アナスタシア普及活動

1巻ごとに1章づつ

振り返る企画の5巻目、

 

前章に引き続き、

未来のロシアの町の様子です。

 

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馬に乗った若く美しい女性を

観光バスから多くの外国人が

見とれているという前章の未来映像は

多分モスクワ近郊の様子で

 

今度はメグレさんが

モスクワ以外はどうなんだ

例えばサンクト・ペテルブルグでは?

と別な街について聞きたがり

アナスタシアが今度は

話して聞かせます。

 

 

ちなみにサンクト・ペテルブルグは

ロシア第二の都市で、1991年までは

レニングラードと呼ばれていた所。

エルミタージュ美術館などが有名な

歴史ある美しい街だそうです。

 

 

 

この章の主役は11歳の男の子です。

(うちの次男と同じだわ)

 

彼はサンクトペテルブルクの

マンションに住んでいて

窓からの景色が錆びた屋根や

色のはげた壁ばかりなのに

 

「この国で一番いい町」と

大人が信じている様子なのが

不思議でなりません。

 

 

それで友達と一緒に

地元の新聞社を複数訪れては

「なぜ僕たちの町は、他の町より

美しいと言われるのですか?」と

聞いてまわります。

 

大人は口をそろえて

有名な価値のある歴史的建造物が

たくさんあるから、というような

回答をするのですが

 

少年は納得せず

自分や友達の家の窓からの

景色の写真を大量に持ち込んでは

これをどうして美しい町と

言えるのかの説明を求め続けます。

 

 

どこの新聞社でも

嫌がられるようになったころ、

少年たちは現れなくなり

 

学年が変わって、再び

少年が友達を引き連れて

新聞社に現れたとき、

 

 

彼は自分が考えた

本当に美しいと思える

自分の住む町の設計図を

水彩画用紙に描いて

それを持ちこんで

年配の編集者に見せます。

 

 

その後、大人になった少年は

偉大な建築家となり

友人たちとともに美しい入植地を

創造した、とアナスタシアが

語っています。

 

 

この章は前章と違って

伝聞の伝聞だからなのか

イメージの湧く力が少し

わたしにとっては

弱かったのですが

 

それでも今の美の基準で

美しい町とされる条件と

 

少年がこれこそ本物の美しさ

と思って描いた町の様子が

大きく違っていたことは

よく理解できました。

 

 

草木を排除して

石や煉瓦などで出来た建造物が

並んでいるだけでは

どれほど彫刻が立派でも

少年にとっては美しくなかった

ということが。

 

 

 

この章の後半ではメグレさんが

いつ、美しい未来のロシアは

実現するのかと、

時期を確定したがり、

アナスタシアは、その年を

自分で決められると答えます。

 

 

一族の土地に植える

一族の木となる種を

たった今、マンションの

窓辺に置いた小さな鉢の中に

蒔いたなら、それが未来を

創造し始めたことになる、と。

 

 

 


アナスタシアが見せてくれる

未来の話にはいつも必ず

一人の人間が、

それも

普通の暮らしを送っている

市井の一個人が登場します。





わたしたちが

未来の社会に変化を望むとき


強いリーダーシップを持つ

政治家だったり

革命家だったり


影響力の大きい

著名人だったり


あるいは既存の政党とは

一線を画す新政党だったりの

登場に期待を寄せがちですが




わたしたち一人一人の

日常生活の中での

意識の変化が実際に

社会を変えていくし



それは狭い範囲でのことで

誰にも知られるわけでもないし

影響力もない、と例え本人は

思っていたとしても



そこから全体に影響が

波及していく様子は、



例えば水面に落ちた

小さな石から広がる

波紋だったり



すべてが繋がりあった

細やかな仕組みの中の

一部分だったりするイメージで



ゆっくり

あるいは

スピードを持って

広がっていくのだと思います。





 

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前の章はこちら

 

 

 

1巻1章

 

2巻1章

 

3巻1章

 

4巻1章

 

 

 

 

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