恋愛小説家 -51ページ目

仕切りなおし

ボロボロ、ドロドロだったスニーカーを洗って

新しい紐に、結びなおしました。


恋愛小説家


長いこと放置していた自転車をメンテナンス。

埃を落とし、空気を入れて、試運転。


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すると、いつもは見過ごしていた景色に、

気づけたりするもので。


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やることは山積みなのです。

それでも、前に進むしかない。


そしてきっと、スニーカーや自転車よりも

「先に片付けなければならないこと」があるのです。


だけど、ごめんなさい。

面倒だったこと、気になったまま目をつぶっていたことを

どうしても「いますぐ」やっておきたかった。


さあ、仕切りなおしです。


雑踏

信号を渡り、商店街を直進しました。

どうやら待ち人は反対側からやってくるらしく

「どこで会えるかな?」だなんて、戯れを。

気づかないまますれ違ってしまわないように、

日頃は、うつむき加減でも

顔を上げて歩くしかありません。


ふう。


深呼吸して前をみると、めまいがするほどの混雑。

思わず、頭に流れ出した「異邦人」のイントロ。

どこから来たのか、ひと、ヒト、人。

無数の頭が、海面のように波打って見えました。


ああ、ここはちょっとしたカオス。

日本語、英語、どこかの言語が飛び交い

大きい人も、小さい人も、年齢も性別も、

色も格好も関係ないようです。

自由でありながらどこか不自由さを孕み、

充実したようで、限りなく空虚な世界ではありませんか。


言葉もなく、知らない人の体と無遠慮にぶつかります。

迷惑げに覗き込まれても、わざとゆっくり歩きました。

肩をすくめ鞄を抱えます。


周りはこんなにも人で溢れているし

きっと、まるっきりの独りではありません。

それなのに雑踏の中で心細くなりました。

自分の歩調が保てずに流されてしまいそうです。


もうこれ以上進まないで待っていようかと

鈍間な足が止まりそうになるころ

ちょうど5メートルぐらい先に

見慣れた顔がお日様みたいに立っていました。

混沌を蹴散らし、よどみを洗い流す、ひかり。


雑踏に立ち、私は息を吹き返しました。

the sound of silence

何だかとても疲れたから

一時間ぐらい眠ってもいい?


不機嫌なわけじゃないし

怒ってもいないよ

でも何も言いたくない

黙っていたいだけ


そんな私を

適度に放っておいてくれる君が

たまらなく好きです


沈黙にも音があって

静寂の中で鼓膜を震わせる

<何か>を

君も知っているんだね

 

All My Loving

一人でも大丈夫だってことを

自分に言い聞かせるように

鼻歌を唄いながら冒険にでた

あやしい会話でオーダーした

戦利品はベーグルサンド

誰もいない広場でほおばったら

涙がでるほど美味しかった


だけど一緒に誰かがいてくれたなら

見るものも、味わうものも、感じるものも

すべてが違っていたかもしれない


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自転車のペダルをシャカシャカ踏むリズムと

ギターの音色がシンクロします。

The Beatlesの「All My Loving 」が

ぐるぐる回って離れません。


Close your eyes and I'll kiss you
Tomorrow I'll miss you
Remember I'll always be true
And then while I'm away
I'll write home every day
And I'll send all my loving to you
I'll pretend That I'm kissing
the lips I am missing
And hope that my dreams will come true


一緒にいればキスをして

明日になれば逢いたくなって

離れてるときは毎日だって

想いをありったけ手紙にする

キスするふりして君のくちびる思い出せば

早く逢いたいと願うばかり

だってこの気持ちは本物だもの。


相変わらず、「そんな感じ」の意訳です(笑)

ポールさんの恋する気持ちは、

幾つになっても色褪せません。

春なんですもの

改行Keyを押したまま一瞬記憶が飛んでいました。

そんな居眠りの刹那に、おそろしいほど行数が進んでいました。


写真は、一昨年ぐらいに、馬事公苑で見た枝垂れ桜です。


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捨てよう!と意気込んで、

45Lのゴミ袋を持ってクロゼット前に立ちました。

この勢いを逃したら、今度はいつ捨てられるか分かりません。


洗おう!と意気込んで

セーターやスーツをネットに入れて洗濯機に放り込みました。

一気にタンスの中を総入れ替えするつもりです。


そういえば、突発的に掃除をするクセは

昔からあったかもしれません。

動機があるとしたら、何かをすっきりしたいから。


放置されているメールボックスも、アドレス帳も

こんな気持ちのときなら片付くでしょう。


だって季節は春、なんですもの。

随想 100402

恋愛小説家
 

昨夜からごうごうと、強い嵐の横浜上空。

その下で私は、いつものように考え事をしていました。


春が来て、自分自身が変化の時期にいること。

仕事について、やりたいことについて

ひとたび立ち止まり、見つめなければならないこと。

どんな方法で道を進めばいいのか

模索しているところです。

 

午後に、友人の家へ立ち寄ったところ

唐揚げ弁当を注文して待っていてくれました。


自宅にサロンをオープンさせるために

着々と準備を進めているのです。

お手伝いを、滞らせてしまってごめん。


月の満ち欠けと、海の満ち干。

夜の砂浜、波の音、回遊するイルカ。

呼吸が深くなる香り。

眠りを誘う音楽と、マジックタッチ。

彼女だけが持つイントネーション、声の色あい。


話を聞いていたら

だんだんイメージが具体的になってきました。


みんな、自分の世界で泳いでいるのですから

私もがんばろう。がんばらなくちゃ。

嵐もじきに通り過ぎていきます。



家を揺らすぐらい風が窓を叩くのに

外が唸るほど世界はしんと静まり返り

あなたのことを思うだけで

心がぽっと温かく

穏やかな気持ちになれる

今はただうれしい

本当にうれしい


心にもないこと

恋愛小説家

 

偶然なのか、必然なのか・・・

なぜか初対面ではないような気がする子(↑)です。


モンステラの鉢植えをいただきました。

ありがとうございます。

つくづく、植物には癒されますね。

大切にして、大きく育ってもらいたいと思います。


仲良くするために彼に名前をつけることにしました。

どんな名前をつけたかって?それは秘密です。


今日はエイプリルフールなのですが

嘘をつく気がしませんでした。

冗談だって分かっていても

どうしても、あなたに対しては

心にもないことを言いたくなかったのです。

スーパーマーケット

私たちのデートのテーマは

大枠を決めたらあとは

風の向くまま気の向くまま

通りたい道を歩き

寄りたい場所で立ち止まる

 

行き当たりばったりかもしれないけれど

一日の終わりに感じるのはいつも

得も言われぬ幸福な充足感で

実は最初から

「あまり」まで計算された式みたいだと思う

 

今日にしたって

何軒はしごしても見つからなかったお茶が

あきらめ半分になったころに

最後のお店で売られていたりするんだもの

とてもうれしかった

 
「ちょっとあの店見てもいい?」と

聞けた私は変化しているかもね

気になることや見たいものがあっても

些細な思いつきに付き合わせるようで

誰にも言い出せなかったのに

 

抱いていたのは

雑誌に出ている名所よりも

「スーパーマーケットに行きたい」って夢

カートをガラガラいわせながら

やたら時間をかけて通路を歩いて

ああだこうだと買い物をしたら

きっと最高に違いないよ

 

あるいはあなたとならば

行けるような気がしてる

日常的なものごとを大切に拾いあげて

些細であることを愛してくれるひとだから

A White Lie

いつになく真面目な口調で、清が言った。

「一時間だけ、俺の彼女になってくれないか。」
予期せぬ言葉にドキッとしたけど、愛の告白とは違う気がした。何より電話の声が、普段の清とは別人のようだった。少なくとも私の知っている彼は、クラスでも目立つ盛り上げ役で、プロレスとお笑いが好きなお調子者なのだ。

何年も家を空けていた清の父親がふらりと帰って来たのは、ひと月ほど前のことだ。母親の苦労を身近で見ていただけに、清は父の身勝手を許せず、口も利かないでいたらしい。「本気を出せば、もうあんたには負けない。」そう思っていた。しかし程なくしてその父が倒れた。癌だった。もはや責めるに責められず、入院中の父を見舞っていると、彼は言った。


「お前、年頃なのに彼女もいないのか。早く俺を安心させてくれ。」

清の父は、口を開けば同じことばかり繰り返す。はじめこそ適当に聞き流していたものの、徐々に細くなっていく声に、本当に彼女を連れて行ってやりたくなった・・・要するにそんな相談だった。

「でも俺、彼女いないしさ。こんなこと頼むの図々しいのは承知してる。大袈裟かもしれないけど、一生のお願いだよ。」

受話器を耳に、頭を下げる清の姿が目に浮かんだ。普段の陽気な姿が霞んでいく。噛み締めるような言葉から、彼の抱えるものが伝わってきた。

「分かった。明日付き合うよ。」ただ、力になりたいと思った。


放課後、清と私は病院のロビーで待ち合わせた。ホスピスへ向かう途中、静まった空気に気圧されて息苦しくなる。思わず隣に立つ清の顔を覗き込んだら、彼もちょうど背筋を伸ばして深呼吸をしているところだった。私たちは、ごく自然に手を繋いだ。清の手は温かく、ひどく汗ばんでいた。


ガラリと、勢い良くドアを開け、前に進む。

灰色の部屋の窓際。パイプベッドが一台置かれた質素な空間で、見舞いの花だけがやけに鮮やかだった。肩越しに部屋の奥を覗くと、ベッドに横たわる痩せた男性が見えた。病状が芳しくないことが明らかに見て取れ、胸が詰まる。

清はずんずんと歩み寄り、場違いなほど威勢よく言い放った。

「おぅ親父。彼女連れてきたぞ。」

それを受けて、私は軽く会釈して微笑んだ。


清の父はゆっくりと首をもたげ、私を見すえ

「お前には勿体無い。」と、かすれ声で笑った。

「だろう?自慢の彼女だぜ。」

ニヤッと口元を緩ませ、得意気に返す。

何のわだかまりも無い、父と子の会話。

「清をよろしく頼むね。」と言われ、私は「はい」と答えた。

それから嬉しそうに何度か小さく頷き、父は目を閉じた。

沈黙につきあうように、駅までの道を少し遠回りに歩いた。


「親父には今までさんざん泣かされた。でもあの人は最後に家に帰ってきた。家って、きっとそういう場所なんだろう。たとえ許せなくても、受け入れることは出来ると思う。本当にありがとな。」


清はまた病院に戻るのだろう。手を上げて振り返ると、

「格好良かったか?」いつもの調子で茶化した。

その眼差しは、一時間で終わってしまう彼女には勿体無いぐらい、まっすぐで透き通っていた。

 

中華料理はいけるかい

恋愛小説家
 

今は駐車場になってしまった

旧いアパートの黄ばんだ畳の上で

二代目の白猫ジューンが伸びていました。

6月に拾われてきたから、ジューン。

 

初代白猫は、哲学猫ブルー。

彼の青い目はとてもきれいでした。

 

春が来たと思っても、三寒四温。

冬に戻ったような寒さだから

動物たちはみんなドーナツみたいに丸まって

温まっているんだろうなと思います。

わずかな隙間に頭を突っ込んで、しあわせそうに。

 

ときどき、

私たちも<どうぶつ>なんだよなぁ・・・と思います。

 

 
そういえば最近耳にしたゴシップに

「山崎まさよしさん結婚!」のニュースがありました。

何を隠そうワタクシ、けっこう彼が好きなのです。

いろいろありますが、「中華料理 」はいい曲です。

 
♪テーブルをはさんだ ちょっと遠い二人より

♪触れる肩先の 緊張感がいい
 

その感覚に共感して、好きになりました。