【夕顔374-2】古文常識「下り」 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【夕顔374-2】古文常識「下り」

イラスト解釈では

源氏物語イラスト訳で出てきた古文の

入試対応オリジナル問題を掲載しています☆

源氏物語イラスト解釈ラブラブ

 

【これまでのあらすじ】

 天皇(桐壺帝)の御子として産まれ、容姿・才能ともすぐれていた光の君は、幼くして母(桐壺更衣)を亡くし、臣籍に降下、「源氏」姓を賜り、左大臣の娘(あおい)の上を正妻にもらいました。一方、帝の後妻である、亡き母によく似た藤壺宮(ふじつぼのみや)への恋慕、そして、中流の女空蝉(うつせみ)との一夜限りの情事、プライドの高い六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)との逢瀬…。光源氏は尽きせぬ恋を重ねていくのでした。

 ただ今、「4.夕顔」の巻です。17歳の光源氏は、五条にひっそり住まう夕顔の君に恋をし、彼女を廃院に誘いますが、夕顔は物の怪に襲われ急死してしまいます。失意の中、喪も明け、光源氏はかつて関係のあった人妻の空蝉へも想いを馳せるのでした

 

【今回の源氏物語】

かくわづらひたまふを聞きて、さすがにうち嘆きけり。遠く下りなどするを、さすがに心細ければ、

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 ☆ 古文オリジナル問題~古文常識「下り」~☆

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かくわづらひたまふを聞きて、さすがにうち嘆きけり。遠く下りなどするを、さすがに心細ければ、

 

問)傍線部の説明として最も適当なものを、次の中から1つ選べ。

 

1.空蝉が斎宮としての任務を終え、伊予介に下賜されること。

 

2.空蝉が伊予介と別れ、さらに下の身分に落ちてしまうこと。

 

3.空蝉が光源氏を拒絶し、手の届かない所へ行ってしまうこと。

 

4.空蝉が光源氏から離れて、遠くへ旅立ってしまうということ。

 

5.空蝉が伊予介に伴って、遠く地方の任国へ下向するということ。

 

笑い泣きゲロー笑い泣きゲロー

 

古文の学習ポイントは、次の3つです。

 

古文単語を覚える

古典文法を押さえる
 

古文常識を理解する

   

 

今回は、そのうちの古文常識です。

 

 

まずは、傍線部の「下り」という語感に着目してみましょう。

   下矢印   

【下り(くだり)

【名詞】

①流れの下流の方へ行くこと

②都から地方へ行くこと

③町の中心から外れの方へ行くこと

④ある刻限が終わりに近づくこと。また、その時

 

 *『全訳古語例解辞典(小学館)』より

   

 

空蝉「下り」については

 

以前にこんな記述がありました。

 

 

「娘をばさるべき人に預けて、北の方をば率て下りぬべし」と、聞きたまふに、ひとかたならず心あわたたしくて、

 (源氏物語イラスト訳【夕顔71】より)

 

 

 

そういえば、あんなに心乱れてたのに

 

夕顔のことで、忘れちゃってたの?!

 

(`・д´・ ;)

 

 

 

 

…ま、まあ

 

こういう場面は、源氏物語の中で

 

しょっちゅう出てきますので…

 

軽く受け流しましょう;;

 

(;゚;∀;゚;)

 

 

 

 

 

とにかく…

 

「下り」と出てきたら

 

 

から地方へ行く、とか

 

都心から郊外へ行く、とか

 

 

 

要するに、

 

都・都心 =

 

地方・郊外

 

という感覚なんですね。

 

 

 

これは、帝が都にいるからの感覚で

 

現代でも、「上京」などという言葉に

 

その語感が表れていますよね。

 

ヽ(○・▽・○)ノ゙

 

 

 

 

 

 

【答え】…

 

 

 

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