めまい診療  -2ページ目

手術+講演+飲み会でした。

2024年1月15日月曜日

慈恵医大の大村先生が来て
手術+講演+飲み会でした。ちょうど同じに大阪の先生がめまい外来見学に来ていました。

手術も大変素晴らしかったのですが
飲み会でいろいろとお話しした内容もおもしかったです。

嗅覚の話。
ラベンダーですぐ寝ちゃう話

ハンドミルコーヒドリップで家内安定の話

プレゼンは吉岡秀人(ジャパンハート)さんが素晴らしいという話

あとは大変な読書家であらゆるプレゼン本は読破しているということで私もだいぶ読みましたがあまり身についていません(笑)

 

と言う防備録にしておきたいと思います。

 

前庭自律神経反射の論文

 

前庭自律神経反射のわかりやすい論文は少ないのですが

本論文はBPPVにたいして理学療法を行う前後で

ヘッドアップチルト試験での血圧変化を見ているものです。

治療前は大きな血圧変化がかんさつされていますが

治療後は血圧変化がちいさくなっています。

 

前庭自律神経反射の異常が改善したとかんがえられます。

つまり前庭眼反射(眼振)が消失しているときには血圧の変動も観察されないと言うことになります。

 

 

J Clin Med. 2023 Dec 16;12(24):7725.
doi: 10.3390/jcm12247725.
Blood Pressure Response to the Head-Up Tilt Test in Benign Paroxysmal Positional Vertigo
Moon-Jung Kim  1 , Guil Rhim  2

以前から今日のあった海馬のボリュームと前庭機能の関係について

以前から今日のあった海馬のボリュームと前庭機能の関係について

前庭機能低下では海馬の容積のしゅくしょくはらみられなかた。ようです。


J Vestib Res
. 2023 Oct 28. doi: 10.3233/VES-230076. Online ahead of print.
Is vestibular function related to human hippocampal volume?
Joyce Bosmans 1, Hanne Gommeren 1 2, Peter Zu Eulenburg 3 4 5, Annick Gilles 1 2 6, Griet Mertens 1 2, Angelique Van Ombergen 1, Patrick Cras 1 7, Sebastiaan Engelborghs 8 9, Vincent Van Rompaey 1 2
Affiliations expand
 

グリセロールの点滴がメニエール病の治療として有効

Am J Otolaryngol
. 2023 Oct 18;45(1):104093. doi: 10.1016/j.amjoto.2023.104093. Online ahead of print.
Enhancing the therapeutic potential of intravenous glycerol for Meniere's disease: Robust results from an extensive patient cohort
Alfonso Scarpa 1, Mario Carucci 2, Giovanni Salzano 3, Emilio Avallone 4, Claudia Cassandro 5, Pietro De Luca 6, Giuseppe Chiarella 7, Filippo Ricciardiello 8, Massimo Ralli 9, Pasquale Viola 7, Francesco Antonio Salzano 10

グリセロールの点滴がメニエール病の治療として有効というイタリアの論文です。日本では保険適応の問題で検査としては一部で行われていますが、治療として継続的に使用するのは保険上の問題として難しいかもしれません。
メニエール病の治療においてはプラセボ効果も無視できませんが130例以上という多数例の検討です。コントロール群は無し

睡眠時無呼吸症候群と前庭機能

 

 

トルコからの論文ですが予想通りの結果となっています。

なかなかSAS症例に平衡機能をひょうかさせてもらうのがむずかしいですが

 

Acta Otolaryngol
. 2023 Oct 30:1-7. doi: 10.1080/00016489.2023.2269255. Online ahead of print.
Evaluation of vestibular functions in patients with obstructive sleep apnea syndrome
Deniz Uğur Cengiz 1, Adnan Fuat Büyüklü 2

前庭性片頭痛のphenotype分類の試み 5つのタイプに分類する

 

以前一度学会でご一緒したことがある

TEGGI先生

かなりの出版数です。

 

一年間244例のVM症例についてVMをpheno typeで5個に分類した。
これにより病態ごとの分類が可能としている。

1 めまいの発作時間が長いタイプ
2 めまいの時に片頭痛と蝸牛症状が無いタイプ
3 めまいの時に片頭痛は無いが蝸牛症状があるタイプ
4 めまいの時に片頭痛があるが蝸牛症状がないタイプ
5 めまいの時に片頭痛があるが蝸牛症状がない

つまり片頭痛と蝸牛症状の有無で分けている。
1 めまいが長い
2 (-)(-)
3 (-)(+)
4 (+)(-)
5 (+)(-)


Neurol Sci
. 2023 Oct 16. doi: 10.1007/s10072-023-07116-w. Online ahead of print.
Phenotypes and clinical subgroups in vestibular migraine: a cross-sectional study with cluster analysis
Roberto Teggi 1, Bruno Colombo 2, Federica Cugnata 3, Roberto Albera 4, Giacinto Asprella Libonati 5, Cristiano Balzanelli 6, Augusto Pietro Casani 7, Iacopo Cangiano 8, Marco Familiari 8, Sergio Lucisano 4, Marco Mandalà 9, Giampiero Neri 10, Rudi Pecci 11, Mario Bussi 8, Massimo Filippi 2
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VMとMDをカロリックテストの反応でわけるという論文です。

VMとMDをカロリックテストの反応でわけるという論文です。
誘発眼振の最大緩除相ではさがないですが
VMではカロリックテストの時の自覚的なめまい感と嘔気が有意に強いことがしめされました。
VMとうよりも片頭痛患者全般に見られる特徴だと思いました。

J Neurol
. 2023 Oct 17. doi: 10.1007/s00415-023-12027-z. Online ahead of print.
Subjective and objective responses to caloric stimulation help separate vestibular migraine from other vestibular disorders
I P Hannigan 1 2, S M Rosengren 1 3, G K Bharathy 4, M Prasad 4, M S Welgampola 1 3, S R D Watson 5 6
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聴力検査と前庭機能低下の関係について

 

一般に聴覚検査はよくおこなわれますが前庭機能検査はおこなわれることはすくないです。
聴覚検査の異常から前庭障害が予想できるかという観点からのHelenのろんぶんです。

なんどか来日してお話もしたことがあります。

 


語音明瞭度検査はカロリックテストとそうかんがあるそうです。
聴力検査のみでもある程度前庭機能障害を推察することができそうです。

 

Am J Otolaryngol
. 2023 Sep 17;45(1):104052. doi: 10.1016/j.amjoto.2023.104052. Online ahead of print.
Relationship between clinical measures of hearing and clinical measures of vestibular function
Helen S Cohen 1, Haleh Sangi-Haghpeykar 2, J Connor Sullivan 3, Nathan Silver 3, Liam D Ferreira 4, Jen Li Dong 4, Alex D Sweeney 3, Angela S Peng 3
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PMID: 37801744 DOI: 10.1016/j.amjoto.2023.104052


 

前庭障害が認知症のリスクという文献です。

難聴は認知症のリスクファクターとして有名になりましたが前庭障害については知られていませんでした。

 

こちらは韓国の大規模データを用いた

前庭障害が認知症のリスクという文献です。

 

 

前庭リハビリが認知機能低下を防止できるかについては可能性として述べられています。

 

 

Sci Rep
. 2023 Oct 5;13(1):16746. doi: 10.1038/s41598-023-42598-w.
Relationship between vestibular loss and the risk of dementia using the 2002-2019 national insurance service survey in South Korea
Sung Jin Lim # 1, Serhim Son # 2, Younghan Chung 1, Sang Yeop Kim 1, Hangseok Choi 3 4, June Choi 5 6

2023年 甲賀鉄平先生の論文

2023年 甲賀鉄平先生の論文
めまい学会誌のサマリ 前庭性片頭痛とメニエール病患者のパーソナリティをESQを用いて検討している。
結果的にさがみとめられておらずメニエール病と偏頭痛が類似したパーソナリティであること
前庭性片頭痛も片頭痛患者と類似していることが示されている。


片頭痛患者のパーソナリティ

1 野心家、極度のきれい好き、完璧主義、頑固、怒りっぽく攻撃的
(1937年ウオルフの報告)
2 回避(慎重、不安)

3 ストレス感受性が高い

4 ストレス下で不安やうつ病になる傾向がある。