最近、また、座禅がブームなのでしようか?

時々、禅の本を書店で見かけます。

子供の頃から、自宅に禅宗の僧侶が遊びに来ていたので、好奇心の強い私は質問攻めをして、座禅のやり方や、仏教、禅宗について教えてもらいました。

『澤木興道』老師について座禅をされた方でしたから、正統な血脈のお坊さんでした。

小学生の私は遠慮も忖度もありませんから、中途半端な答えでは満足出来ません。

また、専門用語でわかった気にもなりません。

座禅も何のためにやっているのか?

何で座っているのか?

禅って何?

座っている仏像は座禅をしているのか?

お位牌って何?

戒名って何?

などなどなど、IQが高い子供でしたので、禅宗や仏教について、納得が行くまで、かなり本質的な質問を次々としていました。

元気で真面目で優しい僧侶でしたから、素人の子供にもわかるよう、大きな身体で身振り手振りを入れながら、真剣に答えをするのですが、何度も私を納得させられず、困っている様子が楽しかったものです。

私の遠慮の無い質問に、僧侶も虚を突かれたり、専門用語を突き詰めた事がない事を自覚したりで、父親との酒盛りだけでなく、私との会話を楽しまれていたようです。

時には次回までに調べるて来るとか、考えて来るという鋭い質問もありました。

私の仏教の初期の知識は本ではなく、生きた禅僧との質疑応答でした。

その時に丹田という単語を知りました。

今、合気道の師範となり、生徒の皆さんに丹田や体軸を体得できる様に指導していますが、実は私の丹田との出会いは禅僧から始まります。

丹田の鍛錬も座禅から始まっています。

武術で丹田を得るためには、長年、厳し鍛錬からの自然発生に期待するしかありません。

そこで昔の剣の達人達は進んで座禅をしました。

座禅から武術へと進んだ私は大変幸運な人間と言えます。

そして、中学生になると、自分で座禅に関する書籍を読むようになりました。

座禅とは、座って禅定に入り、仏教的な「気づき」である「悟り」を開くための手段と理解しました。

そして、禅定に入るには、座らなくても出来る事を知るわけです。

むしろ、行住坐臥、全てが禅定にならないと意味がありません。

全ての動きが禅になることが禅宗の修行です。

座禅で学んだことは3つの調整法です。

『調身』 『調息』 『調心』

身体を整え

呼吸を整え

心を整える。

『身体』と『呼吸』と『心』が整えば、それは禅なのです。

だから、横になり寝た状態での寝禅もあるわけです。

横になり寝た格好で禅定なんてあるのか?

そう思われた方はタイに旅行されてみてください。

バンコクの王宮の近くにある、ワット・ポーというお寺で金色に輝く巨大な寝姿の仏像が見られます。

それは見事な寝姿の禅が見られます。

寝釈迦と呼ばれる、釈迦の最期を表す涅槃像です。

私も初めてワット・ポーを訪れたときは、巨大な寝釈迦像に圧倒されました。

歩く時でも姿勢と呼吸と心を整えると、歩行禅になります。

残念ながらお声しか知らないのですが、臨済宗の名僧であった山本玄峰老師の歩く姿は隙のない達人であったそうです。

この辺りで私の中で武術と禅定が繋がって来ました。

そして、戦場の武術としての役割を終えた弓道は、立って行う禅、つまり『立禅』です。

姿勢と呼吸と的への集中。

これは座禅の三条件を満たしています。

そして、合気道は回転運動が多い武術なので、他武道に比べて、体軸と丹田がより重視されていますから、動く禅定、つまり『動禅』です。

では、試合や組手で検証して、路上の護身が出来る技を稽古する合気道S.A.は何でしょうか?

合気道S.A.は『金剛禅』です。

金剛とは、堅固で強靭という事です。

仏像で言えば、金剛力士像

金剛石といえば地球で一番硬いダイヤモンドのことです。

相手の忖度と協力で成立する演武と形稽古だけの動禅では、相手の反撃や抵抗で壊されてしまいます。

相手の抵抗や反撃を受けても壊されない禅定ですから、合気道S.A.は金剛禅という事になります。

演武の時に、弟子や後輩が忖度を捨て、本気で抵抗したり、隙があれば攻撃してきたら、演武派の方は、身体の軸も心も崩されてしまうのではないでしょうか?

そんな事はないと自信がある方は、是非、合気道S.A.が毎年年2回開催しているオープントーナメント形式の大会に参加されてみて下さい。

技を掛けようとすると、いきなり蹴りや掌底が飛んで来ます。

やっと相手の手首を掴んで技を掛けると、相手は全力で抵抗し、反撃の技を次々とし掛けてきます。

あわてますよね。

心も身体も動揺したら、禅定の三条件は崩れてしまいます。

故に過去に合気道S.A.の大会に参加され初戦で敗退された演武派の合気道は動禅ではあっても、金剛禅とは呼べないことになります。

しかし、合気道S.A.の大会に参加されて、自分の稽古をしている合気道を確かめた選手の方々の勇気には心から敬意を払っています。

自分では何もせずに批判ばかりする方々も多いと聞きますので。

◆『護身クラス』開設しました。合気道、武道未経験の方の為のクラスです。


稽古体験を希望される方は、ホームページからお申込み下さい。


『合気道S.A.越谷/春日部公式HP』

https://sites.google.com/view/aikido-sa-kk


◆合気道S.A.越谷・春日部に、ご関心をお持ちになられた方は、是非、稽古の見学をされて下さい。


◆また、合気道は体験しないとわからない武術です。一日無料稽古体験も出来ます。



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『合気道S.A.越谷/春日部公式HP』

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