はじめに言葉ありき@東京国立市 | New 天の邪鬼日記

New 天の邪鬼日記

小説家、画家、ミュージシャンとして活躍するAKIRAの言葉が、君の人生を変える。

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Photo by Takahisa Wakabayashi

「はじめに言葉ありき。言葉は神と共にあり、言葉は神であった。」と聖書ははじまる。
これはどういう意味だろう?
「言葉は神と共にあった。
万物は言葉によって成り、言葉によらず成ったものはひとつもなかった。
言葉の内に命があり、命は人を照らす光であった。
その光は闇の中で輝き、闇が光に打ち勝つことはなかった」
(『新約聖書』「ヨハネの福音書)より)
んなわけねえじゃん。
宇宙は138億年前のビッグバン爆発からはじまったから「はじめに音ありき」だろ?
いや、どんな音も知的生命体がいなかったら認識されない。
人類は約20万年前から音声を調節する機能を持ち、約5万年前に言語が爆発的進化を遂げたと言われている。
「はじめに言葉ありき」というのは、人間が音声に対して「意味づけ」をはじめたということかもしれない。
「意味づけ」と同時に神が生まれ、万物が言葉によって意味あるものとなる。
「言葉の内に命があり、命は人を照らす光であった」とは、世界はあなたが意味づけした認識の内側にしかなく、あなたが意味づけしない世界など外側に存在しない。
「その光は闇の中で輝き、闇が光に打ち勝つことはなかった」
言語による意味づけが人間を闇から連れ出し、人類の爆発的な進化を生んだ。
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今日の主催者わわは緘黙症(かんもくしょう)という病気だった。
発声器官には問題がなく、言葉を理解したり、言語能力があると分かっている人が、特定の場所や場面で話せなくなる病気だ。
見えない障害は多くの誤解を招き、人間が怖くなり、ますますわわは言葉を失っていく。
わわは勇気を振り絞って去年長野合宿に参加した。
とうぜん自己紹介の場面で無言になってしまう。
たとえば家庭や仲間の中では話せるが、見知らぬ人の前では話せないのは、
発声障害じゃなく、社会に自分の声で話していい場所がないからだ。
わわは少しづつメンバーに溶け込み、ここは安心して話せる場所だと認識したとたんアンプのボリュームがじょじょにあがるように声が出てきた。
ストーリーテリングで「ミタクオヤシン」の物語をみごとに演じきり、「塞翁が馬セッション」で自分の人生を語り、オレたちは感動に泣いた。
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わわにヨガとAKIRA歌を伝授したのがもうひとりの主催者シンノスケだ。
シンノスケは多くの生徒を抱えるヨガティーチャーであり、屋久島でヨガのリトリートも開いている。
2015年屋久島のソウルナビゲーターひろみのガイドで森のヨガリトリートをおこなった。
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最高のリトリートが終わり、屋久島空港へ向かう車中、ひろみが「みんな少しだけこの曲に耳を傾けてくれる?」と言って「Puzzle」を爆音で流した。
シンノスケは魂の扉まで開いてしまう言葉の力に衝撃を受け、号泣していた。
「人は自分は、何のためにこの世に生きているのか?」
肉体でヨガのアーサナ(ポーズ)は突き詰めたが、もっと魂を成長させたい。
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以来AKIRA歌を聴きあさり、AKIRA本を読みあさり、イスラエル人の奥さんや息子を連れてAKIRAライブにきてくれた。
しかし2016年2月、13歳の息子のあむはユダヤ教のラビ(牧師)になりたいと家族の反対を押し切ってイスラエルの寄宿学校へとはいる。
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2018年妻と11歳の娘ゆかがイスラエルへ移住し、シンノスケは仕事の事情でひとり日本に残った。
突然の家族離散と孤独、まさに魂を成長させるべく試練が贈られたのである。

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7月15日(日)東京都国立市「コミュニティスペース旭通り」にてライブ
ライブ前にシンノスケ、わわ、健介、ユウジたちとスリランカ料理店「ビレッジ」へいく。スリランカ人がつくる本格料理だった。
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会場には100人近い人々がつめかけ、しかもヨガ関係の人がむっちゃ多い。いかにシンノスケがみんなに慕られ、わわやスタッフががんばったかがわかる。
一時帰国中のシンノスケの娘ゆかと両親が参加してくれる。
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しんのすけとわわが主催者あいさつをして、全盲の旅人コンちゃんを紹介する。
なんとイルコンチアーノはイタリアへ行くそうである。
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半身麻痺のアスリート健介を紹介する。
もとホストの健介は世界4位のカクテルマスターから手ほどきを受け、会場でカクテルバーをひらいた。
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オープニングアクトはのれん分けデビューのシンノスケである。
なんとレアな「シャンティ」(ヒンドゥー語で心の平和を意味する)を選んだ。
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呼吸のプロであるヨガマスターだけあって、ときどきぞくっとするほど深い声が出る。
埼玉の悪童トムは転調のむずかしい「ミタクオヤシン」をみごとに歌い上げた。
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ボーカルも進化して「自分の声」を身につけつつあるな。
ダイスケは亡くなった奥さんミミの歌ではなく、「愛することをやめないで」を堂々と歌い上げる。
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肉体労働で鍛えられた腹筋でどんな曲調でも歌いこなす。毎回その進化ぶりに驚かされるわ。

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シンノスケとわわの想いがつまったライブ、オレにとってはひさびさに自由なソロライブ、思いっきり歌いまくるぜー!
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1.ウレシパモシリ
2・だいじょうぶマイフレンド(ゆかの一番大好きな曲)
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敗北ジャンケンではオレのDVD、コンちゃんCD、健介のカクテル、わわのポストカード8枚が贈られた。
3・ハイボクノウタ
ここで3日後に1年間アジア放浪の旅に出る24歳、紀和子に登場してもらおう。
紀和子は3年前に岐阜ライブにきて、名古屋でAKIRAライブを主催し、AKIRA本を読み、北海道釧路ライブにヒッチハイクできて、国立大学卒業のエリートコースを踏みはずした。
紀和子のリクエストで旅人の応援ソングを歌う。
「落ちろ落ちろ、そして目覚めろ!」
泣け、泣けー!
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4.旅立ちの歌
北陸福井でAKIRAライブを大成功させたカオリンを呼ぶ。
カオリンは耳の聞こえないアコーディオン奏者で、結婚と子育てで音楽を捨てたが2年前のAKIRAライブにきて、ふたたびアコーディオンをとりもどし2度共演した。
群馬のキリコは聴覚不自由者で友人のシズヨが通訳してくれる。
AKIRAライブでは勇者たちをどんどんステージにあげ、その雄姿を見てもらうのがあたりまえだ。
人類の未来を救う障がい者はバッファローの石を背負う教師として生まれてきたんだから。
障がい者を家に閉じ込めるなんてとんでもない、勇者は魂の教師としてフロントマンになるべきなのだ。
 
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5・勇者の石
子供たちとお母さんをステージに呼ぶ。
だって世界最大のブラック企業は「子育て」だ。
24時間労働、給与ボーナス、昇給、まったくなし。
夫は「子育て」業務に対し、ちゃんと給与を支払うべきだと思うわ。
八王子のヨガインストラクターシズカ、川口市ヨガインストラクターミエ&マユ、あきる野市のユキエ&ナツキ、マリコ&ミチハル 小平市のセツコ&ヒロアキ、キヨコ&アマネ(カメラマンTAKAの家族)に捧げる。      
6.Hello my mom!
ここで勇者ミユキに登場してもらう。
ミユキは3歳で大好きな父がでていき母からの虐待がはじまる。
車の前に突き出されて轢かれる直前に引きもどされたり、知らない街に置き去りにされる。
ノイローゼで半狂乱だった母は、「おぼえていない」、「私もつらかった」と重度の統合失調症になる。
サッカーをやっていた弟は母の首を狙って蹴りあげ、殺人未遂になりかける。
5年前にAKIRA歌と出会い、一泊6万のディズニーホテルに泊まったり、自分を喜ばせることをはじめ、「ハシャガニャ」で震えるほど号泣する。
「虐待は愛だった」と視点が移動したのだ。
オレはミユキに「コンビニへ行け」くらいのノリで、アジアで一番美しいビーチ「エルニドへ行け」って言った。
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さらにオレは「自伝を書け」と言ったらしい。
嵐のせいで書かざるを得ない状況になり、書いているうちにビジョンが降ってきた。
「最低最悪の家族が最高レベルの魂の持ち主だった」と気づいてしまったのである。
7.ハシャガニャ
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会場は号泣の嵐。もう2度と自己否定の日々に戻れなくしてやる!
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8.Hug yourself
9.PUZZLE
休憩タイムに、にゃこ姉が10月21日(日)埼玉の蕨市で行なわれるオペラを告知する。
では後半をはじめよう。
シンノスケの両親、娘ゆかと従姉妹をステージに呼び座ってもらう。
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シンノスケの息子のあむがわずか13歳でユダヤ教のラビ(牧師)を目指し日本を去ったとき、オレは新曲「わが子への手紙」をスリランカからユーチューブにアップした。
歌の内容がドンピシャすぎて、シンノスケは涙を止めることができなかった。
下がシンノスケのわが子への手紙だ。
10.わが子への手紙(シンノスケとのあむに捧ぐ)
11.Proud(シンノスケの両親に捧ぐ)
北海道帯広からかけつけてくれたアールを呼ぶ。
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アールは薬物依存で刑務所に5回もはいったすさまじい経歴を持つ。
アールが出所するとき「行くところがないんで、あと3日くらい泊まらせてもらえませんか」と言ったら、「馬鹿野郎、ここは宿屋じゃねえ!」としかられたそうだ。だからこそ今アールは出所者や薬物依存者の就労支援をしている。
11月3、4日にアールが主催する帯広ライブはもうチケットもほぼ完売らしい。
12.家族
7月生まれと7月前後のヒロアキ、ユキエ、シズカ、コウゾウ、ヒデユキ、カリンをステージに上げてお祝いする。
13.Happy birthday(わわのリクエスト)
14.ありがとう
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わわにとっても言葉をとりもどした誕生日になった。
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人前に立つと緊張してしまうのは目の前の人を「敵」と認識するからだ。
敵の前で失敗は許されない。
しかし「味方」だと認識すると、自分の失敗は味方が補ってくれると思うから緊張がほどける。
つまり世界を、人間を信用することなんだ。
それも美点ばかりじゃなく愚かしさや醜さもふくめて世界をまるごと抱きしめる。
それは自分の愚かしさや醜さもふくめて自分をまるごと抱きしめることになる。
そう、この世界は生きるに値する。
そう、あなたは愛される価値のある人間だ。
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すばらしいライブを支えてくれたスタッフ、受付&会場内スタッフ:あさよ、りえこ、ゆうこ、もっちゃん、ろみ、くにこ、なおこ、まさえ、ゆきえ、ジャスミー、送迎:ゆうじ、カメラマン:タカ、ありがとう!
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