恋愛小説家 -47ページ目

相合傘

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見上げた空は灰色

それでも「いい天気」だと思う

 

ダンスみたいな足どりで、水たまりを避ける

こんな日しか見られない君は

「食べてるよ。」って

頬についた髪を直してくれた

 

肩が濡れるのに、わざわざ同じ傘に入る

寄り添って見上げる横顔の君に

キスしたいから

もう少しだけ傘をかたむけて

 

MONO

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モノケシを愛用しています。

これから、彼の消しゴム人生において

持ち主に最も快感を与える(?)瞬間が訪れようとしています。

それは、「角」で消すこと。

 

今や、消しゴムの角好きが高じて

「カドケシ」なんて商品もありますが(↓コレ)


 

モノケシの、たった8つしかない角が好きです。

角が丸くなって、黒くなって、小さくなっても

ペンケースの中に納まりよく入って

せっせと間違いを消してくれる、彼は頼れる仕事人。

 

最初の角を使うときの新鮮な感触も好きです。

でも、適当に使ってすぐ取り替えるなど、もってのほかです。

染み一つなかったモノケシは汚れ、次第にぼろぼろになっていきますが

私の手になじんでいくほど、「やっぱり君がいちばん」と思うのです。

 

随想 100506

写真は原っぱの「カラスノエンドウ」。


恋愛小説家


<朝からゴミ捨て場を襲撃するカラスの集団に囲まれた小部屋より>


確かに今日は、プラスチックの日でした。

だからってそんな、

お怒りになって集団で飛来しなくてもいいのに。

カラスは近くから見ると、かなり大きな鳥です。

くちばしが鋭いのと、至近距離でも逃げないのでけっこう怖い。


先ほど、外に出てみたら

玄関先に出しておいたビニール袋が襲われていました。

中味は「植木用の土」なのに、おそるべしカラス。

袋を突き破って食べているようです。


カアカアと呼応しあうカラスの群れに囲まれているし

深夜に虫と格闘して息切れしたし

はたまた、連休明けの夏日だからでしょうか。

(私は平日の静けさに安心するのです)


なんだか胃腸の調子がいまひとつ。

気になって検査をするたび「異常なし」といわれるのですが

昔から消化器系のトラブルを抱えています。

胃潰瘍は母譲り、胃下垂でもあるようです。


空腹感があるのに胸やけしているし、

胃痛と腸のゴロゴロが穏やかではないので

またしてもガスターの出番かもしれません。

乳糖不耐症ではないので、ぬるいココアを少しずつ飲みます。


今日のノルマは果たしたかな・・・。

ふぅ、続きは明日にして少し休みましょう。

週末嫌いな私に、しあわせな週末が訪れますように。

 

決着つけよう

昨夜、灯りに吸い寄せられて部屋に入ってきた虫が

恐怖の羽音をバタバタいわせてリビングで飛び回り、

私は本気で汗をかいたのです。


どうしたらいいのだ!?と。


灯りを最小にして、一箇所に飛んできたところを

「やる」しかないと決意を胸に

掃除機を構え、格闘すること10分ほど。


スポッと、間抜けな音とともに

彼(彼女?)は吸い込まれていきました。

サイクロン式掃除機の中で

しばらく飛び回り、やがて事切れるまで・・・

ゼッタイ開けてやらない。


でもゴメンね、虫だって一生懸命なのに。

最初は外に出てもらおうと窓を開けたけど

どうしてもダメだったから、

チャンスを逃した君が悪いんだぞ。


深夜0時に掃除機を唸らせる私。

その後、しばらく動悸でしんどかったです。

それに銃口(?)を向けていた右腕が緊張のあまり筋肉痛です。


・・・ってことを、

大袈裟に言うならば、「死闘の末に勝利した私」のことを

どうしてもあなたに伝えたいと思って

メールしかけたのですが、ご迷惑でしょうか?


たからもの

恋愛小説家

 
いきてるにおいがする

おんなじにおいがする

あなたのにおいがすき

 

かみさまがくれた

たからもの

 


夢日記 100505

チャイムが鳴るぎりぎりで教室に滑り込んだ。

席につくやいなや、親友のミエちゃんが振り返り

「あ、ついにお化粧してくるようになったか!」と茶化してきた。


建物は大学みたいなのに

教室の机と椅子は、小学校サイズだった。

ミエちゃんとお絵かきしたり、恋の話をした放課後。


夢の中の私が誰のために「お化粧」してくるようになったのか

それはどの学校でも知り合うことのなかった

(つまりミエちゃんも知らない)人なのだけど

そのまま待っていたら、教室に現れるような気がした。


その後、また南武線が出てきた。

懐かしい、昔の南武線。


夏になると、銀色のレールの先に逃げ水が見える。

ゆらゆら、かげろうの向こうは「遠く」だと思っていた。


「遠く」にあるいとこの家に遊びに行くと、

多摩川梨の畑に忍び込んでカブトムシやクワガタ、カナブンを探す。

夏の梨の木は、小さい紙袋をたくさんぶら下げている。

茂った葉が大きな木陰を作るから昼間でも涼しい。


いとこと姉の背中を追いかける、少し小さい私は

よく置いてけぼりにされて泣いていた。


あるとき、二人にくっついて梨畑に入ろうとしたら

手前の笹の生垣にオオミズアオ(とても大きな蛾)が

ぺっとり、とまっているのを見つけた。

二人はその横を、蛾に気づかずに通り過ぎて行ったのに

私は用水路にかかる平均台のような細い渡しの上で

前にも後ろにも進めずに、立ち往生してしまった。


大声で泣いても、笹の向こうからは蛾が見えないから

「何で泣いてるの?早くおいでよ!」とせかされる。

てこでも動かない私に、二人はとうとう大人を連れてきた。

蛾は追い払われ、「梨畑に入ったらダメ」と叱られた。


今日、あの梨畑が、また夢に出てきた。


その時代にはいるはずのない、大切な人が

笹の向こうからやってきて、私の手をひいてくれた。

大好きな笑顔で泣かないでいいよと言い、

あったかい手で、ぽんぽんと頭を撫でてくれた。


目覚めは少し切なくて、恋しくて、

あなたにとても逢いたくなった。




マングローブの森

表向きは斜に構え、飄々としているようで

実は寂しがりで情にもろいところとか

毒気をはらんでるようで、真意は優しい言葉遣いとか

世間を騒がす社会問題の捉え方など。

他にもいろいろ、

二人の間にある共通点を気に入っていました。


でも根本的なところに
どうしても埋めがたい隙間があったのです。

それはたとえば、愛情表現だったり

相手に求めるもの、譲れないこだわり、

独りよがりな部分、必要な距離感、束縛の度合いなど。


共通点が「他人」に向けられたものだとすれば

隙間は「あなたと私」に直接かかわることについてで
深く知れば知るほどに

心を許せる安心と、不穏な影が同居していることに

気づかされていきました。


右の頬を優しく撫でながら、左の頬をつねるような

魅惑的なのにとてもアンバランスな感情に振り回され

次第に、私はおかしくなっていきました。

恋している、だけでは済まされない「おそれ」。


それでもたぶん、何とかなるという思いがありました。

隙間があったとしても、だんだんと
ある程度しっくりくるのではないかという、根拠のない自信。
つま先やかかとがピッタリじゃない靴でも、
靴下を履いたらちょうど良かったとか、
結果として上手く回ることだってあると。
 

お気楽な旅行雑誌をめくっていたら

「海面が上昇し、侵食されて沈んでいくマングローブ」について

いつの間にか、深刻な議論になっていました。

温暖化した地球の、見たこともない熱帯の湿地で

だんだん、だめになっていく、マングローブの森。

 

だんだん、だめになっていく、私たち。

 

とても愛されていた気がするし、しあわせだと思っていました。

予兆はずっと前からあったし、警笛はきっと鳴っていたのに

だめになっていくのを、気づかぬふりをしたのです。



ラブレター

滑りのよさがお気に入りの、先の細いペン。

これを持って、ただの白いコピー用紙に

好きな場所から、好きなように書くだけ。

ラブレターといえるかどうか

もしかしたら落書きに近い代物だけど

君のことを考えながら、ペンを握る。


言いたいことは、何だったっけ

特に用事があった訳じゃないんだけど。

そういうことを気にしないで

自由気ままに、サラサラと、ペンを走らせると

報告内容はまるで他愛のないことばかりなのに

次第に頭の中は「君のこと」でいっぱいになる。

そういう風に満たされる瞬間が、なんともしあわせだと思うから

手紙を書きたくなるのかもしれない。



コーヒーを淹れたよ。
いい匂いの中で書いてます。

今、何してるかな。

コーヒーといえば、ふと思い出しました。


この間、人気のドーナツ屋が満席だったとき

外の植え込みを囲っている石?みたいなところに並んで座って

(お尻がちょっと冷たかったけど)

お砂糖をぽろぽろこぼしながら

指先をべたべたにしながら

ドーナツをかじり、熱いコーヒーを飲んだね。


急ぎ足で行く人たちの視線が、たまにこちらを向く。

そんな客をあんまり見かけないからなのか

それとも私たちが、そこそこの世代に見えたからなのか

(自意識過剰?単にドーナツを見てたのかも分からない、

またはあまりにもおいしそうに食べていたとか・・・)


いずれにしても、私はあのとき心底しあわせで

目の前を通り過ぎる無数の人々のスピードと、

そこに留まって、ドーナツをほおばる私たちとの対比が

同じ世界のことなのに、

まるで違う流れにいるようでおもしろいなぁと思った。


話変わって。

食堂の四角い、4人掛けのテーブルに向きあうとき

そう、椅子が4つあるのに

私たちはナナメに腰掛けるよね。

だから何?という感じだけど、とても楽しい気分になります。
 

カフェの小さな丸テーブルだったり

ラーメン店のカウンターだったり

色んな座り方があり、配置があるけど

正面からも、真横からも、ナナメからでも

どの角度の君も「みんなお気に入り」な私と、

「この位置が落ちつく」というこだわりがある君。


実は君だってどれも大丈夫なこと、知ってます。

石の上でも、芝生の真ん中でも、

山手線の座席でも、道路の脇でも、

一緒にいると、それだけで特等席になってしまう。

しあわせです。

そんな気持ちを分かってくれる君が好きです。

あじさい

恋愛小説家
 

あじさいの鉢についた花が
だんだん深い青に変わってきた。
花屋のおじさんから

「水を切らさないで」と聞いていたけど
昨日、鉢を持ちあげた感触がまだ重かったので
根腐れしても困るなと、水を控えていた。

ところが、今朝になって出窓のカーテンを開けると
すべての花が下を向いていて
触れるとちぎれそうなぐらい、くしゃくしゃになっていた。

死んでしまいそうな姿に悲しくなって

間に合うか分からないけど、とにかく水をあげた。
鉢の下から流れ落ちて、皿が溢れるぐらいたくさん。

あじさい、ガンバレ。 と、話しかける。
あじさい、ガンバレ。 と、葉を撫でる。


驚いたことに、1時間もしたら
皿にたまった水は残らず吸い上げられ、
しなだれていた花が持ち上がりはじめた。
そして、午後には、また元気な姿に戻っていた。
ゴクゴク 水を飲み干して
あじさいが息を吹き返す様子を、私は眺めていた。

どうか、この乾いた心にも
やさしい雨が降りますように

あなたに呼ばれ、花を咲かせたい


そう祈りながら。

You frustrate me

あなたが私を愛している

私もあなたを愛している

息をするほど自然に愛している

 

それでもたまに

訳もなくくやしい

あなたが好きで

たぶん好きすぎてくやしい

あなたのすべてが気になりすぎて

そんな自分がまたくやしい

 

あなたが放つ眩しい光を

ほんの少しも漏らさずに

ぜんぶ私に浴びせかけてよ

素敵すぎて焦がれる

その気持ちがくやしいんだ

 

Damn baby
You frustrate me
I know you're mine all mine all mine
But you look so good it hurts sometimes

 
John Mayer 「Your Body Is a Wonderland