アリスインプロジェクト「アリスインデッドリースクール楽園NAGOYA」感想その⑥ | ささぴーさんの長い文章 ☆ぐぐたすからお引越し☆

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アリスインプロジェクト 2019年名古屋公演

「アリスインデッドリースクール楽園NAGOYA」 観劇感想 その⑥

 

 

 

 

ラストです。(ホントです)

 

 

たぶん、最後のセクションです。(どっちやねん)
 

 


前回の東京の「楽園」の感想ブログでも、
お話の感想って書いてなかったな~と思ってて。
今回はせっかくなので、お話全体の感想などを書こうと思います。


「アリスインデッドリースクール」ってめちゃくちゃ難解なんです。


ノブちゃんとユウちゃんのお話と思いきや、
いろんな部活の生徒が屋上に集まってきて、
色々不安になったり、過去を語ったり、未来を語ったり。

そこから、死の現実を目の当たりにし、
命を落とすもの。屋上から逃げて命を守ろうとするもの。

その中で、「色んな部活から集まる」キャラクターの話から
サイドストーリーや、裏設定などを
キャストさんや、演出の方が考えたり、派生したり。
色んな世界が拡がってきて。

何年か一回の「再演」と言う形で、
そのままの脚本になることなく、肉付けされて更に深みが出て。
それと共に、色んな解釈が更に出て。
そこがあることで、話が複雑化してきたのかなと感じてます。

「ビヨンド」なんかは、最初にヒカミが出てきますし。
「パラドックス」なんて、ヒカミのことを理解できるキャラが出ますし。


私自身も時間が経つごとに解釈が難しくなり、
難解なのが、さらに難解になってきているような気が。


でも、今回、6ステージもデッドリー楽園を観劇させて頂いて。
この「楽園」がこれまでのデッドリーの総決算かなと。
基本ベースがこの作品で作り上げられてるのかなと感じてきて。

更に、今回の喜怒哀楽の表現がはっきりした演出で
このお話の「根幹」の部分が理解出来た様な、そんな気がしました。

今までの東京の演出担当された方を否定するわけではないですが、
どちらかというと恐怖、不安な部分を出す演出もあって、
エンターテインメントの視点が強いのかなと思ってました。
今回の名古屋での「楽園」は実にシンプルで理解しやすかった。



私が感じる一番のお話の基本は「ユウちゃんの成長」。

何でもかんでもノブちゃんが居ないと動けない子。
前半辺りは「ノ☆ビューン」コンビで動いて、自由に行動していても、
なんとかノブちゃんが助けてくれて成り立っている。

たまに、ユウちゃん自身が動いて頑張った時もあって、
柏村さんがヒカミに銃を向けた時に
なんとか切り抜けようとネタを仕向ける瞬間。

でも、ノブちゃんがゾンビに噛まれてしまい、
独りになることが分かった瞬間、何もできなくなる。

そこからの成長物語が
出会った人の「夢」の中の励ましによって
独りで立ち向かっていこうと決心に至るんですよね。


アリスインプロジェクトの舞台の基本に
少女の成長物語というのがあります。
色んな作品でも、ダメダメだった女の子が、
独りで立ち向かっていけるように成長していく。


今回の名古屋の「楽園」は
孤独の悲しみを強く見せることによって
「成長」というもののプロセスを見ることが出来ました。
そこが強く感じ取れたので、
2回目観た時にもユウちゃんの目線で観れたし、
ユウちゃんの近くのノブちゃんの大事さが判ったような気がして。



2番目の基本は「ユウの周辺のキャラの未来」。

この辺りって以前のデッドリーにもあったんですが、
どちらかと言えば、過去への後悔の話が強くて、
未来に向けてはサラッと流す方向性が強かったかなと。
一方、「楽園」では、未来への話が強くなった。

でも、珠子先輩が「将来何になりたいか選手権」を言って、
「私は◎◎になりたい!!」とみんなが言う
この情景が物凄く印象に残って。
ユウちゃんがベニシマやイナリにも振るような感じで
未来はこうなった欲しいというようになって。

過去に後悔ばかり遺すよりも、
未来に目を向けて、今だから言っちゃおうよみたいな。
青春を感じ取れるような場面が物凄く良いなと思いました。

こういう未来を言い合うことで
この後のシリアス展開の布石になってきているし。
「なんで死んじゃったの?未来を言ってたじゃん!」って感じになって。

あと、未来を言い合う場面があったからこそ、
ユウちゃんの「夢」のシーンも繋がる形になったのかと。
あの「夢」のシーンはいつも突然最後に出て来るので、
なんか、ふんわりして、不思議な感じがしてたんですよね。
それは今回のデッドリーで理解できたと思ったり。



東京の「楽園」を観た時にも、この「2点」のお話だなと
そういうのは感じてきたことはあったんですが、
名古屋の「楽園」で、それは確実なものになったなと。
全部が全部にユウちゃんの方向性に繋がるお話。

でも、あの青木さんのラストの「さあどこにいこう」と
笑顔ではなく、見つめながら言う先の顔は
不安になっているのか、まだ独りになり切れてないのか?
たぶん、今までは満面な笑みだったので、なんだろうと。
いろいろ解釈が出来そうで・・・・。
まだ、納得できずに一人で旅を続けているのか。

それはさておきになりますが、
個人的にこの2つは「基本」として見てもらえると、
「アリスインデッドリースクール」という作品は
楽しめると思うし、感じやすくなるかなと思います。

「屋上でJKがパンを食べるお話」という紹介よりも
「ある一人の女の子の成長物語」とはっきり言えそうな感じ。

ぜひ、また、どこかで見る機会があれば、
そういう視点で観て頂くと面白みと旨味が出るのかなと思います。


でも、観た人がいろんな解釈できるのも作品だと思うし。
作品はお客さんの元に届いた時は、お客さんのモノだし。
いろんな解釈が出てもそれはそれで面白いし、
いろんな解釈をファンの方で比較するのも面白いし。
それをきっかけで、より色んな人が楽しめるようになるのは
良い事に繋がるひとつの方向性かなと思います。



もし、可能であれば、
関戸さんの演出のデッドリーを「KASSAI」で観たいなぁ~。
なんて。。。いちファンの歪んだ要望になりますが。(笑)
新宿村でやった、宮谷さんの「チェンジングホテル」のような感じで、
出来れば、「東京版」を期待したいところです。




ということで、非常に長くなりましたが、
今回の「アリスインデッドリースクール楽園NAGOYA」の感想、
ひとまず締めたいと思います。

来年以降の名古屋アリスインもどんなものが飛び出すか。
どんな作品が観れるのか、非常に楽しみです。
アリスインに出たい若いアイドルさんが居る限り、
いつまでも続いていくのかな?と思います。たぶん。。。。

私自身は、応援している人が東京に行っちゃってるので、
なかなか名古屋に目が向くタイミングが無いんですが、
アリスイン名古屋は基本の基本。
演劇の楽しさを教えてもらった場所。
また、うりんこ劇場に帰ってきたいと思います。