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「枕結ふ今宵ばかりの露けさを
深山の苔に比べざらなむ
乾がたうはべるものを」と
聞こえたまふ。
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【源氏物語イラスト訳】
「枕結ふ今宵ばかりの露けさを
訳)「旅寝の草枕を結ぶ宿で今夜だけの露っぽく涙がちなのを、
深山の苔に比べざらなむ
訳) 『奥山の苔の衣』と比べないでほしいですわ。
乾がたうはべるものを」と聞こえたまふ。
訳)乾きがたくておりますのに」と申し上げなさる。
【古文】
「枕結ふ今宵ばかりの露けさを
深山の苔に比べざらなむ
乾がたうはべるものを」
と聞こえたまふ。
【訳】
「旅寝の草枕を結ぶ宿で今夜だけの露っぽく涙がちなのを、
『奥山の苔の衣』と比べないでほしいですわ。
乾きがたくておりますのに」
と申し上げなさる。
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■【枕結まくらゆ)ふ】
※【枕結ぶ(まくらむすぶ)】
■【今宵(こよひ)】
■【ばかり】
■【の】
■【露(つゆ)けさ】
■【を】
■【深山の苔】
※【深山(みやま)】
※【苔(こけ)】
■【に】
■【比べ】
■【ざら】
■【なむ】
■【乾(ひ)がたう】
※【干がたし】
■(はべる】
※【はべり】
■【ものを】
■【と】
■【聞こえ】
※【聞こゆ】
■【たまふ】
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さあ、またまた和歌が出てきましたよ。
源氏物語の和歌は、そんなに難しくないものも多いですが
「引き歌」という修辞は
けっこう勉強になるため
しっかり学んでいきましょうね。