預託金会員制ゴルフクラブの会員権の譲渡をゴルフ場経営会社以外の第三者に対抗するには、
指名債権の譲渡の場合に準じて、
譲渡人が確定日付のある証書によりこれをゴルフ場経営会社に通知し、
又はゴルフ場経営会社が確定日付のある証書によりこれを承諾することを要し、
かつ、そのことをもって足りる(080712)。

将来債権:特定できれば譲渡可能。

金銭債務の担保として既発生債権及び将来債権を一括して譲渡するいわゆる集合債権譲渡担保契約における債権譲渡の第三者に対する対抗要件如何。

甲が乙に対する金銭債務の担保として,甲の丙に対する既に生じ,又は将来生ずべき債権を一括して乙に譲渡することとし,乙が丙に対して担保権実行として取立ての通知をするまでは甲に譲渡債権の取立てを許諾し,甲が取り立てた金銭について乙への引渡しを要しないとの内容のいわゆる集合債権を対象とした譲渡担保契約において,同契約に係る債権の譲渡を第三者に対抗するには,指名債権譲渡の対抗要件の方法によることができる(131122)。

譲渡通知:譲渡された事実を通知するもの→譲渡以後の通知でなければ対抗力なし
指名債権譲渡の予約についてされた
確定日付のある証書による債務者に対する通知又は債務者の承諾をもって,
当該予約の完結による債権譲渡の効力を第三者に対抗することはできない(131127)。
復代理

任意代理人による復代理人の選任:禁止
/本人の許諾∪やむを得ない事由
→違反した選任=選任したことが本人に対する債務不履行(違反選任した復代理人の債務不履行の場合)

復代理人を適法に選任した代理人の責任
:その選任及び監督について、本人に対してその責任を負う=本人の許諾がある場合も負う
/本人の指名に従って復代理人を選任したとき:その責任を負わない。

本人の氏名に従って復代理人を選任したときでも代理人が責任を負う場合
:復代理人が不適任又は不誠実であることを知りながら、=不誠実を知っていたことが必要
その旨を本人に通知し、又は復代理人を解任することを
怠ったとき


法定代理人の復代理人選任:自己の責任で選任できる→復代理人の行為の責任をすべて負う
/やむことを得ない事由があった場合
:選任監督責任に縮減


復代理人の権限
:復代理契約により付与された範囲
=本人及び第三者に対して、代理人と同一の権利を有し、義務を負う
法八一条一項の障害福祉年金も、
制度発足時の経過的な救済措置の一環として設けられた全額国庫負担の無拠出制の年金であつて、
立法府は、その支給対象者の決定について、もともと広範な裁量権を有しているものというべきである。

加うるに、社会保障上の施策において在留外国人をどのように処遇するかについては、
国は、特別の条約の存しない限り、当該外国人の属する国との外交関係、変動する国際情勢、国内の政治・経済・社会的諸事情等に照らしながら、
その政治的判断によりこれを決定することができるのであり、

その限られた財源の下で福祉的給付を行うに当たり、
自国民を在留外国人より優先的に扱うことも、許されるべきことと解される。

したがつて、法八一条一項の障害福祉年金の支給対象者から在留外国人を除外することは、
立法府の裁量の範囲に属する事柄と見るべきである。


また、経過的な性格を有する右障害福祉年金の給付に関し、
廃疾の認定日である制度発足時の昭和三四年一一月一日において日本国民であることを要するものと定めることは、
合理性を欠くものとはいえない。

昭和三四年一一月一日より後に帰化により日本国籍を取得した者に対し法八一条一項の障害福祉年金を支給するための措置として、
右の者が昭和三四年一一月一日に遡り日本国民であつたものとして扱うとか、
あるいは国籍条項を削除した昭和五六年法律第八六号による国民年金法の改正の効果を遡及させるというような特別の救済措置を講ずるかどうかは、
もとより立法府の裁量事項に属することである。

そうすると、国籍条項及び昭和三四年一一月一日より後に帰化によつて日本国籍を取得した者に対し法八一条一項の障害福祉年金の支給をしないことは、
憲法二五条の規定に違反するものではないというべく、
以上は当裁判所大法廷判決(570707)の趣旨に徴して明らかというべきである。
会議原則

国会における会議の原則(定足数、表決数)/会議の原則

<定足数>
:会議体において、議事を開き、審議を行い、議決を為すために必要とされる最小限度の出席者数のことである。
:定足数には、合議体として会議を開いて審議を行うために必要な議事の定足数と
:合議体としての意思を決定するためのに必要な議決の定足数がある

<56条1項>定足数
:両議院は、各々その総議院の1/3以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない

<総議員の意味>
:①現在議員数とする説←死亡辞職による欠員=議員活動不能を「総議員」のうちに含めるのは不当
繰り上げ当選
日本の選挙においては、
比例区においてはその選挙において選ばれた議員の任期が終了するまで行うことができるが、
参議院の選挙区選出議員や地方議会の議員の選挙については、選挙区の定数にかかわらず選挙の日から3か月に限られている。

/②法定議員数とする説=先例

<56ー1は本会議における定足数のみに適用される>
:委員会や両院協議会には適用無し→法律や議院規則で56条1項と異なる定めをすることは可能。
=国会法:
①委員会の定足数(委員会の評決数:半数)
:委員の半数(49)、
②両院協議会の定足数
:各議院の協議委員の各々2/3(91)、
③常任委員会、合同審査会
:案件について表決をする場合は各議院の常任委員の各々半数(常任委員会合同審査会規定8条)

<表決数>
:会議体において意思決定を行うに必要な賛成表決の数をいう。
56条2項:両議院における議事の表決を「出席議員の過半数」と定める
/「この憲法に特別の定めがある場合を除いては」

<会議公開の原則>
:近代議会制の根本原則
→本会議:公開が原則/例外:2/3出席議員の特別多数で議決:秘密会57ー1但書
(秘密会の議事録:特に秘密を要すると認められるもの以外は、これを公表し、頒布しなければならない)

→委員会:原則:非公開を原則とする、例外:議員、報道の任務に当る者その他の者で委員長の許可を得た者だけが会議を傍聴し、若くは報道することができる。国会法52ー1
さらに委員会はその決議によって秘密会とすることができる。同法52ー2/その表決数について定めはないらしい

<評決数の原則>
:出席議員の過半数

<表決数についての「特別の場合」(56条2項)>
出席議員の2/3
①55条但書議員の資格争訟の裁判により議員の資格を失わせる場合/自主組織権
②57条1項但書両議員で秘密会を開く場合(◯本文は会議の公開規定)
/なお、秘密会の記録の公開
:特に被密を要すると認められるもの以外は、これを公表し、一般に頒布しなければならない57ー2

③58条2項但書両議院で議員を除名する場合/自律的運営権
④59条2項衆議院で法律案を再議決する場合
総議員の2/3:
⑤ 96条1項憲法改正の国会による発議
/憲法改正発議のための審議の定足数:総議員の1/3vs総議員の2/3の2説がある

<出席議員の意義:棄権者、無効票、白票を投じた者を出席議員数に含めるか>
含める∵出席したものを欠席扱いするのは不当(議会先例:現実にはこちら)
含めない∵いずれにも賛成しないものを反対者と同じに扱うのは不当=与党、賛成されにくくなる
議会先例:議長、副議長の選挙や、内閣総理大臣の指名の議決について白票、無効票を投票総数に算入する

<議長の決済権>56ー2
:表決に付き可否同数の場合議長の決するところによる(56条2項)=明治憲法で認められていた同47
=多数決原則の例外(本来多数決原則では、過半数に達しなかった場合は、議案は不成立)
∵議案の成立を容易にするための便宜的手段
=理論上、議員としての表決権と、この決済権の合わせて2票を与えることを意味する
/実際には議長は表決には加わらないという慣例が確立しており、唯一「選挙の投票」に限り表決に加わる

<議長の決裁権=これを自由に行使できるか=自己の所属する会派に有利に決裁していいか>
:議長はそれを消極に行使するのが望ましい
:自由とするのが有力説=議員としての表決権を放棄しているから/憲法上、禁止する定め無し


<一事不再議の原則(明治憲法39条)>:会期制とワンセット
:一度議院が議決した案件については、「同一会期中」には再びこれを審議しないという原則をいう
帝国憲法39条
:一旦為された議決の安定化を図る目的、会議の効率的な運営を図る目的(会期制度と一体であった)
=憲法、国会法、議院規則に規定無し

/しかし現行憲法も、会期制を採用しているから、同様妥当すると解されている
/また、国会法56条の4はこの原則を前提すると読める


<会期制>
:国会が期間を限って活動能力を有するとするものをいう
∵:国王が必要に応じて召集、その任務を終えると閉会していたことに由来
常設制
:国会が期間を限らず、活動能力をすることをいう
=政府に対する議会の活動の独立性確保に資する
←行政能率を減退させやすい
=政党の抗争や、議会での討論を永続化させやすいから


<会期不継続の原則>
:会期中議決に至らなかった案件は継続しないという原則(国会法68)
=明治憲法:39条。
第六十八条  会期中に議決に至らなかつた案件は、後会に継続しない。但し、第四十七条第二項の規定により閉会中審査した議案及び懲罰事犯の件は、後会に継続する。
第四十七条  常任委員会及び特別委員会は、会期中に限り、付託された案件を審査する。
○2  常任委員会及び特別委員会は、各議院の議決で特に付託された案件(懲罰事犯の件を含む。)については、閉会中もなお、これを審査することができる。


<両院協議会>
:両院の議決が異なった場合に、その間の妥協を図るために設けられた協議機関=両議院の機関
=両院独立活動の原則の例外⇔同時活動原則の例外が参議院の緊急集会(◯これは二院制とワンセット)

必要的開催
①予算の議決/なお、予算については衆議院に先議権も認められている
②条約締結の承認
③内閣総理大臣の指名(先議兼無し/先議兼があるのは余損だけ)
=憲法上2/3による再議決の権限(法律案の議決の場合)を認めていないことに対応している
→両院協議会で協議がまとまらないとき、衆議院の議決が国会の議決とされる=衆議院の優越60、61、67

任意的開催:法律案の議決:衆議院は2/3の多数による再議決という方法をとることができるから
①衆議院が要求したとき
②参議院が要求して衆議院が同意したとき
両院協議会が開かれる59/国会法84
ここで法律案の議決:両院の議決の一致が必要。衆議院の優越は認められるが、それは2/3を与党が占めている場合でないとならない

明治憲法
:議事、議決の定足数を「総議員の1/3」


臨時会
:必要に応じて臨時に召集される国会(53)
(会期の決定)
:両議院の議長が、(各々の各常任委員長の意見を徴した上で、)互いに協議した後、各議院が議決し、その一致の議決で決定する
∩両議院が一致しないとき、又は参議院が議決しないとき:衆議院の議決したところによる国会法13条

常会の会期
:150日(国会法10)
(延長の決定)
:衆議院が優越国会法13条

休会
:両議院の一致の議決を必要とする国会法15ー1
(手続)
:両院議長の協議の後、両議院は休会の議決を行う
/衆議院の優越は認められていない(通説)
010207
(判決要旨)
一 所得税法(昭和四七年法律第三一号による改正前のもの)中の給与所得に係る課税関係規定につき、その課税最低限がいわゆる総評理論生計費を下まわることを根拠に給与所得者の「健康で文化的な最低限度の生活」を侵害するという主張は、立法府の裁量の逸脱・濫用と見ざるをえないゆえんを具体的に主張しているものではなく、失当である。


(判文)
上告人らは、昭和四六年分の給与所得に係る課税制度が
給与所得者の「健康で文化的な最低限度の生活」を侵害すると主張する。

ところで、憲法二五条にいう「健康で文化的な最低限度の生活」なるものは、
きわめて抽象的・相対的な概念であつて、

その具体的内容は、
その時々における文化の発達の程度、経済的・社会的条件、一般的な国民生活の状況等との相関関係において判断決定されるべきものであるとともに、

右規定を現実の立法として具体化するに当たつては、
国の財政事情を無視することができず、

また、多方面にわたる複雑多様な、しかも高度の専門技術的な考察とそれに基づいた政策的判断を
必要とするものである。


したがつて、
憲法二五条の規定の趣旨にこたえて具体的にどのような立法措置を講ずるかの選択決定は、
立法府の広い裁量にゆだねられており、

それが著しく合理性を欠き明らかに裁量の逸脱・濫用と見ざるをえないような場合を除き、
裁判所が審査判断するのに適しない事柄であるといわなければならない(570707)。


そうだとすると、上告人らは、
前記所得税法中の給与所得に係る課税関係規定が
著しく合理性を欠き明らかに裁量の逸脱・濫用と見ざるをえないゆえんを
具体的に主張しなければならないというべきである。


しかるに、本件の場合、上告人らは、
もつぱら、そのいうところの昭和四六年の課税最低限が
いわゆる総評理論生計費を下まわることを主張するにすぎないが、

右総評理論生計費は
日本労働組合総評議会(総評)にとつての望ましい生活水準ないしは将来の達成目標にほかならず、

これをもつて
「健康で文化的な最低限度の生活」を維持するための生計費の基準とすることができないことは
原判決の判示するところであり、

他に上告人らは前記諸規定が立法府の裁量の逸脱・濫用と見ざるをえないゆえんを
何ら具体的に主張していないから、

上告人らの憲法二五条、八一条違反の主張は失当といわなければならない。

所論は、理由不備、理由齟齬、審理不尽をいうが、
その実質は憲法二五条違背を主張するものにすぎず、
原判決に憲法二五条違背のないことは、右に述べたとおりである。

論旨は、いずれも採用することができない。



同第三点について
所論憲法二五条違反の主張は、
上告人らに対し前記所得税法中の給与所得に係る課税関係規定を適用することにより
上告人らの「健康で文化的な最低限度の生活」が脅かされることを前提とする。

しかし、昭和四六年分の所得税の課税によつて
上告人らの「健康で文化的な最低限度の生活」が侵害されたということができないことは
原判決の判示するところであり、
その過程に所論の違法はない。
したがつて、上告人らの右憲法二五条違反の主張は、その前提を欠き失当である。

また、上告人らの憲法一四条一項違反の主張は、
前記当裁判所昭和六〇年三月二七日大法廷判決の趣旨に徴し、採用することができない。
論旨は、いずれも採用することができない。
在外国民は,選挙人名簿の登録について国内に居住する国民と同様の被登録資格を有しないために,
そのままでは選挙権を行使することができないが,
憲法によって選挙権を保障されていることに変わりはなく,
国には,選挙の公正の確保に留意しつつ,
その行使を現実的に可能にするために所要の措置を執るべき責務があるのであって,
選挙の公正を確保しつつそのような措置を執ることが事実上不能ないし著しく困難であると認められる場合に限り,
当該措置を執らないことについて上記のやむを得ない事由があるというべきである。
君が代伴奏事件http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20070301113512.pdf
このような考え(すなわち,「君が代」が過去において果たして来た役割に対する否定的評価)は,
「君が代」が過去の我が国において果たした役割に係わる上告人自身の歴史観ないし世界観
及びこれに由来する社会生活上の信念等ということができる。
しかしながら,学校の儀式的行事において「君が代」のピアノ伴奏をすべきでないとして本件入学式の国歌斉唱の際のピアノ伴奏を拒否することは,上告人にとっては,上記の歴史観ないし世界観に基づく一つの選択ではあろうが,
一般的には,これと不可分に結び付くものということはできず,
上告人に対して本件入学式の国歌斉唱の際にピアノ伴奏を求めることを内容とする本件職務命令が,
直ちに上告人の有する上記の歴史観ないし世界観それ自体を否定するものと認めることはできないというべきである。

本件職務命令は,上記のように,公立小学校における儀式的行事において広く行われ,
A小学校でも従前から入学式等において行われていた国歌斉唱に際し,
音楽専科の教諭にそのピアノ伴奏を命ずるものであって,
上告人に対して,上告人に対して,特定の思想を持つことを強制したり,あるいはこれを禁止したりするものではなく,
特定の思想の有無について告白することを強要するものでもなく,
児童に対して一方的な思想や理念を教え込むことを強制するものとみることもできない。

同章第3の3は,「入学式や卒業式などにおいては,その意義を踏まえ,
国旗を掲揚するとともに,国歌を斉唱するよう指導するものとする。」と定めている。
入学式等において音楽専科の教諭によるピアノ伴奏で国歌斉唱を行うことは,
これらの規定の趣旨にかなうものであり,
A小学校では従来から入学式等において音楽専科の教諭によるピアノ伴奏で「君が代」の斉唱が行われてきたことに照らしても,
本件職務命令は,その目的及び内容において不合理であるということはできないというべきである。

以上の諸点にかんがみると,本件職務命令は,上告人の思想及び良心の自
由を侵すものとして憲法19条に反するとはいえないと解するのが相当である。




310704大法廷判決

謝罪広告の強制(代替執行)
:思想良心の自由の意義
:多数意見:なし
補足意見①:沿革上、信仰の自由→本件は19条とは無関係である
補足意見②:信仰に限らず、世界観や主義思想や主張を持つことに及ぶ
反対意見①:是非弁別の内心的自由のみならず、是非弁別の判断を外部に表現し、あるいは表現しない自由を含む
反対意見②:沈黙の自由→意思表明の公表を強制するもので違憲
:代替執行の可否
:多数意見:この程度なら可能
:補足意見:自発的意思表示によるべき→強制執行は19条違反で許されない。本判決は強制執行を認めるものでないから違憲の問題を生ずる余地がない


思想・良心の自由の範囲
限定説(信条説):世界観、人生観、思想体系、政治的意見などのように人格形成に役立つ内心の活動に限定される
∵広義説によるなら(人格形成活動に関連のない内心の活動を広く含めると高位の価値を希薄にし、その保障を軽くするから
→限定説によるなら謝罪広告強制の問題は、(人格形成活動に関連の無い事項だから、19条の問題ではなく、)消極的表現の自由=沈黙の自由の問題(21条)ないし、個人の尊厳の問題(13条)とされる。

広義説(内心説):人の内心におけるものの見方ないし考え方を広く含む
∵①限定説では思想・良心の自由として保証されるものとそうでないものの区別が明確でない②憲法19条の対象が人の内面的態様それ自体を対象とするものである以上、原理的保障としての意味を持っており、その保障対象は広範、包括的に捉えられるべきである

<ポストノーティス命令労働組合法7条27条>
:労働組合法=労働委員会に対し救済命令を発する権限を認めている(7条、27条)。ポストノーティス命令は謝罪広告を命ずるもの
→広義説(内心説)に立った場合、19条に違反しないか問題となる。
判例(平成2、3、6)
:ポストノーティス命令は使用者の行為が労働委員会によって不当労働行為と認定されたことを関係者に周知徹底せしめ、同種行為の再発の抑制を主眼とするもの。
 掲示文の中に「陳謝」、「反省」という文言が用いられていても、それは同種行為を繰り返さない旨の約束文言を強調する意味。
 使用者に陳謝、反省等の意思表明を強制するものではない。
→19条違反を主張する前提を欠く

謝罪広告(事案の真相を告白し、陳謝の意を表明するもの)の判決による強制と19条の関係:判例(最大判昭和31、7、4=)謝罪広告を判決で強制しても19条に違反しないとするが、思想・良心の自由の範囲については明確な判断を示していない
 なお、同判決の田中補足意見:
謝罪広告を判決で強制する際に、「謝罪の方法が加害者に屈辱的、奴隷的な義務を課するような不適当な場合には、これは個人の尊重に関する憲法13条違反の問題として考えられるべきであり、良心の自由に関する憲法19条とは関係がない」
何条の問題となるか =13条

思想・良心の自由は一切の精神的自由の論理的前提として高位の価値を有する点を重視

思想・良心の自由が外部的な行為でなく、人の内面的態様それじたいを対象とするものである点を重視

外国人の人権
外国人は人権を享有するか
A:否定説:文言上、国民の権利義務となっており、憲法は元来国民に対する国権発動の基準だから

B:肯定説∵人権は前国家的なものであり、国際協和主義からはこれを性質上可能な限り認めるのが妥当である

<外国人の入国の自由>
:認められない∵国際慣習法上国家の自由裁量だから(判例)

<外国人の滞在の自由>
:認められない∵滞在は入国の継続と見られるから

<出国の自由>
判例:外国に移住する自由22条2項は、外国人に限って保障しないという理由はない
佐藤:国際慣行ないし国際慣習法上の問題ゆえ、憲法の問題ではない

<再入国の自由>
:人権ではないと解すべき
在留外国人の場合は、その我が国への帰国(再入国)は、
国際慣習法上、国家は原則として外国人の入国を自由に規制することができるとされていることにかんがみ、
当然に権利として保障されているということができないものであり、
したがつて、
日本国民にとつては、帰国が絶対的な権利として保障されている一時的な海外旅行であつても、
在留外国人にとつては、それは、あくまでも、当該外国人にとつての外国である日本からの出国と、
権利として保障されずあるいは規制されることがあるかも知れない日本への再度の入国というべきもの東京地裁610326
→配偶者が日本人でも同じ
/日本人に準ずる取扱いを受けるべき外国人も存在する

注意
B規約:自国に戻る:国籍国、定住国に戻る権利

<亡命権>
保障あり
保障なし:要立法化

<享有する人権なの範囲と程度>
B1:何人もとあるかどうか
B2:基本権の性質に応じて個別に判断される

<享有する人権の範囲>
定住外国人、一般外国人、難民
各種自由権、裁判を受ける権利

参政権:なし∵国民主権
地方自治の住民に対し国の立法で認めることはできる

公務就任権
:教育的、調査的、非管理的業務についてまで外国人を排斥するのは行き過ぎ

管理職就任権
: 4 しかしながら,前記事実関係等の下で被上告人の慰謝料請求を認容すべきものとした原審の判断は,是認することができない。
その理由は,次のとおりである。
(1) 地方公務員法は,
一般職の地方公務員(以下「職員」という。)に本邦に在留する外国人(以下「在留外国人」という。)を任命することができるかどうかについて明文の規定を置いていないが(同法19条1項参照),
普通地方公共団体が,法による制限の下で,
条例,人事委員会規則等の定めるところにより職員に在留外国人を任命することを禁止するものではない。
普通地方公共団体は,職員に採用した在留外国人について,
国籍を理由として,給与,勤務時間その他の勤務条件につき差別的取扱いをしてはならないものとされており
(労働基準法3条,112条,地方公務員法58条3項),地方公務員法24条6項に基づく給与に関する条例で定められる昇格(給料表の上位の職務の級への変更)等も
上記の勤務条件に含まれるものというべきである。

しかし,上記の定めは,
普通地方公共団体が職員に採用した在留外国人の処遇につき
合理的な理由に基づいて日本国民と異なる取扱いをすることまで許されないとするものではない。
また,そのような取扱いは,合理的な理由に基づくものである限り,憲法14条1項に違反するものでもない。
管理職への昇任は,昇格等を伴うのが通例であるから,
在留外国人を職員に採用するに当たって
管理職への昇任を前提としない条件の下でのみ就任を認めることとする場合には,
そのように取り扱うことにつき合理的な理由が存在することが必要である。

(2) 地方公務員のうち,
住民の権利義務を直接形成し,その範囲を確定するなどの公権力の行使に当たる行為を行い,
若しくは普通地方公共団体の重要な施策に関する決定を行い,又はこれらに参画することを職務とするもの(以下「公権力行使等地方公務員」という。)については,
次のように解するのが相当である。

すなわち,公権力行使等地方公務員の職務の遂行は,
住民の権利義務や法的地位の内容を定め,あるいはこれらに事実上大きな影響を及ぼすなど,
住民の生活に直接間接に重大なかかわりを有するものである。

それゆえ,国民主権の原理に基づき,
国及び普通地方公共団体による統治の在り方については日本国の統治者としての国民が最終的な責任を負うべきものであること(憲法1条,15条1項参照)に照らし,
原則として日本の国籍を有する者が公権力行使等地方公務員に就任することが想定されているとみるべきであり,
我が国以外の国家に帰属し,
その国家との間でその国民としての権利義務を有する外国人が公権力行使等地方公務員に就任することは,
本来我が国の法体系の想定するところではないものというべきである。

そして,普通地方公共団体が,
公務員制度を構築するに当たって,
公権力行使等地方公務員の職と
これに昇任するのに必要な職務経験を積むために経るべき職とを包含する
一体的な管理職の任用制度を構築して人事の適正な運用を図ることも,
その判断により行うことができるものというべきである。

そうすると,【要旨1】[]普通地方公共団体が上記のような管理職の任用制度を構築した上で,
日本国民である職員に限って管理職に昇任することができることとする措置を執ることは,
合理的な理由に基づいて日本国民である職員と在留外国人である職員とを区別するものであり,
上記の措置は,労働基準法3条にも,憲法14条1項にも違反するものではないと解するのが相当である。[
]
そして,この理は,前記の特別永住者についても異なるものではない。





社会権
:否定説:各人の属するそれぞれの国の責務
:日本社会の一員として労働し生活するものに当然に妥当する
→社会保障関係法令中の国籍条項は原則として撤廃されている

程度
全く同じ保障が及ぶわけではない
永住許可は相当難しく、多くは在留期間と活動とに制限を受けて上陸しているにすぎない

経済的自由の領域
:日本国民とは違った特別の規制対象にされる

精神的自由の領域
:参政権的機能を持つ政治活動の自由
→個人の精神活動の自由の範囲を超えて、国民の政治的選択に不当な影響力を行使する様な活動は外国人に認められない
/在留外国人の利害に関わる様な選択については方法に適当を欠くところがない限り、より積極的な意思表示も憲法の保障する自由の範囲に属する
マクリーン事件判決
「政治的活動の事由についても、我が国の政治的意思決定マタアその実施に影響を及ぼす活動等、外国人の地位に鑑みこれを認めることが相当でないと解されるものを除き、その保障が及ぶ」

請願権
:保障される

プライバシー権
:指紋押捺制度の合憲性
071215
指紋:
指紋は、指先の紋様であり、それ自体では個人の表生活や人格、思想、信条、良心等個人の内心に関する情報となるものではないが、
性質上万人不同性、終生不変性をもつので、
採取された指紋の利用方法次第では個人の私生活あるいはプライバシーが侵害される危険性がある。

このような意味で、指紋の押なつ制度は、国民の私生活上の自由と密接な関連をもつものと考えられる。
憲法一三条は、国民の私生活上の自由が国家権力の行使に対して保護されるべきことを規定していると解されるので、
個人の私生活上の自由の一つとして、何人もみだりに指紋の押なつを強制されない自由を有するものというべきであり、
国家機関が正当な理由もなく指紋の押なつを強制することは、同条の趣旨に反して許されず、
また、右の自由の保障は我が国に在留する外国人にも等しく及ぶと解される(最高裁)。

しかしながら、右の自由も、国家権力の行使に対して無制限に保護されるものではなく、
公共の福祉のため必要がある場合には相当の制限を受けることは、憲法一三条に定められているところである。

そこで、外国人登録法が定める在留外国人についての指紋押なつ制度についてみると、
同制度は、昭和二七年に外国人登録法(同年法律第一二五号)が立法された際に、
同法一条の「本邦に在留する外国人の登録を実施することによって外国人の居住関係及び身分関係を明確ならしめ、
もって在留外国人の公正な管理に資する」という目的を達成するため、
戸籍制度のない外国人の人物特定につき最も確実な制度として制定されたもので、

その立法目的には十分な合理性があり、かつ、必要性も肯定できるものである。

また、その具体的な制度内容については、立法後累次の改正があり、立法当初二年ごとの切替え時に必要とされていた押なつ義務が、
その後三年ごと、五年ごとと緩和され、昭和六二年法律第一〇二号によって原則として最初の一回のみとされ、
また、昭和三三年律第三号によって在留期間一年未満の者の押なつ義務が免除されたほか、
平成四年法律第六六号によって永住者(出入国管理及び難民認定法別表第二上欄の永住者の在留資格をもつ者)
及び特別永住者(日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法に定める特号永住者)にっき
押なつ制度が廃止されるなど
社会の状況変化に応じた改正が行われているが、
本件当時の制度内容は、押なつ義務が三年に一度で、押なつ対象指紋も一指のみであり、
加えて、その強制も罰則による間接強制にとどまるものであって、精神的、肉体的に過度の苦痛を伴うものとまではいえず、
方法としても、一般的に許容される限度を超えない相当なものであったと認められる。

右のような指紋押なつ制度を定めた外国人登録法一四条一項、一八条一項八号が憲法一三条に違反するものでないことは
当裁判所の判例(前記最高裁)の趣旨に徴し明らかであり、所論は理由がない。


外国人の出入国の自由22条関係
一時渡航,なし
入国の自由,合理的理由不要の自由裁量
在留権,なし
出国の自由,22条2項

再入国の自由
定義
保障如何
判例要旨
(◯調査:再入国の自由の人権制、裁量として自由裁量か羈束裁量か)

わの9
外国人の人権享有主体性
/請願権あり
∵前国家的権利∩「何人も」
第16条〔請願権〕
何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、何人も、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない。
*請願書の提出先(請願三、国会七九-八二・一〇二、地自一二四・一二五)、在監者の情願(監七)、請願の処理(請願五)、差別待遇の禁止(請願六)」請願(旧憲三〇)、外国憲法(米修正一、独一七)
請願三 国会七九-八二 国会一〇二 地自一二四 地自一二五 監七 請願五 請願六 旧憲三〇
《英文》


以下条文・判例
<マクリーン事件
:在留の権利/在留期間更新不許可
=政治活動関与
:外国人の政治活動の自由/在留期間更新不許可処分:法務大臣の裁量の範囲内合憲
憲11
2◎憲法第三章の基本的人権の保障は、権利の性質上日本国民を対象としていると解されているものを除き、わが国に在留する外国人に対しても等しく及ぶと解されるが、
外国人在留制度の枠内で与えられているにすぎず、在留の許否を決する国の裁量を拘束するまでの保障は与えられていない。-マクリーン事件上告審-(最大判昭53・10・4民集32-7-1223)
〔憲21〕
34◎わが国に在留する外国人は、政治活動の自由についても、わが国の政治的意思決定またはその実施に影響を及ぼす等外国人の地位に鑑みこれを認めることが相当でないと解されるものを除き、その保障が及ぶ。-マクリーン事件上告審-(最大判昭53・10・4民集32-7-1223)
〔憲22〕
8◎憲法上、外国人は在留の権利ないし引き続き在留することを要求しうる権利を保障されてはいない。-マクリーン事件上告審-(最大判昭53・10・4民集32-7-1223)

〔憲22〕
外国人の入国・再入国
6◎本条は、外国人の日本国への入国については何ら規定していないものというべきであるから、特別の条約がない限り、国は外国人の入国を許可する義務を負うものでない。(最大判昭32・6・19刑集11-6-1663)

<森川キャサリーン事件
:再入国の自由/不許可処分
=指紋押捺拒否
:外国人の再入国の自由/再入国許可申請却下/法務大臣の不許可処分を裁量の範囲内として合憲と判断
=日本に生活の本拠/指紋押捺拒否:外国旅行のさい、法務大臣により再入国を認められなかった


管理職就任権
4 しかしながら,前記事実関係等の下で被上告人の慰謝料請求を認容すべきものとした原審の判断は,是認することができない。
その理由は,次のとおりである。
(1) 地方公務員法は,
一般職の地方公務員(以下「職員」という。)に本邦に在留する外国人(以下「在留外国人」という。)を任命することができるかどうかについて明文の規定を置いていないが(同法19条1項参照),
普通地方公共団体が,法による制限の下で,
条例,人事委員会規則等の定めるところにより職員に在留外国人を任命することを禁止するものではない。
普通地方公共団体は,職員に採用した在留外国人について,
国籍を理由として,給与,勤務時間その他の勤務条件につき差別的取扱いをしてはならないものとされており
(労働基準法3条,112条,地方公務員法58条3項),地方公務員法24条6項に基づく給与に関する条例で定められる昇格(給料表の上位の職務の級への変更)等も
上記の勤務条件に含まれるものというべきである。

しかし,上記の定めは,
普通地方公共団体が職員に採用した在留外国人の処遇につき
合理的な理由に基づいて日本国民と異なる取扱いをすることまで許されないとするものではない。
また,そのような取扱いは,合理的な理由に基づくものである限り,憲法14条1項に違反するものでもない。
管理職への昇任は,昇格等を伴うのが通例であるから,
在留外国人を職員に採用するに当たって
管理職への昇任を前提としない条件の下でのみ就任を認めることとする場合には,
そのように取り扱うことにつき合理的な理由が存在することが必要である。

(2) 地方公務員のうち,
住民の権利義務を直接形成し,その範囲を確定するなどの公権力の行使に当たる行為を行い,
若しくは普通地方公共団体の重要な施策に関する決定を行い,又はこれらに参画することを職務とするもの(以下「公権力行使等地方公務員」という。)については,
次のように解するのが相当である。

すなわち,公権力行使等地方公務員の職務の遂行は,
住民の権利義務や法的地位の内容を定め,あるいはこれらに事実上大きな影響を及ぼすなど,
住民の生活に直接間接に重大なかかわりを有するものである。

それゆえ,国民主権の原理に基づき,
国及び普通地方公共団体による統治の在り方については日本国の統治者としての国民が最終的な責任を負うべきものであること(憲法1条,15条1項参照)に照らし,
原則として日本の国籍を有する者が公権力行使等地方公務員に就任することが想定されているとみるべきであり,
我が国以外の国家に帰属し,
その国家との間でその国民としての権利義務を有する外国人が公権力行使等地方公務員に就任することは,
本来我が国の法体系の想定するところではないものというべきである。

そして,普通地方公共団体が,
公務員制度を構築するに当たって,
公権力行使等地方公務員の職と
これに昇任するのに必要な職務経験を積むために経るべき職とを包含する
一体的な管理職の任用制度を構築して人事の適正な運用を図ることも,
その判断により行うことができるものというべきである。

そうすると,【要旨1】[]普通地方公共団体が上記のような管理職の任用制度を構築した上で,
日本国民である職員に限って管理職に昇任することができることとする措置を執ることは,
合理的な理由に基づいて日本国民である職員と在留外国人である職員とを区別するものであり,
上記の措置は,労働基準法3条にも,憲法14条1項にも違反するものではないと解するのが相当である。[
]
そして,この理は,前記の特別永住者についても異なるものではない。



塩見訴訟
ユンスギル事件


7/26 既習者2010
法人の名誉毀損

サンケイ新聞意見広告事件620424

言論、出版等の表現行為により名誉が侵害された場合には、
人格権としての個人の名誉の保護(憲法一三条)と表現の自由の保障(同二一条)とが衝突し、
その調整を要することとなるのであり、
この点については被害者が個人である場合と
法人ないし権利能力のない社団、財団である場合とによつて特に差異を設けるべきものではないと考えられるところ、
以下省略。


法人の人権享有主体性
否定説
∵法人はもともと個人が基本的人権を享受する上で必要な法的技術として法律上考え出されたものに過ぎない

肯定説
∵法人の活動は、結局はその効果が自然人に帰属すること
∵法人が社会において自然人と同じく活動する実体であり、特に現代社会における重要な構成要素であること
←否定説の論拠ともなりうる
←直ちに同様の人権享有主体性が認められるわけではない

対国家限定肯定説
:法人が人権を主張しうるのは、法人が国家と対峙する場合だけである
=団体がその構成員と対峙する場合には、人権を主張する立場にはない
∵国家と個人の中間に介在する団体が、国家と対峙して個人を保護することもあれば、逆に個人と対峙して個人を抑圧することもあるから、法人などの団体が人権を主張しうるのは、国家と対峙する場合のみである

(国家や、地方公共団体の人権享有主体性)
国内では原則否定
∵人権は私人が国家や地方公共団体に向かって主張すべきものであってその逆ではない
例外:国公立の学校や病院は環境的人格権の主体となるか、外務省や地方公共団体も名誉権の主体とならないか、といった問題に付いて肯定する余地がある(◯これも原則例外は、法人の対立相手が国家か個人かという区別の観点に基づく)


判例要旨〔憲11〕
法人の人権
4◎憲法第三章に定める国民の権利及び義務の各条項は、性質上可能な限り、内国の法人にも適用されると解すべきであるから、会社は、自然人たる国民と同様、国や政党の特定の政策を支持、推進しまたは反対するなどの政治的行為をなす自由を有する。政治資金の寄付も、まさにその自由の一環である。-八幡製鉄政治献金事件-(最大判昭45・6・24民集24-6-625)
8◎税理士法が税理士会を強制加入の法人としている以上、会員にはさまざまの思想・信条および主義・主張を有する者が存在することは当然に予定されるから、会員に要請される協力義務にも、おのずから限界がある。特に、政党など政治資金規正法上の政治団体に対する寄付は、選挙における投票の自由と表裏をなし、会員各人が市民としての個人的な政治的思想、見解、判断等に基づいて自主的に決定すべき事柄であるから、税理士会の右寄付は、たとえ税理士にかかる法令の制定改廃に関する要求を実現するためであっても、税理士会の目的の範囲外の行為といわざるをえない。-南九州税理士会事件-(最判平8・3・19民集50-3-615)

判例要旨〔憲19〕
9◎本件決議は、被災した司法書士会・司法書士の復興を支援することを目的として、三〇〇〇万円を兵庫県司法書士会に寄付すること、その財源は、受託一件当たり五〇円の割合による特別負担金などをもって充てることを内容とするものであるが、その決議は、司法書士会の権利能力の範囲を超えるものではないし、会員の思想・信条等の自由を根本的に否定するほどのものではない。-群馬司法書士会事件控訴審判決-(東京高判平11・3・10判時1677-22)
10◎群馬県司法書士会が、阪神・淡路大震災により被災した兵庫県司法書士会に三〇〇〇万円の復興支援拠出金を寄付することは、会員の政治的または宗教的立場や思想信条の自由を害するものではなく、公序良俗に反するなど会員の協力義務を否定すべき特段の事情があるとは認められない。-群馬司法書士会事件上告審判決-(最判平14・4・25判時1785-31)