読書感想(33)「サクリファイス◆近藤史恵」 | アルジャーノンにシャンパンを

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♪信じられない速さで 時は過ぎ去ると 知ってしまったら
どんな小さなことも 覚えていたいと 心が言ったよ♪♪
というわけでブログはじめました。
ちなみに、はつかねずみのアルジャーノンとは関係ありません。面識もありません(^-^)/。

サクリファイス

近藤史恵著

新潮社

2012.6.6読了

☆☆☆☆


アルジャーノンにシャンパンを

実はこの本、出版になってすぐの2007年頃に読んだんだけど、最近この続編を会社の自転車仲間が貸してくれたので、それを読む前に復習の再読をしました。ストーリーなんか結構忘れてて、新鮮に読めました(笑)。

日本では数少ない、自転車のロードレースを題材とした小説です。かなり本格的な内容だけど、解説的文章がさり気なく挿入されているので、自転車の知識がない人でも充分楽しめるんじゃないかな。

前半はレース中の駆け引きやチームプレーなどロードレースの醍醐味を、主人公の思考をベースにうまく表現していて純粋におもしろい。後半は、レース中の事故を巡って2転3転するストーリー展開。そして意外な真相。自転車とは関係なさそうな、サクリファイス(=犠牲)というタイトルの意味が最後に理解できます。

事故の真相にはちょっと無理があるような気もするけど(笑)、ロードレースの魅力を充分味わえ、さらにスリリングなストーリーも楽しめる、お薦めの1冊です。

さぁ、続編を読むのが楽しみになってきたぞ。




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