アナスタシア1章ペレストロイカ | 手相と性の園

手相と性の園

福岡のアナスタシア好きな手相講師が手相、吉方位、性について書いています。

 

今日からアナスタシアを

1巻から1章づつ読んで

振り返る記事を

書いていこうと思います。

 

 

もう読まれたかたには

その時の気持ちを

思い出していただけるよう

 

 

まだ読まれていないかたは

これはぜひ本を読んでみたい

と思っていただけるように

書けたらうれしいですが

 

 

基本はわたしの心が

どのように動いたかを

書きます。

 

 

 

 *****

 

 

 

アナスタシアの始まり

1巻1章は、ロシアがまだ

一党独裁の社会主義国家

ソビエト連邦だった時に生まれた

著者ウラジミールメグレ氏が

 

ペレストロイカの中で

起業して成功し

 

一方でそれを

快く思わない人たちから

憎まれ対立していた様子

から始まっています。

 

 

 

1986年に

チェルノブイリ原発事故が起きた際、 

政府の中にまで

情報隠蔽・秘密主義が浸透していて

国政トップだったゴルバチョフ氏に

なかなか正確な情報が届かず

 

 

それをきっかけにして

情報公開をすすめる改革

(グラスノチ)とともに

すすめられたのが

 

政治体制の改革

(ペレストロイカ)

だそうです。

 

 

 

その中で

表現、集会、信教、出国など

市民の権利と自由が認められ

 

特に「起業」の自由が

法律で認められたことにより

多くの市民が自ら商売を始め

 

メグレ氏は非常に幸運な

成功した起業家だったと

あります。

 

 

 

 

 

 

ある日、メグレ氏が

トルコからの商談相手と

会合していたところへ

 

 

「共産党がデモを開いている!

肉を売る屋台が襲撃されるかも

しれない!」という一報が

飛び込んできます。

 

 

改革が起きたあとの国民は

喜んで起業した自由謳歌組と

 

 

そんな急に価値観を

変えられてたまるか

わたしたちは国のために

これまで自分を犠牲にして

御奉公してきたんだぞ組に

分かれていて

 

 

後者は前者を憎んでいるから

目の前に存在する

起業家の代表として

食べ物の屋台を叩き壊す

 

ということがその頃は

もしかしたら各地で

起きていたのかもしれません。

 

 

 

起業家組合の

代表を務めていた

メグレ氏は急いで現場に

駆け付けるのですが

 

それがまた

上下白のスーツで

ベンツに乗っていった

というんです。

 

 

絵に描いたような・・

じゃないですか。

 

 

 

決起集会を後ろのほうから

見てたそうなんですけど

そりゃ目立ちますよね。

 

 

旧時代が良かった!と

言ってる人たちの近くに

白スーツ&ベンツ男が来たら。

 

 

 

 

 

あそこにいるやつらが

俺たちの肉を

市場から買い占め

3倍の値段で売りつけてくる

元凶だ!

 

みたいなことを言われて

憎悪の目で見られたとき

 

メグレさんときたら

ベンツともう1台に

分乗して起業家仲間と

駆けつけていたんですが

 

そのもう1台の

SUVの屋根に飛び乗って

メガホン片手に

堂々と渡り合います。

 

 

元々、主人公タイプだよなあ、

というメグレさんのキャラが

ここから既に立ち上ってます。

 

 

 

最初は言えば言うほど

憎悪の波が押し寄せて

 

白スーツにトマトとか

投げられてしまうんですが

 

そこでひるまず

機転を利かせて

 

(ご本人は

なぜそんなことをしたのか

自分でも分からない

と書いていらっしゃいますが)

 

社会主義時代に

そこにいる人たちは皆

学校で覚えたであろう

 

レーニンを称える詩を

暗唱し始めます。

 

 

 

 

詩の力は偉大です。

 

 

 

その場の全員が

一瞬で動きを止めて

意識を持っていかれるんです。

 

 

このシーンは印象的です。

 

 

 

アナスタシアの中では

イメージの湧く言葉で

皆に共通の未来を描かせる詩人を

とても重要な職業として

何度も紹介していますが

 

 

なるほど既に

第一章から

詩の力がはっきりと

大勢の意識を

まとめあげることを

伝えています。

 

 

 

 

 

わたしたち

今の世代が一気に

意識を持っていかれる詩

 

そのイメージを自動的に

思い浮かべてしまう詩

 

って何かあるんでしょうか。

 

 

世界にひとつだけの花

とかですかね。

 

そうしてみると

槇原敬之さんとSMAPって

すばらしい仕事を

されていますね。

 

 

金子みすずさんと

同じことを

言ってるんですよね。

 

 

 

みんなちがって

みんないい

 

 

世界に一つだけの花

一人一人違う種を持つ

 

 

 

 

*****

 

 

閑話休題

 

 

メグレさんはその後

まとめあげた集団の意識を

たまたま通りかかった

ウォッカのトラックに惹きつけ

 

 

皆さんにごちそうしますよ

先輩方どうぞどうぞ

落ち着いてゆっくり話しましょう

 

とさすが商売人、

あっという間に

人心を掌握します。

 

 

ロシアの人のお酒好きって

日本だったら

土佐のいごっそうの

イメージですけど

どうなんでしょう

とにかく

お酒があるなら

まずは飲まないと

みたいな感じになって

 

 

そうすると

飲まない女性たちが

不満を訴えたので

 

大変失礼しました

あちらに鶏の脚があります。

無料でお持ち帰りいただけます。

少しのあいだ、ご主人がたを

冷静な話し合いのために 

お借りする

せめてものお詫びです

ご遠慮なくどうぞ

 

これまたうまい!

 

女性が遠慮なく

贈り物を受け取れるような

言い方が咄嗟に出来るの

ほんとさすがですわ~

 

 

 

 

 

怒りを抱えて集まっていた

皆さんのお腹を満たしつつ

そっと帰っていく起業家の皆さん。

 

 

本当に話し合いを

するわけじゃなく

ただたかぶって

こちらに向かってきた

集団の攻撃的な意識を

沈めて散らしただけです。

 

 

 

屋台も壊されず、

支払いはもちろんメグレ氏率いる

起業家組合から、でしょうか。

もしくはメグレ氏個人のお財布?

とにかくよかったよかった。

 

 

 

終わったらよかったのに

第一章は最後に

もうひと山あるんです。

 

 

メグレさんが起業家組合の

会合に使っていた豪華客船に

その騒動の時の演説者であった

元教師がやってくるようになり

 

起業家の皆さんに

話しを聞いてもらいたい

と訴えるので

 

5分くらいなら

とマイクを渡し

 

彼が来るたびに

あまり誰も聞いていない中

 

その歴史と哲学の先生は

時代の変革について

思うところを

話していたそうです。

 

 

 

ある時、メグレ氏が

なぜわたしたちにそれを

訴えるのです?

政治改革への不満であれば

政治家に訴えるべきでは?

 

と聞いたときの返事。

 

 

*****

 

 

なぜあなたがたは

この先、自分たちが

幸せになれると思うのです?

 

アメリカが20年早く

物質的に豊かになり

わたしたちがそれを

今から追いかける。

 

20年たてば

アメリカはさらに

20年先を行っている。

 

その繰り返しの未来に

なぜ幸せがあると

思えるのです?

 

 

*****

 

 

 

 

示唆的ですね~

 

 

物質的な豊かさを

個人的に追い求めて良い

 

と許可が出た瞬間から

反射的に追いかける

反応速度の速い

起業家集団に向かって

 

 

さらに先を見通せる

教師の含蓄ある言葉。

 

 

 

ですが、どんな時代にも

反射的な行動力を持つ人が

目に見えるピラミッドの

上へのぼり

 

さらに先を見通せるけど

行動力は伴わない

旧時代を生きた人は

 

例え見えていても

流れを変えることは、

もう、出来ない、

 

んですよね。

 

 

 

 

 

 

 

この記事を書くために

ペレストロイカについて

調べていたら

 

2021年ゴルバチョフ氏への

日本の新聞社2社による

インタビュー記事が

出てきました。

 

 

ゴルバチョフ氏は

社会主義のまま

改革を進めたかった。

 

 

だけど、急進派が

社会主義体制を

破壊してしまった。

 

 

ゴルバチョフ氏たちが

考えに考えて

出来る限りのスピードで

着実に

当然痛みを伴うことも

理解しながら

進めていた改革は

 

 

そんなことを何も考えない

勢いだけの勢力に

乗っ取られてしまった。

 

 

社会主義を崩壊させるだけ

民主主義を取り入れるだけ

 

結局彼らが欲しいのは権力

 

国家体制はガタガタのまま

今日まで続いている

 

みたいなインタビューで

けっこう衝撃を受けました。

 

 

 

 

ゴルバチョフ氏はインタビュー翌年

2022年8月に亡くなっていますが

2021年時点でのロシアの政治を

はっきり批判しています。

 

 

自分はかつて誰もなしえなかった

世界規模の軍縮を成し遂げたし

これからの世界でも

核の軍縮は絶対に必要だと。

 

 

 

そういう激動の

価値観が変化していく時代

 

自由が増えて

豊かさは自分次第と思える

変化の渦中を生きていた

メグレ氏自身の

「革命前」が1巻1章です。

 

 

 

 

アナスタシアはまだ

出てこないので

一番始めに読んだ時は

面白くなかったのを

覚えています。

 

 

 

 

 

 

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