ささぴーさんの長い文章 ☆ぐぐたすからお引越し☆ -2ページ目

ささぴーさんの長い文章 ☆ぐぐたすからお引越し☆

Google+で公開していた舞台観劇、SKE48公演の感想ブログのアメブロ移籍版です。
めちゃくちゃ長い文章で感想書いてますが、お時間のある時にお読みください。

◎Twitter https://twitter.com/sasapy2016_MB

清塚信也 KENBAN祭り   感想

8月16日(金)18:00 日本武道館

 


●出演者(敬称略):
清塚信也(Pf)
啼鵬(Cond)、山本翔平(Vl)、高木慶太(Vc)、朝里奈津美(Perc)
<SEEDINGメンバー>福原将宜(Gt)、吉田翔平(Vl)、高井羅人(Syn)、齋藤たかし(Dr)
<スペシャルゲスト>NAOTO(Vl)
※ヤマハ音楽教室の生徒さんから選抜されたピアニスト10名も出演。

 

 


清塚信也さんのコンサートを観に日本武道館に行きました。
5月ぶりに日帰りで東京へ車で。

ほぼ毎月レベルで小劇場の舞台観劇に行ってたので、
移動もめちゃくちゃ慣れました。(笑)

私自身、クラシック主体のコンサートは初めて。
清塚さんのライブも一度も行ったことがなく、
CDも買ったことがなく、ファンという訳じゃなくて。

存在を知ったのはテレビ朝日の「関ジャム」という番組がきっかけ。
音楽知識が豊富で、理論や知識から楽曲の解説をしてて、
あーーそうなんだと。物凄く納得が出来て、
音楽の理論って凄いんだなと認識させてもらえて。

パフォーマンスも凄くて、トークも面白くて。
いつかコンサート行きたいけど敷居が高いなぁ~と思ってて。

で、武道館でコンサートをするということを聞き、興味を持って。
そのコンサートが2020年の東京オリンピック開催のための
改修工事前最終のライブと聞いて、ますます興味を持って。
チケットを取って伺わせて頂くことになりました。


席は2階席(実質3階)の南西前方4列目あたり。センターからやや下手斜め。

2階席も上の方になると傾斜が凄くて怖さも増しますが、

今回の席はゆったり見ることが出来て良いお席でした。

ここからステージを見下ろす風景が滅茶苦茶圧巻で、全てが俯瞰出来ました。

ステージの中央(0ポジ)にグランドピアノが1台。
そこから階段を下りての出べその円形ステージにもグランドピアノ1台。

すでにグランドピアノがステージに2台鎮座するという圧巻さ。

更にステージ奥には8台のグランドピアノ。
上手下手にはアップライトのピアノがそれぞれ1台ずつ。
ピアノが12台もステージにあり、
ピアノ下手側にシンセサイザーがあり、鍵盤楽器が13台も。
この俯瞰を見るだけでも「KENBAN祭り」とは、これ納得の域。

あとはドラムセットがあり、ティンパニーがあり。
ここ最近ステージ構成でよくある背面の映像装置がなくて、
上手下手の端に投影式の映像装置が2面置かれている状態。
ステージの上の機材の豪華さとは別に、
構成はアリーナコンサートとはいえシンプルな感じを受けましたね。
吊り下げ移動式な感じのスクリーンが奥の方にあると思ってました。(笑)


で、実は10月にWOWOWで録画放送の放映になることが決まっていて。
https://www.wowow.co.jp/release/005199

なので、詳細に書くと、これから楽しみにされている方には
気持ちを削がれる形になるので、ざっくりと感じたことを書くと、


まずは「清塚信也さんのピアノ愛」がめちゃくちゃ炸裂してて。

鍵盤を目の前に置かれると素敵な曲を奏でられる。
映像装置にも上から横から鍵盤を映して手の動きも見れて。
しなやかな動きもあれば、激しい情熱的な動きもあり。
時には腰を浮かせて気持ちをぶつける様なプレイもあり。
激しくても、私の耳に届く音色は出鱈目じゃなく完成された音楽が聴けて。

私が高校生から大学生の頃に好きだった
シンガーソングライターの谷村有美さんのことを思い出して。

キーボードを楽しそうに軽快にプレイして、
笑顔で緊張感なくストレートに楽しむことが感じられる。
「音楽ってこういう事だな」って言葉の意味をその当時に感じられて。

鍵盤の前に居るのがお客さんで、奏者が寿司屋の大将。
対面式のカウンタで食事を提供しているように
料理のように曲を提供し、話す様にトークや歌を口ずさむ。

清塚さんのステージはインストゥルメンタルなので、
歌を歌ったりということは全くないのですが、
寡黙な大将が笑顔や表情を変えながらメニューの音楽を提供している。

なんか、学生時代に感じた「音楽」の根幹を久しぶりに思い出して。
あーーー、音楽っていいな。ピアノっていいな。

シンセサイザーの高井羅人さんと連弾するシーンは良くて。
2人でじゃれ合いながら音楽を奏で楽しむ。
微笑ましく感じましたね。

出演者の方も学生時代の旧友で
プロミュージシャンになっている方がメインになっていて、
清塚さんの仕事の繋がりで共演に至った方も居て。
紹介を受けるたびに清塚さんの間柄あってのコンサートだなと。
人間愛があってのコンサートだなと感じましたね。


次に楽曲がいろんなジャンルに富んでいて、
正直、清塚さん発信の楽曲を存じ上げない私でも楽しめました。

春夏秋冬をイメージしたメドレーでは
その季節にイメージされた日本のポップミュージックが奏でられて。
春と言えば、松任谷由実さんの「春よ来い」
夏と言えば、映画「菊次郎の夏」のテーマ曲・・・と。

清塚信也さんの名を一躍有名にさせた、
ドラマ「コウノトリ」の劇中歌が多く取り上げられてて。
こちらもドラマを観たことがなくて、またまた非常に心苦しい所ですが、
でも、楽曲のパワーとステージ上のライティング。
そう、ライティングの凄さが楽曲にも疾走感とか助力されている感じがして。
ずっと座って観ていたんですが、私の指先と心はめちゃくちゃ踊ってた。
「コウノトリ」主演の綾野剛さんも観に来られていたみたいですね。

あと、「SEEDING」というバンドでロックを感じる楽曲もあり。
ただ、正直、若干中だるみ感があったかなこのコーナー。
ゆるーーーく、やる意味を考えたら、もうちょっと前が良かったかも。

途中、拍手を求めたりして頂いたことで、参加する感じが出て和らぎました。

(でも、メンバー紹介の状況を考えるとファンの方には垂涎モノだったんだろうなと。)

ラスト2曲が用意されたピアノ10台を
ヤマハ音楽教室の若い子たちに演奏させてのピアノオーケストラ。
「歓喜の歌」と「ボレロ」。
出演メンバーが一堂に会しての演奏は圧巻で。
一番最後に持ってくるか、この事象を。ヤバいやん。
ここはWOWOWでご覧になれる方は注目して欲しいです。
この演奏後の武道館全体での拍手の嵐は、もう歓喜過ぎて最高の瞬間でした。

演者、スタッフ、オーディエンスが一緒になる瞬間って、コレだなって。



最後に、清塚さんのトークが面白い。

ものすごい演奏した後に「僕天才でしょ」って。
めちゃくちゃ鼻につくようなお話ですねと思っても、
それまでの演奏聴いてたら納得で。
逆に「もうええっちゅーねん」ってツッコみたくなるような感じ。ww

これ絶対お酒飲みながらの、
例えばブルーノートとかでライブやったら面白そうなんだろうな。
ジャズのライブハウスでクラシックのライブとかいいな。

あと、予定調和を物凄く嫌うのが大好き。
「僕はコールレスポンスが嫌いです」と言っちゃうと、
ゲストのNAOTOさんが「アリーーナーー」って煽っちゃうし。(笑)
ラスト2曲の時も

「まずは歓喜の歌を演奏して、 その後アンコールをしますんで、曲終わったら拍手を・・・」
って演者自らアンコール要求しちゃってるし。(笑)
もう、いろいろおかしくてしょうがない。www



18時開始の22時終了の4時間ものコンサート。
全体通して、2階席というステージから遠い場所でしたけど、
ライブハウスのように近さを十二分に感じて、
一緒の時間を共有できたというのが嬉しくて。
純粋に音を楽しんだ時間だったなと感じられました。

普段のクラシック専用ホールでの音の届き方はどうなんだろう。
武道館って音楽専用に作られたホールじゃないので、
反響などが全然違っていてクラシックには難しい場所らしいですけど、
私はしっかり音が伝わっていたし、響く感じもなかったし。
若干チェロや弦楽器の低音部分が難しいかなと思ったけど、
ピアノに関しては全然音が伝わっていたのかなと思います。

今度はクラシック専用のホールでも音楽聴きたい。
そういう欲求も出たような気がします。

楽曲によってはエレキギターのボリュームを抑えたり、
ピアノをよく聴かそうと努力されてた感じもして。
鍵盤を主体にして清塚信也さんのやりたいことを詰め込んだ内容。
ホント、音に関してはド変態だなって思った。(笑)
ド変態じゃなければこんな濃い内容絶対しないですよ。


私も21時くらいに終わって、車を駐車した新宿に戻って、
蒙古タンメン中本を食してから名古屋に戻ろうと思いましたが、
ゆっくりする時間が全くなく断念しちゃいました。(笑)
でも、その断念したのも価値があるくらいの濃いコンサートでした。

 

終演後、武道館の階段を下りて、田安門をくぐって、
横断歩道を渡って、九段下の駅に取り込まれる瞬間も含めて、
久しぶりに音楽を正面から感じた時間、ほんとにありがとうございました。
 

 

 

各ブログのリンク先を纏めました。

 

 

☆その① 東京の「楽園」との比較、演出上の比較など

https://ameblo.jp/ame-sasapy/entry-12477800143.html

 

☆その② ダブルキャストさん感想

https://ameblo.jp/ame-sasapy/entry-12477806079.html

 

☆その③ シングルキャストさん感想

(小萌さん、倉岡さん、りんさん、金城さん、要さん、海江田さん)

https://ameblo.jp/ame-sasapy/entry-12478111566.html

 

☆その④ シングルキャストさん感想

(尾崎さん、ほしあいさん、和久田さん、がーなさん、青木さん、綾瀬さん)

https://ameblo.jp/ame-sasapy/entry-12478118676.html

 

☆その⑤ 高橋萌さん感想+若林倫香さんのこと 

https://ameblo.jp/ame-sasapy/entry-12478321255.html

 

☆その⑥ 「アリスインデッドリースクール楽園」のお話の感想

https://ameblo.jp/ame-sasapy/entry-12478439184.html

 

 

 

 

 

アリスインプロジェクト 2019年名古屋公演

「アリスインデッドリースクール楽園NAGOYA」 観劇感想 その⑥

 

 

 

 

ラストです。(ホントです)

 

 

たぶん、最後のセクションです。(どっちやねん)
 

 


前回の東京の「楽園」の感想ブログでも、
お話の感想って書いてなかったな~と思ってて。
今回はせっかくなので、お話全体の感想などを書こうと思います。


「アリスインデッドリースクール」ってめちゃくちゃ難解なんです。


ノブちゃんとユウちゃんのお話と思いきや、
いろんな部活の生徒が屋上に集まってきて、
色々不安になったり、過去を語ったり、未来を語ったり。

そこから、死の現実を目の当たりにし、
命を落とすもの。屋上から逃げて命を守ろうとするもの。

その中で、「色んな部活から集まる」キャラクターの話から
サイドストーリーや、裏設定などを
キャストさんや、演出の方が考えたり、派生したり。
色んな世界が拡がってきて。

何年か一回の「再演」と言う形で、
そのままの脚本になることなく、肉付けされて更に深みが出て。
それと共に、色んな解釈が更に出て。
そこがあることで、話が複雑化してきたのかなと感じてます。

「ビヨンド」なんかは、最初にヒカミが出てきますし。
「パラドックス」なんて、ヒカミのことを理解できるキャラが出ますし。


私自身も時間が経つごとに解釈が難しくなり、
難解なのが、さらに難解になってきているような気が。


でも、今回、6ステージもデッドリー楽園を観劇させて頂いて。
この「楽園」がこれまでのデッドリーの総決算かなと。
基本ベースがこの作品で作り上げられてるのかなと感じてきて。

更に、今回の喜怒哀楽の表現がはっきりした演出で
このお話の「根幹」の部分が理解出来た様な、そんな気がしました。

今までの東京の演出担当された方を否定するわけではないですが、
どちらかというと恐怖、不安な部分を出す演出もあって、
エンターテインメントの視点が強いのかなと思ってました。
今回の名古屋での「楽園」は実にシンプルで理解しやすかった。



私が感じる一番のお話の基本は「ユウちゃんの成長」。

何でもかんでもノブちゃんが居ないと動けない子。
前半辺りは「ノ☆ビューン」コンビで動いて、自由に行動していても、
なんとかノブちゃんが助けてくれて成り立っている。

たまに、ユウちゃん自身が動いて頑張った時もあって、
柏村さんがヒカミに銃を向けた時に
なんとか切り抜けようとネタを仕向ける瞬間。

でも、ノブちゃんがゾンビに噛まれてしまい、
独りになることが分かった瞬間、何もできなくなる。

そこからの成長物語が
出会った人の「夢」の中の励ましによって
独りで立ち向かっていこうと決心に至るんですよね。


アリスインプロジェクトの舞台の基本に
少女の成長物語というのがあります。
色んな作品でも、ダメダメだった女の子が、
独りで立ち向かっていけるように成長していく。


今回の名古屋の「楽園」は
孤独の悲しみを強く見せることによって
「成長」というもののプロセスを見ることが出来ました。
そこが強く感じ取れたので、
2回目観た時にもユウちゃんの目線で観れたし、
ユウちゃんの近くのノブちゃんの大事さが判ったような気がして。



2番目の基本は「ユウの周辺のキャラの未来」。

この辺りって以前のデッドリーにもあったんですが、
どちらかと言えば、過去への後悔の話が強くて、
未来に向けてはサラッと流す方向性が強かったかなと。
一方、「楽園」では、未来への話が強くなった。

でも、珠子先輩が「将来何になりたいか選手権」を言って、
「私は◎◎になりたい!!」とみんなが言う
この情景が物凄く印象に残って。
ユウちゃんがベニシマやイナリにも振るような感じで
未来はこうなった欲しいというようになって。

過去に後悔ばかり遺すよりも、
未来に目を向けて、今だから言っちゃおうよみたいな。
青春を感じ取れるような場面が物凄く良いなと思いました。

こういう未来を言い合うことで
この後のシリアス展開の布石になってきているし。
「なんで死んじゃったの?未来を言ってたじゃん!」って感じになって。

あと、未来を言い合う場面があったからこそ、
ユウちゃんの「夢」のシーンも繋がる形になったのかと。
あの「夢」のシーンはいつも突然最後に出て来るので、
なんか、ふんわりして、不思議な感じがしてたんですよね。
それは今回のデッドリーで理解できたと思ったり。



東京の「楽園」を観た時にも、この「2点」のお話だなと
そういうのは感じてきたことはあったんですが、
名古屋の「楽園」で、それは確実なものになったなと。
全部が全部にユウちゃんの方向性に繋がるお話。

でも、あの青木さんのラストの「さあどこにいこう」と
笑顔ではなく、見つめながら言う先の顔は
不安になっているのか、まだ独りになり切れてないのか?
たぶん、今までは満面な笑みだったので、なんだろうと。
いろいろ解釈が出来そうで・・・・。
まだ、納得できずに一人で旅を続けているのか。

それはさておきになりますが、
個人的にこの2つは「基本」として見てもらえると、
「アリスインデッドリースクール」という作品は
楽しめると思うし、感じやすくなるかなと思います。

「屋上でJKがパンを食べるお話」という紹介よりも
「ある一人の女の子の成長物語」とはっきり言えそうな感じ。

ぜひ、また、どこかで見る機会があれば、
そういう視点で観て頂くと面白みと旨味が出るのかなと思います。


でも、観た人がいろんな解釈できるのも作品だと思うし。
作品はお客さんの元に届いた時は、お客さんのモノだし。
いろんな解釈が出てもそれはそれで面白いし、
いろんな解釈をファンの方で比較するのも面白いし。
それをきっかけで、より色んな人が楽しめるようになるのは
良い事に繋がるひとつの方向性かなと思います。



もし、可能であれば、
関戸さんの演出のデッドリーを「KASSAI」で観たいなぁ~。
なんて。。。いちファンの歪んだ要望になりますが。(笑)
新宿村でやった、宮谷さんの「チェンジングホテル」のような感じで、
出来れば、「東京版」を期待したいところです。




ということで、非常に長くなりましたが、
今回の「アリスインデッドリースクール楽園NAGOYA」の感想、
ひとまず締めたいと思います。

来年以降の名古屋アリスインもどんなものが飛び出すか。
どんな作品が観れるのか、非常に楽しみです。
アリスインに出たい若いアイドルさんが居る限り、
いつまでも続いていくのかな?と思います。たぶん。。。。

私自身は、応援している人が東京に行っちゃってるので、
なかなか名古屋に目が向くタイミングが無いんですが、
アリスイン名古屋は基本の基本。
演劇の楽しさを教えてもらった場所。
また、うりんこ劇場に帰ってきたいと思います。