結びは合気道の極意のひとつ。例えば、掴ませた手首を密着させる。密着させるには二つの方法がある。私が入門時に指導されたのは受けは取りの手首を密着するように掴む。そのためには御神輿を担ぐように体を柔軟にして取りの手首にくっつくようにしなさい。稽古だから。そうすること。もう一つは取りが掴まれた腕に密着させる。つまり、受けの手に合わせて密着させる。受けである相手の手を中心に動く。どちらが結びかはそれぞれの人の考え方ですが、武道であれば攻撃側の受けに合わすのが常識だと思います。
急いでいる時に 大切な途中経過を抜かして 失敗してしまうことですが、合気道の技を掛ける時も早く倒したい、早く制したい気持ちが先に立ってしまい 反撃されてしまう未完成の動きになってしまいます。たいていの場合は受けが気遣って(忖度して)倒れてくれますので上手くいったように思ってしまいますが 本当はとんでもない失敗を犯していることが多々あります。物事は順序を踏んで丁寧に事を運ばないと失敗します。例えば一教の表の作りは二教→三教→四教→一教です。そんなことは無い、触れた瞬間に受けを腹這いにできると言う師範が多いと思いますが習字で例えると私の例は楷書です。触れた瞬間に腹這いにするのは草書です。初心者には楷書を丁寧に習う「急がば回れ」の稽古をお勧めします。
宇宙の法則に45度の法則(白銀比)がある。ホームランを打つためにはボールに対して45度の角度が良い、大砲も45度の角度で打つとより遠くに飛ぶ。居合で丸めて濡れたござを刀で切るのも斜め45度が良い、視覚も左右45度より後ろは見えにくいが前は見やすい。相撲で小さい相撲取りは下から45度に攻めるのが常套手段だ。古武道の撞木の足も前足、後ろ足ともに45度が良い。私の合気道はこの法則と円の法則で成立している。また、四角を斜めに切ると45度の角度になる、これは白銀比といわれる角度です。あごから眉毛にかけて線を引くと二等辺三角形になる、この角度(45度)は有名な美人の角度でもある。四角は日本の美学である茶室等の建築に使われている。いずれにしろ90度と白銀比である45度は日本の文化、武術、美学にかかせない宇宙の法則だと私は考えています。合気道の技術と法則の関係は多種にわたりますので道場で会得して戴きたいと思います。
以前合気道を習っていたけれど色々な理由で辞めてしまったが、まだ合気道に未練があるならば、健康法として再度チャレンジの方、 是非里見道場の門をたたいて頂きたいと思います。合気道の指導者は全て個性があり、百人の指導者がいれば百通りの合気道があると言われています。よそで学んだ人の合気道は参考にさせていただいています。試合が無い武道にありがちな「われこそ達人」という人が多いのもこの世界ですが参考になることも多いのも確かです。食わず嫌いでは前に進みません。上手いかまずいかは食べてから判断すれば良い。駄目で元々の精神で、まずい技術をうまい技術に改善すればりっぱな技に変身します。常にアンテナを張っていると次々と新しい情報が入ってきます。
合気道は型稽古、数多くの型を覚えるだけでも大変です。型は覚えやすいように工夫されたもので、いざ戦いとなると役に立たない場面も出てきます。先生は、型を習ったら、後はより実戦形式なことを工夫するのは自分次第だとのたまわっていたことを思い出します。武道、武術、護身術であれば最期まで責任を取って欲しいと思います。先日、他所の合気道関係者を集め、合気道についての疑問、不満、できない技を持ち寄っての解決講習会を開きました。型稽古のみでは納得できなかった人達が集まりましたが、想定外の少なさでした。ほとんどの人が現状で満足しているようです。来てくれた人は「目からうろこ」、目を輝かして帰って行きました。より実戦てきな合気道を求めるならば、これでは通用しない、反撃される、大きい人や、力のある人に適わない等の疑問をもって稽古に臨んでもらいたいと感じました。五人による肩押し
私の技の解説は時計の歯車で例えることが多い。大切な動きの要点を順番に一つ一つ歯車のように動きを進めていかないと(起承転結)正しい結果は生まれない。一つでも手を抜く(歯車を飛ばす)と受け手に違和感を与えるので、特に受けの経験が浅い人は直ぐに感じてしまう。受け慣れした人は忖度するのになれているので取りに合わせて誘導までしてくれるので優しい人として人気が高い。受けの指導を重視している他の道場から来た有段者は合わせ上手が多いので上手くなったと勘違いしてしまうこともある。ある講習会で里見道場とはまったく違う一教の表を解説後に稽古をしました。道場生で同じ一教を倣った人は「何の違和感もかんじません」「東京で合気会の師範に倣っていた人も何の疑問も感じません」有名な師範の一教の型なので非の打ち所が無いと感じたそうです。私には突っ込みどころ満載の型稽古に思えたのですが、今朝の稽古でこのことについて解説しました。皆さん納得していました。いろいろな稽古法があるので否定はしませんが、有名な先生イコール即武術、護身術とはならない良い例です。習ったことを鵜呑みにするのでは無く、武術、護身術の目で工夫するのはあなたです。
囲炉裏の部屋 とよく来る鷹 里見道場の周辺は狩り場です。
受けの攻撃と取りの捌(さばき)きの方法は、攻撃相手の動きとスピードに対して取りが拍子(リズム)を合わせることが大切だと宮本武蔵の五輪書の中に出てきます。攻撃相手に合わせると言うことは動きとともにスピードも相手の拍子に合わせることで丸く制することができます。音楽では三々七拍子等調子を合わせることを学びます。人間関係では調子の良い奴や調子に乗っている奴は端から見ている人にとっては嫌な奴でしかありません。調子は音楽から来ています。調はしらべ(音の高さ,速さです)。調子よく先輩に合わせる(言葉を周す)後輩は可愛がられます。相手に合わせることも稽古、合わせないことも稽古、この相矛盾した稽古が合気道の持ち味かもしれません。合わせすぎると相手は調子づき、達人と勘違いする人まで出てきます。合わせないと嫌われます。非常に微妙な稽古ですが、現実は攻撃側が合わせてくれることはありません。つねに相手の弱点を攻めてきます。相手が合わせてくれているのをいいことに、調子に乗らないようにしてください。つねに謙虚で。打ち込んで来る相手を止まった状態で両手で受け止める事はチョット違うかな?心当たりがありませんか。相手をだますためにはコツがあります。コン
ヤフーニュースに日本人と韓国人の肉体年齢(年配者)に三歳くらいの差がある(日本人の方が若い)と書かれていました。韓国人は歩くことが中心で日本人は歩くだけでなく筋トレや軽運動(ゲートボールや卓球等)のスポーツをしている人が多いからだと解説しています。体にあまり負担のかからない運動は長続き、長生き、ぼけ防止、ひいては肉体年齢の維持強化に役立つようです。試合があると楽しいのですが無理をしてしまうことがあるので勝負にこだわらなければ健康に良いと思います。合気道も強さを求めるよりも理合を求める方が良いのではないかと思います。
会議の成果は活発な質疑応答の中から生まれます。私が出ているある公の会議は事務局の発表をおとなしく聞くことが求められているように感じます。予め決められたことをなぞることで拍手して終了です。しかし、これでは新しいアイディアも変革も生まれません。合気道の稽古もただ黙々と師範の演じた型をまねをして終わるところが多いようです。道場生のレベルが高い道場は師範に対して遠慮無く質問でき、探求でき時間があるところが多いようです。質問は師範を育てます。「教えることは教さわること、師範もめんどくさがらずに答えましょう」質疑応答はお互いを育てる大切な成長薬です。
7月9日(日)午前9時30分から12時30分 高崎市民向けの合気道講習会を里見道場で開催 初の試みです。
講師は菅野六段と里見七段 私の講座は合気道についての質問疑問、に答えを出す。つまり質疑応答です。