sweet Charlotte
(1951)14時間の恐怖/Fourteen Hours