ご訪問ありがとうございます。
最近続いてますが、昨日も薬剤師の久保田いずみ先生による講座を、zoomにて受講しました。
今回は、Aloma flowの佐々木直子さん招致で:
『二つの視点から考えるアトピー性皮膚炎
~西洋医学的治療法とホリスティックな医療観~』
という、これまた興味津々な講座でした。
今回の“二つの視点”というのは、「西洋医学からみたアトピー性皮膚炎」と、「ホリスティック的にみたアトピー性皮膚炎」です。
一般的に「アトピー」と呼ばれている皮膚の炎症ですが、症状も程度も様々で、完治が難しい病気としてとらえられてますよね。私は周りに酷いアトピーの人がいないので、実際の難しさというのは実感として分からないのですが、今回おしえていただいた「アトピー性皮膚炎の治療ガイドライン」では、“治る”よりも“症状がおさまる”ところに重きを置いているような感じでした。
つまり、風邪や骨折などといったものと違って、アトピー性皮膚炎は“完治”するのがとても難しいんですね。
西洋医学的な治療方法は、①薬物療法と②スキンケアです。
① 薬物療法
炎症を抑える塗り薬(いわゆるステロイド剤など)と、炎症物質になるヒスタミンを抑えるお薬(抗ヒスタミン剤)のことを学びました。
ちょっと“悪役”みたいに思われがちなステロイド。でも塗ったらたちまちお肌の調子が改善するので、皮膚科でも処方されがちです。
精油と同じで“濃い濃度で常用はアブナイ”と言われていますが、この「ステロイド外用薬」には強さが5段階あるそうです。そして、私たちが薬局で入手できるのは、このうちの弱い方から3番目までのもの。強さが1,2番のものは、医師の処方箋が無いと買えないそうです。それだけ扱いが難しいものだということですね。
実際に副作用が心配される場合もあり、代わりに使われる「タクロリムス」というお薬もあります。この二つは、「どうやって治すかという仕組み」が異なるお薬だそうです。
「ステロイド外用薬」に限らずですが、皮膚に塗布する場合、その塗る場所によって体内に入る成分の吸収率が異なります。前腕に塗布した場合の数値を1とし、足の裏は0.14倍、おでこは6倍、、、といった感じで、各部位の大体の吸収率が研究により分かっているそうです。(割と有名な話で、検索すれば沢山出てくるので気になる方は調べてみてください)
ここでお話に出たのが、“体内動態”です。先月3回に分けて、「精油の体内動態」に関することを、久保田先生からから教わりました。口から入るものと皮膚から入るものでは、体内に入ってからの処理の経路が異なるんですよね。
② スキンケア
ここはさらっとですが、アトピーの場合に大事なのが、スキンケアです。特に保湿はしっかりとやっていく必要があります。でも、お肌に何か塗布する場合は、きちんと医師に確認してからの方が良いかもしれません。いろいろ難しいかもですが。
西洋医学はピンポイントで「問題が起こっているところ」を見ていきますが、最近よく耳にする“ホリスティック”な治療は、「全体をみる」ところから始まります。ここで注意が必要なのは、「西洋医学を排除するものではない」ということ。何となくVS構造になりがちですが、西洋医学も自然療法も、どちらも含めたすべてがホリスティック医療ということです。
「皮膚って何だろう」ということを考えた時、西洋医学では「臓器の一つ」であるととらえます。が、ホリスティック的な捉え方は、単なる臓器や感覚器官の一つではなく、「自分の内側と外側との境界」であり、「“私自身”を感じるレセプターのようなもの」です。
今回一緒に受講したSALON AILEのイガリさんが、SNSに皮膚のことを
『自分の外側と内側の境界線となる『皮膚』の存在は、『私』をキチンと感じる大切な受容体なのだ。』
と書かれていて、なるほどと思いました。
「アトピーの講座」でしたが、どうしたら克服できるのか、といった内容とはちょっと違った、新たな視点を学ぶいい機会でした。
6月にまたAloma flowの佐々木直子さん招致で、体内動態の講座が開催されます
日本では“雑貨”扱いの精油。ちょっとした雑貨屋さんでも手に入るし、気軽に誰でも入手可能なところは喜ばしいと思いますが、実は身体に作用するものなんですよね。
特にアロマテラピーをお伝えする立場の方は、体内動態のあたりはしっかりと知っておくことは大事なのではないかな、と思います。
難しいことはさておき、いずみ先生の講座は本当に楽しいので、是非
Aromanoは中央線国分寺駅から徒歩/バスで約20分。西武多摩湖線・一橋学園駅から徒歩12分。
詳細はお申し込み頂いた方に個別にお知らせしております。
自宅教室ですので、事前にお名前、ご住所、お電話番号などをお知らせ頂いております。予めご了承ください。
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