兵庫県宝塚市を歩く12
放浪日2019年11月2日
【雲雀丘花屋敷】で“ヴォーリズ建築”の【高崎記念館】を観ています
木造2階建て腰折れ屋根のコロニアル・スタイルです
ライオン像が出迎えてくれますw
【高崎記念館】は、1923年(大正12年)に医学博士である諏訪氏の住宅として
ウィリアム・M・ヴォーリズの設計により建築されました
1929年(昭和4年)より現在の法人の設立者である“高崎達之介”の住居として使用されていました
ヴォーリズ建築は、当時のアメリカ建築の流れをひいて種々の建築様式が応用されたものと言われています
様々な所で、日本の気候風土や住習慣に適合させる工夫がなされているという評価があります
実用性に重きをおき、簡素ではあるけれど豊かなデザインと親しみやすく包容力のある空間を有したものとなっています
高崎氏は晩年、ソビエト連邦と交渉し“日ソ昆布協定”を締結しています
これは、北方領土の昆布採取量に関する協定です
高崎市は、これを機に北方領土奪還を志したのだと思いますが
志半ばでこの世を去ってしまいました
また、高崎氏は無類の生き物好きでした
あまりにも好きすぎて、この庭でワニやニシキヘビ、ダチョウまで飼育をしていたそうです
現在、この庭に動物はいませんが、まるで植物園の様な庭が管理されています
現在、この建物の管理運営は、高崎氏が設立した“東洋罐詰専修学校研究部”を母体にできた公益財団法人“東洋食品研究所”が行っています
この建物の存続は、ふたりの大きな柱の“情熱と意志”なのでしょうね~
住宅街に建つ可愛らしい建物ですが
ここに、大きなプロジェクトXがあったと思うと、感慨深いモノです
おお!雲雀丘の100年歴史文化の展示があった!
普通の住宅街に突如現る観光名所ですw
雲雀丘の郊外住宅地のパイオニアは“阿部元太郎”さんです
明治維新期の近江商人で、繊維産業・鉄道・銀行等の事業の支援者となり、日本の産業育成に貢献した偉人です
果樹園や松林が並ぶ丘陵地を開発して住宅街を造りました
日本で初めてのトロリーバスが通ったのもこの地域です
昭和3年に“日本無軌道電車”が花屋敷から山中の温泉地だった新花屋敷までの区間を開業しました
無軌道電車とはトロリーバスの日本語で、路面電車と同じ扱いですが
開業当時は無軌道電車の立場を定めた法律は無く、乗合自動車に分類されていたのが事実の様です
おお!戦後は米進駐軍に接収させたのですか!
『日本にアメリカっぽい住宅街がある!!』と話題の地域だったのでしょうね
米軍が住んでいた地域とも合って、現在もアメリカンスタイルが存続している町となっているのでしょう
歩いていると、ここは日本じゃないと思ってきますからw
普通にアメリカ人が住んでいても、おかしくないですよね
リアルには関西弁が飛び交う地域だと思うと、そのギャップにクスっとしてしまいますw
こちらのお宅は【正司邸】と紹介されています
【正司邸】は“阪神間モダニズム”を代表する一人の建築家“古塚正治”氏の設計です
“阪神間モダニズム”とは大正期から昭和期にかけて阪神間で育まれた、近代的な芸術文化とその生活様式の事を言います
敷地面積約2500平米に建てられた木造2階建ての和洋館です
急こう配屋根の洋館と数寄屋風和風建築が一体となっている珍しい建物です
オレンジ色の屋根はフランス瓦葺きで、八角形に突き出た部屋、屋根面の半アーチ状の小屋裏換気口が洋風建築っぽいです
『なんとも、ハイカラな住宅が建ったもんやな~』と当時の関西人は驚いたはずです
アメリカ人が『エクセレント!』と言って、好んで接収したのも分かり気がしますね
残念ながら、個人住宅の為に一般公開はされていないみたいです
『えっつ!誰かが住んでいるの!贅沢!』と思ってしまいましたw
この名もなき有名建築物も誰かが住んでいるのでしょうね
あもんも大金持ちになったら、雲雀丘花屋敷に洋館を建てて観たい!!
と、大きな夢もできちゃったりしてw
家が見えないぐらいの庭木たち
もしかしたら、あの有名人がお忍びで住んでいるかもしれませんよ!
あの有名人がすっぴんで歩いていて、バッタリと出会うかもしれませんよ!
そう妄想しながら歩いていると、ドキドキして面白いモノです
シェアハウスもあり、募集中でした
シュアハウスでこのお値段ですか!
無理をすれば住めないこともないかもです
どこかのお宅に居候として住みたい気分ですw
現代では居候人は中々いないモノですが、お金持ちさんなら許してくれそうですw
バー【ミュー】さん跡地もありましたw
えっつ!高級住宅街にも100円ジュースがある!!
お金持ちさんには需要がないのでは??
やはり、ここは関西です!
関西は“安いが正義”ですから、お金持ちさんも400円のうどんも食べるのです!
大阪に住んで、改めて“チェリオ”さんの企業努力には感心します
ペットボトルも100円攻めを現代でも続けていますから!!
関西では需要供給のバランスが上手に保たれているのでしょね~
ということで、続きます