ちゃんぽん



 
●長崎ちゃんぽんとは
長崎ちゃんぽんは、明治30年に、陳平順が貧しい中国人留学生に安くて栄養のあるものを食べさせようと、野菜くずや肉の切れ端などを炒め、中華麺を入れスープで煮込んだボリュームたっぷりの料理を作り上げ、チャンポンと名付けたと言われています。

●ちゃんぽんと皿うどんの違い
長崎皿うどんの材料はちゃんぽんと同じ。やや甘めのスープに片栗粉でとろみを付けて麺のうえにかけたものです。
 

皿うどん



麺は油揚げした細麺と、ちゃんぽん麺を炒めて作る太麺の2種類が有り、最初は太麺だったと言われています。

明治の頃、日本のうどん屋で「かけ」や「もり」が十銭であったのにくらべ、中国人の店では野菜や魚介類をふんだんに盛込んで、同じ十銭くらいだったと伝えられるので人気を呼んだのも不思議ではありません。
 

ちゃんぽんも皿うどんも、長崎の歴史や様々な特徴を取込んで味わい豊に成長した、長崎ならではの料理と言えます。

●ちゃんぽんの語源について
諸説ありますが、およそ次の3つが有力視されてます。

・中国、福建省の方言で簡単な御飯の意味 「喰飯」(シャンポン)がなまったもの。

・ポルトガル語の「チャンポン(混ぜる・混合するの意味)」がなまったもの。

・当時の中国人の呼び方である「チャン」と日本人の「ポン」を取ってチャンポンと名付けた。

●陳平順について
明治25年、19歳の若者が中国大陸から長崎に渡った。名は陳平順。


              陳平順

2年後に日清戦争が勃発し、華僑への風当たりが強まる中、行商をしながら資金を蓄え1899年、中華菜館「四海楼」を創業。苦労人で世話好きの平順は、中国人留学生のひどい食生活見かねてちゃんぽんのルーツと言われる「支那饂飩」(しなうどん)を生み出しました。