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高血圧や糖尿病で通院中の60代後半の男性患者さん。
1週間前から調子が悪いなと思っていたそうです。
ある日とうとう、フラフラが強くなり、目もチカチカするようになったため
外来に受診されました。
血圧は最高血圧が70台、再検で60台。
心電図では、心房細動と脈拍120台の頻脈が認められました。
自宅では、ひとり暮らしですし
安静加療が必要と判断、入院していただきました。
降圧剤は内服中止し、脈をコントロールする薬を開始しました。
一時のひどい症状は改善したものの
心房細動による胸部の不快感や、動いた時の息苦しさが続いていたので
循環器内科に紹介することとし、予約を入れました。
この方の移動手段はこれまではバイクででしたが
今回は、症状があるので介護タクシーの利用を勧めました。
経済的に苦しい方ではないのですが、移動手段にお金をかけるのは嫌だと
「バイクで行く。」と介護タクシー利用を頑なに拒まれたので
やむなく予約はいったんキャンセルとしました。
根本的な治療は、ここではできないので
自然に心房細動が治まらない限りは
これ以上症状が改善することは無いと思われます。
ですから、大きな声で
「苦しーわぁ。」とか
「フラフラするわぁ。」とか
いくら訴えられても
こちらとしてはこれ以上できることはありません。
入院期間も限られていますので
安全な移動手段を使うという、決心を早くしていただけたらなと思います。
