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新しい抗アミロイド免疫療法のレカネマブについては
こちらの記事でもご紹介しました。
この薬の登場は、アルツハイマー病の診療に
大きな変化が期待されていますよね。
ですが、高い薬価や副作用、限られた臨床効果を考えると
最大の効果を得られる患者さんの選択が重要になってきます。
アミロイドβや、タウ蛋白質の正確な検出には
PETや脳脊髄液(CSF)検査が必要とされていますが
これらの検査は高額ですし、利用できる施設が限定され
検査そのものも
侵襲的といったハードルがあると考えています。
スウェーデン ルンド大学などの研究グループは
抗アミロイド免疫療法(抗アミロイド抗体医薬)の適応となる
アルツハイマー病患者のスクリーニングに役立つ
血液マーカーを模索したのだそうです。
その結果
血漿リン酸化タウ蛋白質である
(p-tau)217が最も有用であったと明らかにしました。
今回明らかにされた血漿p-tau217の測定によって
侵襲的で費用が高い
CSF検査やPETを頻回に行わなくても
抗アミロイド療法の恩恵を受けられる患者さんが
同定できる可能性があるということですね。
研究が進んで
実際の患者さんにも測定できれば
今より簡便に検査を受けられることが期待できます。
詳しくはこちら。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32722745/