それなりに良かった映画です。

 

ゾンビ物の映画ははじめて見たので、かなり新鮮な感じがしました。終始緊迫感があって良かったです。

 

主人公であるソグは、序盤冷淡な人物として描かれていましたが、どんどん物語が進んでいくごとに娘や仲間を思いやる愛情深い人間になっていきました。その過程の描写が非常に良かったと思います。

 

自分のことしか考えないビジネスマンのヨンソクは、最終的に自らもゾンビと化しました。自己中心的な行動を続けていると、いつか痛い目に遭うことを示しています。

 

そして、列車という閉ざされた空間でゾンビが出現したからこそ、より緊張感や緊迫感が伝わってきました。

 

最後のシーンで、娘のスアンが父親を想って歌うシーンは非常に感動的だったと思います。「父親がこの世に存在しなくても、ずっと自分の心のなかにいるよ。」と娘のスアンが言っているようでした。

 

最終的に生き残ったのが、妊婦と娘のスアンだったという事実もなにか意味を持たしているような気がしてなりません。

 

非常に興奮できる映画だと思いました。

 

龍が如くシリーズの外伝です。本作ではゾンビが出現します。

 

非常に良かったと思います。死んでいる状態でも幸せなほうが良いと考えるDDと、這いつくばってでも生きることに価値があると言い切る桐生一馬の対比が良かったです。

 

龍が如く2で対立していた郷田龍司と桐生一馬の共闘が見られたのは非常に嬉しかったです。

 

生き死にが懸かるゾンビの世界と、生き様を見せる龍が如くシリーズのマッチングは非常に相性が良かったと思います。

 

桐生一馬は本作で名言を出しています。

 

人生は過酷だ
生きるってのは 全力で
それぞれの人生に
立ち向かうことだ
休んだ方が楽
楽した方が得
そう思い込んでる連中は
どういう訳かそいつを
大声で叫ぶ
仲間を増やしたがる
だが、俺たちは立ち止まらない
そして全力で生きて戦い抜いて
最後に死ぬ時が来たら
こう言うんだ
「生きててよかった」ってな

 

まさに桐生一馬の生き様が見られるセリフです。この生き様はシリーズ通して変わっていません。

 

桐生一馬には今後とも龍が如くシリーズにて活躍してもらいたいものです。

 

 

 

 

追記

 

龍が如く8外伝、早く出てくれ。。

 

新社会人として羽ばたく人にはとっておきの一冊です。

 

まず、「50点でもいいから早く出せ」という格言には驚かされました。職場では完璧主義が嫌悪されているのが目に見えます。

 

とにかくスピードが大事であることを主張されていました。

 

そして、「つまらない仕事はない」という部分にも驚かされました。どんな仕事でも自分なりに工夫して仕事に望めば、面白くないものはないらしいです。

 

言い換えるならば、アレンジ仕事術ともいえるでしょう。

 

人間関係にも記載がされており、「苦手な人には惚れ力を発揮する」と書かれていました。「その人にはどういう強みがあるのか」に着目して、人と関わることが良いと主張されています。

 

私にも当然苦手な人や嫌いな人がいます。そういう人たちに向かってそう考えて、行動したいものです。

 

そして、相手から嫌われているという空気はかならず伝わるらしいです。恐ろしいです。確かに、「この人、自分のこと嫌っているだろうな」というのはなんとなく分かる気がします。

 

そして、仕事とは未知の分野への挑戦の積み重ねだと最後に主張されています。私も失敗を恐れず日々邁進していきたいものです。

 

奇妙な映画です。復讐が復讐を呼ぶストーリー展開をとっています

 

まず、ウジンは姉と性的関係を結んでいます。その時点でかなり異質です。その噂を広めたデスに対し、復讐を行った形となっています。

 

そして、デスとミドは父と娘の関係です。その関係性で性的行為をやっているので、真実を知ったデスがうろたえるのも無理はないです。

 

ウジンからすると実姉が死んでいるので、この復讐行為がやり過ぎとも言い難いのが難しいところです。

 

デスからすると、娘とセックスした事実から目をそむけたいはずです。ですので、記憶を消すという選択をとったのでしょう。

 

ただ、真実が衝撃的だからといって、自暴自棄になって自らの舌を切ってしまったのはもったいないと感じました。冷静に行動する必要性があるでしょう。

 

「傷ついた者に復讐は最高の薬だ。だが、復讐が終わったら忘れていた苦痛が帰ってくる。」

 

ウジンは復讐を完了しましたが、最終的には自殺してしまいます。己の業にやられたのか、忘れていた傷跡を思い出したのか、真相は定かではありませんが、復讐はあまり良くない方法だといえるでしょう。

 

復讐の先に何があるのか。今一度考慮すべきだと思いました。

 

 

 

素晴らしい小説です。

 

暴力、セックス、ヤクザ、裏切り、嘘。ハードボイルドの要素がふんだんに詰め込まれた傑作です。

 

生きていくのに厳しい環境から何とか生き延びようとする意志が伝わってくるのが非常に好みです。特に主人公格である劉健一と夏美にはそう感じます。

 

台湾人と日本人という2つの血を持つ劉健一の生い立ちの厳しさが文面からもひしひしと伝わってきました。夏美に関しても、実の兄とセックスするまでに追い込まれていた状況に関しては、同情するしかありません。

 

ヤンウェイミンのフィクサー感も非常に良かったです。裏で全ての物事の鍵を握っている感じがしました。次作のボスとなるでしょう。

 

最終的には劉健一と夏美には結ばれてほしかったものですが、そうはなりませんでした。どちらかがどちらかを撃ち殺すという物語の結末しか用意されていなかったかのような感じです。

 

劉健一よりヤンウェイミンの方が一枚上手だったといえるでしょう。

 

非常に強かに冷淡に立ち回る劉健一でしたが、最終的には女性に絆されました。次作、ヤンウェイミンにどう復讐していくのか楽しみです。

 

 

 

かなり胸糞悪い展開が続く映画です。しかし、ラストシーンの展開は良かったと思います。

 

二極化というのが本作のキーワードだと思います。善と悪、生と死がテーマです。

 

終始死にとらわれていた犯人、欲望にまみれて悪の方に堕ちていった父、父を善の方に引き戻そうとしましたが、結局うまくいかなかった善側の娘。その三人の物語です。

 

ラストシーンで、身内だろうとしっかり父を裁ききった娘には拍手を送りたいです。ラストでピンポンをするシーンはまさに、二人の立場が真逆であることを示しています。

 

そして、生物として死んだ犯人、社会的に死んだ父、生き残った娘という構図が見えてきます。つまり、悪事はすべて暴かれ、因果応報は存在することを本作で主張していたのではないでしょうか。

 

個人的に犯人役の清水尋也さんの演技が抜群だったと思います。サイコパス感もにじみ出てましたし、ダークな感じもかっこよかったです。

 

現実世界でも、決してダークサイドに堕ちないよう、我々も意識していきたいものです。

 

かなり心に負担のかかる傑作です。つまり、心をえぐってくる作品ということです。

 

まず前提として主人公である三上は真面目で優しいです。曲がったことが許せず、鉄砲玉のように人に当たってしまいます。

 

そんな三上が社会に適合できるかというと、できません。しかし、最後に介護施設にて、自分の感情を押し殺すことで、見事社会に適合しました。

 

障害者をいじめるところを見逃したのです。三上の正義に反する行動をとる人間を前に、三上は我慢したのです。

 

これは大きな進歩です。

 

全編通して、なんだかんだ三上は愛されていたのだなと感じます。旭川刑務所から出てくるときの刑務官との会話の感じや、就職祝いを行ってくれる感じでそう感じます。

 

感情的になってしまう三上に対し、周りの仲間はこう話します。

 

「わたしたちってね、もっといい加減に生きてるのよ。」

「向かってきても受け流すんだよ。耳塞ぐ。聞こえない。」

「聞こえない。深呼吸。」

「本当に必要とするもの以外切り捨てていかないと、自分の身守れないから。すべてに関われるほど人間は強くないんだ。逃げるのは敗北じゃないぞ。勇気ある撤退なんて言葉があるだろ。逃げてこそ、また次に挑めるんだ。」

「あなた自身を大事にしてもらいたいのよ。カッとなったら、あたしたちを思い出して。ね?」

 

素晴らしいセリフの数々です。その言葉を受けて、三上は感情的にならず生きようとします。

 

かなり刺さった作品となりました。感謝します。

 

個人的に好きな一作です。

 

子どもを殺され、妻を傷物にさせた暴走族を殺して回る主人公のマックスの物語です。ですので、ストーリーの流れとしてはいたってシンプルです。

 

荒廃した世界が舞台となっているため、治安は非常に悪いです。そんな中、マックスは暴走族専門の特殊警察メイン・フォース・パトロール(M.F.P.)の隊員として行動しています。

 

警察の隊員なのに殺して回っているあたり、私情が絡んだら直情的に行動してしまうタイプだといえます。

 

マックスは僚友であるグースが死んで、辞職を申し込んでいます。怖くなったのでしょう。無理もありません。

 

しかし、もともとそういった仕事だとわかっていたので、そのあたりは前もって覚悟を決める必要性があったように思えます。

 

正直なところ、ストーリーの考察などをするタイプの作品ではありません。マックスと暴走族の戦いを見て、脳みそで興奮し楽しむ映画だといえます。

 

カーチェイスをしているシーンが一番心躍ります。「男なら全員好きでしょ。」みたいな描写が非常に多いです。

 

非常に楽しめました。

 

意志薄弱な少年が世界を守るため、戦い続ける物語の序章です。

 

個人的に碇シンジはあまり好きではないのですが、一介の中学生が急に世界の命運をかける戦いに巻き込まれ、戦闘を行うパイロットに任命されたら誰だって嫌です。逃げたくなるのもわかります。

 

普通の人間よりメンタルが弱く、意志が弱い碇シンジの成長物語としても見れると思います。そういう碇シンジだからこそ、多くの若者の共感を呼び、エヴァンゲリオンを神作品へと昇華したのでしょう。

 

「逃げちゃダメだ」は碇シンジ屈指の名台詞です。私もなにかから逃げたくなる時、本セリフを心のなかで唱えています。

 

碇ゲンドウも久々に息子に会ったというのに、「エヴァに乗れ」という対応はいささか冷たすぎるように見受けられます。頭の中に碇ユイという存在しか頭にないのだと思います。

 

親子揃ってエゴはかなり強いのかなと勝手に感じました。碇シンジも上司の命令を無視して使徒に突撃を決め込んでいますし、肝が座っているといえます。

 

碇シンジを見ると、自分を信じることの大切さを感じます。逆にいうと、碇シンジはもっと自分に自信を持って行動してもらいたいと感じました。

 

普通に泣いてしまいました。

 

本作はラストシーンにすべて魅力が集約されていると思います。実は、取り憑いていた4人の幽霊は、事故で亡くなった家族たちだったのです。今までの映画の歴史の中で、ありそうでなかった展開でした。

 

そして、主人公が結婚した後も、ずっと見守ってくれるという温かい展開で幕を閉じました。主人公が記憶を失っているという設定をふんだんに使ったトリックをしていました。

 

本作の映画のジャケットは修正したほうが良いと感じました。なんだかもったいないです。

 

前半の展開もかなり突拍子もない、わけのわからない展開が続きます。その部分を耐えれば、後半のラストパートで感動すると思います。

 

なんだかんだ主人公の家族が主人公とヒロインの恋愛をアシストした形になっているのも、構成がうまいと感じました。良い家族です。

 

一人で絶望していたところに、「みんなでいることの楽しさ」を提供した幽霊たちという構図は、ありきたりですが、とても良い展開だと思います。

 

心温まる良作だと感じました。