国を奪うのは言葉を奪うことから始まるといいます。日本はじわじわと言葉が破壊されていますが、それはつまり国が奪われようとしているということになります。それが一番よくわかるのは、敬語や敬称の排除であり、それを率先して行っているのはメディアです。

 

 

先日の香淳皇后二十年祭のニュースですが、敬語(敬称)の使用の有無がわかりやすいので以下にネットニュースをあげてみました。

 

なお、皇室の言葉、敬称、注意点について以下の5点だけあげます。他にもありますが、最低限で以下をあげています。

 

崩御・・・天皇・皇后が御隠れになった時に使用する言葉。逝去、死亡という言葉は使用しません。

陛下・・・天皇、皇后、上皇、上皇后には陛下という敬称を使用します。

殿下・・・天皇、皇后、上皇、上皇后以外の皇室の方々には殿下という敬称を使用します。

皇后・・・天皇の后、正妃。皇室内に妻という言葉は使用しません。

ご夫妻・・・皇室ではご夫妻、ご夫婦という言葉は使用しません。

 

 

①産経新聞ニュース

香淳皇后崩御から20年、皇居などで式年祭

昭和天皇の后(きさき)、香淳皇后の崩御から20年に当たる16日午前、「香淳皇后二十年式年祭の儀」が皇居・皇霊殿で行われ、天皇、皇后両陛下、秋篠宮ご夫妻をはじめとする皇族方が参列のため、皇居を訪問された。

宮内庁によると、儀式では天皇陛下が拝礼し、「御告文(おつげぶみ)」を読み上げられた。続いて皇族方もご拝礼。
また、秋篠宮ご夫妻の長女、眞子さまと次女、佳子さまは同日午前、香淳皇后の武蔵野東陵(むさしののひがしのみささぎ)(東京都八王子市)を拝礼のため、訪問された。

 

 

②読売新聞オンライン

香淳皇后しのび「二十年式年祭の儀」、天皇・皇后両陛下と皇族方が参拝

昭和天皇の后(きさき)・香淳皇后の逝去から20年となる16日、「香淳皇后二十年式年祭の儀」が皇居・宮中三殿と、東京都八王子市の武蔵野東陵(むさしののひがしのみささぎ)で行われた。

宮内庁によると、皇居・宮中三殿で行われた「皇霊殿(こうれいでん)の儀」では、天皇、皇后両陛下、秋篠宮ご夫妻ら皇族方が参拝され、天皇陛下は、御告文(おつげぶみ)を読み上げた。武蔵野東陵で行われた「山陵に奉幣の儀」では、秋篠宮家の長女眞子さま、次女佳子さまが参拝された。上皇ご夫妻の侍従も代拝した。
 
 
③livedoor news(毎日新聞)

香淳皇后二十年式年祭 天皇・皇后両陛下や秋篠宮ご夫妻らが参拝

天皇陛下の祖母、香淳皇后が逝去して20年になる16日、「香淳皇后二十年式年祭の儀」が歴代天皇などを祭る皇居・皇霊殿で行われ、天皇、皇后両陛下や秋篠宮ご夫妻らが参列された。

また、香淳皇后が埋葬されている武蔵野東陵(東京都八王子市)では、天皇陛下の使者が拝礼した後、マスク姿の秋篠宮家の長女眞子さまと次女佳子さまが、陵の前へ進み、深く頭を下げた。上皇ご夫妻の代理の宮内庁職員も参拝した。
香淳皇后は昭和天皇の妻で、2000年6月16日に老衰のため97歳で亡くなった。【稲垣衆史】
 
 

④朝日新聞DIGITAL

天皇陛下の祖母、香淳皇后20回目の命日 皇族方が参列

昭和天皇の妻で、天皇陛下の祖母である香淳皇后が逝去して20回目の命日にあたる16日午前、皇居・宮中三殿と、武蔵陵墓地(東京都八王子市)にある香淳皇后の武蔵野東陵で「香淳皇后二十年式年祭の儀」が開かれた。
宮中三殿では「皇霊殿の儀」があり、天皇、皇后両陛下や秋篠宮ご夫妻を始めとする皇族方が参列。天皇陛下は、香淳皇后が亡くなって20年の節目の年に参拝するといった趣旨の「御告文(おつげぶみ)」を読み上げた。
武蔵野東陵では、秋篠宮ご夫妻の長女眞子さまと次女佳子さまが「山陵に奉幣(ほうへい)の儀」に臨んだ。天皇陛下の使いの勅使(ちょくし)が「御祭文(ごさいもん)」を読み上げた後、お二人が順番に拝礼した。お二人の公務や祭祀(さいし)に伴う外出は、今年4月に皇居内であった神武天皇祭以来。(杉浦達朗、長谷文)
 
 
⑤時事ドットコムニュース

香淳皇后しのび二十年式年祭 両陛下、皇居で拝礼

昭和天皇のきさき、香淳皇后の逝去から20年となる16日、皇居と武蔵野東陵(東京都八王子市)で香淳皇后二十年式年祭の儀が行われた。
皇居・宮中三殿では皇霊殿の儀があり、装束姿の天皇、皇后両陛下が拝礼された。秋篠宮ご夫妻ら皇族方も参列した。
 
香淳皇后の武蔵野東陵を参拝された秋篠宮家の長女眞子さまと次女佳子さま=16日午前、東京都八王子市(代表撮影)
香淳皇后の武蔵野東陵では、天皇陛下の使者が玉串をささげた後、上皇ご夫妻の側近が代拝。続いて参拝服でマスクをした秋篠宮家の長女眞子さまと次女佳子さまがそれぞれ拝礼した。

 

 

⑥MSN 時事通信社

香淳皇后しのび二十年式年祭=両陛下、皇居で拝礼

昭和天皇のきさき、香淳皇后の逝去から20年となる16日、皇居と武蔵野東陵(東京都八王子市)で香淳皇后二十年式年祭の儀が行われた。
皇居・宮中三殿では皇霊殿の儀があり、装束姿の天皇、皇后両陛下が拝礼された。秋篠宮ご夫妻ら皇族方も参列した。
香淳皇后の武蔵野東陵では、天皇陛下の使者が玉串をささげた後、上皇ご夫妻の側近が代拝。続いて参拝服でマスクをした秋篠宮家の長女眞子さまと次女佳子さまがそれぞれ拝礼した。 

 

 

⑤と⑥はソースが同じため全く同じ内容となっています。このほかのニュースはだいたい上記ニュースからの引用となるため、以上が国内ニュースの代表になるかと思います。

先に上げた敬語・敬称の注意点以外にも、通常は皇室に使用しない言葉がいくつも使用されていましたが、上記ニュースの注意点やその他の言葉に違和感を感じないとしたら、相当言葉の破壊が進んでいるということになります。

 

 

スイス政府がかって国民全員に配布したという「民間防衛」には、心理的な国土防衛ということが書かれています。↓

軍事作戦を開始するずっと前の平和な時代から、敵はあらゆる手段を使ってわれわれの抵抗力を弱める努力をするであろう。

敵の使う手段としては、陰険巧妙な宣伝でわれわれの心の中に疑惑を植えつける、われわれの分裂をはかる、彼らのイデオロギーでわれらの心をとらえようとする、がある。新聞、ラジオ、TVはわれわれの強固な志操を崩すことができる。

 

言葉の破壊というのも、実はイデオロギー(思想)の一つとなります。人は言葉を使って考えるからです。だからこそ、使っている言葉に考え方が左右されます。敬うことばを使用しないということは、人を敬うことができないということであり、敬うことができなければそういう行動をするということに繋がって行きます。

 

つまり、日本のメディアは日本語の破壊を率先して行っている機関であることが皇室のニュースからわかります。他のニュースであればわかりずらいことが、皇室のニュースであるがために、浮き彫りにされてしまっているのです。

 

「民間防衛」の内容は一昔以上前のものですから、基本は同じでも対象が一部変化したり広がっているものが多いでしょう。昔から映画はプロバガンダの一つとして有名でしたが、現在であれば、さらにインターネット、ゲーム、アニメ、漫画、そしてテレビドラマもこうした危険をはらんでいると言えます。私は、現在テレビは見ていませんが、ネットでドラマを見ていると、そういうプロバガンダをいくつも見つけてうんざりすることが多いです。

 

NHKは人気のある大河ドラマや朝ドラでそうしたことを長年行ってきたことが有名です。つまり、日本の歴史、近現代史のすり替えが行われており、人気がありますから多くの人がこれに影響を受けています。また、近年皇室に対して率先して活動をしているのがNHKであるのは記憶に新しいところです。

 

言葉を破壊するのは簡単です。言葉を使用しない、あるいは違う言葉に変えてしまえばいいのです。つまり、言葉を守るには、言葉をきちんと使用すればいいということになります。そのためには、言葉をきちんと知ることが必要です。しかし、使用しないこと、変えることに比較して、言葉をきちんと使用することはとても難しいです。なぜなら、言葉を知らなかったら使用することもできないからです。きちんと言葉を知ることがどんどん難しくなっていますし、普段使用しない言葉はなかなか覚えるのも難しいです。しかし、日本語を守ることができるのは、日本人しかいません。少しでも多くの人が、そう決めて言葉を使用していくだけでも、言葉の崩壊は防げるのだと信じて、努力する日々です。

 

薄い冊子でありながら、皇室敬語、用語がしっかり記載されている「一般敬語と皇室敬語がわかる本」。

 

敬称の詳細を以下にあげてあります↓

 

 

 

 

最後に、「復刻版初等科修身の教科書」の四年生の項目、「ことばづかい」を。

 
つつしみの心を持ち、行儀よくするためには、まず、平生のことばづかいに、気をつけなければなりません。ことばづかいがぞんざいであれば、人がらがわるく見えます。私たちは、目上の人を尊び、ていねいなことばをつかうようにしたいものです。
とりわけ、皇室の御事については、最もつつしんで、ことばをもちいなければなりません。
つつしみ深い心をことばにあらわすのが、私たち日本人のすぐれた点です。
また、友だちどうし、お話する時にも、ことばづかいに気をつけることが、大切であります。いつも、はきはきしたことばで、元気よく、ものをいわなければなりません。しかし、元気よくしようとして、ことばがらんぼうになったり、人の話を聞かないで、自分だけ話しかけたりして、相手をおもしろくない心にさせるのは、よくないことです。
手紙を書くのも、話をするのと同じことです。ことばづかいに気をつけるのはもちろん、文字もていねいに、はっきりと書くことが大切であります。
手紙を受け取った時には、決してそまつにせず、返事のいるものは、すぐに出すようにしなければなりません。返事を出さないのは、話しかけられて、返事をしないのと同じことです。
したしくなると、私たちは、行儀よくすることを忘れて、何事も、ぞんざいになりやすいものですが、これは、よく気をつけなければならないことであります。したしい仲にも、おたがいに行儀よくしあって、いつまでも仲よくつきあうようにつとめましょう。