たどり着いたクリニックのY先生、実は私の命の恩人。
14年前、アミロイドーシスという病名に初めて反応し、
現在の血液内科の主治医を見つけ出してくださった名医。
たぶん、この先生がいなければ、私、とっくにこの世にはいない。
問診で、この3週間の事の次第を話すと、すぐ、
「アー、これは抗生剤だなー。抗生剤だと思うよ」と。
それから奥の部屋のベッドに移動して、診察。
お腹に聴診器を当ててすぐ、
「あー、これは本当に下痢だーー! お腹が下痢ですって言っている!」
「これは、入院しなきゃ無理!。」
「えっ、入院??」
「そう。この状態で自宅でというのは無理。入院して管理しないと無理だから入院しよう。
どうする? 日赤に行く?・・でも遠いから辛いよね。近くの病院の方が楽だから近くにする? どうする?」
「・・・」
「迷っている暇はないよ。時間がない! 早く行き先を決めないと間に合わない。」
「・・・日赤は遠いので・・・」
「分かった!。今からなるべく近いところで受け入れてくれる病院を探すからね。
待ってて!」
一旦、待合室に戻り、少し経った後、奥のベッドに案内されて待っていたけれど、
1時間過ぎても病院が見つかったとの連絡がなかった。
ただ、定期的に看護師さんが「今、先生が何件も病院をあたっていますが、まだ見つからないので、もう少し待ってて下さい」と声をかけて励まして下さったので、何とか心の平安を保つことができた。
こういう時だからね。人手も少なくなっているのよね。
まして、アミロイドの患者なんて受け入れたくないのだろうなー。
この周辺(車で30分圏内)の大学病院、公立病院は結構あるのだけど、いつも満杯。
以前からそうなのだから、コロナ禍以降、人手不足や感染リスクなどで、
なるべく余計な患者は受け入れたくないのよね、多分。
他の患者さんを診つつ、電話で交渉する先生のことを思うと
申し訳なさと、感謝でいっぱいになる。
やっと、先生に来てくれた!、見つかったのかな?と思ったら、
「受け入れてくれそうな病院をいくつか当たってみたけれど、みんな断られた。
どこに電話しても、日赤に聞いてみてくれと言われるから、日赤にも連絡したけれど、
日赤からもまだ何の連絡もない。ずっと待っているんだけれど、今だに来ないから
もっと範囲を広げて他の病院も探すから、もう少し待ってて!。」