会津高野山八葉寺 冬木沢詣りのブログ【公式】

会津高野山八葉寺 冬木沢詣りのブログ【公式】

福島県会津地方の「会津高野山八葉寺」は、夏になると「冬木沢詣り」で賑わいます。「冬木沢詣り」は毎年8/1から8/7までの一週間。公式HPで伝えきれない、こまかい情報を中の僧侶からお届けいたします。

令和7年の冬木沢詣りも無魔満了いたしました。

暑い日中にお詣りした方、早朝にお詣りした方、悪天候の中お詣りした方、それぞれお疲れ様でした。しっかりと冬木沢で御霊(みたま)のお迎えができたと思います。あとはお盆(13日〜16日)において、自宅やお墓で、亡き人と時間を共にしていただければと思います。


動画は朝5時の冬木沢です。最終日なので、この日にしか来れないという方々が、このような大雨にも関わらず、亡き人のお迎えに参られました。


明日から冬木沢八葉寺は、また静かになります。皆さまも気持ち静かにお盆をお迎えください。


今年の冬木沢詣りも残すところ明日のみ。


私にとって、スマートフォンを持って良かったと思うのは、なんと言っても天気予報の確認です。雨雲レーダーで5分刻みの降雨予想が表示されますので、実に便利です。


冬木沢の祭礼中も、雨雲レーダーを見て、読経を予定通り屋外にするか屋内に変更するかを判断します。ただ、今日は逆に振り回されました。雨雲レーダーでは降るとの表示が、実際には降らなかったり、その逆だったりしました。その度に仏具を移動したりと、ヘトヘトです。



ハイテクは活用しているつもりでも、振り回されていることもあります。かえって判断を鈍らせることもあるでしょう。上手に付き合っていきたいものです。


明日は最終日。ここまで行きそびれた人も、ぜひお詣りして故人をお迎えください。




本日は曇天の中、予定通り空也念仏踊りが行われました。踊り手は僧侶ではなく、地元の檀家さんで組織される空也光陵会の皆さまです。


この踊りの目的は、冬木沢に集う祖霊の鎮魂です。と同時に、見物している方々にも仏さまとの縁を結んでもらうことを意図しています。踊りの最後に導師が「ただいま願う 今この念仏の力にて 一仏浄の縁となる」と言うのは、まさにその意図を示した言葉です。

今年の冬木沢詣りも残すところあと2日。暑さも少し落ち着きそうなので、静かな気持ちで亡き人のお迎えにおいで下さい。

本日も猛暑でしたが、土日の混雑を避けた方々で、それなりに人出がありました。お詣りのかたがた、お疲れさまでした。

さて、明日はいよいよ空也念仏踊りの奉納です。

開山空也上人堂の御前で、午前10時からです。

コロナを境に途絶える伝統行事も少なくない中、会員の皆さんの熱心な努力により、しっかりと継続しております。

読経と違って、「念仏踊り」のリズムには周囲を巻き込む供養の力があります。来山の皆さまには、会津高野山に集まる祖霊の鎮魂を目の当たりにしてほしいと思います。



今日は会津若松市の最高気温が37°と、猛暑でした。

にも関わらず、13時からの施餓鬼供養には多くの方が参列し、手を合わせておられました。



冬木沢詣りの方々は、奥の院まで登って来られると、たいてい「涼しい」とおっしゃいます。

冬木沢は標高が若松市内よりも高く、気温が2°くらい下がるため、そういう所感になるのでしょう。

とはいえ暑いです。

明日は中日です。同じように暑い予報なので、気をつけてお参りください。




本日は曇天が続き、午後には少し雨も降りました。

雨を除けば、お詣りし易い日だったと思います。

初日よりもずっと人出が多く、時間帯によっては各お堂に少し行列もできたようです。


ここでセミの声を聞いていると、お盆を前に、境内に祖霊が集ってきているように感じます。

アブラ蝉でもみんみん蝉でもなく、やはり夕方のカナカナ蝉(ヒグラシ)の声が最もそれらしく感じます。


写真は黄昏の冬木沢です。カナカナの鳴き声を重ねてご覧ください。



明日も午前中は「親孝行タクシー」が運行します。

猛暑の予想なので、じゅうぶん気をつけてお詣りください。

本日早朝より、令和7年の冬木沢詣りが始まりました。

近年は初日よりも土日の人出の方が多く、今日は静かな出だしとなりました。



写真は冬木沢のお地蔵さまです。このお地蔵さまは、アゴを前に出して「どうしたの?」と笑顔で心配してくれているようなお顔です。

見る人によって受け取り方は違うでしょう。冬木沢詣り際は、ぜひこのお地蔵さまの前で手を合わせ、自分がどんなふうに受け取れるかを確認して見ませんか?


明日は午後少し雨模様の予報です。農家さんにとっては待望の雨ですが、参詣の際は足元に気をつけてお詣りください。

猛暑もひと落ち着きした中、今日は前日の設営準備でした。お坊さん10人以上で朝から準備して、夕方にようやく写真のように落ち着いた次第です。夜のとばりがおりて、あとは明日の開門(朝5時)を待つばかりです。明日1日のお詣りを予定されている方は、暑さ対策を十分にお願いします。

今年の「親孝行タクシー」は、8/1日(金)から3日(日)の3日間運行します(午前中のみ)。

駐車場から山門まで、片道1人100円です。運行時間は朝6時から正午までとなります。

行きのみ、帰りのみでも利用できます。

近年は朝から陽射しが厳しいので、お詣りの際にぜひご利用ください。


写真は僧侶館の布団を干しているところです。

例年ですと梅雨明けを待って干すのですが、連日の猛暑で、毎日布団干し日和です

が、しかし暖まり過ぎて暑くて寝苦しいかも‥。



故人が亡くなられて何日経てば冬木沢にお参りしていいのか?
ここではその事を明らかにするため、お参りする理由から説明いたします。

会津高野山八葉寺は、夏になると「冬木沢参り」で賑わいます。曜日に関係なく、毎年8/1~8/7の一週間と定められています。

このお詣りの目的は、お盆中(8/13~8/16)に各家庭にお帰りになるご先祖様や新しいほとけさまを、会津盆地の野辺(のべ)である冬木沢まで皆さまが迎えに行くことです。野辺とは、野の果て、あの世とこの世の境界という意味です。冬木沢の地は、会津盆地の丑寅(東北の方角)に位置し、その延長線上には磐梯山が位置することから、古来会津の野辺と考えられてきました。

お迎えですので、お盆(8/13~8/16)以前でなくてはなりません。ですので、お盆月(8月)に入ると、亡くなった方々を冬木沢という野辺まですぐに迎えに行くわけです。「会津総菩提所」「祖霊集会の霊場」と呼ばれるゆえんです。

会津地方では必ずお参りにいくものとされていて、喪があけた新仏の遺族や近親者はもちろん、縁ある者が参拝します。「喪があけた」とは、三十五日忌か四十九日忌の法要を終えるか、もしくは納骨が済んだ状態です。7月末日までにそれに至っていない新仏さまのいらっしゃるご家庭は、また来年にお参りください。一部で「百ヵ日を過ぎないとダメ」という伝承がありますが、これは土葬時代、百ヵ日を過ぎるまでは生仏(なまぼとけ)とされた名残です。現在は火葬ですので、そのようなことはございませんのでご安心下さい。

以上が「冬木沢参り」をするべき理由です。みな様もぜひ冬木沢までお迎えに出向き、新仏やご先祖さまが今年もおうちまで無事にお帰りになれますよう、心からご祈念下さい。

なお今年のチラシや、NHKによる紹介動画「冬木沢参りの習俗」もありますので、詳しくはそちらをご覧ください(別ウィンドウで開きます)。