かなり胸糞悪い展開が続く映画です。しかし、ラストシーンの展開は良かったと思います。
二極化というのが本作のキーワードだと思います。善と悪、生と死がテーマです。
終始死にとらわれていた犯人、欲望にまみれて悪の方に堕ちていった父、父を善の方に引き戻そうとしましたが、結局うまくいかなかった善側の娘。その三人の物語です。
ラストシーンで、身内だろうとしっかり父を裁ききった娘には拍手を送りたいです。ラストでピンポンをするシーンはまさに、二人の立場が真逆であることを示しています。
そして、生物として死んだ犯人、社会的に死んだ父、生き残った娘という構図が見えてきます。つまり、悪事はすべて暴かれ、因果応報は存在することを本作で主張していたのではないでしょうか。
個人的に犯人役の清水尋也さんの演技が抜群だったと思います。サイコパス感もにじみ出てましたし、ダークな感じもかっこよかったです。
現実世界でも、決してダークサイドに堕ちないよう、我々も意識していきたいものです。