帝国憲法施行・第一回議会開設から130年　非西洋諸国で初の成文憲法に基づく民選議会が中断なく継続

11/29天皇皇后両陛下御臨席の下での記念式典が参議院本会議場で(出所：参議院)

　「日々勉強！結果に責任！」「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条とする参議院議員赤池まさあき(自民党・比例代表全国区)です。

　11月29日(日)、非欧米諸国では初、大日本帝国憲法が施行され、第一回帝国議会が開会されて、130年の節目の日となりました。天皇皇后両陛下御臨席の下、三権の長らが参加して、参議院本会議場において、130年記念式典が開催されました。

　明治維新において、明治天皇が「五箇条の御誓文」を発せられ、「広く会議を起こし、万機公論に決すべし」の精神を拠り所に、民選議会の設立が求められ、幾多の政治闘争の中で、明治政府自身が成文憲法を制定して、民選国会を明治23年に開会に漕ぎつけました。

その後130年間においても、日清・日露戦争、不平等条約改正、第一次世界大戦があり、大正デモクラシー(護憲運動、普選運動)、昭和恐慌、第二次世界大戦がありました。戦後も、敗戦後の占領政策、戦災復興、高度経済成長、二度の石油ショック、環境問題、バブル経済、デフレ経済、御譲位と令和の御代へと紆余曲折を経て今日まできました。その間、政党政治の発展、民主的選挙と議会による法の制定、法による支配等、国を護り、国民の安寧のために、議会の果たした役割を大きかったわけです。先人の思いと行動を我々がしっかり受け止めて、皇室を中心とした我が国柄を護り、維持発展させるべく、引続き全力を尽くしていきたいと思います。

●天皇陛下からのお言葉

　天皇陛下からは次のようなお言葉を賜りました。

　「議会開設130年記念式典に、皆さんとともに出席することを誠に喜ばしく思います。

　わが国の議会は、明治23年、大日本帝国憲法の下で開会された第1回帝国議会に始まり、中断されることなく、戦後、日本国憲法により設立された国会に引き継がれて、今日に至っています。明治、大正、昭和、平成、そして令和と、これまで130年の歳月にわたり、議会が　わが国における議会政治の確立に努め、国の発展と国民生活の安定向上に力を尽くしてきたことに深い感慨を覚えます。

　現在、わが国を含む世界各国は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による困難な状況に直面しております。その中にあって、国内外の諸情勢に思いを致すとき、国会が、国権の最高機関として、国の繁栄と世界の平和のために果たすべき責務は、ますます重要になってきていると思います。

　ここに、関係する皆さんが、先人の努力をしのぶとともに、決意を新たにして、国民の信頼と期待に応えることを切に希望します。」

　参議院インターネット審議中継 (sangiin.go.jp)　

●菅総理の挨拶

　それを受けて、菅総理大臣から次のような挨拶がありました。

　「天皇、皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、本日ここに議会開設130年記念式典が挙行されますことは、誠に意義深く、心よりお喜び申し上げます。

　明治23年、自由民権運動の高まりを背景に、帝国議会が開設されて以来、わが国の議会制度は多くの先人たちにより、憲政の確立と民意の反映のための尊い努力が積み重ねられ、発展を遂げてきました。

　戦後、日本国憲法の下、国民を直接代表する国会は国権の最高機関、国の唯一の立法機関としてわが国の繁栄と国民生活の向上に大きく貢献をされ、平和で豊かな日本を築き上げるうえで、中心的な役割を果たしてこられました。

　本日の盛儀にあたり、議会政治の発展のためにご尽力されました先輩各位に対し、深甚なる敬意と感謝の意を表します。

　人口減少や少子高齢化に加え、新型コロナウイルスの感染拡大等さまざまな試練に直面しているわれわれは、これらを乗り越え、新しい時代の日本を作り上げていかなければなりません。また、各国との信頼、協力関係をさらに発展させ、世界の平和と繁栄のために貢献をしていくことが求められております。

　国内外の情勢が目まぐるしく変化している今、国会が果たすべき役割はますます大きくなっております。

　議会開設１３０年の節目にあたり、国会が全国民を代表する機関として、国民の負託に応えていかれることを切に念願して祝辞といたします。」