先日お届けした練習台No.2の由美子さんの恒星パランの占いの練習、お披露目します。
公開OKありがとうございます!

由美子さんも「あすかさんの出生情報から恒星パランの占いを練習をやってみたい!」と申し出てくださっていて、練習のし合いっこです(笑)

よかったらみなさんもどうぞ。



お届けしたものはこちらです。



由美子さま


ホ□スコープ研究所の相原あすかです。
この度は恒星パランの占いの練習へのご協力いただきありがとうございます。
占いが書き上がりましたのでお送りします。



■ まえがき・恒星パランとは

恒星の性質は高次元のもの・根源的なものです。

オリオン座にスサノオやオシリスを見るように、恒星は神話に出てくる神々と関係があるように語られます。

そんな高次元のものは なかなか地球の物質界に降りてこられない…というのも本当ですが、地球には神さまが全く働きかけられないかと言うと、そうでもありません。


がっちりした物質のところには神さまのような存在が降りてくるのは難しいですが、
断層のような土地と土地のつなぎめ、日の出や日の入り、春分・夏至・秋分・冬至のような時間と時間のつなぎめのようなところは、
「つなぎめ」であるために物質としての存在のしかたがゆるく 恒星の性質(神々の性質)が降りてこられるようです。


そんな「つなぎめ」はたくさんありますが、この「恒星パラン」という占いでは
・星たちが昇ってくる東の地平線(アセンダント、ライジング)
・星たちが沈む西の地平線(ディセンダント、セッティング)
・南中のポイント(カルミネート)
・地球の裏側の北中のポイント(ローワーカルミネート)
というつなぎめに注目して、そこにあった恒星と惑星をもとに 私たちがどんなふうに星々と繋がっているのかを考えます。

恒星パラン。
つまり、「恒星とつながる」「恒星と共にある」の占いというわけです。

恒星は、私たちのより根源に近い性質を見るのにはとてもよいです。

宇宙から地球にやってきた記憶を持っている方もたくさんいらっしゃいます。
そういう方には、懐かしい感じのする占いに思えるかもしれません。

しかし、悪い意味でいうときの「社会の常識」に飲み込まれて暮らしていると、根源的なところを感じるのが難しいために 実感するのが難しい占いになるかもしれません。


魂の故郷を見るような占いでもありますので、あまり真新しい発見や刺激には繋がらないところもあるでしょう。
真新しい発見や刺激について言えば、むしろ根源からはるばるやってきた旅先の「地球」の占いのほうが楽しみやすいようです。


恒星の占いで私たちの魂を素となった性質を改めて知り、肉体を持ちながら暮らすときの細やかなところを地球や惑星の占いで考える…というふうにすると、よりおもしろいものになると思います。


魂の生き方に添って暮らしていた古代エジプトで用いられ、歴史の流れの中で 魂を軽視する時代に埋没し、そしてまた魂の生き方を望む流れの中で 現代に蘇りつつある占いであるようです。

楽しく読んでいただけたら幸いです。


恒星を見る占い方としてはヘリオセントリック占星術のホロスコープに恒星を表示させるやり方もありますので、「恒星の占いはもっと広がりがあるようだ」というのをちょっぴり覚えておいてもらえたらいいなと思います。



■ 4つのポイント

恒星パランではホロスコープの「つなぎめ」である4つのポイントを主に見ます。
そこから、人生の4つの時期を考えることができます。

① 「学生期」社会での生き方を学ぶ学生の時期(生まれてから20代後半くらいまで)
② 「家住期」社会で活躍する時期、社会の歯車の一部となる時期(20代後半くらいから定年退職や隠居の暮らしを始めるまで)
③ 「林棲期」社会から退きまったりと暮らす時期(隠居の暮らしを始めてから晩年まで)
④ 「遊行期」世捨て人になる時期や死後
という4つの時期です。


この4つの時期は、もっと違うサイズで考えることもできます。
① お誕生日(ソーラーリターン)から3ヶ月後まで
② 次の3ヶ月間
③ その次の3ヶ月
④ さらに次の3ヶ月
というふうに読んでもいいですし

① 朝6時〜正午
② 正午〜夕方6時
③ 夕方6時〜夜中の0時
④ 夜中の0時〜朝6時
というふうに読むこともできます。


私たちの暮らしにはいろいろなサイズのリズムがあります。
そのリズムの中で「この時間帯やこの時期には この恒星の性質が現れやすい」というものが出てくるわけです。


今回の占い練習では 人生の4つの時期について考えていきますが、よかったらご自身でも「1年の中の4つの時期」「1日の中での4つの時期」に どんな恒星と繋がりながら暮らしているか考えてみてもおもしろいと思います。


前置きが長くなってしまいましたが、それではいってみましょう!




① 「学生期」社会での生き方を学ぶ学生の時期(生まれてから20代後半くらいまで)


♃ 木星 - アキュレウス Aculeus
木星がライジングのとき、アキュレウスもライジング

アキュレウスはさそり座の毒に関わる星です。
言葉でのいじわるや変なウワサで精神にダメージを受けることが多かったかもしれません。

この毒は、怒ったりイライラしたり動揺したり抵抗したりすると 余計に痛むようになる毒です。
堪え忍ぶことが多くなるかもしれませんが、忍耐力がつきます。

「恒星は反対の意味にも解釈できる」というしくみから考えるなら、この毒を由美子さんも持っているけれど 誰かを癒す薬として使うこともできる…という感じでしょうか。

子供のことにいじめられることもあったかもしれません。


♃ 木星 - アルタイル Altair
木星がライジングのとき、アルタイルもライジング

アルタイルは鷲座の星で牽牛星(けんぎゅうせい)とも呼ばれます。織姫と彦星の彦星です。

鷲が飛ぶことの象徴しており、誰も辿り着いたことのたい高みを目指す志や行動を意味します。
大胆さがあり、神聖な意図を持ち運んでいるようです。
ときに無謀な行動に出ることもありますが、何もしないよりも 失敗するとしても行動したい性質。

もし「動いてはダメ!」ということになれば そのパワーは想像力や心の冒険のように形を変え、物語や未知の話を書くようになることも。

多くの人を助ける機能もあり、自己中心的なことに気を取られることはそうそうないようです。



これらの恒星は 拡大の性質がある木星とつながっており、増幅されて現れやすいということなのかなと思います。

たとえば、誰かを助けたい気持ちや由美子さんの信念で熱く行動したときに 情熱で突っ走って何かを見落としてしまい、
そこで由美子さんの姿勢に賛同しない 古い考え方の人から揚げ足取りをくらう…という感じのことが、子供の頃や10代、20代は多かったかもしれません。

だいたい30代以降、社会で活動するようになると、変な揚げ足取りに遭うようなことはグッと減ります。



学生期は人間ライフというのはどのようにすれば生きていけるのかを学ぶ時期でもあります。

誰かを助けたい気持ちと行動力が思うように発揮できなかったもどかしい局面も多かったかもしれませんが、正しいと思える信念でただ突っ走るのではなく、折り合いをつけるとか 筋を通すとか 待つこととか、そういった姿勢も身につけることになったのではないかなと思います。


若いうちに熱い気持ちと共に忍耐力や粘り強さが養われるわけですので、まるでこれから社会に出て活躍する時期を迎えるために用意をしていたかのようです。


♅ 天王星 - デネブ・アデジ Deneb Adige
♅ 天王星 - デネブ(デネブ・アルゲティ) Deneb Algedi
♆ 海王星 - アルケス Alkes
とのパランもありましたが、天王星以遠の天体は個人の様子を占うのにはあまり適さないということで、今回は割愛します。



② 「家住期」社会で活躍する時期、社会の歯車の一部となる時期(20代後半くらいから定年退職や隠居の暮らしを始めるまで)

☿ 水星 - レグルス Regulus
水星がカルミネートのとき、レグルスもカルミネート

レグルスは、空のしし座の前足にある星です。前足なので勢いよくどんどん進むイメージです。(特に商業的な意味での)強い成功の意味があります。


前にされたことを根に持つところがあったり 攻撃的だったり…というふうに現れると、反撃や報復に出たくなるかもしれません。でも、それをやると社会的成功や幸運は失われやすいです。「やられたらやり返す!…ではない道を考える」というのを気に留めておいてもらえたらいいかなと思います。


これが水星とパランしているということで、レグルスの性質が知性や言葉や働き方の面で現れます。


言葉に力がある。パワフルに働く。力があるだけに、その力の発揮のしかたに誠実さが求められるのでしょう。


♀ 金星 - シェダル Schedar
金星がローワーカルミネートのとき、シェダルがカルミネート

シェダルは、実際の行動ではなく圧力や立場や権力のようなもので影響を与えようとする性質があります。

裏で糸を引いている黒幕のような 見えにくいすごみがあります。
民衆の前に立って演説をする王様に チラリと目配せをして“言わせている”お妃様のような雰囲気。

「言わぬが花」なんていう諺もありますが、動かずとも さらにはしゃべらずとも、力を発揮するということで、品のよさや気高さも関係してきます。

キリッとした雰囲気の神社をいたずらに汚してはいけないような気持ちになる、あの雰囲気を醸し出しているということですね。

この性質は特に女性に発揮されやすいようです。物質的な形を持たぬ霊的な存在たちがバックで支えている様子とも考えられます。


金星とのパランということで、楽しいことやうれしいことを「SNS映え!」とひけらかすのではなく 静かに楽しむようなところもあるかもしれませんし
金星をお金とすると 金づかいが派手になる・金にものを言わせる!のようになると、逆にパワーダウンするところもあるかもしれません。


先ほどのレグルスのところでは「言葉に力がある」という話があったばかりなのに 無言の力というのもあり、これはどういうことでしょう。


ほかの星たちの様子も見てから考えたいと思います。



♀ 金星 - シリウス Sirius
金星がライジングのとき、シリウスがカルミネート

シリウスはオリオン座の近くに見える星ですね。
エジプト神話だとイシスに当たります。
イシスは夫のオシリス(違う地域ではオリオン)が死んだときに、生き返らせようと奮闘しました。

冥界のものを地上の世界へ。
異なる次元のものを地上の世界へ。
というように、地上とより高い次元のものを繋ぐことが得意です。

恒星は大抵は高次元すぎてなかなか地球にやって来られない…と言いつつ、シリウスは他の恒星を比べると地上のシステムに親しみがあるところがありますので、高次元と地上の橋渡しのような働きもあります。

ただ、それもシリウスががんばって高次元と地上と接点を持っているような感じですので、地上の個人での現れ方としては「誰かのために親身になる」のような雰囲気もあります。


集団に働きかける力があるとも言えますし、個人の働きが普遍的な存在になるとも。
個人としての存在が完全燃焼の末についえても、そのとき永遠の存在(より高次な状態)に変わっていく。


中島みゆきさんの「愛だけを残せ」という歌を思い出します。
「愛だけを残せ 壊れない愛を 激動のようなときの中で 愛だけを残せ 名さえも残さず 命の証に 愛だけを残せ」 という歌詞のところです。

さらに、動物をかわいがる性質、爆発し拡大していく性質もあるようです。


いろいろな性質がありますね。
これはどう考えたものでしょう。
そんなシリウスも金星とつながっています。



恒星の性質はジオセントリックのホロスコープまでは降りて来られないということで、ここでジオのホロスコープのサビアンを見るのは間違いかもしれませんが、
ゆるゆるポイントにあった惑星ということで もしかしたらパランの惑星に関しては サビアンも併用できる…?と考えて、ちょっとだけ見てみたいと思います。
(念のためここはあんまり信じないでください^^;)


由美子さんの金星は天秤座の10度、サビアンだと「相手の身になって、相手の理解度に合わせて教える先生」の意味のある位置にあります。

自分が言いたいことをそのまま伝えるのではなく相手に伝わるように伝えることに、よろこびを感じそうです。


いきなり霊的なことや高次の話題に入ると 話に着いていけない人も少なくありませんが、
きっと由美子さんはそこで、相手がどこまで分かっているか、相手はどういう切り口からなら聞き入れやすいかを考慮して伝えることをするのでしょう。

出し惜しみをしているとかではなく、力や知識の出力をうまく調節しながら、教え方のうまい叡智の先生としてどんどん邁進する…そのさじ加減に 度量の大きさを感じさせます。

レグルス、シリウス、シェダルの性質が金星に乗って混ざりながら表れるとなると、こういうふうかなとイメージしました。



♂ 火星 - サダルスード Sadalsuud
火星がセッティングのとき、サダルスードがカルミネート

サダルスードは「幸運の中でも最も幸運」を意味する星と言われます。
無意識や霊的な領域での幸運ということで、シェダルの「霊的な存在による後ろ支え」とコラボして パッと見では分かりにくいところで幸運を受け取っているのでしょう。
アイディア、思い付き、ひらめき…


サダルスードとパランしている火星は射手座の13度、 サビアンでは「古代の叡智を守り管理する」の位置にありますので、
由美子さんは古代の叡智を ひらめきや思い付きを通して受け止めて、現代に運んでいるということなのかなと思います。



♃ 木星 - シェアト Scheat木星がセッティングのとき、シェアトがカルミネート


シェアトは知の本質に関わる星です。
基礎的なことって、基礎なんだから簡単かというとそうではないのですよね。

大学の数学の一番はじめに「1とは何か」を習ったとき、私には理解できませんでした。
小学校の算数で習う「1、2、3…」は、数の基礎の基礎であるところは一旦置いておいて、分かりやすさのためにほどほどに応用したところから勉強をスタートしているのです。

星占いに出てくる12の星座も、「牡羊座はこんな星座」のようなところを知っている人は多いですが、星座の性質を考える基礎である「温・冷 × 乾・湿」の組み合わせ というところかは知っている人はそこまで多くはないです。

このように、基礎は奥が深く非常に哲学的です。それでいて、大地のような基礎・基盤があればこそ その上に応用したいろいろな変化形のもの、発展させたものを育てることができます。


由美子さんはその知の本質・基礎の性質を持つので 様々に応用していくこともできますし、反対にたくさん枝分かれした応用的なありよう(いろんな考え方)から そのおおもとである統合的な知に辿りつくこともできそうです。

AとBという対立する考え方があったとします。そこで、由美子さんは「AとBが対立できるということは、Cという同じ土俵に立つ仲間であるともいうことができるよね」と言える見方を持っているというわけです。


これが木星とパランしており、基礎からどんどん応用のものを作り出していくのかもしれません。あるいは、広大な基礎を育て 安定感のある理論や考え方・世界観を育むのかもしれません。


♃ 木星 - マルカブ Markab
木星がセッティングのとき、マルカブがカルミネート


こちらも木星とのパランがある星です。
マルカブは、馬の背に装着する「鞍」のように 動きがある状態や変化の中で安定することの象徴です。

自転車は止まっているときよりも走っているときの方が安定するような、駒が力強く回っているときは倒れないような、あの感じです。

そこから基礎から応用・発展を広げていく面もありますし、圧力があって不安定そうな状況でもたじろがずにいられる面もあります。

基礎と応用、発展の話はシェアトとも似ていますね。



♃ 木星 - スピカ Spica木星がライジングのとき、スピカがカルミネート

木星とつながる星はまだあります。
スピカはおとめ座の乙女(女神)が手に持っている麦の穂の位置にある星です。
実りや、実ったものを皆に分け与えることを意味します。
この「実り」は食べ物のことに限らず知性の面での実りとして現れることも多く、天賦の才能とも書かれていました。

拡大の星である木星にパランしているとあって、大豊作状態と思われます。



社会に出て活躍する時期の由美子さんには ほかの時期よりも多くの恒星が働きかけており、なんだか賑やかです。
これらをブレンドしたありようを生きることになると考えられます。

学生期の話では 勢いのよさや熱さが感じられたり変なちょっかいを出されそうだったり、そこから忍耐力を養っていそうだったりしましたが、それを経て(という言い方は 時間を超越している恒星としてはおかしいのかもしれませんが)

自分の奥から湧いてくる熱に任せて突っ走るだけではなく、調節する、相手の立場に立って考えた上で伝える、言わないことによって伝える…のように、力の使い方に「熟練者の穏やかなすごみ」のようなものが出てきそうな感触です。

「私は怒ると強い口調になるのではなく、むしろ敬語で丁寧な話し方になるんです。私が礼儀正しくなったときはちょっと気をつけてくださいね(^^)」のような雰囲気。

そんな姿勢で、幸運とつながる古代の叡智を運び届け、弱っている人を助けていく。


困っている人は、なにかを見落としていて(あるいは見ないようにしていて) それに気づくためのメッセージとして困った出来事に見舞われていることも多々あります。

見落としていたり見ないようにしていたりする人に、霊的な真実をストレートに伝えても なかなか受け付けにくいこともあります。

そこを、噛み砕いて伝えたり 相手の成長度合いに合わせて段階を飛ばさないように丁寧に説明したり…ということを、由美子さんはされていくのかな?と思いました。



家住期は現役を引退するくらいまでの時期ですので、これから長く続きます。

今はまだフワリとしか予感だけある状態かもしれませんが、おそらくこれから発現していくことも多いでしょう。



♆ 海王星 - ベテルギウス Betelgeuse
♆ 海王星 - ビンデミアトリクス Vindemiatrix
♆ 海王星 - アキュメン Acumen
♇ 冥王星 - ポラリス Polaris
♇ 冥王星 - アルクトゥルス Arcturus
とのパランもありましたが、天王星以遠の天体は個人の様子を占うのにはあまり適さないということで、今回は割愛します。

…と思ったけれど、ちょっとだけ(爆)


無意識とか霊的なところとか、そういった界隈がものすごく賑やかな印象です。

スピリチュアルカウンセラーの江原啓之氏が「私たちが生まれてくる理由のひとつは、魂の故郷に錦を飾るためでもある」のような言い方をされていましたが、この時期の由美子さんは そんな魂の故郷がヤンヤヤンヤと盛り上がっている雰囲気です。

土星以内の惑星にも「霊的な後ろ立てが…」という話もありましたが、なるほどという感じがします。


多くの人なら「見えない世界」と呼ぶものを 由美子さんは見ていらっしゃるのですよね。
おそらく由美子さんなら後ろを支えているみなさん(守護霊さんなど)のこともなんとなく感じることができるだろうと思います。


物質の形あるところでの活動もありますが、精神世界での仕事も忙しそうに見えます。

確認のために出生図の海王星を見てみますと逆行しており、精神世界での活動をしやすい睡眠は由美子さんにとってかなり重要そうです。
恒星の性質はこんなふうにも出生図に現れてくるのだなぁという感じがします。



③ 「林棲期」社会から退きまったりと暮らす時期(隠居の暮らしを始めてから晩年まで)

☽ 月 - ルクバト Rukbat
月がカルミネートのとき、ルクバトがセッティング

ルクバトは「射手の足」の意味がある星です。
的を射るのに足が不安定では狙いを定めるのが難しいもので、そういうところから安定して目標に向かい続ける根気強さとして現れることが多いようです。

これはごく最近知った解釈なのですが、月は始まりのきっかけの象徴ということで、月とパランしたルクバトは 初心を貫いて長期に渡って志すものを追い続けることに繋がってきそうです。

体勢が崩れても立て直し、不安定さがあっても それを続けていく忍耐力に、多くの人の度肝を抜くケースが多いようです。


忍耐力の話は「①学生期」「②家住期」にも出てきました。
長い年月を経て 第一線を退いたくらいのちょっとホッとするときに結実するものがあるのでしょう。


♀ 金星 - デネボラ Denebola
金星がセッティングのとき、デネボラもセッティング

デネボラは獅子座のしっぽにあたる星です。
しっぽは本体の中心!ではなく 少し離れた後ろのところについているところから、「アウトサイダー」「メインストリームから外れる」という意味です。

というと孤独で寂しい感じもしてきそうですが、離れたところにいるといいこともあります。

離れているおかげで全体がよく見えるのです。
それが世の中のあれこれに飲み込まれない超越的な性質に繋がっていくこともあります。


これが金星とパランしており、現役引退後、社会から離れて広く落ち着いて物事を見渡すことに 楽しみを覚えるのかもしれません。

あるいは、お金のシステムから離れたところで暮らすというふうに読んでもよいかもしれませんね。


♃ 木星 - ゾスマ Zosma
木星がカルミネートのとき、ゾスマがセッティング

ゾスマはヘラクレスに退治された獅子の背中の星です。
そこから、恒星に関する資料を見ると「犠牲になる」のようなことが多く書かれていたりもします。

でも、恒星の性質は「裏と表」「いいわるい」のような二面性を超越した段階にあるものですので、「犠牲になる」とも読めるし「何かの犠牲になって苦しんでいる人を助ける」とも読めるのです。

獅子の背中の星ということで、「自分が踏み台になって誰かを押し上げてあげる」というふうに現れることもあります。

踏んづけられるだけだと由美子さんが犠牲になるようですが、助けたい誰かを押し上げるなら それも悪くないなという気持ちが湧いてくるのでしょう。


引退後のまったりタイムの木星とのパランということで、ボランティア活動だったり老後の余暇活動として 多くの人を助けたくなるのかなと思います。


♄ 土星 - ズベン・エルゲヌビ Zuben Elgenubi
土星がセッティングのとき、ズベン・エルゲヌビがセッティング


かつてはさそり座の「南の爪」とされていた星です。
今はてんびん座のお皿の片方とされています。


世の中の不正を正す正義感の行動の意味のある星です。


さそり座の「北の爪」、てんびん座のもう片方のお皿にズベン・エルシェマリという星があって
こちらは「不正はいかんけど、それぞれに事情があるからねぇ」と個人のことにも気持ちが向きやすく ややマイルドなのですが、
ズベン・エルゲヌビはもっとストレートで徹底しています。

世直しのために自分が犠牲になることも厭わない!正義のためにいくらでも奉仕する!というふうです。


星占いをちょっとだけ勉強すると、土星は嫌な星、怖い星…のように感じやすいのですが、あれは土星の機能を自分たちにうれしくないように働かせた場合の話です。

最近勉強したところによると「この社会での落としどころ、オチ」というふうにシンプルに捉えることもできるようです。

この「オチ」がお年寄りになったときにズベン・エヌゲルビの性質を受け止め、ここまで見てきたあれこれを「健全な社会のため」のというところに着地させるということでしょう。


土星にはもう1つパランしている星があります。



♄ 土星 - ディアデム Diadem
土星がセッティングのとき、ディアデムもセッティング

ディアデムはかみのけ座の星です。
女性が大切な髪を切ってそれを捧げるというイメージとつながる星です。

家族のために自分の個人的の目標を諦めたり、寄付をしたり、福祉の分野で働いたり…など、地位や名声よりも助けることに気持ちが向きます。



ほかの恒星たちと併せて考えると、お年寄りになった由美子さんは 第一線を退き、社会から距離をとってより大きく物事を見渡します。

そこで、昔からやりたかった 皆を力づけることを成し遂げるのではないかと思います。

引退していますのでそこでガンガン働く!というふうではなく、老後の余暇活動としてまったり楽しみながら 皆を力づけることをされるのでしょう。


世のため人のため…というか、皆の魂の救済のためというか。
「救済」というとなんだか上から目線のようでちょっと響きがおかしな感じもします。
困っている人と同じ目線に立って励ましていくようなことをするような雰囲気です。


♅ 天王星 - アルゴル Algol
♅ 天王星 - ディアデム Diadem
♇ 冥王星 - アルタイル Altair
とのパランもありましたが、天王星以遠の天体は個人の様子を占うのにはあまり適さないということで、今回は割愛します。



④ 「遊行期」世捨て人になる時期や死後

こちらはほぼ死後の話、あるいは寝ているときの活動ということで あまり実感が湧きにくいかもしれません。

と思いましたが、精神世界の技をお持ちの由美子さんなら、逆にありありと捉えているところがあるかもしれませんね。

俗世間から離れ、仙人のようになったときの由美子さんの様子です。



☉ 太陽 - ゾスマ Zosma
太陽がローワーカルミネートのとき、ゾスマもローワーカルミネート

ゾスマは「③林棲期」にも出てきましたね。
「背中に乗せて押し上げる」「犠牲になるというか、犠牲になった人を助ける」の星です。

これが太陽とパランしています。
太陽もまた恒星ですので、ほかの惑星たちとのパランよりもはるかに強く、パランした星の性質が強く現れます。



☽ 月 - エルナト El Nath
月がライジングのとき、エルナトがローワーカルミネート

エルナトはおうし座β星で、「牛の角」にあたる星です。
アラビア語の「(角で)突く」の意味です。

攻撃力や破壊力、攻撃を始めることや終わらせることといった性質ですので、この性質を平和のために使う人も多いようです。

間接的・婉曲的な伝え方を好まず、単刀直入な直接的な表現を好むとも。


これが月とパランしているということで… 夢の世界であるとか 無意識と呼びたくなるような領域で始まりのきっかけを得ているようでもありますし、
お亡くなり後に次の始まり(地球での転生かほかのところへの魂の旅か)の準備に早々に取りかかろうとしているようでもあります。



☿ 水星 - レグルス Regulus
水星がローワーカルミネートのとき、レグルスもローワーカルミネート

レグルスは「②家住期」にも出てきましたね。空のしし座の前足にある星です。(特に商業的な意味での)強い成功の星でしたね。


お亡くなりになった後や 眠っているときにつながる星たちということなのですが、由美子さんが亡くなった後にやっと伝わるものがあったり、それで救われる人がいたりするのかもしれません。

あるいは、寝ているときに身体から抜けた魂の状態でなにかを伝え 誰かを励ますような活動をしている可能性もあります。

私が進化占星術を勉強しているジェフリー氏も、占星術のあらゆる勉強を夢の中でスワミ・スリ・ユクテスワから教わったと言います。

それと似たところのある活動をするのかなと思います。

また、夢や死後だけではなくお誕生日(ソーラーリターン)の前の3ヶ月くらいも これらの恒星の性質が現れやすくなりますので、それほど遠い時期のこととは思わなくてもよいのだろうとも思いますが、ひとまずはこんな具合…!


♅ 天王星 - アルファード Αlphard
♆ 海王星 - ベテルギウス Betelgeuse
♆ 海王星 - アキュメン Acumen
♇ 冥王星 - アルクトゥルス Arcturus
とのパランもありましたが、天王星以遠の天体は個人の様子を占うのにはあまり適さないということで、今回は割愛します。


こうして見てみると、苦しみにある者を助けようとする星が多いように見えます。そのために、猪突猛進で壁にぶち当たったり、耐えることを学んだり、ちょうどいいバランスの取り方を知ったり…そしてその上で成し遂げる。



■ 人生を通して影響する星

・ヒライアカル ライジング
日の出と共に上昇してきた星で、前進する力となりエネルギーを与えてくれます。

アルファード Alphard
9つの頭を持つヒドラののツイート(←すみません。誤字です)心臓に当たる星です。

「まだ形になっていないけれど、無意識とかエネルギーといった見えにくい状態で確かにある」「文化や意識のところまで上がってくる前の創造エネルギー」の意味のある星です。


ヒアライカルライジングということは太陽とつながっている訳ですので ほかの惑星とのパランよりも強い力を持っています。

しかし、「形を得る前のエネルギー」ですので分かりにくいところはあるかもしれません。

熱でドロドロに溶けた鉄のようなもので、包丁にも 缶にも バネにも 鍋にも、いろんなものになれる可能性やポテンシャルの状態。

ふいに衝動として現れると なにをするか分からないところがありますが、「自分はこういうことをする」という方向性を持って暮らしていれば
そのエネルギーが急に表に湧いてきたときにも 自分の方向性に添った形に成形することができるでしょう。

そんな形になる前の熱が、由美子さんの前進のための力になっているようです。



・ヒアライカル セッティング
人生の後半、危機に陥ったときなどに力を与え助けてくれる星です。

サダルメレク Sadalmelek
みずがめ座、アクエリアスの右肩です。
「②家住期」に出てきた最も幸運な星サダルスード(左肩)とセットになっている星です。

サダルスードが幸運、サダルメレクが幸運を運ぶカップのような感じで、アイディア、ひらめき、思いつきのような形で幸運をキャッチする器となるのですね。

それを元に自ら作り出すことで幸運を得るということで、人に頼るような形の幸運ということではなさそうです。

困ったときに、不思議と「いや、こうすれば状況がよくなるな」と思いつけるようなところがあれば、サダルメレクが力を貸してくれているということでしょう。



・出生時の地平線や子午線の星

これは資料を見つけられておらず、どういうときに現れるのか、どのように読むのかが全然分からないのですが、
私のデータで出てきた恒星の性質を読んだところ とても感じるところがあったので、これも載せておきます。


太陽

太陽は恒星一覧の説明を見ても書いてありませんね(^_^;)
私が知っている範囲で書きます。

太陽系の惑星たちをファミリーに持つ天体です。
太陽系の中にいると 太陽をつい「親」のように捉えがちで、宇宙での太陽そのものの様子を感知するのはなかなか難しいです。

太陽系の外から見ると「いろんな階層の存在が住んでいる」という点が 太陽ファミリーの特徴であるようです。
ここまでたくさんの階層を抱えている星は珍しいそうです。


他の恒星たちの性質は 一度太陽に受け止められ、変電所で電気の調整をするのと似たようにして 太陽系向けにカスタマイズされます。

そして調整されたエネルギーが太陽周辺で渦を巻き、惑星になったり惑星の衛星になったりします。


このように太陽は太陽系の惑星たちを育んでいる親のような立ち位置ですので、地球には太陽信仰、日本ならアマテラスの子孫の天皇を敬う文化もあります。

天皇(すめら)は、統べる→統ばると通じており、昴(すばる)と繋がりがあるようです。
プレアデス星団ですね。太陽はプレアデス星団の性質を調べるとなにか分かることがあるかもしれません。


これは聞いた話なのですが、心とかスピリチュアルな発信をされている方で 数万人というたくさんのファンがいて賑やかな方、そのファンのみなさんは、プレアデスと繋がりがある方が多いようです。
現代はプレアデスから地球に来ている魂の方が非常に多いらしいので、プレアデス的な発信をすると大勢で盛り上がる感じになる、と。


由美子さんは そんな太陽となんらかの繋がりがあるということで…!
伊勢神宮など天照(太陽神)をお祀りする神社とは深い縁があるかもしれませんね。

プレアデス系の神社というと どういったところがあるのか私は分からないのですが、もしそういうところがあれば行くことになるのだろうと思います。


長いこと太陽信仰が続いており、恒星信仰は目立たなくなっています。

この様子を「恒星や 私たちの恒星との繋がりが封印された」と表現する人もあります。
ともすると、太陽信仰vs恒星信仰という構図の争いも可能性がなくはないように見えます。

そんな中で、太陽とも繋がりを持ちつつ、恒星の占いに興味を抱いて学び進められているという由美子さんの姿勢は、太陽信仰と恒星信仰の間の架け橋になるような尊いものだと思います。

なんといっても、太陽も恒星のひとつですからね。

「親も一人の人間だった」と気づくのと似て、「太陽系ファミリーの親」としての太陽だけではない「たくさんの恒星のひとつ」としての太陽を、由美子さんはどこかでふわりと感じられていそうだなと思います。


カノープス Canopus

竜骨座にある星です。

エジプトでは死後の世界を案内する船とされていました。
多くの人を導きます。
ただし、導いた先の景色が明るいか暗いか、どんなところに導くのかはカノープスだけでは分からないようです。

ここまでに出てきたいろいろな恒星の性質から、苦しみにある人や困っている人を助けるような導きになるのだろうと予想できます。

ともすると、「地球の物質界はひどいところだ、肉体を捨てよう!即身仏になろう!」という道案内の可能性もなくはないですが…!

ともあれ、由美子さんの心が「これだ!」と感じるところに案内することになります。



■ まとめ

恒星パランではなく出生図もチラリと拝見しました。暮らしの中での具体的な現れ方です。

ごくごくおおまかには、「みんなのために」「相手の立場に立って振る舞う」というふうに 相手に関心を寄せていくような変化をしようとしているところが強いです。(冥王星ノードやドラゴン)

それでいて、それを「自分の心地よさや自分の考え方、自分のペースを大事に」な環境の中で進めていく様子です。(冥王星対極点)


ゾスマが何度も登場し 助けたい気持ちが強く出てきやすそうなのですが、自分の独りよがりな助け方に突っ走らないよう 確かに相手を助けられるよう、幾重にもていねいに恒星の性質を選んでこのように生まれてこられたのだろうなという感じがします。

霊的、精神的…さらに言えば、占星術的な助け方というのも入ってきます。

恒星の占いをご自身でもやろうとするとは…!と驚きましたが、やはりそれだけの力をお持ちの方だと納得しました。



■ あとがき

惑星にパランしている(惑星とつながっている)恒星があっても、恒星の性質が必ず現れるわけではありません。

まえがきに出てきた「ゆるゆるポイント」「つなぎめ」のような状態に自分自身がなれていないと、恒星の性質はここまでやってくることができないのです。

なので、書いてあったことに全然感じるものがなかったなら、まずはその前の心の成長として「地球の社会の常識に縛られない」「思い込んでいることをどんどん取り払っていく」「つらかった記憶を癒す」のようなことが有効になってきます。

これは、心や魂の活動をされているみなさんの発信や 星占いなら進化占星術も有効です。
心強い活動をされている方がたくさんいらっしゃいますので ご活用いただけたらいいなと思います。


反対に「思い当たるものがたくさんだった!」という方は、水星や金星などのそれぞれの惑星にどの恒星がつながっているかをチェックして、「これだ!」と感じるものがある恒星を「自分だ」と思ってみてほしいです。

今のところの私の知識で語ることのできる、恒星の意識を持ちながら地球に暮らすときの落ち着きポイントとなるありようのひとつです。


恒星の性質は 自ら光り輝く星です。
時間や二面性を超越しています。

一方で、地球のような惑星は 自分では光ることができず、太陽に照らされて光を得ます。
光の当たる明るいところ(昼)と 光が当たらない暗いところ(夜)が生まれます。

地球が自分で光ることができず昼と夜がある。これが、地球の常識に「いいわるい」「表と裏」という見方がどうしても生まれてくるしくみです。

なので、もし 恒星ゾスマを調べて「犠牲になる」と書いてあったときには、反対に「犠牲になった人を助ける」というのもゾスマの性質となります。

資料に書いてある恒星の性質には、うれしく書いてあることもあれば 怖いように書いてあることもあります。
それを表も裏も両方まるっと捉えたものが、恒星の性質というわけです。


恒星の性質に表と裏という二面性を与えるのは、地球に生きる私たちの意識です。

したがって、恒星の性質をうれしいように体現するか つらいように体現するかは、恒星自身は私たちに指定することができません。
そこは私たちの地球ライフでの意思や行動によって変わってくるもの ということですね。


私から「ポジティブに!」と強くオススメするものどうも気が引けるし、「そこはご自身の好みで選んでください」と伝えるのもなんだかそっけない感じがしてしまい、ちょっとどう伝えたものか悩んでしまいました。

地球ライフをハッピー多めで楽しみたいという気持ちがあれば 恒星の性質をポジティブに体現するのがオススメです。という感じです。


占いを作るために使った参考資料
・恒星の性質など:松村潔『三次元占星術』、松村潔『トランジット占星術』、ほかYouTube動画
・恒星のデータ表作成:アストロドットコム

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占いは以上です。

こんなに大ボリュームになるとは思っておらず、思いのほか苦戦しました(^_^;)

まだ読み方が分かっていない要素をだいぶ省いた内容でしたが、なにか感じるところがあれば教えていただけたらうれしいです。





という、練習占いでした。

「まえがき」「あとがき」は 多少書き変えたりはあるかもですが、みんなに共通の内容です。


これを読んだ由美子さんからのお話は、先にこちらで紹介しています。
「zipファイルの解凍するような…」と教えてもらえています。


解凍は、たぶん知識面でのアプローチもあるにはあって、その星にまつわる世界各地の神話に触れるというのもその一つだろうと思い至りました。

エジプト神話だけでもなく、ギリシャ神話だけでもなく…
星たちのいろんな側面が地球ではいろんな神話としても現れるから、どれかひとつの神話だけを参考にしてその星を知るのでは、だいぶ少ない。

表と裏だけじゃなく、右左や上下もあるだろうからなぁ。

知識や言葉でそれに迫ろうとすると やはり膨大です(笑)

私がククリヒメさんや猿田彦先生やスサノオさんについてあれこれ調べたり 自分の様子と照らし合わせたりするのは、
自分と縁のある恒星を 星占いとは違うルートから知ろうとしているようなことなのかもしれないね。


言葉にできない、恒星のその性質を表現できる言葉がまだこの世にないのかもしれないし、
言葉はあるけれど 膨大すぎて個人でそれを担うのは無理という部分もありそうだなぁと思います。

もし圧縮&解凍をせずにそのまま言葉にするなら、1人の占いに本100冊くらい作るつもりで臨むといいかもしれない。

私の一生を全部それに費やすような心地ですな。
そこまではやらないです。大変(笑)

きっと、本を作って読むよりも たいていはこの人生を生きた方が早いだろうな。


だからこそ圧縮&解凍が活きるわけだ。
これは素晴らしい知恵なんじゃ…!


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