あらやす日(本)誌 -82ページ目

「おもてなし」-「もったない」~人とモノの日本的好循環

言葉には社会的に一般化しているものが現れている。

言葉として表に出て、
その言葉の裏には心とそれに伴った行動様式がある。

「おもてなし」と「もったいない」は、
共に「も」と「な」の音を持ってどことなく似ている。

「おもてなし」は「もてなし」の丁寧語で、
「モノを持って精一杯成し遂げる」という意味。

「おもてなし」のもう一つの意味は「表裏なし」=表裏のない「心」だというがこれは単なる語呂合わせだろうが、ウソをつくと閻魔様に舌を抜かれるとか、針千本飲まないといけないという仏教説話によってウソをつかないことが日本人の美徳になっていることは確かだろう。

「もったいない」の”もったい(勿体・物体)”は「物の本体」という仏教用語で、
そこから「自分には相応でない物」だという意味の 「もったいない」が生まれた。

いずれも「物」にからんだ言葉で、
「物」と「人」との理想的な関係をあらわしているようだ。

   主人 おもてなし
    ↓↑
    客人 もったいない


実際、人と人との間で交わされる「おもてなし」と「もったいない」には、有形な物と無形のサービスが組み合わされていたり、時間を費やして知識や経験というものを人的サービスだけで提供する場合もある。


モノを持ったならばそのモノを精一杯活かして人々のために使うというのが、
「おもてなし」。

モノが自分には不相応で不要なものだと思うのが、
「もったいない」。

「もったいない」には必要以上にモノを持たないという節約の気持ちもある。

「おもてなし」はモノの所有を肯定しているが、
「もったいない」はモノの所有を拒否する姿勢がある。

「もったない」と言いながら、
実際はありがたくいただくものだが…。

「もったいない」と思いつつありがたく頂戴したら、
精一杯、他の人に「おもてなし」をし、
おもてなしをされたらもったいないとありがたくいただき…
この主客転倒しながらお互いを尊重しつつ、
またモノやサービスの希少さを認識して進行する好循環が理想的だろう。


【参考】
環境分野で初めてノーベル平和賞を受賞(2004年)した環境保護活動家ワンガリ・マータイ(ケニア)は日本語の「もったいない」(MOTTAINAI)を環境活動のスローガンにした。
マータイ氏は2005年2月、京都議定書関連行事で日本訪問時、毎日新聞社編集局長とのインタビューで「もったいない」という言葉をはじめて知る。「もったいない」は英語の"wasteful"(浪費的な)と同じ意味であって、両方の言葉は環境問題を考えるに重要な概念だと考えた。国連女性地位委員会で出席者全員に「もったいない」と唱和させたりするなど、世界に広めようとしている。




映画「I AM/アイ・アム~世界を変える力」~人類の「共感」本能

映画「I AM/アイ・アム~世界を変える力」(2011年・米)は、
ジム・キャリーを見出したコメディ映画の監督トム・シャドヤックによる、
まじめなドキュメンタリータッチの作品。

原題の「I AM」は直訳すれば「私だ」「私という存在」だが、
さて、
映画ではどのような「私」が語られているのか?

トム・シャドヤックは、
趣味の自転車事故で大けがをして人生観を変える体験をしたことで、
後世に自分が作品で伝えることの意味を考えてこの映画を製作したと言う。

この映画は、
現代人が理想としている「独立心」や「競争心」は人類の理想ではない、
という観点で、
氏が関心を寄せる科学者、詩人などへの自身によるインタビューを中心に進行する。

インタビューで最初に登場する人物は、
生物学者デヴィッド・スズキ氏(日系カナダ人三世)。

スズキ氏は世界の生物学会でもっとも有名は学者の一人で、生物多様性における世界的権威。
氏は地球の生命体はすべて親類関係にあると説き、近年のヒトゲノム(人間の遺伝情報)の解析でわかった科学的な現実=地球上の全生命体は多くの共通の遺伝子を持つことを人類は受け入れる必要性を説いている。

●ヒトゲノムマップ(京都大学のサイト)
http://www.lif.kyoto-u.ac.jp/genomemap/


なお、スズキ氏はブリティッシュコロンビア大学名誉教授で、カナダを代表する環境団体デヴィッド・スズキ・ファンデーションの会長。また、第二のノーベル賞と言われるライト・ライブリフッド賞、カナダで最高の栄誉であるカナダ勲章、ユネスコ・カリンガ科学普及賞、UNEPメダルなどを受賞し、20以上の名誉学位を持つ。2004年には、カナダの国民投票で「生存する最も偉大なカナダ人」に選ばれている。
1992年、リオネジャイロで開催された環境サミットで、実の娘であるセヴァン・スズキ(当時12歳)が話した6分間のスピーチは「伝説のスピーチ」と言われ書籍にもなっている。

●環境文化NGOナマケモノ倶楽部 『あなたが世界を変える日 12歳の少女が環境サミットで語った伝説のスピーチ』日本語訳
http://www.sloth.gr.jp/relation/kaiin/severn_riospeach.html


生命の聖なるバランス―地球と人間の新しい絆のために
生命の聖なるバランス―地球と人間の新しい絆のためにデイヴィッド・T. スズキ David T. Suzuki

日本教文社 2003-09
売り上げランキング : 539950


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


いのちの中にある地球
いのちの中にある地球デヴィッド・スズキ 辻 信一

日本放送出版協会 2010-09-18
売り上げランキング : 346504


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


あなたが世界を変える日―12歳の少女が環境サミットで語った伝説のスピーチ
あなたが世界を変える日―12歳の少女が環境サミットで語った伝説のスピーチセヴァン カリス=スズキ Severn Cullis‐Suzuki

学陽書房 2003-07
売り上げランキング : 18753


Amazonで詳しく見る
by G-Tools



映画の中では多くの印象的な話が出てくる。

・動物の世界には民主主義があり、ある驚くべき観察によると100頭のシカの群れがいた場合はその過半数の51頭が水飲み場にそれとなく視線を動かしたときに一斉に水飲み場に向かって群れが動きだすと言う。ときには群れのリーダーは群れが動き出してはじめて気がつく場合もあるという。

・弱肉強食による自然淘汰・適者生存で代弁されるダーウィンのイメージは歪曲されている。その著書「進化論」の中では、「適者生存」は2回しか登場しないが、「愛」は90回以上も出てくる言葉で、ダーウィンは人類の特徴を「共感できる能力」だと説いている。

・人の神経細胞ミラーニューロンは「共感」を司っている。ミラーニューロンはイルカなどのほ乳類にも存在しているようだ。

・被験者の前に離れて置いたヨーグルトの菌に被験者の感情が影響を与える実験…。

・人にとって脳よりも心臓の方が重要で、「愛」「共感」などを感じる前向きな気持ちになると体調が最善な状態になる。

・多くの先住民族で見られる古代からある共通の観念として「必要以上の財産を持つことは心の病」という考えがある。

・一人の英雄ではなく一人一人の人間の問題意識が世界を変えてゆく。


世界観を変えたトム・シャドヤックは個人所有のジェット機を売り、複数購入していた邸宅も売り払って自転車通勤していると言う。

I AM/アイ・アム ~世界を変える力~ [DVD]
I AM/アイ・アム ~世界を変える力~ [DVD]
ジェネオン・ユニバーサル 2013-04-05
売り上げランキング : 19390


Amazonで詳しく見る
by G-Tools



日本では明治時代まで”love”(英語)、”amour”(仏語)、”Liebe”(独語)の訳語がなかった。そこで、福沢諭吉は「愛」と訳した。
「愛」という言葉は堅苦しく、その本当の意味も曖昧にしてしまうようだ。まだ和製語として造られて100年くらいしかたってないからか、「愛」という言葉には日常的な身近な感じも生まれていない。

【参考】
”love”の訳語がなかった明治時代初期、「I love you」を小説家の二葉亭四迷は苦し紛れに「私、(あなたのためなら)死んでもいい」と迷訳したが、「私はあなたを愛する」よりも当時の読者に理解してもらえた名訳だ。


「愛」とは…と考えると、いまだにこそばゆいが、
訳語のない時代でも本来本能的に日本人は「他者への思い」「利他の心」を抱いていて、この「他者」には人間だけでなく植物や動物、山河など自然全体が含まれているような気がする。
この概念は輸入された高飛車な造語「愛」とは異なるような気がする。

地球では今、
この瞬間に熱帯雨林が1秒間に400m2以上が失われ、1分間に24人以上が餓死し、1日で数十~250くらいの生命の種が絶滅している。

この地球の、人類の悲惨な現実に対して、100人中50人以下の人々が目をそむけているからこの現実は変わらない。

しかし、
その現実に気がついて行動する人が100人中51人目に達したそのとき、世界に大きな変化が訪れる。
全員で100人程度ならば多数決は可能だが、人類70億ともなると…この多数決のカウントをどうするか?が最大の問題になる。インターネットなどの科学技術がその大役を担うことになるだろう。

ただ、
私利私欲に走って蓄財にはげむ貪欲な人々はこの正当な多数決による民主主義を阻もうと画策するだろう。今でもこのせめぎ合いが続いている。







白黒つけた日銀金融政策決定会合

第2次安倍政権の発足から今日4/4で100日を迎えた。

今日4/4、
日銀金融政策決定会合で日銀・新総裁の黒田東彦氏は、
デフレ容認の「白」(元・白川総裁)から、
脱デフレ=インフレの「黒」(新・黒田総裁)に変わったことを鮮明に打ち出した。

今日はアベノミクスが口先のアナウンス効果から、
その実現に向けて大きく踏み出した記念すべき日になった。

まさしく、
今日は4と4で幸せな(4合わせな)日だと言えるだろう。

さらに4をかけて8888…パチパチと拍手喝采だ。


昨日4/3、
中国は日銀金融政策決定会合の結果を予想して、
さっそく牽制球を投げてきた。

中国国家外為管理局(SAFE)は、
2012年の資本・金融収支がアジア金融危機以来の赤字となったことを受けて、
日本の金融緩和や円安等によって中国が資本流出のリスクに直面しているとの見方を示した。

中国の資本主義は欧米の金融資本に大きく依存している。
中国から資本流出がおきれば中国の不動産バブル等は破裂する。

その意味で、
日本の金融政策は中国に対する有力はカードになるかもしれないが、
中国への配慮は二の次だろう。

その意味で、
日本は今後の円安傾向をほどほどに抑制して安易な内需拡大の道を辿るとすると…
やはり1980年代の不動産バブルの道を日本は歩むのかもしれない。

その意味で今、
不動産関連の株が上昇しているのは、
単なるムードではないのかもしれない。

不動産市場に対する総量規制的な抑制を緩和する金融緩和政策への転換か?

市場にばらまかれる円で土地を買ってさらにそれを担保に土地を買って不動産価格をあげてゆく土地のバブル的循環がはじまるかもしれないが…1980年代のバブルのトラウマからこれもほどほどのミニバブルでほどよく地価をあげてゆくのではないかと思う。

不動産投資の原資は銀行からの借り入れだ。

ここ10年で中小企業への投資を約100兆円も減少させて、
郵政民営化による郵貯の解約資金を吸収して財務体質を強化してきた日本の銀行。

中でも日本の3つのメガバンクは2012年度決算で1.5兆円超の利益を上げているから、
そろそろ社会のためにお金を回すときだろうが…国債金利の上昇による含み損に備えて守りに入るかもしれない。

大手銀行が保身に走れば民間市場にお金がうまく流れない。

そこで、
日銀は銀行の重しになる国債を買い上げてゆくことになる。

その額は国債や不動産信託等を合わせて今年でプラス約70兆円、
来年もプラス約70兆円だから2年で合計約140兆円。

日経平均を1万円押し上げた郵政民営化バブルの原資になったのは、
郵貯・簡保の解約額約100兆円。日銀の買い上げだけでその1.4倍だ。

これに大震災復興・インフラ補修等の公共事業が毎年プラス約15兆円を加えると、
これだけで2年間で170兆円。

個人的な推測では、
日経平均は軽々と2万円を突破するのではないかと思う。


















日経平均予想~アベノミクス景気

2003年~2007年にかけて4年半で日経平均を1万円上昇させた郵政民営化=金融バブルの場合、その原資になったのは郵貯・簡保の解約で流れた約100兆円。年間ベースですると約22兆円(100÷4.5年間)になる。

【参考】
実際、2003~2004年はアナウンス効果でプラスに働き、2005年の郵政民営化を争点にした選挙で小泉・自民党が大勝してから郵政民営化は実施されたので4.5年というのはかなりラフな計算。アベノミクスも2013~2014年は実際の成果よりもアナウンス効果の方が大きくプラスに働くだろう。2003年~2004年→10年後→2013年~2014年というのも意味深だ。

また、
この期間に外国資本(外国の証券会社等)は日本株を年間平均8兆円弱を買って、
4年半で計約35兆円購入して日経平均を約1万円上昇させた。

【参考】
・2012年11月下旬から2013年3月下旬までの4ヶ月で外国資本は約5.7兆円買い越している。このペースが今後も続くとは思えないが年間15兆円のペースになり、郵政民営化=金融バブル時よりも勢いがある。
・外資の参入に加えて世界最大級の投資機関である日本の年金関連機関が日本株式の組み入れ比率を高くする予定になっている。年金資金は外資が調整で売って下げたところで買いに入る可能性が高く相場を支えるこことになるだろう。


複数の産業界を巻き込んだアベノミクスの原資は郵政民営化=金融バブルを起こした原資をさらに超えるのではないかと個人的には見ている。

個人的な勝手な試(私)算でアベノミクス効果を年間約35兆円と見積もると、
郵政民営化=金融バブル時の約22兆円の約1.5倍くらいになる。

●アベノミクスによる景気浮揚効果を試(私)算する
http://ameblo.jp/ararada/entry-11501293172.html


郵政民営化=金融バブルが4.5年で日経平均を1万円押し上げたので、
今回のアベノミクス・バブルはその1.5倍、1.5万円くらいは押し上げるとみている。

すなわち、
安倍政権ができる直前の2012年10月の日経平均・安値8500円を起点とするならば、
それからプラス15,000円超で23,500円超になる。

あるエコノミストが日経平均25,000円になると言っているが、
あながち大言壮語でもない気がしてくる。

さらに、
円安による輸出産業の拡大効果とバイオの夢をもっと大きく換算できるかもしれない。

また、
不動産のミニバブルの効果が予想以上に大きく出るかもしれない。

不動産と株のストック=資産効果と建設・輸出産業のフロー効果の相乗効果が出るか


もしれない。

…とするならば、

日経平均は今後4年間くらいで2.5万円を超えてゆく可能性があるかもしれない。

【参考】強気のアナリストの言
・経済アナリスト・森永卓郎氏いわく、「上がり始めたといっても、今の日本株はバブルと呼べる段階には遠く及ばない。これまで売り込まれてきた株価が 適正水準に戻るだけで、日経平均株価は2万5000円も目指せる」
・カブ知恵代表・藤井英敏氏いわく、「米欧が金融緩和を続けるなか、ようやく日本にも『アベノミクス』というバブル発生装置が整った。少なくともあと2~3年は1980年代後半のバブル相場に匹敵する大相場が期待できる」


小生の楽観的な見積もりでは、
今後4年間でとりあえず日経平均2万円突破が目標だと想定している。

楽観的な予想は楽しいもので長々と記してしまった。

EUの経済危機問題、中国やイラク・北朝鮮などの火種のある国が外患として不安定要因になるので、楽観視だけでは近視眼になるのだろう。


有名な相場の格言を胆に銘じておきたい。

噂で買って事実で売る

相場は絶望の中で生まれ 
懐疑とともに育ち 
楽観のうちに終わる







アベノミクスによる景気浮揚効果を試(私)算する

アベノミクスによる各産業界の恩恵は具体的にどの程度なのか?

●アベノミクス景気は複合的なバブルになるか?
http://ameblo.jp/ararada/entry-11500856429.html

今日は新年度入りで、さらにエイプリルフールなので試(私)算は話半分ということで…。
自分勝手に主観的・楽観的にその特徴と規模を試算して、
今後の日経平均の上昇規模を予想してみたいと思う。


・財政政策

大震災復興による建設・土木業界への恩恵は年間約10兆円、防災・補修強化等による建設・土木業界への恩恵は年間数兆円?

【参考】
・日本よりも先にインフラの更新時期に入っている欧米ではメンテ・補修市場が数十兆円超の規模になっており、日本もこの流れに追随すると思われる。
・ケインズ経済学では財政政策による政府支出額以上の効果でGDPを底上げするという「乗数効果」説がある。アメリカのある調査では公務員給与を上げるとGDPにマイナス効果が出る。公務員の場合は給与水準がそれほど低くないので給与をアップしても消費に回らずに預金に回ってしまうからのようだ。


・金融緩和政策

銀行の企業への貸し出しが増加して設備投資等が活発になりその効果は年間数兆円?
また、ノンバンク金融会社による個人の年収1/3の総量規制の撤廃等と今年3月で期限切れになる金融円滑化法の受け皿として民間金融から中小企業・個人に年間約数兆円?

【参考】
・金融機関による中小企業向けび貸出残高は1995年に355兆円→2010年は247.7兆円。ここ10年で中小企業向けの貸し出しは約100兆円以上も減少している。郵政民営化による郵貯の解約で約100兆円の金融資産を横取りして、リスクの高い中小企業向け融資を減らして、安い預金金利と高い貸出金利で濡れ手で粟のように最高益をたたき出しているが、儲かって当たり前だろう。この守銭奴のような金融機関の貸し出し姿勢=経営方針(方針というより保身そのもの)を変えなければアベノミクスによる金融緩和の大きな障害になるだろう。
・ノーベル賞を受賞した経済学者であるフリードマンは大恐慌は不適切な「金融引き締め」という金融政策の失敗が原因だと主張している。

●アベノミクスを阻む官庁の規制~銀行法施行規則第16条
http://ameblo.jp/ararada/entry-11500841338.html


・円安基調の定着

円が対ドルで80円→95円→100円になることで輸出産業が息を吹き返すことは間違いない。
1円・1銭単位、0.1%単位でのコスト削減を地道に行なって超円高に耐えてきた企業にとって、為替水準が80円→95円になると単純計算(円安による中間財等のコスト高の相殺はしない計算)で18%以上も為替差益を出せることになり、大きな価格競争力を手にすることができる。超円高時にいかに濡れ手に粟のごとくドイツ・韓国等が輸出でコスト削減努力をせずにボロ儲けしていたかがわかる。
日本の日本の場合、輸出は輸入以上に大きくGDPを押し上げる効果があり、輸入によるコスト高を相殺してもその効果は年間数兆円?

【参考】円安・株高
多くの国では自国の通貨高=円高が株高を招くが日本の場合は円安で株高になることが多い。
購買力平価による適切な為替水準は95円~105円くらいだと言われている。この為替水準よりも円安になる場合は「近隣窮乏化政策」の非難をのがれるために日本政府は円買い・他国通貨売りなどの介入で円高誘導を行なうことになるかもしれない。

【参考】「近隣窮乏化政策」と「自国(日本)窮乏化=近隣富裕化政策」
・過度な円安政策は他国の輸出に打撃を与えるため「近隣窮乏化政策」として非難されやすいが、日本は超円高時に輸出に大きな打撃を受けても他国を非難せずにここ数年の窮乏を堪え忍んだ。
・日本は超円高時に「自国(日本)窮乏化=近隣富裕化政策」を行なっていたと言える。その意味で良識ある国の知識人ならばこの過去の日本の英雄的な行為に謝辞を示す意味である程度の円安を容認してくれるだろう。


・iPS細胞や日本が得意とする免疫力強化等の医薬品開発

バイオ・テクノロジーの開発これはまだまだ夢の実現過程の段階で収益を生み出すレベルではなく、まさしくバブリーだがその夢の価値は数兆円?

【参考】
・1987年に「免疫グロブリン」の遺伝子解明した利根川進氏のノーベル賞受賞以来、ガン等の免疫治療分野の研究が日本では盛んで昨今ではこの分野で多くの大学発ベンチャー企業が上場して株式市場は賑わっている。
・2012年にiPS細胞で山中教授がノーベル賞を単独受賞してバイオテクノロジー産業に対する夢がふくらんでいる。


・エネルギー開発

原発問題を発端に海洋資源開発や再生エネルギー開発等によってエネルギー関連産業の新陳代謝が進む。円高によるエネルギー輸入価格の上昇と相殺されてしまうかもしれないが、日本近海の海洋資源の開発、アメリカからの安価のシェールガス輸入やロシアからのエネルギー輸入等でプラスに振れるかもしれない。

【参考】
海洋資源の独自開発にはそのノウハウ以上に海外の資源に依存しない(欧米の資源メジャーに依存しない)という強い国家的な意志=日本人の主体性が必要であり、この主体性の発揮には日本は消極的だ。このマインドを転換しないと海洋資源の開発には時間がかかるだろう。
1970年代に海洋資源が発見された尖閣諸島付近で中国はすでに多くのガス田を採掘しているがいまだに日本は調査だけで何もしていないのはその証左だろう。また日本政府はメタンハイドロレート開発においても生産効率の良い日本海地域よりも生産効率の悪い太平洋地域を優先している弱腰姿勢もこの証左だろう。


・不動産取引きの活性化と地価の上昇

土地価格が底打ちして反転に転じてゆくが、人口減少などのマクロ的なマイナス面があることからバブル景気時のように大きく不動産価格が上がることはないだろう。
しかし、金融緩和で不動産投資への不当な金融規制が緩和されば不動産市場に資金が流れやすくなり、高低の2極化が進み、地の利の良い地価は上がってゆくだろうだからその資産効果は数兆円?

【参考】
・2012年12月時点での公示地価は上昇・横ばいが大幅に増加し、地価は底打ちに向かっている。
・東京の商業地では事務所・ビルの空室率が低下して渋谷などの一等地では不足も起きてきている。


アベノミクスは金融政策、財政政策、成長戦略の「3本の矢」だと言われるが、
実際はこうした多岐にわたる各産業界のプラス効果があり、これらを合算すると相当な効果になると思われる。

アベノミクス景気は複合的なバブルになるか?

直近過去3回の日本のバブルの特徴と規模を見て、
今回のアベノミクスがバブルになるのか?
今後を想定してみたいと思う。

●1980年代後半からのバブル景気
バブル期に突入した1987年、1年間で全国の土地の価格がほぼ倍になり、1980年代後半には東京都の山手線内側の土地価格でアメリカ全土が買える地価になった。
主に不動産価格の上昇が相場を主導して1989年12月29日の日経平均は38,915円と史上最高値を記録した。
このバブルは内需主導の不動産バブルだと言える。

また、このバブル景気による株価と日経平均の暴騰はこの頃に導入された日経平均先物の取引の影響も大きいだろう。

適度なバブルはお風呂のバブルのように気持ちの良いものだが、この過剰なバブルとその急激な崩壊を経験した日本は過剰にバブルを恐れて長いデフレ不況に陥ってゆく。

【蛇足】
この不動産バブルの仕組は、
日本銀行等の金融緩和政策→銀行等の金融会社:資金貸し出し→不動産会社等:土地の売買

バブルの熱を冷まそうと、日本銀行は金融緩和から転換して急激な金融引き締め=総量規制を行なった。その結果、金融会社による不動産会社等に対する資金貸し出しができず、バブルは急激に崩壊した。この日本銀行の金融操作ミスは世界の多くの国々が反面教師としているが、未だに総量規制的な不動産投資への引き締めを金融庁等はしているようでこの引き締めが長いデフレ不況の大きな原因になっているようだ。
なお、ノーベル賞を受賞した経済学者であるフリードマンは大恐慌は不適切な「金融引き締め」という裁量的な金融政策の失敗が原因だと主張している。


●ITバブル
IT産業が主導して、
日経平均は1998年10月の12,879円から2000年4月に20,833円になり、
約1年半で日経平均は7000円以上上昇した。


●郵政民営化バブル
2005年、小泉政権の郵政民営化を発端に郵貯・簡保の金融資産350兆円のうち約100兆円が民間金融会社に流れることで郵政民営化バブルが起きた。
2003年~2007年に外国証券は35兆円超を買い越しで日経平均は2003年4月の7600円から2007年7月に18261円超に跳ね上がった。このバブルは外国資本と金融業界が主導した郵政民営化=金融バブルだと言える。


不動産、IT、金融が個別に主導して一部の産業だけが過大な恩恵を得たのが過去のバブルだ。
しかし、過去の3回のバブルとは異なり、今回のアベノミクス・バブルはすそ野は広く、複数の産業を同時に巻き込むバブル発生装置になる可能性がある。

すなわち、

・大震災復興と防災・補修強化で恩恵を得る建設・土木業界
・円安基調で恩恵を得る輸出関連業界
・金融緩和と今年3月で期限切れになる金融円滑化法の受け皿になる金融業界
・iPS細胞を発端にしたバイオ業界
・海洋資源や再生エネルギー開発等のエネルギー関連
・土地価格が底打ちし反転に転じつつある不動産業界
と複数の業界を巻き込む比較的大きなバブルになると個人的には思っている。

またこうしたプラス面を背景に、
外国資本はすでに買い越しに転じており今後も出遅れ感の強い日本株式を買ってゆくと思われる。

個人的な予想では、
ITバブルや郵政民営化=金融バブルよりも大きくなる可能性があるかもしれないが、
1980年代の不動産バブルほどは大きくはならないと見ている。

アベノミクス・バブルによる各産業界の恩恵は具体的にどの程度なのか?
それによって日経平均はどの程度上昇するのか?

自分勝手に主観的に試算してみると…。

(つづく)

アベノミクスを阻む官庁の規制~銀行法施行規則第16条

銀行の営業時間にまで口を出す驚くべき条文がある。

銀行法の施行規則第16条には、

銀行の営業時間は、午前九時から午後三時までとする。

とあるのだ。

日本の銀行の実態を象徴する条文だ。

営業時間の延長等の変更は許されているが、そもそもこうした規則で営業時間を行政機関=官庁が明文化する必要はない。
この規則を良いことに銀行は顧客本位の本来の業務をしないことが当たり前だと思っている。

これがコンビニの営業時間だったら訴訟が起きるだろうが、
少しでも楽をしたい銀行は文句を言わない。

【参考】憲法違反的な異常な規則
日本国憲法第二十二条は「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。」としている。この条文は職業選択の自由=自由な営業を保障しており、銀行の営業時間を規則で縛ることは憲法違反だと言える。しかし、マゾ的な銀行は縛られて喜んでいるか?この規則に甘んじている。実際、営業時間を縛られて不自由しているのは顧客の方であって銀行ではない。
   
  憲法
  ↓
国会で憲法に違反しない「法律」をつくる
  ↓
「憲法」と「法律」に違反しない「規則」等を行政機関がつくる
  ↓
「憲法」「法律」「規則」等に違反しない行政指導を行政機関が行なう

この第16条は「規則」であり、国会で制定された法律である銀行法の下位にある条文で、官庁(旧大蔵省・現金融庁)が任意に作成したものだ。

それゆえにある意味で国会を通さずにいつでも自由に改変できるが、日本特有の特権階層である行政機関=官庁の手の中にある規則なので国会制定の法律よりもやっかいだといえるかもしれない。

護送船団的な過保護な銀行業界は今やリスクの高い中小企業融資をせずに、個人向け業務はATM任せで、安い預金金利と高い貸し出し金利の差額でせっせと利益追求に走っている守銭奴のようだ。

「2010年度中小企業白書」によると、
金融機関による中小企業向けび貸出残高は1995年に355兆円だったが、その後、毎年約10兆円ずつの減少し、2005年12月末は250兆円で、2010年もほぼ横ばいの247.7兆円。
ここ10年で約100兆円も中小企業向けの貸し出しが減少している中で、大手の民間銀行の収益は最高益。

金融業界をもっと自由化して公器としての銀行を再生しないといけないだろう


日本の今後の成長のためには銀行等の金融会社を他の産業のようにもっと顧客本位志向にしてゆかないといけないだろう。

金融緩和を実現するために金融の現場も改革して、銀行などの金融会社がお役所の下請けのような姿勢を改めないと市場におカネは回らない。

アベノミクスでお札を刷って金融緩和しても市場におカネが流れなければ金融緩和は絵に描いた餅になってしまう。

組織の統廃合などのハード的な改革はしやすいだろうが、企業風土などのソフト面はそう簡単に変えられない。

金融業界を変革するには顧客志向が当り前の他の多くの産業界から新規参入が一番良いのだろう。

夜の時間帯や土・日の営業をせずに、銀行員が事務所にとじこもって、銀行に出向いて顧客から頭を下げるような受け身な姿勢ではない金融会社になってゆかないといけないだろう。



日本の個別的・集団的自衛権行使を支持~フィリピン外相

3/12、
毎日新聞によると、
フィリピンのデルロサリオ外相が毎日新聞の単独記者会見に応じて、
「日本国民が防衛力の正常化を望むなら我々は歓迎する」
と述べ、安倍政権が集団的自衛権の行使容認を検討していることを支持した。

東シナ海や南シナ海で影響力を強める中国を念頭に、
「地域の安定のため、いずれ日本を含めた防衛条約を結びたい」と語った。

デルロサリオ外相は親米国を中心とした軍事同盟結成の構想も明かした。

この構想は、
軍拡を続ける帝国主義国家・中国の海洋進出を阻止するための軍事同盟・防衛条約だと言える。

前述にある”日本が「防衛力の正常化」を望むなら…”の言を裏返せば、
フィリピンのデルロサリオ外相は現在の日本の防衛力は正常化していないと考えている。

日本の「防衛力の正常化」とは、
「集団的自衛権」の行使容認ではなく、
国家固有の原始的な権利ともいえる「個別的自衛権」の正常な行使のことだろう。

個別的自衛権は、
国連憲章成立以前から認められた国家の国際慣習法上の当然の権利だ。

国連憲章第51条においては、
個別的自衛権を国家の「固有の権利」として明文化している。

この国家固有の権利である「個別的自衛権」が正常に行使できない日本を、
正常化していない=異常な状態にある国だと思っているのは、
フィリピンのデルロサリオ外相だけでないだろう。

毎日のように中国の艦船や航空機が尖閣諸島を侵犯し、
また韓国の地方議会が竹島だけでなく対馬も公然と領有宣言してしまう最大の理由は、
こうした野蛮な隣国に問題があるだけでなく、
防衛力を抑止力にできない日本自体の「異常さ」にも問題があるといえる。











韓国のサイバー攻撃は自作自演のウソ!?

韓国で問題になっているサイバー攻撃(?)は、
実は不正使用のマイクロソフトのOSが入ったサーバー等がダウンしたせいではないか?
というウワサがネット上で飛び交っている。

この指摘を最初にしたのは、
日経新聞関連サイトのITproに記事を寄せたセキュリティ専門家だった。

●ITpro~韓国の大規模サイバー攻撃は非正規Windowsサーバーのパッチ配布が原因
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20130321/464661/?r_security


たしかに、
3/20にマイクロソフトはOSのアップデート(WINDOWS7・SP1への「初の自動アップデート・サービス」)を行なっており、韓国でサイバー攻撃問題が起きたのは同じ日の3/20の午後だ。

●3/20:WINDOWS7・SP1へのOS自動アップデート
http://gigazine.net/news/20130319-win7-sp1-rolling-out/


これは偶然の一致だろうか?


韓国では以前から韓国軍などの公的機関等での非正規Windows・OSの使用が問題になっていた。

最近になってマイクロソフトの警告等が発端でクライアントPC(通常のPC端末)は正規版に移行したが、サーバー等のPCについてはまだ非正規版が使用されていたのではないか?という疑惑がある。

もし、
この疑惑が事実ならば…いかにも責任転嫁の常習犯らしい韓国の椿事というこで、
事実を歪曲せずに歴史に記録すべきだろう。




お金持ちのお金の使い方~ヘンダーソン夫人の贈り物

映画「ヘンダーソン夫人の贈り物」(2005年、英国)は、
実話をもとにしたスティーヴン・フリアーズ監督作品。
珍しいことに日本では化粧品などで有名なDHCがこの映画を配給した。

第二次世界大戦の最中、
イギリスの首都ロンドンは毎日のようにドイツ空軍の空襲を受けていた。

夫の死で莫大な遺産を手にしたヘンダーソン夫人は趣味で刺繍をしても物足りず、
慈善活動に寄付もするが満足できない。

そこで、
売却に出ているロンドン市内の劇場を買い取って劇場運営を始めるが、
劇場経営が行き詰まって一財産失う。
ロンドン空襲が激しくなる中、幸いにも劇場は地下にあったので防空壕のように安全だった。

イギリスで初のヌード・レビュー=女性の裸体を織り交ぜたミュージカル劇場を始める。

すでにフランス、パリのムーランルージュではヌード・レビューの舞台があったが、
風紀の厳しいイギリスでは芸術的、絵画的でなければならないという制約があって、
この制約のもとで舞台を演出をすることになる。

第一次世界大戦で一人息子を21歳の若さで失ったヘンダーソン夫人にとって、
劇場に足を運ぶ若い兵士に息子の姿を見ていた。

お金持ちは預金や国債購入ではなく、
このようなお金を使い方をしてほしいものだ。


ヘンダーソン夫人の贈り物 デラックス版 [DVD]
ヘンダーソン夫人の贈り物 デラックス版 [DVD]
ジェネオン エンタテインメント 2007-11-21
売り上げランキング : 26726


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


この映画は第78回アカデミー賞(2006年)で主演女優賞にジュディ・デンチ、衣装デザイン賞にサンディ・パウエルと2部門を授賞した。
DHCが配給を決めたのはこの衣装デザイン賞受賞が大きな誘因だったのかもしれない。