そうはいっても、樹齢数百年のけやきの大木など、境内は多くの木々に囲まれています。その木々も、部分的に少しずつ枯れ木になり、たまに枝が落下してきます。枝や幹の落下はまったくタイミングが読めず、時に3m位のものが落ちてくるため、8月の冬木沢参りに先がけて、数年に一度枝打ちをせねばなりません。
これは素人では無理で、専門の職人さんが高所作業車に乗って枝を落とします。今年は久々に実施することになりましたので、今日と明日、境内は作業車やチェーンソーの音が響きます。写真は作業の様子です。天気が良くて作業日和ですね!

枝打ちの視察はついでで、今日のやるべきことは施餓鬼塔婆を立てることでした。昨年の冬木沢参り期間中に供養した施餓鬼塔婆は、一年間阿弥陀堂に安置されます。その安置されていた塔婆は、翌年の冬木沢参りの直前に、奥の院に至る階段の両脇に打ち立てられます。
この伝統は、極楽浄土たる奥の院に至る階段に立てることで、施餓鬼塔婆に記された亡き精霊が極楽への先達となるから、といったお話を聞いたことがあります。あるいは亡き精霊が奥の院の阿弥陀様に侍り連なっているさまを表わしているとも聞きます。いずれにせよ、亡き精霊が極楽の阿弥陀様と強い縁を結んでいることを表わしているのでしょう。

冬木沢参りまであと12日。着々と下準備が続きます。