会津高野山八葉寺 冬木沢詣りのブログ【公式】 -12ページ目

会津高野山八葉寺 冬木沢詣りのブログ【公式】

福島県会津地方の「会津高野山八葉寺」は、夏になると「冬木沢詣り」で賑わいます。「冬木沢詣り」は毎年8/1から8/7までの一週間。公式HPで伝えきれない、こまかい情報を中の僧侶からお届けいたします。

2017年では初、久々の投稿です。

暖かくなってくると、少しづつ冬木沢詣りの準備が始まります。
今回は、作冬以来新築が進んでいる、庫裡の経過報告です。

更地の写真は昨年12月に投稿しましたが、それから雪もとけ、5月9日の段階で下の写真のような状況です。
庫裡0509

それから5/31に上棟式を行いまして、現在(6/5)は下の写真のような状況です。
庫裡0605

8/1の祭礼開始に間に合わせるため、大工さんの木槌の音が村内に響いています
去る7月11日にお知らせした通り、ここ八葉寺阿弥陀堂も日本遺産に指定していただいております。

その後11月下旬になって、境内に立派な日本遺産の看板が立ちました。英語でも説明がついていて助かります。

看板右下にQRコードがついていますので、スマホでこれを読み取ると情報を得ることができます(QRコードが10年後も使えるかどうか不明ですが…)。

参詣のさいに是非お試し下さい。日本遺産の看板

こんにちは。

8月以来ひさびさの投稿です。

オフシーズンの動きも少しご報告。


今回は、八葉寺本坊(下の寺)に付属していた、庫裡(くり)部分を取り壊したお知らせです。庫裡とは、寺内にある僧侶の生活スペースのことです。


8月の祭礼中には、そこに10人前後の僧侶が寝泊まりしていました。

しかし江戸時代の建物でゆがみがひどく、再建することになりました。


愛着もあったのですが、誰かが少し歩くたびに建物内は大地震…。

潮時と判断して今回の取り壊しに至りました。


来年の祭礼に間に合うよう、雪が溶けたら新しい庫裡の建設にかかりたいと思います。庫裡取り壊し

昨日、丸一日かかって撤収作業を終えました。
なんとか今年も最後まで無事に終わり、正直ホッとしているところです。ですが「盆迎え」である冬木沢参りが終わったということは、これからお盆本番を迎えるということに他なりません。お迎えに来られた皆さまは、いよいよご自宅とお墓に故人の御霊をお迎えすることになりますので、毎年この八月は気持ちを引き締める季節ということになります。

ただし、暑い!

落ち着いて故人の供養に思いをはせるべき季節なのは間違いないのですが、とにかく暑い季節なので、なかなか威儀をただすのも難しくなります。お盆は「お迎えする」という気持ちが大切なので、服装はゆるめても、供養の気持ちは締めていきたいものです。

来年の冬木沢まで、また多くの課題が生じました。その活動はこのブログで随時ご報告していきますが、しばらくゆるい更新になると思います。

埋もれ五輪
写真は、だんだんと木々の中に埋もれていく五輪塔です。こういう墓の朽ち方が最も美しいと思うのですがいかがでしょう?ではまた。
7日間で七座の施餓鬼供養を終え、無事に本年の冬木沢会式を無魔成就できました。変わらぬ伝統を保てるのも有縁無縁のご縁のおかげ。今日はなんとかなったという安堵の気持ちです。ありがとうございました(^_^)v

今日は最終日だけど日曜ということで、午前中は昨日よりも人出が多かったです。ただ午後はほとんど人出がなかったです。冬木沢参りの献花である高野槙も、午後になったころには売り切れてしまいました。

高野槙売り切れ
また夕方からは、冬木沢地区の盆踊りが始まりました。これも先程終わり、今年の冬木沢参りは完全に終了しました。祭り

明日は後始末。これも1日仕事なので、またアップします。



6日めは、祭礼が始まって初めての週末です。なので酷暑にも関わらず、多くの人出がありました。

特に暑さのピークである13時からの施餓鬼供養にお焼香された方々は、本当にお疲れさまでした。



さて、八葉寺の境内に入ると、まず心身を浄めるための空也清水があります。水が流れる手水(ちょうず)の先には、大抵の神社仏閣で龍がつけられています。それは龍が、水神の遣いであったり水流そのものの象徴だったりするからです。



八葉寺の手水は、先端が六体の金色の仏様です。これは、京都・六波羅蜜寺の有名な空也上人像が、口から六体の化仏を出しているのを模したものです。その化仏はお念仏「南無阿弥陀仏」の一文字一文字が阿弥陀さまとしてあらわれたといいます。
手水

また、7/30に続き、福島民友さんの連載「仏都会津」で冬木沢参りがとりあげられました。丁寧にまとめられています。
民友6日

外部にはほとんど知られていませんが、冬木沢に出仕している僧侶たちは、祭礼中の食事を三食、精進で通します。つまり肉魚はもちろん、ネギやニンニクなども食べません。かつおだしも避けます。鶏卵はだめなのでマヨネーズも不可ですが、牛乳や果物はアリです。

こういうのは最近珍しいです。おそらくは一年に一度だからガラパゴス的に残った伝統です。通年でやっているお寺であれば、手間の問題から精進を放棄したことでしょう。しかし、日本における僧侶の日常の食生活は一般と変わらないのが現状です。なので、せっかくここまで残った伝統なので、このまま続けようと思っています。



今日の会津若松は最高37℃の予報でしたが、冬木沢は33℃くらいで済んだようです。とはいえ暑かったです。参詣の皆さんお疲れさまでした。

例年通り10時から始まった空也念仏踊り奉納には、写真の通り、だいたい150人ほどの人出がありました。踊る光陵会の皆さんも、見学の皆さんも、かなり暑かったと思います。お疲れさまでした。我々は見れませんが、恐らくは夕方の地元テレビニュースで流れたと思います。

さて、明日は6日の土曜日。冬木沢の混雑の法則は2つあり、「1日と土日が混む」「7日間のうち前半が混む」となっています。すなわち、今年は珍しく土日が6日と7日ですが、後半です。いったい6日と7日がどれくらいの人出なのか、長年出仕しているベテラン僧侶でも読めないとのことです。さてどうなるか…。

ところで今日午後、取材のためにある会社が、冬木沢でドローンを飛ばしました。実際に見たのは初めてでしたが、蜂の羽音みたいな音がするんですね。知らなかったです。

4日めも無事に終わりました。中日ですが、平日ということで、そんなに人出は多くなかったです。ただこういう日に冬木沢参りをする方は、特にゆっくり丁寧にお参りしたい方が多かったという印象でした。

明日はいよいよ空也念仏踊りです。地元の空也光陵会の皆さんも、予行練習に余念がありませんでした。
この空也念仏踊りは、平安時代の空也上人がはじめられたと伝えます。その後、鎌倉時代に時宗の開祖、一遍上人が全国にひろげ、江戸時代に京都で盛んだった念仏踊りが、大正時代にここ冬木沢に再び伝わったものです。
冬木沢念仏踊り

一遍上人の時代と現代を比べても、それほど大きな違いはありません。

一遍聖絵部分

それは貴重な大正時代の写真を見ても同じです

絵はがき念仏踊り
このような変遷は歴史の長さを物語っています。何のために何故踊るのか。空也念仏踊りの歌詞や意義については、八葉寺発行のガイドブックに余すところなく解説されていますので、興味のあるかたは当日購入して下さい。800円です。
ガイドブックの念仏踊りページ
明日は念仏踊りが行われる午前10時前後に、駐車場が混雑するものと予想されます。写真の青い二ヶ所のPは、それぞれ40~50台駐車できます。黒字のPは、最も近いですが、12~3台しか駐車できません。黒字のPは人気が予想されますので、はじめから青いPに駐車されるほうが、結果的に早いかもしれません。


なお当日は、いくら撮影とはいえ、踊りと空也堂の間に立ち入るのはご遠慮ください。それは踊りの目的から考えて、タブーです。


今日で祭礼3日めを終えました。昨日の大雨で雨漏り(!)したお堂を乾かすのが大変でしたが、日中のお参りは家族連れの皆様が多く、落ち着いた1日でした。



午前10時ころから晴れ間が出てきて、昨日濡れた仏具などをあわてて干しました。13時からの法要にはだいたい乾いていて、今更ながらお日さまは凄いと思った次第です。駐車場のぬかるみもほぼ解消したようです。

また今日の昼ころ、人気作家の柳美里先生と、東北大学の佐藤弘夫先生が、対談のため冬木沢を訪問なされました。私は読経のため挨拶しかできませんでしたが、どんな対談だったのか気になるところです。ただどこにいつ載る対談なのか聞かなかったのは、痛恨のミスでした。
 
さておき、明日は中日の4日。昔から祈願は7日を一単位として集中的に拝みます。確かな供養は確かな睡眠から。体調を崩さずにしっかり供養していきたいと思います。

なお今朝の福島民友さんに下の記事が掲載されました。



民友記事8月3日
今日は平日らしく、あまりピークもなく午前中を終えました。このくらいの人出だと、かえって参詣の皆さんに丁寧に説明できるというメリットもあります。



午前中は暑かった…。毎年のことですが、参詣の皆様が熱中症にならないかが心配です。冬木沢は日陰が多いのですが、駐車場から境内までは日陰がありません。今日は参詣のある親子がキュウリの塩漬けをかじってるのを見て、そのすぐれた塩分補給方法に感心しました。



しかし、午後2時から会津全体が大雨警報となり、冬木沢もスゴい雨となりました。午後8時現代、まだ強い雨が降っています。その間、境内は人影もまばらとなりました。

 

仮堂の奥の院と施餓鬼堂は雨が漏れている模様。安眠できなさそうです…。


雨