読書感想(141)「キアズマ◆近藤史恵」 | アルジャーノンにシャンパンを

アルジャーノンにシャンパンを

♪信じられない速さで 時は過ぎ去ると 知ってしまったら
どんな小さなことも 覚えていたいと 心が言ったよ♪♪
というわけでブログはじめました。
ちなみに、はつかねずみのアルジャーノンとは関係ありません。面識もありません(^-^)/。

キアズマ

近藤史恵著

新潮文庫

2017.5.23読了

☆☆☆☆



待ってました!著者得意のロードレース小説。とは言っても“サクリファイス ”や“エデン ”のようなプロの話ではなく、大学の自転車部が舞台。主人公も入学後、本人の意思とは関係なく自転車を始めることになったという設定で、まぁ自転車半分、その他いろいろが半分といったストーリーかな。

しかし“タルト・タタン ”を読んだときも思ったのだけど、この人の小説ってロードレースとかフランス料理とかの、ある程度専門知識が無いと理解できないシーンでも、表現が巧みなので違和感なく読める。もちろん知識があった方がより深く楽しめるのだけれど、そのあたりは読者を限定しないという点で、上手く描いてるなぁと思います。なので、ロードバイクに乗ったこと無い人も、フレンチを食べたことない人も(そんな人いないか・笑)楽しく読めると思うよ。