【夕顔364-2】「に」の識別☆こんな問題も! | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【夕顔364-2】「に」の識別☆こんな問題も!

イラスト解釈では

源氏物語イラスト訳で出てきた古文の

入試対応オリジナル問題を掲載しています☆

源氏物語イラスト解釈ラブラブ

 

【これまでのあらすじ】

天皇(桐壺帝)の御子として産まれ、容姿・才能ともすぐれていた光の君は、幼くして母(桐壺更衣)を亡くし、臣籍に降下、「源氏」姓を名のり、左大臣の娘(あおい)の上を正妻にもらいました。一方、帝の後妻である、亡き母によく似た藤壺宮(ふじつぼのみや)への恋慕、そして、中流の女空蝉(うつせみ)との一夜限りの情事、プライドの高い六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)との逢瀬…。光源氏は尽きせぬ恋を重ねていくのでした。

ただ今、「4.夕顔」の巻です。17歳の光源氏は、五条にひっそり住まう夕顔の君に恋をし、彼女を廃院に誘いますが、夕顔は物の怪に襲われ急死してしまいます。部下の惟光(これみつ)の助けを借りながら夕顔の葬儀を終え、光源氏は失意に沈みつつ、右近(夕顔の侍従)を二条院へ招き入れます。ある夕暮れ時、右近から亡き夕顔の忘れ形見である少女がいることを聞き出しました。

 

【今回の源氏物語】

「…ものはかなげにものしたまひし人の御心を、頼もしき人にて、年ごろならひはべりけること」と聞こゆ。

   ↑

夕顔364イラスト訳はこちら

 

「夕顔」の巻 をはじめから読む⇒

『源氏物語』の登場人物はこちら⇒

『源氏物語』の目次一覧はこちら⇒

 

 

―――――――――――――――――――
 ☆ 古文オリジナル問題~「に」の識別~☆

―――――――――――――――――――

「…ものはかなげAものしたまひし人の御心を、頼もしき人Bて、年ごろならひはべりけること」と聞こゆ。

 

問)傍線部ABの「に」の文法的説明の組み合わせとして最も適当なものを、次の中から1つ選べ。

 

1.A 断定の助動詞  B 完了の助動詞

 

2.A 形容動詞の活用語尾  B 完了の助動詞

 

3.A 断定の助動詞  B 断定の助動詞

 

4.A 形容動詞の活用語尾  B 格助詞の一部

 

5.A 格助詞  B 断定の助動詞

 

笑い泣きゲロー笑い泣きゲロー

 

「に」の識別は

 

まずは品詞分解が肝要です。

 

 

特に、次の2つに注意しましょう。

 

断定の助動詞か、形容動詞の活用語尾

 

● 「にて」の場合、どんな訳になるか

 

 

Aの「に」の直前には

 

様態をあらわす接尾語「―げ」がありますね!

 

口笛

 

ものはかなげAものしたまひし人の御心を、

   アップ

はかなげなり」は重要古語でもありますので

 

形容動詞として、かたまりで覚えておくといいですね。

 

 

【はかなげなり

【形容動詞:ナリ活用】

①いかにも頼りない様子。心細そうである。弱々しそうである

②たいしたことのない様子。それほど重要に考えない様子

 

 *『全訳古語例解辞典(小学館)』より

   

 

 

また、Bの「に」は

 

人の御心を、頼もしき人Bて、年ごろならひはべりけること

   アップ

「にて」という形であることを確認しましょう。

 

 

ここでは、右近が夕顔に

 

「頼もしき人としてお仕えしていた」

 

という文脈になるので

 

 

 

Bの「」は

 

資格の格助詞の一部なんです。

 

 

 

 

こんな「に」の識別

 

大学入試では出題される可能性がありますよ!

 

٩(๑•̀o•́๑)و ☆

 

 

 

 

 

【答え】…

 

 

 

→今回のイラスト訳はこちら

→今回の重要古語はこちら