そっちの佐藤かーい!
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第157回「芥川賞」に沼田真佑氏の『影裏』 「直木賞」に佐藤正午氏の『月の満ち欠け』(オリコン)
日本文学振興会は19日、『第157回芥川龍之介賞・直木三十五賞(平成29年上半期)』の選考会を東京・築地「新喜楽」で開き、芥川龍之介賞に沼田真佑氏(38)の『影裏』(文學界5月号)、直木三十五賞に佐藤正午氏(61)の『月の満ち欠け』(岩波書店)を選出した。2人は初受賞。
◇◆
私の至らなさについては後述しますが、とりあえずはおめでとうございます〜。
全く納得いかないけどおめでとうございます〜。ぶーぶーぶー。
ちなみに今回、私の友人らは読んでもないのに色々と当てていた。
ブログ友&リアル友のsaryaさんは前回の記事のコメントにて
「読んでないけど、『あとは野となれ大和撫子』と『BUTTER』はない」
と言っておりまして、はい、大正解!
さらにさらに、後輩ともともは数日前のラインにて
と「全て読んでませんがタイトルから『月の満ち欠け』には興味ありましたね〜」
私「見方によってはすごくロマンチックな話、とも見えなくはないが、これを60超えたジジイが書いてるのかと思ったらちょっと気持ち悪い」←言い方!!
読んでもないのに、ともとも、これまた大正解!
読んでも読まなくても一緒・・
いや、むしろ読まない方が当たるってどういうことやねーん!!
それにしても、こんなにも外したことが今までにあっただろうか。
・・・いや、わりとあるか?
今回は(も!)、すんごく自信あったのにーーーーーー><
自信たっぷりな時は、たいてい池山(元ヤクルト)もビックリの大空振りの大三振ですな。
(大三振とは、受賞作だけじゃなく他の候補作品に対する評価も大間違いのこと。)
多分、薄々気づいていたけど、今更だけど、皆気づいていると思うけど、
私、直木賞選考委員らと好みが合わないんだと思う!!!!!!!
・・・あ?知ってた?
不満タラタラのぶーたれ顔で答え合わせと参りましょう。
罵詈雑言、罵詈雑言、そして罵詈雑言。
模範解答はいつもどおり、産経ニュースから。
◇◆
「確信犯としての“確信力”で圧倒」 直木賞選考委員の北方謙三さん会見詳報
第157回直木賞は、佐藤正午さん(61)の「月の満ち欠け」(岩波書店)に決まった。19日夜、東京・築地の料亭「新喜楽」で選考委員の北方謙三さん(69)が会見し、選考経緯について説明した。
◇◆
北方のオヤジさんの選評に照らし合わせ、体調不良により駆け足で書き散らしたあもちゃんの解答↓を見ながら、
恨み節を紡いでいきたい。
※注 >はあもちゃんの選評、「」は本物の直木賞選考委員の選評です。
>はいっっ!ドラムロール、スタ~ト!!!!
>ドロドロドロドロドロ~~~~~~
>ジャン!!!
>木下昌輝『敵の名は、宮本武蔵』(KADOKAWA)
>です!!
ドラムロールがいつも以上に虚しく響く。
木下さんには申し訳ないが、魔のあもる推し(※)の餌食になった模様。
※魔のあもる推し=私に気に入られると受賞が遅れる、鈍い(ノロイ)受賞の呪い
本当にごめんなさい。
広島カープが負けている時、テレビを見ないことにしている私。←私が見ると負けちゃうから。
それに倣っていっそ木下断ちでもしようかしら・・。うーん、ムリ。
こんなところで立ち止まってブツブツ言っても仕方ないのだが、ホントに受賞した佐藤さんには申し訳ないのだが、今回の結果には正直、いまも納得がいっておりません。何度頭の中で読み返してみても納得いかーん!
思えばこの感じに似ていることがあったな・・いつだったか。
あ!白石一文さんが直木賞(第142回)を獲った時の感覚と似てるんだ!!
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ほかならぬ人へ (祥伝社文庫)
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この作品の私の感想→『ほかならぬ人へ』←ひどいこと書いてるわ〜
佐藤正午さんの描く世界や雰囲気といい、私が全く受け入れられない感じといい、このときとすっごく似ている。
・・・いつまでも愚痴っていても仕方ないので、先にいくことにする。
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月の満ち欠け 第157回直木賞受賞
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「佐藤さんの作品は全般的に好意的な意見が多かった。何しろデビューが私とほとんど変わらない時期(昭和58年)で、そういう方を選考するのか、と思ったんですけどね。」
「(佐藤さんのようなベテランをそもそも賞の対象にしていいのか、という意見)はなかったです。(直木賞候補としては)やっと、初めて出てきたわけです。たとえば伊集院(静)さんなんかは、(佐藤さんは)自分よりはるかにキャリアがあるわけですから、こんなの俺が選んでいいのか、というところはあったのですが、それでもちゃんと読んで投票した。やはり三十数年のキャリアというのは大変なことで頭が下がる。よくぞここまで書き続けてこられた。それに関しては敬意を表します」
「全会一致ではありませんでしたが、他の作品に比べて圧倒的でした。三十数年間キャリアを積まれた方が初ノミネートということで、われわれもどう接していいか分からなかったけれども、読んでいるとこれは歴然とプロの文章でしたので、安心して(投票で○△×の)マルを付けた、という次第です」
今度からはノミネート回数に加えて、年齢とキャリアも考慮しないといけないことがわかりました!勉強になるなあ。メモメモ。←確信犯の皮肉力!!
まあ、佐藤正午さん(61)が初ノミネートって、一体直木賞は今の今まで何してたんだって感じは確かにある。
「だけど、何しろ文章がみずみずしさを失っていない。魅力的ないい文章なんです。文章の力は抜きんでている。それがすべてを制圧して受賞作ということになり、決選投票もありませんでした」
>投票は1回で木下さんに決まるような気がする。
決戦投票がない、ってとこだけは当たってたよ!!受賞者は違ったけど。
>すごくよく出来た作品、という賛辞が述べられる・・(以下略)
>「生まれ変わり」だなんて突拍子もない話なのに、
>しっくりと違和感なく読者に納得させるだけの説明力と表現力はすばらしい
北方のオヤジが言うような「魅力的ないい文章」かどうかはさておき、表現力と説得力については私も認めるところ。
ただ、本当に何度も言うが、好みじゃないんだよなあ。
「一番評価が高かったのは文章です。的確で抑制が利いている。ネガティブな意見としては、作中の『生まれ変わり』をどう捉えるかで意見が変わってくるところがある。気持ち悪い、という意見もありました。ただ、そこは佐藤正午さんですからね。少し深読みをして考えると、かなり確信的にお書きになっていて、書いていない部分も含めて確信的だろう、という感じはありましたね」
余白が読めない私が悪いのね。わかりました。
しかし「気持ち悪い」って意見が出たのは同意。私も気持ち悪っっっ!って思ったから。
>私「見方によってはすごくロマンチックな話、とも見えなくはないが、これを60超えたジジイが書いてるのかと思ったらちょっと気持ち悪い」←言い方!!
(本記事上記にて、後輩ともともとのLINEでの会話)
「3回生まれ変わるわけですが、それは全部一人の男に向かっているわけで。男の目から見ると、ちょっとおっかないな、気持ち悪いな、という部分はある。その気持ち悪さ、怖さが普遍性を持ち、文学性を持てば、それはそれで認めましょう、という意見が強かったです」
ズコーーーー!!!そっちの気持ち悪さか〜〜い。
ちなみにハッキリ言わせてもらうが、女の目から見ても気持ち悪いです。というか、男性こそがこういう作品を気持ち悪いと思わず、むしろ好きなんでしょ?と思ったほどなのだが。
生まれ変わりの気持ち悪さから言うと、女性受けはとても悪いと思う、この作品。特に子どもを持つ女性には。
>当然自分の子どもとして抱っこしていた親御さんが、
>ある時突然自分の子どもが、好きな男に会いたいから生まれ変わったと知ったら、
>なんとなく淋しい気分になるだろうな〜と。
>間違いなく自分の子どもなのに、人のもの、というか。
動物の本能として、子どもを育児放棄しちゃいそうです。わかんないけど。
結局北方のオヤジの話からは、作品の核についてはほとんど触れられなかったなあ。ものすごく気を遣った講評、といった印象。ええ、全部私の偏見ですけども〜。
そんなことより、私の木下殿はどこじゃ!!!!
血なまぐさい戦場で、地に倒れる兵士たちを一人一人、確認して行く私。
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あとは野となれ大和撫子
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「(次点として)争ったのは宮内悠介さん(38)の『あとは野となれ大和撫子』(KADOKAWA)ですが」
いやいや、うそでしょ!?
>▽宮内悠介『あとは野となれ大和撫子』(KADOKAWA)
>が速攻で落ちると思う。
一番に落ちたんじゃないんかい。
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ヨハネスブルグの天使たち (ハヤカワ文庫JA)
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「宮内さんは今回(直木賞としては)3回目の候補で、前の作品(『ヨハネスブルグの天使たち』)の方がよかったのではないか(略)」
>そして以前の候補作品のほうがよかった、という痛烈批判が待っているはず。
痛烈批判でもないが、私と同様、「前の方がよかった」という意見が出た模様。
しかしこの作品で次点で、前の方がよかったのなら、前の作品で直木賞を獲らせてあげればよかろうもん。
「あれはファンタジーだろう、ラノベ的である、コミック的である、という意見は出ました。」
>クセをなくして、読みやすく簡単にしたために、ライトノベルになってしまった。
私もラノベだなあ、とは感じていたし、ラノベ的というかラノベそのものであった。
「(ファンタジーについて)私はダメだったのですが、いいという人も何人もいて、ギリギリのところまで行きましたからね。ファンタジーだからダメ、ということではない。ファンタジーとしての完成度と、もう一つ小説としての整合性、必然性。例えば最後の歌劇についての意見が出ましたね。ただ個人的意見ですが、宮内さんは大変な力量をお持ちですから、もっと腰を据えてびしっとお書きになると、本当にいい秀作をわれわれは目にすることができるかもしれないという期待は持っております」
チャラチャラしてるんじゃねえ、と北方のオヤジは言っております。
というか、佐藤さんの作品も内容についてこれくらい講評してあげればいいのに・・。
オヤジが最後の歌劇について触れているが、私もあれはほんとどうかと思ったねえ。国の運命を握った歌劇がただの学芸会かい!ってさ。
しかし宮内さんのあの作品が次点かあ・・ほんとにあれが次点でいいのか、あれで!!宮内さんに力量があるのは認めるが、本当にあれが次点でいいのか・・。←しつこい。
「ああいう作品にも理解示せてるわたしら審査員」アピールなんじゃないの〜?
なんだか自分の読書センスがよくわかんなくなってきちゃったなあ。
みずみずしい感性とやらで読むと、あれがすばらしく読めるのだろうか?おばちゃん、センスの泉が枯れちゃったのかもしれんなあ。
しかし私の木下殿がまだ見つからぬ。死屍累々の戦場をかけずり回る私。
「--残る4作については
佐藤さんが最初の投票から点数を集め、他については割とネガティブな意見が多かった。」
もうまとめに入っちゃってる・・・。
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BUTTER
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「最初に落ちたのは柚木麻子さん(35)の『BUTTER』(新潮社)でした。これは非常に社会的、実録的な小説です。ベタッとした描写がどうなのか、などの意見がありましたが、そんなみんなが意見を述べる前に選外になった、ということです。」
>結局、ほぼ同じタイミングで落ちてしまうのが、表紙のぬめり感が気持ち悪い、
>▽柚木麻子『BUTTER』(新潮社)
>である。
今回の結果、納得がいかん、と述べたが、これについてのみ納得。
そして「ベタッとした描写」は、私に不評だった「ヌメッとした表紙」のことではないらしい。
私は、林のおばちゃん(選考委員の林真理子)が少しすったもんださせそう、と述べたが、すったもんだする前に選外になったらしい。キビスィー!
北方のオヤジ、ゆずあさが嫌いっぽい。わかるー。ベタっとしてるもんね〜。表紙も内容も。
そして・・・
ああ〜〜〜〜〜。ようやく私の木下殿に出会えました!!!!!
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敵の名は、宮本武蔵
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「木下昌輝(まさき)さん(42)の『敵の名は、宮本武蔵』(KADOKAWA)は2番目に選外になりました。」
私の木下殿をこんな扱いとは・・もう許さん!!!!!憤懣やるかたなし。
「一番大きかった意見としては、吉川英治の『宮本武蔵』を少し裏返した形で書いているのが物足りない、というものでした。(略)これは、宮本武蔵という人を扱って、吉川さんから逃れきれなかった、というのが大きな原因だろうと思います。」
>とてつもなく有名な宮本武蔵ではあるが、実は私、あまりこの人を知らない。
>岡山にもゆかりがある人なのに・・・すんません。
>時代小説が最近まで苦手だったため、全般誰のことも知らない・・。
>だから宮本武蔵の従来の描かれ方を全く知らないが、
>木下さんが描く宮本武蔵像は愛らしく、そして美しくしなやかで強かった。
あの吉川さんの宮本武蔵像を知らないから(もちろん井上雄彦のバガボンド(吉川の武蔵のマンガ版)も読んでない!キリッ!)、こんなボロボロの結果になったのであろうが、私は全く悔いてない!
木下さんの描く宮本武蔵も周りの人間も実に愛しかった、と何度も言っておきたい。
というか、吉川さんから逃れきれなかったのは、審査員どもよ、お前らの方なんじゃないんかーい!!
吉川さんの宮本武蔵像なんて知らない〜(鼻ホジホジ)と言ってのける私を見よ。
そして刮目せよ!私のこの誰にもとらわれない、自由さを。
ヨッ!フリーダムあもる。
「前回候補作の『宇喜多の捨て嫁』と比べると、濃密さが足りないんじゃないか、という部分もあった。」
あーほーかーーーー!!!!
これこそが、書いていない余白部分の、確信犯の確信力でしょうに!!!!
武蔵のシンプルなメンタルと武蔵の抜刀のスピード感を出すのに濃密に描いてどうするんじゃ!全てスピード重視の勝負なんだってば〜〜〜!!!マジでイライラしてきた笑
(前回候補作の『宇喜多の捨て嫁』をかろうじて褒めているところは許す。)
>とてつもなく有名な人を、こんなにも鮮やかに、そしてシンプルに描いていて、
>それはもう清々しさすら感じたほどである。
>以前感じていた余計な人物像の説明は一切削ぎ落としており、
>全く語らぬ代わりに、景色や所作で見事に説明がなされている。
ああ、私の木下殿への愛がこんなにもあふれてる。
私を審査員に参加させろーーーーー!!!!ジタバタ!!
あれ?そういや、(私の脳内で)木下殿に峰打ちされた、そっちじゃない方の佐藤殿は・・?
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会津執権の栄誉
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「佐藤巌太郎さん(55)の『会津執権の栄誉』(文芸春秋)は、文章がきちっと書けている、歴史考証もきちんとしている、ということで好意的な意見が多かったのですが、(支持の声は)それぐらいで。きっとこの人はいい作品を書くよ、という選考委員が何人もいましたから、今後に期待しましょう、となりました」
>だがそれがとてもこの作品に合っており、作品と文体がガッチリ組み合わさっていた。
しかし「きっとこの人はいい作品を書くよ」とかナニサマやねーん。
61歳のベテランのキャリアたっぷりの佐藤正午さんには気を遣うが、55歳の新人(?)佐藤殿には上から目線。
直木賞受賞には、ノミネート回数と年齢以上にキャリアが重要、と。いやあ、勉強になりますなあ。
それにしても全体的に北方のオヤジが夏バテしていたのか、ピリッとしない講評でありました。好みの作品がなかったのかしら。
私が未だによさが理解できない朝井リョウの「何者」の講評のときは、こっちがひくほどキャピキャピしてたのにさ(笑)。
→参考記事『本物の直木賞選考会(第148回)~結果・講評~』
◇◆
今回は(も)いつもどおり外したわけでありますが、今回は久々珍しく全くカスリもしませんでしたな。
ブンブン丸(元ヤクルト池山)も、広島のバティスタもびっくりの大空振り。
でも、見逃し三振とか一番やっちゃいけないことはやらなかったよ!!!
それにしても、本物の直木賞選考委員の評価の順番が、あもる一人直木賞の順番とほぼ逆だったことには驚きを禁じ得ませんな。
いや〜ここまでくるとむしろ清々しい。
私が悪いわけじゃない、あっちが悪い、くらいに思えてくる。いや、きっとそうだ。
しかし何度今回の結果を考えてみても納得いかん。←全然清々しくない笑
これからもずっと本を好きでいさせてほしい。だからちゃんと選考してくれい。
そう、わ〜た〜し〜は悪くない、潔白だ〜。
今度は身も凍る真冬かあ。
まだ先だ、と思っているけど、あっという間に正月なんだろうな。
そしてあっという間に死ぬんだー!わ〜ん。
死ぬ前にすばらしい作品が私を待っていると信じて、また半年後、真冬の1月にお会いしましょう!!
さよーならー。