会津高野山八葉寺 冬木沢詣りのブログ【公式】 -13ページ目

会津高野山八葉寺 冬木沢詣りのブログ【公式】

福島県会津地方の「会津高野山八葉寺」は、夏になると「冬木沢詣り」で賑わいます。「冬木沢詣り」は毎年8/1から8/7までの一週間。公式HPで伝えきれない、こまかい情報を中の僧侶からお届けいたします。

無事に冬木沢参りの初日を終えました。
早朝は4時半くらいから人が集まり、5時前にはお堂をあけました。

混雑時間帯は6時ころ、10時ころでした。ちょうどそのころは、駐車場と山門のあいだで参詣タクシーが運行していました。

13時からの法要には、30人ほど立ち会いの方々がおりました。夕方、お仕事帰りの方々で少し混み、今に至っております。

初日としては例年の7割ほどの人出と思いますか、曜日配列の関係から、今年は想定通りです。おそらくは明日、明後日も、少しずつ人出が減りつつも、平均して平年の平日よりも人出があると思います。



冬木沢参りは、毎年1日と日曜が混在します。それも朝6時と10時くらいがピークになります。

ただ今年は1日が月曜で、日曜は7日です。こういう特殊な年は、曜日によるピークはなく、おそらく前半四日間が少し人手があり、6、7の土日はそれほどでもないと思われます。

参詣予定の皆様においては、熱中症予防を充分にしてもらい、お参り下さい。いちばん暑い時間帯ですが、13時からの読経供養にあわせて来れるとなおいいと思います。読経供養は、だれでもお焼香できて、頑張って最後まで参列していなくても大丈夫なので、ぜひ合わせてご参詣下さいませ。
おばんです。冬木沢の中の人です。
今日は前日準備ということで、僧侶中心にお堂の掃除などを頑張りました。境内には、昨日何もなかったところに施餓鬼堂が特設されました。また本堂などに手すりが出来ました。いずれも一夜の出来事です。昨日の記事と比べてみてください。


明日は早朝から冬木沢参りが始まります。冬木沢参りは「日の出から日没まで」が原則です。現在の会津の日の出は4時43分ですので、だいたいそれからになります。元旦のお参りではありませんので、早さに意味はありません。あんまり早いお参りはご遠慮ください。だいたい5時ですと、間違いなく参詣可能です。

ともあれ、平成28年の冬木沢参りもいよいよです!

本日7/30 福島民友さんの連載「仏都会津」に、八葉寺関連の記事が掲載されました。
「仏都会津」は毎週掲載の連載で、今回は第2章の3回目にあたります。
今回の記事は、空也上人の伝記と、祭礼中の8月5日に毎年行われる「空也念仏踊り」の奉納について取り上げたものです。曜日に関係なく、毎年8/5の午前10時から始める定めです。

民友記事20160730
空也上人や空也念仏踊りについてさらに詳しく知りたい方は、「金剛寺本末ホームページ」か、祭礼中に八葉寺で販売している「冬木沢参りガイドブック」(¥800)をご覧下さい。
福島民友さんには、来週の8/6にも八葉寺関連の記事を掲載していただけるということで、そちらも楽しみです。
今年の冬木沢参りもいよいよ明後日からとなりました。
明日31日が日曜日ということもあり、今日は業者さんが入って前々日の準備が進みました。
駐車場近辺の入口参道には、地元の「大河塾」さんによって、すでに行灯が設置されていました。
行灯

境内では、水回りの確認、売店のテント設営などがすすみ、少しずつ雰囲気が出てきました。
下の写真は、普段は何も無いこの場所に、これから大工さんが「施餓鬼堂」を建立するところです。祭礼中は、毎日13時から僧侶たちがここで読経します。なぜ祭礼のたびに臨時でお堂を建てるのかは、話が長くなりますのでいずれまた…。
施餓鬼堂設営前

今年は大工さんに頼んで、本堂の階段に手すりを作ることにしました。今まで国の重要文化財ということでなかなか設置が難しかったのですが、ともかく設置することになりました。明日にはできていることでしょう。
手すり工事前

明日は前日準備です!
冬木沢参りまであと一週間。
すこしずつ準備も進み、周囲も慌ただしくなってきました。
10人前後の僧侶が約10日間おこもりしますので、そのための物資を揃えなければなりません。

今回は、みなさんが本堂でおもとめになり、奥の院にお納めになる、経木塔婆の書き方です。
奥の院に机とペンが用意してありますので、そこで経木塔婆にご記入し、おこころざしをそえて、奥の院の僧侶に納めて下さい。経木塔婆を正しくお納めすることで、お迎えが完了します。

その書き方について、なかなか難しいというご意見をいただきます。
なので今年は下の写真のようなパネルを作って、奥の院に掲示することにしました。イイ出来です(^O^)/
塔婆の書き方

小さいほうの経木塔婆は、亡くなった方個人に対してあげるためのものです。右下に、故人のお戒名や法名、神名など「あの世でのお名前」を記入します。失念している場合は俗名でも結構ですが、なるべくわかるようにしてお参り下さい。左下には、その塔婆をおもとめになった人のお名前を書きます。この「施主」というのは喪主のことではなく、今日、ここで、故人を供養したい人のお名前になります。ゆえに実際に喪主をつとめた人でも、そうでない親戚でも友人でも構わないということになります。

大きいほうの経木塔婆は、ご先祖代々のお塔婆です。
右側は「◯◯に住んでいる(いた)◯◯家の先祖代々供養のために」という「◯◯」という箇所を記入します。例えば、参詣した人が、会津若松市白虎町に在住している(していた)田中家の先祖代々を供養したい場合、「白虎町」「田中」とそれぞれ空欄に記入します。左下には、小さいほうの経木塔婆と同様に、その塔婆をおもとめになった人のお名前を書きます。

古来、お盆をむかえて、ご先祖さま銘々があの世からこの世にお帰りになるときは、冬木沢の地をお通りになると伝えられています。その時にそなえ、あらかじめ経木塔婆を冬木沢の地に納める(=立てる)ことにより、経木塔婆が道しるべとなって、無事確実にお帰りになられると考えられています。ただしこの道のりは、初めてのお盆(新盆)を迎える精霊にとっては初めての道のりです。縁故の者のお迎えがあれば、きっと心強いことでしょう。

普段でもわれわれは、大切なお客様の場合、家で待つのではなく途中まで迎えに行くと思います。ご先祖さまは何より大切なお客様。途中である冬木沢まで迎えに出る美風は大切にしたいものです。
昨日日本でも配信が開始された、世界中で話題のゲーム「ポケモンGO」。
現実世界を歩き回ってポケモンを探すこのゲームは、ご存知のとおり、各地で色々なトラブルも起こしているようです。立入り禁止の場所に入ったり、相応しくない場所でスマホをかざしてゲームするなど、多くの問題が報告されています。すでに有名神社仏閣がその対策に乗りだし、禁止の声明などを出しているようです。

となれば我らが冬木沢八葉寺もどうなっているか気になります。友人に頼んで調べてもらったところ、冬木沢境内に「ポケストップは無いものの、イーブイをゲットできた」とのこと。何を言っているかよくわかりませんが、心配したほどの関連は無いようです。
ポケモンGO
冬木沢八葉寺は、お盆に先立って、亡くなった方を迎えにくる場所。ポケモンを捕まえに来る場所ではありません。境内に「ポケモンGO禁止!」の張紙をベタベタ貼るのもいやなので、皆さまには節度ある行動をお願いいたします。

こちらは逆に貼らねばならない禁止事項
ドローン禁止
管轄の駐在さんからのご指導で、こういったものを境内に貼ることになりました。
「そんなことあるわけない」と一笑にふせない世の中です。

今年の冬木沢参りのチラシが完成しました。
7/29、新聞折込広告として、会津各地に入る予定です。

ほんとうはこのチラシをPDFデータとしてダウンロード可にすればいいのですが、どうも私のIT力だと写真(jpeg)を貼ることしかできず、申し訳ありません。
折込広告が届かない方のために、チラシの写真をデータが大きいままで貼ります。
重くてすみませんが、参照になれば幸いです
表
裏
昔の冬木沢八葉寺の境内は、木々がうっそうと茂り、昼でも暗かったと聞きます。それが伊勢湾台風で大木が折れて、今のようにやや明るくなったそうです。

そうはいっても、樹齢数百年のけやきの大木など、境内は多くの木々に囲まれています。その木々も、部分的に少しずつ枯れ木になり、たまに枝が落下してきます。枝や幹の落下はまったくタイミングが読めず、時に3m位のものが落ちてくるため、8月の冬木沢参りに先がけて、数年に一度枝打ちをせねばなりません。

これは素人では無理で、専門の職人さんが高所作業車に乗って枝を落とします。今年は久々に実施することになりましたので、今日と明日、境内は作業車やチェーンソーの音が響きます。写真は作業の様子です。天気が良くて作業日和ですね!
高所作業

枝打ちの視察はついでで、今日のやるべきことは施餓鬼塔婆を立てることでした。昨年の冬木沢参り期間中に供養した施餓鬼塔婆は、一年間阿弥陀堂に安置されます。その安置されていた塔婆は、翌年の冬木沢参りの直前に、奥の院に至る階段の両脇に打ち立てられます。

この伝統は、極楽浄土たる奥の院に至る階段に立てることで、施餓鬼塔婆に記された亡き精霊が極楽への先達となるから、といったお話を聞いたことがあります。あるいは亡き精霊が奥の院の阿弥陀様に侍り連なっているさまを表わしているとも聞きます。いずれにせよ、亡き精霊が極楽の阿弥陀様と強い縁を結んでいることを表わしているのでしょう。
階段塔婆
冬木沢参りまであと12日。着々と下準備が続きます。
平成28年の日本遺産に「会津の三十三観音めぐり 巡礼を通して観た往事の会津の文化」が認定されたことは記憶に新しいことと存じます。
そして、「会津の三十三観音めぐり 巡礼を通して観た往事の会津の文化」を構成する50の文化財の一つとして、冬木沢の八葉寺阿弥陀堂も認定されています。

当初は、この「会津の三十三観音めぐり 巡礼を通して観た往事の会津の文化」というタイトルから、今回の日本遺産に冬木沢八葉寺が関係するとは全く思っていませんでした。
ところが先日(7月に入ってから)、役所の方から認定されている旨を聞き、驚いた次第です。

恐らくは「巡礼」というところに関連しての認定かと思います。
冬木沢の高野山参りは、観光目当ての方が少ないと思いますので、今回の日本遺産もそんなに影響は無いと考えています。
ともあれ、今回の認定で、会津のほかの神社仏閣に多くの人が訪れてくれるといいですね。
日本遺産