私の今年(2023)最初の外来は3月の終わり。

 

受付機が今までのものと変わっていることは、フロアに入ってすぐに分かったけれど、

実際に受付してみると、呼び出し機がない!!。

 

張り紙がしてあって、「呼び出し機リースは3月まる日に終了しました」

と書いてあった。呼び出し機ってリース契約だったのね。

 

今年の3月下旬をもって終了と書いてあるから、あと1週間外来の日が早ければ

呼び出し機があった訳か。。。残念・・・と一瞬思ったけれど、

変わったことを早く分かって良かったかも。

 

それはそうと、これからどうなるの? 

 

その答えが2階の内科受付でわかった。

 

患者が各自の携帯に呼び出し用アプリを入れて、携帯に連絡が来るという仕組み。

それでなければ、受付の電光掲示板で自分の受付番号が出るのをひたすら待つしかない。

 

コロナ以降、患者さんが大幅に減っている気がしているし、

呼び出し機のレンタル代がなくなれば、かなりの経費節約になるだろうし、

これだけスマホ等が普及しているのだから、もう携帯でいいかというものわからないこともない。でも、目が不自由な方とか、携帯が使えない人はこれからとても不便。

 

これはすぐに作らなきゃ。ということで、外来が終わるや否や、指定された場所に行き、

アプリ用コードを発行してもらい、家に帰って携帯に登録。

それが今回の飛び込み外来3週間前。歩けいない状態になる前に、アプリを入れておけて

良かったです。

CD腸炎の『CD』とは、クロストリジオイデス・ディフィシル(Clostridioides difficile)の略で、大腸粘膜に偽膜を形成する『偽膜性腸炎』の1つとして位置付けられています。

 

『偽膜性腸炎』は、大腸粘膜の表面に偽膜を形成する腸炎の総称で、偽膜性腸炎のほとんどが抗菌剤投与が原因であるクロストリジオイデス・デイフィシル(CD腸炎)なのだそうです。(それ以外の原因でも偽膜形成が起こるので、偽膜性腸炎とCD腸炎は厳密にはイコールではありません。)

 

偽膜というものは、粘液、菌、フィブリン、壊死組織、好中球などから形成されています。

何らかの原因によって、腸がダメージを受け、偽膜ができてしまうのですね。

 

いずれにしても重症化してしまうと命を脅かす危険もあるようです。

CDが体内に入っても、腸炎が必ずしも腸内に達して、偽膜形成までいくとは限らないのですが、身体の弱っている高齢者の入居している施設や病院はこのCD院内感染に気をつけなければならないようです。

 

CD腸炎の具体的な症状としては、下痢が最も多く、抗菌剤投与後、数日後から2.3週間後に下痢が起こることが多いとされています。

 

また、しばしば発熱もあります。

 

便は、水様便のことが多いのですが、場合によって泥状便、粘液便、粘血便になることも。

 

私の場合は、最初は普通の下痢の時の様な軟便から水様便で始まり、特に驚くようなものでもなかったので、食事もしていました。なので処方された薬を1週間飲み、終わった直後、突然、雷に打たれたような激しい腹痛と身体中に衝撃が走りました。そのときは、お腹が異常にパンパンに張って、下痢というより便秘に近い感じ?だったかもしれません。

 

それから、突発的に激しく下痢が起こって、すぐに立って入れないほどの状態になり、お手洗いの住民になりました。

とにかく急に動けないぐらいになったので、病院にも行けないまま、どんどん時間が経っていきました。数日後には、もはや便と言えないような白っぽい粘液に血液が混じったものが絶えず、体の中から流れ出してくるという状態になりました。

 

まさかこんな危険な菌の仕業だとは思ってもみなかったので、薬局で下痢止めを買ってきてもらおうとか思いましたが、もしそうしていたら命に関わるようなことになっていたと思います。下痢止めは勝手に飲まない方が良いですね。

 

 

抗菌剤によって腸内バランスが崩れることを、『菌交代現象』というのだそうですが、抗生剤で良い菌がいなくなってしまうと、悪い菌が増殖して毒を出すので、それによって腸の粘膜が傷ついていきます。

 

軽い場合は、発熱だけだったり、軽い下痢などで済む場合もありますが、その毒が口から下にいくほど症状がひどくなるようです。

 

最終的に大腸に達して重症化すると偽膜が腸にできてしまうのですね。

 

軽症であれば、原因になっている抗菌薬の服用を中止して別の抗菌薬に切り替えれば、ほとんどの人が回復するらしいのですが、私は知らずにその後、6日間飲み続けてしまいました。もし、事前にこういうことがあるという知識が少しでもあれば、こんなに酷いことにはならなかった訳ですが、全く聞いたことがなかったです。CD腸炎という言葉も入院して初めて知りました。私のように、ご存知ない方も多いのでは。

 

もう少しCDについてわかったことをお分ちしますね。

 

CDは、偏性嫌気性グラム陽性有芽胞棹菌で、ある一定の条件(悪条件)が重なると、芽胞というものを作るのですが、この芽胞は、胃酸に強いので、簡単に口からは腸まで達することが可能なのだそうです。

 

私はアミロイドが胃と十二指腸全般にしっかり付いていて、長期に制酸剤(胃酸を抑える薬)を飲んでいます。最初は胃の保護の薬程度でしたが、抗がん剤で治療をしていくと、それによっても胃にダメージが出て、胃痛が絶えられなくなり、そこで強力に胃酸を抑えるような種類(PPI)の薬を飲み始め、それがずっと続いています。

 

ただでさえ、胃酸に強い菌なのに、胃酸を強力に抑える薬で胃酸が無いので、菌にとってはさらに増えやすかったのでは無いかなとも思っています。

 

また、呼吸器内科での処方の際に、いつもの整腸剤(ラックビー)を抗菌剤用(ラックビーNからラックビーRに)に変えていれば少しは違ったかな?とも後で思いましたが、そのときは、私も先生も何故かそのことに気が付かなかったです。

 

 

またCDという菌は、体内だけでなく、体外でも長期間生存できてしまうという特徴を持っています。一部の院内流行で、より命に関わるクロストリジオイデス・ディフィシル(C. difficile)の菌株が特定されています。

 

CDといっても皆同じではなく、色々な株が存在していて、その株によって性質が異なるのですね。

 

より命に関わるという菌株は、かなり多くの毒素を作り、より重度の病気を引き起こして再発の可能性が高いほか、伝播しやすく、抗菌薬療法にあまり反応しないそうです。

 

ということで、CDは、健康な人(病院のスタッフや家族、介護人)を介して弱っている人に感染を広げてしまう可能性があるのですね。だから厳重に隔離する必要があった訳です。

 

皆さんに知って欲しいのは、このCD腸炎は、特定の薬剤だけで起こるのではなく、ほとんどの抗菌薬で起こる可能性があるということです。

 

これも元気になってから調べてわかったことですが、

具体的には、クリンダマイシン、ペニシリン系(アンピシリンやアモキシシリンなど)、セファロスポリン系(セフトリアキソンなど)、フルオロキノロン系(レボフロキサシンやシプロフロキサシンなど)が最も多く関わっているとされています。

 

回復まで半年間、入退院や救急診療を繰り返しながら、春から真夏、そして秋へと後になるほど心身ともにキツくなっていきました。

 

いろいろ悪条件が重なって起きたことではありますが、最終的に、重症化する因子はやはりアミロイドの存在。

 

免疫と臓器が弱っていることで、いろいろなことが起こりますねー。。

これからも気をつけて、お互いに過ごしましょうね。

「検査結果が出ました・・」・・・

「で・・・結果は?・・・」

 

「陽性でした!」・・

看護師さんが残念そうに言う。

 

「ということは・・・ずっとここですかね。」

「そういうことになります。ご退院までここにいていただきます。」

 

検査結果が出たその瞬間から、部屋に入ってくる医療関係スタッフはビニール巻き巻きの防護スタイルに。

 

初めのうちは、まだ自分が感染源という存在になっているという実感がわかなくて・・ついついマスクをしないでぼーっとしていて、何度も入ってこられた看護師さんに「マスクをして下さい!!」と厳しい口調で言われたことか。何しろずっと何も食べていないので、頭が真っ白。ずっと夢の中のよう。

 

肺の機能が落ちているせいか、マスクをすると何だか息苦しいの

で、人が出ていって一人になるとついマスクをはずしてしまう。

 

今回は、これまでの入院に比べてスタッフの出入りがかなり多いので、誰かが入ってくるたびにマスクをかけて、いなくなったら外し、・・それだけで結構忙しい。

 

そしてトイレとベッドの往復。

そうだ、これだけ1日中トイレを占領するのだから、大部屋は絶対だわー。

 

もしCD陰性だったら・・・考えたらゾッとした。

 

陽性で良かったのだ。

 

CD腸炎の治療メインはバンコマイシンという抗菌薬。

抗生剤が原因で悪い菌が増え、その悪い菌を今度はまた別の抗生剤で打つ。

「毒を持って毒を制す」とはまさにこのこと。

 

 

「お部屋が決まりました。今日はとりあえず、個室に入っていただくことになりました。」

「?!!!」

 

どうして、個室という結論になったかというと、

私はCD腸炎と呼ばれる薬剤性腸炎の可能性が高く、院内感染の恐れがあるからなのです。

 

つまり、CD腸炎を引き起こす菌は、健康な人には感染しないけれど、看護師さんや医療スタッフを通じて、入院中の免疫が落ちている患者さんに何らかの形で入ってしまうと大変だからという理由で簡単にいうと、隔離です。


もうちょっと詳しく書いておくと、

CD腸炎のCDとは、クロストリジオイデス・ディフィシルの略で、通常は感染症の治療のために抗菌薬を使用した後に発生します。

 

治療のために使った抗菌薬が多くの良い細菌を殺してしまい、腸内細菌のバランスが崩れます。そうすると、CDという細菌がやたらと元気になり、下痢や大腸の炎症(大腸炎)を引き起こす毒素をガンガン作り出すので、その結果、下痢になったり、場合によっては大腸炎、さらに酷くなると偽膜性腸炎を引き起こすというものです。

 

同じCD菌の中でもたくさんの種類の株があって、かなり多くの毒素を作って重度の病気を引き起こして命に関わるようなケースに至ってしまう菌株もあるようです。

 

そういう悪質度の高い株だと、『再発の可能性が高い』ほか、『伝播しやすく』、『抗菌薬療法にあまり反応しない』ということらしいのです。

 

後に、改めてCD腸炎について調べみると、そして治療も軽症の場合と重症の場合、最初の場合の治療薬が異なっていることが後で調べてみてわかりました。私が使った薬から見ても、重症だったことがわかりました。

 

ということは、かなり強力な菌株だった可能性が・・・

 

危ない、危ない、入院して良かった! もしこのまま家にいたら、周りの方にうつしてしまった可能性も・・・(入院の必要性を判断して下さったクリニックの名医に感謝)

 

PCR検査会場から出て2階の内科受付へ。

時計を見ると、もう午後2時。

ちょうど午後の診察開始の時間だ。

でも、きっとすぐには呼ばれないよね。

午前の患者さんが多いから時間が押していて、

今頃はきっと急いでお食事をされている頃じゃないかな。

 

なーんて勝手に思っていたら、

突然、携帯が鳴った。

 

えっ。誰?

と携帯を開けると、「診察の順番が近づきました」の画面。

日赤医療センターコンシェルジュ。 呼び出し機代わりに病院の導入した携帯用アプリ。

 

!! え、もう?診察? 信じられなくて、内科受付の番号を確認。

 

確かに私の番号が出ている。間違いない。もうすぐ呼ばれる。

あー、この前の外来でアプリを入れておいて本当に良かった。

 

診察室で、再度、簡単にこの約3週間の経緯を報告。

 

呼吸器内科で処方された3種類の薬。

処方通りに一日3回飲んだら、翌日に下痢が始まったけれど、

最初は薬が原因とは思わなくて、そのまま飲み続けたこと。

 

念の為、ネットで薬名を検索したら、処方された3種類のうち、抗生物質(1番目)と痰の薬(3番目)に下痢の副作用があると書いてあったけれど、

呼吸器内科の先生にこれだけは(個性物質)必ず1週間続けて飲んでねと言われたから、飲まなきゃと、他の2つの薬はやめて、抗生物質だけに飲み続け、終わった途端にとんでもない状態になったこと。

 

「それで、全部飲んだのか!?」

「はい・・・」

 

「わかった」「入院するか? それとも家で薬を飲むか・・どっちがいい?」

 

「入院させていただいた方が・・もう限界で・・私がいない方が母はゆっくり休めますし・・」

 

「じゃ、今から入院でいいね」

 

『今から入院!!』 と大きな声で看護師さんに号令をかける。

主治医は相変わらずお元気だ。

 

『お部屋は?』(看護師さん)

『大部屋!』(主治医) 即、答える。

『窓側、廊下側?』(看護師さん)

 

『あー、どちらでもいいよね?」(主治医)

「は・い。あ・・でも。出来たら、廊下側の方がお手洗いに近いので・・」(私)

『あっ、そうだよね、お手洗いの近くじゃないと!」

『廊下側!!』(主治医)

 ( 本当に今日はいつもにましてお声が大きい(笑))

 

外来からそのまま入院することに決まったものの、

その後も結構なハードスケジュール。

 

入院するには入院手続きというものが必要だし、

病棟が見つかるまでの待ち時間の、長いこと、長いこと!

 

そしてやっと決まったお部屋は。。なんと個室だった!!!?


 

タクシーから這うように降りて、ふらふら病院内に入る。

 

まず、1番窓口(総合受付)だよね・・

 

あ、3人も並んでいる! 立って、並ばなきゃならないんだ〜(😮‍💨)

頑張って並んだけれど、立っているの無理。

ちょうど後ろにあった椅子に座り込む。

後ろに椅子があってよかったー。

 

やっと順番が来て、受付で紹介状と診察カード等の書類を渡したら、

「これに記入して下さい」と問診票が差し出された・。

あ、これ書かないといけないんだー。。


以前なら受付機にカードを刺すだけで外来が受けられたのに・・・

だいたい以前なら紹介状も要らなかったはず。。。

何だか、最近特に病院の仕組みが色々変わっている気がする。

コロナ以降、世界も変わったもんね。

仕組みが変わっていても仕方ないよね。

 

ひどい字だけれど、最低限のことを書きこみ、提出。

それから少し経って、やっと名前を呼ばれた。

 

「これからPCR検査をしていただきます。こちらです。ご案内します」

係の人が歩き出した。

(あ、待って。私、そんなに早く歩けない・・・どこまで行くのだろう・・)

 

「こちらです」

 

と言われて、ふと顔を上げると、PCR検査会場は、意外なところにあった。

 

ここ?、確か、健康診断センター(人間ドッグ)の入り口だったところじゃなかったっけ?

案内してくれた方が、ガラスの扉を手で少しだけ開けて、中へ入るようにと促された。

隙間から、身体を押し込むようにして一歩踏み入れると、そこは暗く狭い無機質空間。

 

  わっ、暗い!。それに埃っぽい!!

もしここが、昔ここに存在していたはずの健康診断センターだとしたら、

あまりにも違いすぎ。ここは同じ場所なのだろうか? 

全く異次元に来てしまったような気がした。

 

そこでもまた受付があって、受付票と書類を提出すると、

「こちらに記入して下さい。」

またここに「文書記入」という作業が・・😮‍💨 

また、書くのかあ。。。。

 

でも、でも、その前に、まず、お手洗い!!・・・。

 

「あ、すみません、下痢がひどくて、今日はそれでこちらに来たのですが、

先にお手洗いに行きたいのですが。お手洗いはどちらでしょうか?」

 

すると、係の女性達がパソコン画面と書類に目を通して

「ご案内します。」と仕切られたカーテンの奥へ案内された。

 

カーテン?というか、仕切られた布の幕の奥には

まず、PCR検査をするブースが2つあって、まあ仕切りがあって、

その奥が待合室。座れるように椅子とテーブルがいくつか並んでいる。

 

その部屋の後ろのドアを出て、さらに長く続く暗いコンクリ通路を

係の人がどんどん歩いていく。

 

・・・こんなところが日赤にもあるんだ。・・・・

 

   えーーーー。どこまで歩くの〜?

(その通路がどこまでも続いているように思えて。。)

 

「こちらです」。

 

やっと着いたお手洗い (^○^)

 確かにそこはお手洗いに違いなかった。

 

でも・・外来や入院病棟にあるお手洗いとはちょっと違う。

なんて言うか、少し昔の駅のお手洗い?のよう。。。

  (ごめんなさい、その時はそう感じてしまって・・・)

 

でも、どんなお手洗いにしろ、あるだけで有り難い。

「お手洗い様、お世話になります」

 

こうして第1回目のお手洗いを済ませ、戻って必要書類に書き込み、

やっと検査会場内に入ることができた。

 

 「こちらでお待ちください。

ご用の際は、このベルを鳴らして呼んでください。」

 

その部屋は人気がなく、誰もいない・・

と思ったら、一番後ろの長いソファーに患者さんが横になっているのが見えた。

あちらの端に二人、こちら側の端に一人。

なんとも言えない重苦しい静寂が横たわっていた。

 

この方たちは検査を待っているのだろうか、。。。。。

みんな具合悪そう。 もしかしたら発熱している人もいるのかも。

 

PCR検査会場というのは、病院の外に設けてあって、すぐに検査が終わるものだと

勝手に想像していたけれど、ここは院内でしょ、ここは? 

 

それから検査してもらうまでどれくらい待ったのだろうか。

とにかく、とにかく、とても長かった。

 

そして、その間、何回もブザーを押して、係の方を呼び、

何度お手洗いに通っただろう。

 

やっとお呼びがあり、検査のテントへ。

検査そのものは、あっという間。

 

検査までの待ち時間も辛かったけれど、検査後、さらに結果が出るまで1時間。

それはもう、忍耐、・・忍耐・・、忍耐!!のみ。

 

30分くらいが過ぎた頃、そこの3人のうち一人の患者さんの名前が呼ばれた。

「陰性です。ここを出て、診療科受付に行って下さい」

 

それから、次々に後の2人も検査結果が出て、ここを出ていかれ、

私一人だけが残った。

 

全員陰性で良かったけれど・・・。もし陽性だったら??

 

もう1時間経ったよね・・まだかな・・・と思っていたら、

係の方が、「検査結果が出るまでもう少しかかりそうです。

今解析中なのですが、まだ結果が届かないのでもう少し待っていて下さい。」

と、係の方が声をかけてくれた。

 

難航しているのかな? 何か問題があるのかな? とか私にもナーバスな感情が・・。

 

みんな、きっと不安だらけなのだろうな。これが2年前、3年前だったら、どんなだったのだろう。。。

 

やっと結果が出て、1階フロアに戻ったら、ちょうど午後2時。

なるほど、もう午後の診療が始まる時間。

やっと、外来診察のスタートライン。大変だよね。患者って。

患者のみなさま、いつもご苦労様。スタッフも本当にご苦労様。

 

 

 

 

それからしばらく経ってお昼近くになって

 

「今やっと日赤から連絡が来て、日赤で受け入れてくれるって。」

「日赤に行ったら、まず1番の総合受付に行って、PCR検査をして、

そのあと、午後の外来でS先生が診てくれるっていう事だから。

タクシー呼ぶからすぐに行って。」

 

慌てて、待合室で待っている母に報告して、タクシーで日赤医療センターへ。

 

日赤医療センターまで、車だと通常なら1時間半くらい。

タクシーで1時間半は、私にとって、相当きつい長さ。

 

なぜならば、私はアミロイドで自律神経もやられていて、車のバイブレーションが

とてつもなく辛い!! だからタクシーは最後の最後まで避けてきた。

 

それが、その日は、ちょうどお昼頃で、その日は何故か道路が空いていた。

「今日は空いているので、高速で行ったら30分くらいで着きますよ。」

とタクシーの運転手さんが言う。

 

30分で着くなんて、信じられない。

「えっ、そんなに早く?? いつも1時間以上はかかるのに。」

「今日は道路がガラガラなので、高速に乗れば、30分で行けると思います。」

 

その言葉は本当だった。

「あっ、もう着いたの!!」信じられいない! まだ12時半じゃない。

それに・・・不思議と車中、辛くなかった。こんなに体調が悪いのに。??

 

そうか、車種が昔とは違うからなのね。コロナ禍以降、特にGOアプリが出来た

あたりから、タクシーの車種もガラッと変わってきて、最近はタクシーそのものも増えてきた感じがする・・・。もしも、これが2020年とかだったら・・・

・・・私、完全にアウトだったかも・・・・

 

とにかく、日赤医療センターに無事についたことが、不思議でたまらなかった。

 

 

 

 

たどり着いたクリニックのY先生、実は私の命の恩人。

 

14年前、アミロイドーシスという病名に初めて反応し、

現在の血液内科の主治医を見つけ出してくださった名医。

たぶん、この先生がいなければ、私、とっくにこの世にはいない。

 

問診で、この3週間の事の次第を話すと、すぐ、

「アー、これは抗生剤だなー。抗生剤だと思うよ」と。

 

それから奥の部屋のベッドに移動して、診察。

 

お腹に聴診器を当ててすぐ、

「あー、これは本当に下痢だーー! お腹が下痢ですって言っている!」

「これは、入院しなきゃ無理!。」

 

「えっ、入院??」

 

「そう。この状態で自宅でというのは無理。入院して管理しないと無理だから入院しよう。

どうする? 日赤に行く?・・でも遠いから辛いよね。近くの病院の方が楽だから近くにする? どうする?」

 

「・・・」

 

「迷っている暇はないよ。時間がない! 早く行き先を決めないと間に合わない。」

 

「・・・日赤は遠いので・・・」

 

「分かった!。今からなるべく近いところで受け入れてくれる病院を探すからね。

待ってて!」

 

一旦、待合室に戻り、少し経った後、奥のベッドに案内されて待っていたけれど、

1時間過ぎても病院が見つかったとの連絡がなかった。

 

ただ、定期的に看護師さんが「今、先生が何件も病院をあたっていますが、まだ見つからないので、もう少し待ってて下さい」と声をかけて励まして下さったので、何とか心の平安を保つことができた。

 

こういう時だからね。人手も少なくなっているのよね。

まして、アミロイドの患者なんて受け入れたくないのだろうなー。

 

この周辺(車で30分圏内)の大学病院、公立病院は結構あるのだけど、いつも満杯。

 

以前からそうなのだから、コロナ禍以降、人手不足や感染リスクなどで、

なるべく余計な患者は受け入れたくないのよね、多分。

 

他の患者さんを診つつ、電話で交渉する先生のことを思うと

申し訳なさと、感謝でいっぱいになる。

 

やっと、先生に来てくれた!、見つかったのかな?と思ったら、

 

「受け入れてくれそうな病院をいくつか当たってみたけれど、みんな断られた。

どこに電話しても、日赤に聞いてみてくれと言われるから、日赤にも連絡したけれど、

日赤からもまだ何の連絡もない。ずっと待っているんだけれど、今だに来ないから

もっと範囲を広げて他の病院も探すから、もう少し待ってて!。」

 

 

「いよいよ今日で終わりだ〜」

 

念願の投薬7日目、抗生剤を飲み終わって、ほっとした私。

 

その時点での下痢は、それほどでもなかったのです。

 

「それほどではない」と思ったのは、

いつも経験しているような下痢という意味で、

もう何十年?も色々なタイプの経験してきているから

たかを括ってしまったのかもしれません。

 

なんと、何とですよ。

抗生剤を飲み終わったばかりなのに、

私、今度は、辞めていたもう1つの薬(痰の薬)を再開してしまったのです。

 

今考えると、どうしてそんなバカなことをしたのか信じられないけれど、

多分、早く肺の不快感を取りたかったのというのが大きいです。

両方いっぺんでなければ、1日1回くらいつづなら大丈夫かも。。とか

思っちゃったのです。

 

で、翌日のんで、ちょっといい感じがしたので、

次の日、朝、昼、調子こえて・・・

 

すると・・突然!!お腹に激痛が!!!

 

あっ!! 

何、これ!〜ーーー!! 

 

とにかく、お腹の張りが半端なく、パンパンに。

何故かはじめは、お手洗いに行っても、ガスがだけしか出てこない。

ひどい下痢として現れたのは、その少し後。

 

今までいろいろなタイプの下痢に遭遇してきたけれど、

こういうのは、多分初めて。

 

脱水にならないように、白湯と自然塩をこまめに補給。

常用の整腸剤(ラックビー微粒N)を最大量まで増量、

できることはみんなやって、下痢が治るのを待ったのですが、

それから何日経っても下痢が止まらないのです。

 

ある夜、お粥ばかりにも飽きてきて、

ふと、下痢に良い食べ物と言われている「うどん」を

食べてしまったたら、大変な事態に。。。

 

とてもその詳細はここでは書けません。

あー、大惨事!!!

 

後で分かったのですが、うどんは消化がめっちゃ悪い

食べ物なのですね。

 

その日の夜はもう最悪で、下痢と便秘が同居しているような、

変な痛みと苦痛で眠ることもできず、ずっとお手洗いの中で

いつの間にか朝になっていました。

 

それからというもの、お手洗いを出て手を洗い、洗面所で殺菌洗浄し、

手をタオルで拭いた途端、またすぐお手洗いに舞い戻るの繰り返し。

気がつけば2週間が経過。

 

もちろん、早く、病院に行きたかったですが、

30秒も立っていられない状態なので、無理!無理!!・・・

 

もう少し落ち着いたら・・・もう少し落ち着いたらと

思っていたら、いつの間にか2週間が過ぎていたという訳で・・。

 

でも、もう限界。とにかく下痢を止めないと!

 

母に薬局で下痢止め薬を買ってきてもらおうとも思ったりしたけれど、

やはりクリニックに電話でお願いして薬を処方してもらい、その薬を母に

取りに行ってもらう、これしか方法はないと。

 

「明日、電話をして薬を出してもらう。これで何とかなるといいけど・・・」

その案に母も同意してくれました。

 

ところが、その翌日の早朝、パッと覚めて、何気に体温を測ってみたら、

37・8度! 

 

「え、こんなはずは・・・もう一度測ろう。」

 

信じられず何回も計り直してたけれど、やはり38度。

 

いつも朝は低い体質の私が、こんな朝早くからこの体温はまずい!!

これは、私本人が直接クリニックに行って対処してもらわなければ。

 

そう思うと、急に動かない身体にスイッチが入って服に着替えることが

出来た。受診の用意をして、母に変更を伝える。

 

「でも歩けないし、どうやって行くの?」

タクシーを呼ぶ気力も残っていない。

友人にお願いしようと電話をしたけれど、出張中だったり、留守だったり、

誰とも電話が繋がらない。

 

母の機転で、ちょうど門の所にいらしたご近所の方にお願いをして

クリニックまで送っていただき、何とかクリニックに到着。

投薬1日目は、特に何もありませんでした。

 

ところが翌日の朝、急に下痢になりました。

 

でも、薬のせいとは思わなかったし、

その時は、いつもあるような 普通の下痢。

 

私は、腸にもアミロイドがついているので

昔から色々な下痢を経験しており、

 

「何か消化の悪いもの食べたかな?」と、

特に気にとめることなく、

食事も特にお粥にしようとか、そんなこともせず、

呑気に構えておりました。

 

ん??・・・何か変かも?・・もしかして薬?

と思い出したのは、それから2.3日してからでした。

 

処方してくださった先生に訊いてみようかとか、

近くの調剤薬局の薬剤師さんに聞いてみようか、 

ということも考えましたが・・・

 

ちょうど週末で、薬局もお休み。

日赤の呼吸器内科の先生も、外来が週1の午後のみの担当で、

いつ病院にいらっしゃるのかわからないし、

お忙しいところ電話しても・・・

 

それに、何より呼吸器の先生から、

「この抗生剤だけは、必ず『1週間続けて』飲んで下さい。

咳止めは咳が出なければ、飲まなくて良いですが、

炎症を止めなくてはならないから、抗生剤だけは『必ず』飲んで下さい」

と言われたから、

 

やっぱり飲んだほうがいいかも。。。

薬のせいでの下痢なら、薬が終わったら、自然に治るよね、

 

でも、やはり気になって、ネット検索。

 

薬名で検索すると。。。

 

3種類のうち2種類に下痢の副作用が報告されていました。

その2種類とは、抗生剤と痰の薬。咳止めの薬以外の2つ。

 

「あ、やっぱり・・あるわーーー。」

 

そこで、辞めればよかったのですが。。。

 

無知で愚かな私は、

呼吸器内科の先生の言葉「抗生剤だけは」「必ず続けて1週間飲み切るように」

の言葉に大きく影響されていて、

 

「とりあえず、他の薬はやめて、抗生剤だけ、1週間頑張ろう!」

と決めてしまったのです。

 

「薬の影響での下痢なんだから、薬を飲み終われば下痢も終わるよね」

 

何という無知な私。

 

もっとも、下痢が始まったばかりの頃は、いわゆる普通の下痢で、

下痢に慣れている?私にとっては、たいして気にならない程度と

いうこともあって。。それから3日くらい、辛かったけれど、

頑張って、頑張って、飲んでしまいました!!!