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オープンウオータースイムをはじめる方々に

第10章 食事と栄養

トレーニング開始からレース当日まで栄養のバランスのとれた食事を取ることはすごく大切なことです。特に一般の方との違いは「食事内容と栄養のバランス」にあります。

パフォーマンスを高める為には;                      

(1)強度のトレーニング                       

(2)充分な休養(睡眠)

(3)栄養補給

この3つがバランスよく栄養管理されて始めて、レースにおいて「トレーニング効果」を出すことが出来るのです。例えば、トレーニングを6時間行い、インスタントラーメンを食べ、睡眠が3時間。これでは身体がボロボロになってしまい、生命の維持さえ困難になってきます。またトレーニング1時間、高蛋白質・高炭水化物・高カロリーの食事をとり、8時間の睡眠。これではウエートマネジメントが出来ません。そしてスポーツマンの持久力を低下させ、選手生命を短くし、死にいたるスピードを早めるといわれる「活性酸素」が影響しています。人間は1分間に何十回も呼吸し、空気中から酸素を取り込みます。そして細胞ではその酸素を使って栄養分を燃やし、生きるエネルギーを引き出しています。ところがこの過程で酸素の約4%が電子の欠けた「悪い酸素」に変身します。その悪い酸素とはドラキュラが血を吸うように回りの細胞を攻撃してその電子を奪うという悪さをするものです。そのような悪さをする酸素が活性酸素なのです。「活性酸素」は非常に過激な酸素分子でいったん身体に入ると細胞幕を破壊し、遺伝子を攻撃します。活性酸素の除去を促すためにも食事とあわせてうまくビタミン剤を飲用すると効果があります。最後にレース前日はもちろんのこと、トレーニング中においてもアルコールは取らないことを勧めます。どんなに効果的なトレーニングをしても、それによって身体を壊したら何にもなりません。十分体調には気をつけ身体を最高の状態にしておきましょう。

(1)活性酸素の発生原因

     あ)酸素を大量に消費したとき

     い)身体を動かし、血液が「内臓から筋肉に動いた虚血環流現象」を起こしたとき

     う)屋外で太陽の紫外線を大量に浴びたとき

     え)精神的なプレッシャーやストレスが発生したとき

     お)激しい運動により体温が上昇したとき

     か)筋肉・関節に炎症が生じたとき

  (2)活性酸素を除去するには「抗酸化ビタミン・ミネラル」を摂取する。

     あ)運動能力、持久力が高まり疲労回復を早める。

     い)生じた炎症・筋肉痛の回復を早める

     う)免疫機能が増強され、抵抗力を高める。

     え)老化のスピードを遅らせ、故障を防ぎ、選手生命をのばす。

  (3)最大限の運動パフォーマンスを出すに必要なエネルギー源

  我々が食べる植物は基本的に4つのカテゴリーに分けられます。すなわち炭水化物・脂肪・タンパク質・微量栄養素(ビタミン・ミネラル)で身体が正常に機能するためにはすべての物質が必要となります。高い運動パフォーマンスを達成するための食事は総カロリーの内60-70%は炭水化物・15%はタンパク質・15-20%は脂質であるべきです。オープンウオータースイマーを車に例えるとレーシングマシーンのようなものでより質の高いハイオク燃料を使い、摂取した燃料を最大限にエネルギーとして添加させるために高品質の潤滑油(ビタミン・ミネラル等)を同時に取ることが重要です。またエンジンの回転が高まれば当然体温が上昇し、冷却効果により発汗が始まり、それにより失われた電解質(カルシウム・ナトリウム等)を水分補給しなければ成りません。それによってエンジンが冷やされ最大限の運動パフォーマンスを継続する事ができるのです。

参考:THE FIT SWIMMER BY MARIANNE BREMS

          ADVANCED SWIMMING BY DAVID TOHMAS

          USMS LONG DISTANCE SWIMMING MANUAL

オープンウオータースイムをはじめる方々に

第8章 ストローク

ロングデイスタンススイムを行うときの泳法として基本的に平泳ぎとフリースタイルがあります。平泳ぎはゆっくり進み忍耐力を必要とするストロークですが、それに比べてフリースタイルはロングデイスタンスによく使用される最適のストロークです。フリースタイルには忍耐力と持続力が必要です。忍耐力とは続けてかつ正確に一定の距離を一定の時間内に泳ぎ切ること。そして持続力とは一回のストロークでどれくらいのエネルギーを消費するかです。これらの二点は人それぞれによって異なります
第9章 トレーニングによる影響

ロングデイスタンススイミングのトレーニングをして行く過程で身体に少々変化をもたらすことがあります。トレーニングを始める前に身体の状態が良いにこしたことはありません。自分の身体の調子を調べる一つの方法として朝起きたときに指を首にあて心拍数をしらべることです。もし、心拍数が異常に早くなっているような場合には少し身体を休めるようにしてください。またトレーニングのやりすぎの兆候として時々眠れなくなることがあります。そのほかの兆候として頭痛・身体の節々が痛くなったり、寝汗をかいたりすることなどがあります。しかし、少々の筋肉痛はトレーニングにはつきものなのであまり神経質になる必要はありません。但しトレーニングで一番大事なことはあまり身体に負担をかけないと言うことを理解しておいてください。

参考:THE FIT SWIMMER BY MARIANNE BREMS

          ADVANCED SWIMMING BY DAVID TOHMAS

          USMS LONG DISTANCE SWIMMING MANUAL

オープンウオータースイムをはじめる方々に

第6章    入水するときの優先順位

海辺や川辺でトレーニングする際にその海辺や周辺を観察する事が大事といえます。周辺を少し歩いて海岸線がどう変化しているかを見てみましょう。また泳いでいるときに目印となるような物を探してみましょう。

次に水の状態を調べてください。水中などにロープやゴミがないか、貴方の気分を半減させるような障害物はないか調べてみましょう。

海辺や川辺でのトレーニングにおいて重要なことは“自分の居心地がいいかどうか”ということでこれが安全にもつながってきます。入水をする際には身体を暖めておくこと。そしてロングデイスタンススイムには避けられないチャフリングと呼ばれるやっかいなものがあります。それは首・脇の下の皮膚が体毛などによって擦られて起こる症状です。この防止策として水中でもとれにくいローションなどを泳ぐ前にデリケートな部分に塗っておくことです。いったん入水する準備ができたら最初の15分は身体を水に慣らしてください。

第7章 水に慣れる

 水の温度は毎回異なり、泳ぐ人にいろいろな影響を与えます。その水の温度の影響を受けることを防ぐにはいくつかの方法があります。その一つとしてスイムキャップをかぶること。スイムキャップを着用する事によって約20%体温の消費が防げます。次に耳栓をすることがあります。これによって頭の温度が下がらないようにします。そしてグリース、これはチャフリングと呼ばれる皮膚づれがおきないように防止することと同時に保温効果もあります。グリースはいろいろ試したうえで自分の皮膚に合った物を使用すると良いでしょう。

入水の際にはゆっくりと時間をかけて水に入ってください。そして水の中を歩くことから始めてください。その時に手で水しぶきをあげながら顔を濡らすこと。身体が水に慣れたら今度は水の中で飛んだり跳ねたり徐々に身体全体を濡らしてゆきます。もし、これらの動作を行っても、まだ水に慣れないと感じたときは再度同じ動作を繰り返してください。

始めてオープンウオーターでトレーニングを行うときは5-10分程度のスイムで終了するようにしてください。そして徐々に泳ぐ距離・分数を増やしていってください。水から出た後は速やかに水着・スイムキャップ・ゴーグルなどを脱ぎ、温かい物を飲むように心がけることが重要です。

参考:THE FIT SWIMMER BY MARIANNE BREMS

          ADVANCED SWIMMING BY DAVID TOHMAS

          USMS LONG DISTANCE SWIMMING MANUAL