今回から特定のスポーツに絞ってトレーニングなどを紹介して行きます。初回は野球です。


全てのスポーツについて言えることですが、練習内容が1年を通してほとんど同じであったり、中学・高校などで3年間同じであったりと言うのは良い事ではありません。

年間の試合日程に合わせてコンディショニングを作っていったり、成長度合いでの筋力に合わせて3年間を幾つかの時期に分けたりする必要があります。


通常は1年間を大まかに3つに分けます。


・準備期(1月、2月)

準備期では技術・体力の面において基礎を発達させます。準備期は身体的な準備をする一般準備期と、技術的な準備をする専門準備期に分けられます。

一般的準備期とは基礎・土台作りです。この期間に一般的な体力を発達させます。

その中でもっとも重要な目的は、その競技に要求される筋力・持久力・瞬発力などを改善し、精神面でも向上することです。

一般的準備期のトレーニングが不十分な場合は、パフォーマンス向上不足、試合期を通してのパフォーマンスの一貫性の欠乏、およびその年の後半の試合でのパフォーマンス低下の原因となります。


専門的準備期は技術力の強化です。競技技術の向上が目的となります。トレーニングの内容がより特定され、その競技で必要な動きを反復させます。技術練習の増加に伴い週に1回は練習量を落としてください。


・試合期(3月~11月)

試合期には練習試合などのプレ期と本番の大会期のメイン期に分けられます。

試合期の主要な課題は、全てのトレーニング要素の完成です。試合期の目的は、各競技の専門技術の完成、準備期に築いた体力的・技術的・心理的水準の維持、試合経験の蓄積と戦術的能力の向上です。重要な試合の数週間前(通常2週間前)からはトレーニングの量と強度を減らし、選手の全機能の回復を促進させます。

また、野球は試合期が長い為、身体のキレを維持しなくてはいけません。この時期は長距離の走り込みは必要ありませんので、短距離のダッシュを行ってください。また、体幹および股関節エクササイズをこれに加え、クールダウンの徹底もしましょう。


・オフ期(12月)

故障箇所の治療や体力的・精神的疲労を取り除く大切な期間になります。

またコーチにとっては、前シーズンの評価・分析を行い、次シーズンの計画を練るために非常に重要な期間です。体力測定、メディカルチェックを行い選手個々の状態と課題を把握しましょう。

大会が終わった後すぐに激しい練習をするチームがありますが、体力的・精神的疲労を取り切れなかったりして怪我の原因にもなりかねません。積極的に休養は取るようにされてください。


中・高校生の場合、春、秋(夏も)に試合の時期があると思いますが、このような場合はこの3つの期を年間で2回行うと良いです。

大事な事は、その時期その時期で目的を明確にする事です。


アケダカイロプラクティック

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